当記事では、Core i7-1260Pの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Core i7-1165G7の後継モデルが発売されました。いわゆるUP3がこのPシリーズになりました。TDPは28W-64Wと変わっていません。Core i7-1260Pは、デスクトップ向けモデルと同様にハイブリッドコアアーキテクチャが採用されています。
4つのPコア(8スレッド)と8つのEコア(8スレッド)を搭載していて12コア16スレッドを実現しています。Core i7-1165G7が4コア8スレッドだったので大幅なパフォーマンス向上が見込めますね。メモリについてもDDR5/LPDDR5をサポートしています。2023年になって国内BTOメーカーからもラインナップが販売されています。なお、すでに後継モデルであるIntel第十三世代のCore i7-1360Pが販売されています。
Core i7-1260Pの基本スペック
世代 | 第12世代 |
開発コード | Alder Lake |
コア/スレッド数 | 12(4+8) / 16 |
クロック周波数(P) | 2.10 GHz |
ブーストクロック(P) | 4.70 GHz |
クロック周波数(E) | 1.50 GHz |
ブーストクロック(E) | 3.40 GHz |
内蔵グラフィックス | Iris Xe graphics |
PBP | 28W |
MTP | 64W |
価格 | $438 |
発売日 | 2022年02月23日 |
目次
Core i7-1260Pのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | × | ◯ | ◯ | ◎ | △ | ◎ |
動画編集やWEBデザインなどの作業をお仕事で行うのであればCore i7-1280PやCore i7-12700HなどのHシリーズが好ましいです。デュアル環境構築・動画視聴・デイトレ・Skype・ビジネスなどの用途では余裕があります。
Core i7-1260Pのスペック比較
Intel製CPUと比較
i7-1260P | i7-1280P | i7-1165G7 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Alder Lake | Alder Lake | Tiger Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 10nm |
コア/スレッド | 12(4+8) / 16 | 14(6+8) / 20 | 4/8 |
ベースクロック(P) | 2.1Ghz | 1.8Ghz | 2.8Ghz |
ターボクロック(P) | 4.7Ghz | 4.8Ghz | 4.7Ghz |
ベースクロック(E) | 1.5Ghz | 1.3GHz | - |
ターボクロック(E) | 3.4Ghz | 3.6GHz | - |
L3キャッシュ | 18MB | 24MB | 12MB |
内蔵GPU | Iris Xe Graphics | Iris Xe Graphics | Iris Xe Graphics |
GPU EUs | 96 | 96 | 96 |
グラフィックス周波数 | 1.40 GHz | 1.45 GHz | 1.30 GHz |
メモリ規格 | LPDDR5-5200 DDR5-4800 LPDDR4x-4267 DDR4-3200 | LPDDR5-5200 DDR5-4800 LPDDR4x-4267 DDR4-3200 | LPDDR4x-4267 DDR4-3200 |
PBP | 28W | 28W | 12W-28W |
MTP | 64W | 64W | 64W |
単体価格 | $438 | $482 | $426 |
搭載PC価格 | 148,995円~ | 199,980円~ | 85,272円~ |
発売日 | 2022/02/23 | 2022/02/23 | 2020/09/02 |
