画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
当記事では、「Core i7-10700Kの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。第十世代Comet LakeのCPUが発売開始です。Core i7-9700Kの後継モデルで期待値の高いモデルです。完成品としてのゲーミングPCではCore i9シリーズよりもCore i7シリーズの方が売れ筋になる可能性が高いです。
Core i7-10700Kの特徴をひとことで言うと25%安価に購入できる「Core i9-9900K」です。前世代の最上位モデルを気軽に購入できるというのは嬉しいですね。そういう意味ではCore i9-10900Kよりもインパクトが強いCPUだと言えます。後継モデルはIntel第十一世代の「Core i7-11700K」です。CPUコアの改良で同じ8コア16スレッドというスペックでもより高いパフォーマンスを発揮します。
Core i7-10700Kの基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Comet Lake |
コア/スレッド数 | 8 / 16 |
クロック周波数 | 3.80 GHz |
ブーストクロック | 5.10 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 630 |
TDP | 95W |
発売日 | 2020年5月20日 |
価格 | $374 |
目次
Core i7-10700Kのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ☆ | ◎ | ☆ |
また、負荷の高いゲームプレイや3D CADなどにも対応可能です。オーバークロックをすればより安定したパフォーマンスを得られますね。もっともこれらの用途で使うのであればグラフィックボードの搭載が必須です。これまで作業中に性能不足でカクついたり、重くなったりと不満を感じていた方は必見です。
Core i7-10700Kのスペック比較
Intel製CPUと比較
i7-10700K | i9-9900K | i7-9700K | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Coffee Lake-R | Coffee Lake-R |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 8/8 |
ベースクロック | 3.8Ghz | 3.6Ghz | 3.6Ghz |
ターボクロック | 5.1Ghz | 5.0Ghz | 4.9GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 12MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 630 | UHD Graphics 630 | UHD Graphics 630 |
メモリタイプ | DDR4-2933 | DDR4-2666 | DDR4-2666 |
最大メモリ幅 | 45.8 GB/s | 41.6 GB/s | 41.6 GB/s |
TDP | 125W | 95W | 95W |
価格 | $374 (50,000円) | $580 (57,000円) | $420 (44,000円) |
発売日 | 2020年5月20日 | 2018年11月02日 | 2018年10月20日 |
それでもCore i7シリーズでもハイパースレッディングに対応となり8コア16スレッドと強力です。スペック的にはCore i9-9900Kと同等以上です。当然ゲーム適性も高いです。$580のCPUが$374で手に入ると考えるとお得感がありますね。Core i9-9900Kよりもベースクロック及びターボクロック共に高いです。
Core i7-9700Kと比べてベースクロックが6%アップ、ターボクロックが4%アップしました。その他メモリサポートがDDR4-2933へとアップグレードされて最大メモリ幅が10%向上しています。価格が10%程度落ちているのも高評価です。
一方で消費電力が95W→125Wへと大幅に上がっています。これだけ消費電力が上がると電源ユニットにも余裕を持たせた方が良いですね。Core i9-9900Kをも上回っているのは驚きますね。従来モデルよりもCPU本体(ダイ)を薄くすることでヒートスプレッダーを厚くなり冷却効率がアップしています。2つのパーツをじっくりと比べない限りわからない部分ですが、Intelのこだわりが見えます。
AMD製CPUと比較
Core i7-10700K | Ryzen 7 3700X | Ryzen 7 3800X | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Zen 2 | Zen 2 |
プロセス | 14nm | 7nm | 7nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 3.8Ghz | 3.6Ghz | 3.9Ghz |
ターボクロック | 5.1Ghz | 4.4Ghz | 4.5Ghz |
L3キャッシュ | 16MB | 32MB | 32MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 630 | 非搭載 | 非搭載 |
メモリ | DDR4-2933 | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
CPUクーラー | 非搭載 | Wraith Prism | Wraith Prism |
TDP | 125W | 65W | 105W |
価格 | $374 (50,000円) | $329 (40,000円) | $399 (47,000円) |
発売日 | 2020年5月20日 | 2019年07月07日 | 2019年07月07日 |
RyzenシリーズにはCPU内蔵グラフィックスが非搭載となっています。ただ、性能的にも立ち位置的にも外付けのグラフィックボードを搭載することが多いと思いますので、内蔵グラフィックスがないこと自体が問題になることはありません。メモリ規格はDDR4-3200とDDR4-2933と違いがあります。また、Ryzen 7 3700XやRyzen 7 3800XにはCPUクーラーが内蔵されています。オーバークロックをしないのであればこのクーラーだけで十分です。Core i7-10700Kの場合は高性能な電源ユニットを必要とします。
Core i7-10700Kは消費電力がかなり高いです。Ryzen 7 3700Xよりも2倍近く多くなっています。クロック周波数が高く消費電力の多いRyzen 7 3800Xよりも高くなっていることからもわかりますね。Core i7-10700Kは、発売されたばかりということもあって価格はやや高めです。アーリーアダプター以外の方は価格が落ち着くまで待つほうが良いと思います。
Core i7-10700KってどんなCPUなの?
