当記事では、Core i7-12700の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。Alder Lake世代におけるCore i7シリーズの廉価モデルが登場しました。上位モデルのCore i7-12700Kのクロック周波数を引き下げたモデルとなっています。およそ$70安く高パフォーマンスのCPUを購入できます。
12コア20スレッドとコア/スレッド数ともにCore i7シリーズとしては過去最高のスペックです。従来モデルのCore i7-11700よりも大幅にスペックが強化されました。Core i9-11900Kを遥かに凌ぐ高いCPU性能が魅力です。ゲームプレイからクリエイター作業まで幅広い用途に対応することができます。Core i7-11700の人気をそのまま引き継いでいます。
Core i7-12700の基本スペック
世代 | 第12世代 |
アーキテクチャ | Alder Lake |
コア/スレッド数 | 12(8+4) / 20(16+4) |
定格クロック(P) | 2.10 GHz |
最大クロック(P) | 4.80 GHz |
定格クロック(E) | 1.60 GHz |
最大クロック(E) | 3.60 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 |
L3キャッシュ | 25MB |
PBP | 65W |
MTP | 180W |
価格 | $349 |
発売日 | 2022年01月05日 |
目次
Core i7-12700のおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ☆ | ☆ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
Core i7-12700のスペック比較
Intel製CPUと比較
i7-12700 | i7-12700K | i7-11700 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Alder Lake | Alder Lake | Rocket Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 14nm |
コア | 8(P)+4(E) | 8(P)+4(E) | 8 |
スレッド数 | 20 | 20 | 16 |
定格クロック(P) | 2.1GHz | 3.6GHz | 2.5GHz |
最大クロック(P) | 4.8GHz | 4.9GHz | 4.9GHz |
定格クロック(E) | 1.6GHz | 2.7GHz | - |
最大クロック(E) | 3.6GHz | 3.8GHz | - |
オーバークロック | × | ◯ | × |
L3キャッシュ | 25MB | 25MB | 16MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 750 |
メモリタイプ | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 |
PBP | 65W | 125W | 65W |
MTP | 180W | 190W | 224W |
価格 (実売価格) | $349 (48,000円) | $419 (57,000円) | $333 (38,000円) |
発売日 | 2022年01月05日 | 2021年11月04日 | 2021年3月30日 |
Core i7-12700では12コア20スレッドへと大幅にスペックが引き上げられています。Core i7-11700の8コア16スレッドよりもそれぞれ50%・25%も多くなっています。パフォーマンスコア8つとエフィシエントコア4つのハイブリッドコアアーキテクチャを採用しています。ハイパースレッディングはパフォーマンスコアのみです。ゲームプレイや動画編集など負荷の掛かる作業はパフォーマンスコアが担当します。エフィシエントコアはバックグラウンドでの作業など負荷の比較的軽い作業を行います。
Core i7-11700とクロック周波数を比較すると、定格クロックはCore i7-11700の方が20%高く最大クロックもCore i7-11700の方が3%高いです。Alder Lake世代ではIPCが19%向上(パソコン工房NEXMAG, 2021)していますので、クロック周波数が小さくなっても同等以上のパフォーマンスを発揮できます。いずれのCPUもオーバークロックには対応していません。L3キャッシュ容量はCore i7-12700の方が57%多く25MBとなっています。
CPU内蔵グラフィックスはUHD Graphics 750からUHD Graphics 770へとパワーアップしています。クロック周波数が高くなってより高い処理性能を誇ります。メモリ規格もDDR4-3200だけではなく上位のDDR5-4800もサポートしています。PBP(TDP)は65Wで共通で、MTP(PL2)は224Wから180Wへと19%も引き下げられています。省電力性が高くなったのはプロセスの微細化による恩恵だと言えます。価格は$16アップです。
上位モデルのCore i7-12700Kとの違いは、クロック周波数・オーバークロック・消費電力の3つだ。12コア20スレッドというスペックは共通です。パフォーマンスコアの定格クロックはCore i7-12700Kの方が72%高く、最大クロックは3%高いです。エフィシエントコアについても定格クロックはCore i7-12700Kの方が69%高く、最大クロックもCore i7-12700Kの方が6%高いです。
Core i7-12700Kは倍率ロックフリーモデルでオーバークロックに対応しているのもハイライトです。より高くクロック周波数を実現することができ、負荷の掛かる作業も得意です。PBPはCore i7-12700Kの方が90%高く、MTPも6%高いです。やはりクロック周波数が高い分消費電力も高くなりますね。価格差は$70でCore i7-12700Kの方が高いです。
AMD製CPUと比較
i7-12700 | 7 5800X | |
---|---|---|
コードネーム | Alder Lake | Zen 3 |
プロセス | 10nm | 7nm |
コア | 8(P)+4(E) | 8 |
スレッド数 | 20 | 16 |
定格クロック(P) | 2.1GHz | 3.8GHz |
最大クロック(P) | 4.8GHz | 4.7GHz |
定格クロック(E) | 1.6GHz | - |
最大クロック(E) | 3.6GHz | - |
オーバークロック | × | ◯ |
L3キャッシュ | 25MB | 32MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | - |
メモリタイプ | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR4-3200 |
TDP | 65W | 105W |
TDP(PL2) | 180W | - |
価格 (実売価格) | $349 (48,000円) | $399 (50,000円) |
発売日 | 2022年01月05日 | 2020年11月05日 |
Core i7-12700が12コア20スレッドに対して、Ryzen 7 5800Xは8コア16スレッドとなっています。Core i7-12700の方がコアが50%多く、スレッド数も25%多いです。今後この価格帯でも10コア以上が期待できそうです。Ryzen 7 5800Xには省電力性特価のエフィシエントコアに該当するものは搭載されていません。ターゲット的にパフォーマンスコアについては搭載されていると考えて良いと思います。
定格クロックはRyzen 7 5800Xの方が81%大きく、最大クロックはCore i7-12700の方が3%大きいです。Ryzen 7 5800Xはオーバークロックに対応しているのが強みです。より高いクロック周波数を実現することができます。L3キャッシュ容量はRyzen 7 5800Xの方が30%多く32MBとなっています。
Core i7-12700にはCPU内蔵グラフィックスが搭載されています。もっともこの性能帯のCPUだとグラフィックボードを搭載することが多いため必要性はそれほど高くないかもしれませんね。Core i7-12700は、より上位規格のDDR5-4800に対応しています。TDPはCore i7-12700の方が40%抑えられています。Ryzen 7 5800Xはおよそ1年3ヶ月前に発売されたモデルです。AMDは次の手を考えないと立場が厳しくなりそうです。
Core i7-12700ってどんなCPUなの?