PコアのベースクロックはCore i7-1260Pの方が17%高く、ターボクロックはCore i7-1280Pの方が3%高いです。EコアのベースクロックはCore i7-1260Pの方が16%高く、ターボクロックはCore i7-1280Pの方が6%高いです。L3キャッシュは18MBで、Core i7-1280Pになると34%増えて24MBとなります。CPU内蔵グラフィックスは同等ですが、Core i7-1280Pの方が少しだけグラフィックス周波数が高いです。Alder Lake世代になってLPDDR5-5200/DDR5-4800に対応しています。PBP及びMTPはそれぞれ28W・64Wと共通です。価格差は$44です。搭載PCの価格は5万円程度の差があります。
Core i7-1165G7はTiger Lake世代のモデルで10nmプロセスを採用しています。コア/スレッドは4コア8スレッドとなっています。Core i7-1260Pよりも66%・50%少ないです。PコアのベースクロックはCore i7-1165G7の方が34%高く、ターボクロックはどちらも4.7GHzです。L3キャッシュはCore i7-1260Pの方が50%多く18MBとなっています。
内蔵グラフィックスはIris Xe Graphicsと共通ですが、Core i7-1260Pになるとグラフィックス周波数が高いです。Core i7-1165G7は、LPDDR5-5200及びDDR5-4800には対応していません。PBP(TDP)は同等です。MTP(PL2)も変わりありません。価格はCore i7-1260Pの方が$12高いです。Core i7-1165G7は搭載モデルが85,272円~とかなり安価です。Core i7-1260Pのおよそ60%です。
AMD製CPUと比較
Core i7-1260P | Ryzen 7 6800U | |
---|---|---|
コードネーム | Alder Lake | Zen 3+ (Rembrandt) |
プロセス | 10nm | 6nm |
コア/スレッド | 12(4+8) / 16 | 8 / 16 |
ベースクロック(P) | 2.1Ghz | 2.7GHz |
ターボクロック(P) | 4.7Ghz | 4.7Ghz |
ベースクロック(E) | 1.5Ghz | - |
ターボクロック(E) | 3.4Ghz | - |
L3キャッシュ | 18MB | 16MB |
内蔵GPU | Iris Xe Graphics | Radeon 680M |
GPU EUs | 96 | 12 |
グラフィックス周波数 | 1.40 GHz | 2.20 GHz |
メモリ規格 | LPDDR5-5200 DDR5-4800 LPDDR4x-4267 DDR4-3200 | DDR5-4800 LPDDR5-6400 |
PBP | 28W | 15W-28W |
MTP | 64W | - |
発売日 | 2022/02 | 2022/01 |
単体価格 | $438 | - |
搭載PC価格 | 148,995円~ | - |
ベースクロックはRyzen 7 6800Uの方が30%高く、ターボクロックはどちらも4.7GHzと同じです。Ryzen 7 6800UにはEコアに該当するコアはありません。L3キャッシュはCore i7-1260Pの方が12.5%多く18MBです。Ryzen 7 6800UではグラフィックスにRadeon 680Mを搭載しています。グラフィックスの処理性能はIris Xe Graphicsを上回ります。Radeon 680Mは実行ユニットが12と控え目ですが、グラフィックス周波数はかなり高いです。
Ryzen 7 6800Uは、DDR4メモリをサポートしておらずDDR5-4800/LPDDR5-6400が選択肢になります。Core i7-1260PはDDR5だけではなくDDR4もサポートしています。性能的には当然DDR5の方が優勢です。PBP(TDP)は同等です。Ryzen 7 6800Uは単体価格が公開されていませんが、Core i7-1260Pと同程度がそれ以下だと考えられます。Ryzen 7 6800Uを搭載したモデルはまだリリースされていません。
Core i7-1260PってどんなCPUなの?