ハイパースレッディング対応でゲーム+αで対応できる
Core i7-10700Kは、前モデルとは違ってハイパースレッディングに対応しているCPUです。8コア8スレッドから8コア16スレッドへと強化されています。いわゆるハイパースレッディング・テクノロジーに対応していると1つのコアをより効率的に活用できるようになります。
二世代前のCore i7-8700Kでは6コア12スレッドとこのハイパースレッディングに対応していました。それが前世代のCore i7-9700Kでは物理コアを8コアに増やす代わりにハイパースレッディングをなくしていました。競合であるRyzen 7 3700Xに合わせる形で今回ハイパースレッディングを復活させています。ユーザーも選択肢が増えるのでメリットが大きいですね。
ハイパースレッディング対応になったことで動画編集ソフトやRAW現像ソフトなどマルチコア性能が重要になるアプリケーションでパフォーマンスの向上が見込めます。ゲーム配信などにも対応しやすくRyzen 7 3700Xのような特性を兼ね備えたCPUだと考えるとわかりやすいでしょう。なお、ゲームプレイだけならCore i7-9700Kに近い性能となっています。
前世代より消費電力が大幅アップ
消費電力が大きく増えてしまったことは注意すべき点の一つです。前世代からハイパースレッディング対応に加えて、クロック周波数を引き上げるなど全体的にスペックを向上させたのだから当然ですね。14nmプロセスの限界だと言えるかもしれません。次の世代からは14nmプロセスでは対応できない可能性が高いでしょう。
Core i7-9700Kの95Wから125Wへと30%程度高くなりました。消費電力が高くなるということは、発熱量が増えやすくなりうまくコントロールしないとパフォーマンス低下に繋がってしまいます。せっかく性能が高くなったCPUなのに、熱のせいでその性能を発揮できないのなら本末転倒です。
ハイクラスのモデルに搭載される可能性が高い
当然Core i7-10700Kを搭載したBTOパソコン(ゲーミングPC)も続々と発売されています。現時点ですでにドスパラ、TSUKUMO、パソコン工房などが販売を開始しました。すでに見てきた通りCore i7-10700Kは性能の高いCPUです。8コア16スレッドでマルチスレッド性能が高くマルチに活用できます。
かつての最上位モデルであるCore i9-9900Kに匹敵するパフォーマンスを持っています。つまり、搭載されるパソコンもハイクラスのものになると考えられます。ゲーミングPCやクリエイター向けPCならRTX 2070 SUPER以上のモデルが選択されるはずです。税抜15万円以上の価格帯が中心になるでしょう。グラフィックボード非搭載モデルでも10万円前後の価格(ドスパラのMonarch ZKなど)になると思います。
Core i7-10700Kのベンチマーク
Cinebench R20
7-Zip
Core i7-10700Kのゲームプレイ時のフレームレート
Grand Theft Auto 5
Far Cry 5
Core i7-10700K搭載のおすすめBTOパソコン
G-GEAR GA7J-H201/ZT(TSUKUMO)
価格:194,800円
CPU:Core i7-10700K
GPU:GeForce RTX 2070 Super
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:1TB
電源:750W GOLD
ZEFT G10C(SEVEN)
価格:144,800円
CPU:Core i7-10700K
GPU:GeForce GTX 1660 Super
メモリ:DDR4 8GB
SSD:240GB
HDD:非搭載
電源:600W BRONZE
当記事のまとめ
当ページでは、第十世代Core i7-10700Kの性能スペック及び搭載パソコンを紹介しました。Core i7-9700Kの後継モデルでハイパースレッディングに対応しているのが特徴です。8コア16スレッドは強力ですね。
ゲームプレイはもちろん動画編集やRAW現像などクリエイターの方にも扱いやすいCPUとなりました。前世代で同等の性能を持つCore i9-9900Kを25%も安く購入できるというのは魅力的ですね。Core i9に手を出せなかったという方も必見です。
なお、搭載モデルについてはまだ出揃っていないため急ぎで欲しい方でなければ待つのが吉です。まだまだ割高で選択肢が増えてからでも遅くはありません。また、価格の落ち着いているCore i7-9700KあるいはCore i9-9900K搭載モデルを購入するのも一つの手段です。
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