12コア20スレッドの高パフォーマンスモデル
Core i7-12700は、Alder Lake世代の高パフォーマンスモデルで多くの方が待ち続けていたCPUだと言えます。従来モデルのCore i7-11700よりも大幅にスペックが引き上げられました。8コア16スレッドと12コア20スレッドではスペック差は大きいですね。これまで第四世代Ryzenシリーズに大きく差を付けられていましたが、上回ることに成功したと言えるでしょう。
それほどCore i7-12700が与えたインパクトは大きいです。スペック的にはRyzen 9 5900Xの12コア24スレッドに近く性能的には上回っています。メニーコアが評価される時代に突入しているのではないかと思います。動画編集・ゲーム実況・ゲーム開発・3D CADなどAMD製CPUが有利だった用途においても遜色ないレベルに仕上がっています。
これからは価格的にも性能的にもIntel製CPUが選ばれる時代かもしれません。その中でもCore i7-12700はコストパフォーマンスに優れていて人気が出ることは間違いありません。今後AMDが何らかの動きがない限りはIntel製CPUの独壇場となるでしょう。
性能が高すぎてやや選ばれづらい
一世代前のCore i7-11700までは性能と価格のバランスが高く非常人気の高いCPUでした。Intel第十二世代のCore i7-12700になって大幅にスペックが引き上げられ性能が高くなったことでグラフィックボード搭載モデルでは選ばれづらくなっています。特にRTX 3060 Ti以下のモデルでは下位モデルのCore i5-12400が選択される傾向にあります。
Core i7-12700の性能が上がったのと同様にCore i5シリーズの性能も底上げが行われています。RTX 3060 TiぐらいまでであればCore i5-12400でも十分バランスを取れるようになったということです。価格を引き下げられるというメリットもありますね。あえてCore i7-12700を選ぶ理由が小さくなったのです。
もっともCPU性能を重視したい方にとってはCore i7-12700は魅力的な選択肢となります。また、これまではCore i9シリーズが担っていた80番台とのグラフィックボードとバランスが取れるようになっています。確かにハイクラス以下では選ばれづらくなりましたが、ハイクラス以上では選ばれることが増えています。当然ゲーミングPC全体で見ればハイクラス以下のモデルの方が販売台数が多いため人気はやや低下していると言えるでしょう。
Core i7-12700のベンチマーク
Cinebench R23
Adobe Photoshop
Premiere Pro CC
動画エンコード
Core i7-12700のゲーミング性能
Borderlands 3
Far Cry 5
Metro Exodus
Core i7-12700搭載のおすすめBTOパソコン【ビジネス】
Monarch GE(ドスパラ)
価格:134,979円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:UHDグラフィックス770 (CPU内蔵)
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
mouse DT7-G-MGZN(マウスコンピューター)
価格:144,800円(税込)
CPU:Core i7-12700F
GPU:GeForce GTX 1650 GDDR6版
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:NVMe 256GB
HDD:1TB
SR-ii7-8960J/S7/W11(セブン)
価格:141,680円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:CPU内蔵グラフィックス
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
Core i7-12700搭載のおすすめBTOパソコン【クリエイター】
raytrek XV 第12世代Core搭載(ドスパラ)
価格:224,980円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
raytrek XF 第12世代Core搭載(ドスパラ)
価格:259,980円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
Core i7-12700搭載のおすすめBTOパソコン【ゲーミング】
G-Tune HL-B-3060Ti-MGZN
価格:204,800円(税込)
CPU:Core i7-12700F
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
GALLERIA XA7C-R36T(ドスパラ)
価格:229,980円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
LEVEL-R769-127-VAX(パソコン工房)
価格:299,800円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:GeForec RTX 3080 10GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Alder Lake世代の高パフォーマンスモデルであるCore i7-12700の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。12コア20スレッドと前世代のCore i7-11700よりも大幅にスペックが引き上げられています。CPU処理性能は40%程度向上していて動画編集などのクリエイター作業にも最適です。フラグシップモデルだったCore i9-11900Kをも上回る性能は圧巻です。
発売から時間が経って搭載BTOパソコンの価格も下がってきました。グラフィックボード非搭載モデルのラインナップも増えてきて選びやすくなりましたね。クリエイターPCとゲーミングPCなら高性能な一台となるでしょう。CPU性能が高くRTX 3080などのハイエンドクラスのグラフィックボードともバランスが取れるのが魅力です。用途に合わせて選択すると良いと思います。
参照外部サイト
- 第12世代インテル Core プロセッサー 発売情報・ベンチマークレビュー(パソコン工房NEXMAG, 2021)
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5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
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