Pシリーズにおける上位モデルで注目度が高い
製品名 | 世代 | 価格 | コア/スレッド | 定格/最大クロック | L3キャッシュ | TDP |
---|---|---|---|---|---|---|
i7-12700H | Alder Lake | $457 | 14/20 | 2.3GHz/4.7GHz | 24MB | 45W |
i7-1280P | Alder Lake | $482 | 14/20 | 1.8GHz/4.8GHz | 24MB | 28W |
i7-1260P | Alder Lake | $438 | 12/16 | 2.1GHz/4.7GHz | 18MB | 28W |
i5-1240P | Alder Lake | $320 | 12/16 | 1.7GHz/4.4GHz | 12MB | 28W |
i7-1165G7 | Tiger Lake | $426 | 4/12 | 2.8GHz/4.7GHz | 12MB | 28W |
Core i7-1260Pは、Pシリーズ(28W-64W)における上位モデルとなっています。Core i7-1280Pに次いで高いパフォーマンスを発揮します。Core i7-1280P=Core i7-1185G7だとすると、Core i7-1260P=Core i7-1165G7で売れ筋モデルになる可能性が高いです。Core i7-1165G7搭載モデルの方が圧倒的にラインナップが豊富で売れ筋モデルになっています。
コストパフォーマンスの観点から見てもCore i7-1260Pはバランスが取れているのではないかと思います。PシリーズのフラグシップモデルであるCore i7-1280PになるとCPU単体の価格が高くなることに加えて発熱量が多くパソコン本体にもコストが掛かってしまうからです。ノートパソコンの場合性能だけを追求するのは難しいです。バッテリー駆動時間も確認しておくと良いですね。
競合モデルであるRyzen 7 6800Uに及ばない
Core i7-1260Pは、性能的に競合モデルのRyzen 7 6800Uに及びません。従来モデルのCore i7-1165G7よりも75%程度性能が高くなったのは評価できますが、Ryzen 7 6800Uに届かなかったのは残念です。スペックが引き上げられていることを考慮すると期待外れと言えるかもしれません。
Core i7-12600Pは、12コア(Pコア4+Eコア8)16スレッドと従来モデルのCore i7-1165G7よりもスペックが引き上げられています。ただし、Eコア4つでPコア1つと換算すると6コア16スレッドとなります。8コア16スレッドのRyzen 7 6800Uに負けてしまうのも仕方がないのかもしれませんね。
搭載BTOノートパソコンのラインナップは限定的
2022年6月時点ではCore i7-1260Pを搭載したBTOノートパソコンのラインナップはそれほど多くありません。Core i7-1165G7などIntel第十一世代Core iシリーズ搭載モデルが主力のラインナップであることが多いようです。AMD製CPUについてもRyzen 5000シリーズを搭載したモデルの方がラインナップが豊富です。
世界的な半導体不足の影響もあるのかもしれません。国内BTOメーカーだと富士通やdynabookなど大手PCメーカーのみで取り扱いがあります。ドスパラ・マウスコンピューター・パソコン工房といった大手BTOメーカーでの取り扱いがあるまでは様子見でも良いと思います。
Core i7-1260Pのベンチマーク
Cinebench R23
PCMark 10
Handbrake
7-Zip
Core i7-1260Pのゲーム性能
Gears 5
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
Watch Dogs Legion
Core i7-1260P搭載のおすすめBTOノートパソコン
THIRDWAVE DX-A7(サードウェーブ)
価格:114,980円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
STYLE-17FH122-i7-UXSX(パソコン工房)
価格:132,800円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
Inspiron 16 2-in-1(Dell)
価格:139,680円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
LIFEBOOK WA3/G2(富士通)
価格:144,300円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:DDR4-3200 4GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
GZ/HV W6GZHV7CBW(dynabook)
価格:218,900円(税込) 149,380円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:LPDDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
DAIV 4P(マウスコンピューター)
価格:199,800円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:Iris Xe Graphics
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i7-1260Pの性能スペック&搭載BTOノートパソコンについて紹介しました。Core i7-1260Pは、Alder Lake世代の高パフォーマンスモデルです。12コア(Pコア4+Eコア8)16スレッドとスペックが高く従来モデルのCore i7-1165G7よりも75%も性能が高いです。競合モデルのRyzen 7 6800Uよりも10%程度性能が低いです。Eコアが多いCore i7-1260Pでは敵いません。
搭載BTOノートパソコンのラインナップはまだまだ揃っているとは言えない状況です。Dell・富士通・dynabookなどから販売モデルがリリースされています。従来モデルのCore i7-1165G7搭載モデルも併売されていて割高感があります。ドスパラやマウスコンピューターなどの大手BTOメーカーからも搭載モデルが販売されています。後継モデルが登場したこともあって価格が下がり切っています。次世代モデルと比べて大きく渡るモデルではなく価格の下がったCore i7-1260P搭載モデルは魅力的な選択肢となります。
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