当記事では、「Core i5-8265Uの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。2018年後半に登場したモバイル向けCPU(Whiskey Lake)です。Kaby Lake RefreshのCore i5-8250Uの後継となっていて高コスパのノートパソコンを探している方必見です。4コア8スレッドというスペックで高いマルチスレッド性能を誇ります。旧世代のモデルと比べてスペック的にどのような違いがあるのか、性能的にはどのぐらいパワーアップしたのかを詳しく見ていきましょう。
後継モデルは、「Core i5-1035G1(Ice Lake)」及び「Core i5-10210U(Comet Lake)」です。2種類のアーキテクチャを持つCPUが登場したのは異例ですね。Intelとして初めての10nmプロセスを採用したCore i5-1035G1だけでは不安だったからかもしれません。これまでと同じ14nmプロセスを採用したCore i5-10210Uもリリースしたということです。
Core i5-8265Uの基本スペック
世代 | 第8世代 |
開発コード | Whiskey Lake |
コア/スレッド数 | 4 / 8 |
クロック周波数 | 1.60 GHz |
ブーストクロック | 3.90 GHz |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
TDP | 15W |
発売日 | 2018年10月頃 |
価格 | $297 |
目次
Core i5-8265Uのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
◎ | ◎ | △ | △ | △ | △ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◯ | × | △ | △ | ☆ | × | ◯ |
Core i5-8265Uはその特性上グラフィックボード搭載モデルはラインナップにありませんので、グラフィックスはCPU内蔵グラフィックスが担います。外付けのグラフィックボードと比べて性能が低くゲームプレイや3D CADには対応できません。3Dグラフィックスの処理を考えているならハイパフォーマンスモデル(末尾H)などを検討しましょう。
Core i5-8265Uのスペック比較
Core i5-8265U | Core i5-8250U | i7-8565U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Whiskey Lake | Kaby Lake-S | Whiskey Lake |
プロセス | 14nm++ | 14nm+ | 14nm++ |
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 | 4/8 |
ベースクロック | 1.6Ghz | 1.6Ghz | 1.8Ghz |
ターボクロック | 3.9Ghz | 3.4Ghz | 4.6Ghz |
内蔵GPU | UHD 620 | UHD 620 | UHD 620 |
TDP | 15W | 15W | 15W |
発売日 | Q3'18 | Q3'17 | Q3'18 |
単体価格 | $297 | $297 | $409 |
搭載PC価格 | 82,980円~ | 74,980円~ | 94,980円~ |
Core i5-8250Uがリリースされておよそ1年後に発売したモデルですが、スペックで変更となったのはターボクロック周波数が3.4GHz→3.9GHzへと15%向上しただけです。性能が上がっていることは間違いありませんが、Core i5-8250Uと性能差を体感することは難しいでしょう。Core i5-8250Uを所有している方が買い替える必要はありません。
上位のCore i7-8565Uになれば同じ4コア8スレッドを維持しながらもベースクロック及びターボクロックが向上しています。ベースクロックが上がりよりパフォーマンスが高くなります。その分価格も上がってしまうため、Core i5とCore i7では壁がありますね。価格を取るか性能を取るか好みで選択すると良いでしょう。ただし、価格差以上に性能差があるかというと難しいです。物理コアが上がらないと目を見張るパフォーマンスアップは期待できません。
Core i5-8265UってどんなCPUなの?
オールラウンドに対応できる器用なCPU
Core i5-8265Uを一言で表すと”オールラウンドに対応できる器用なCPU”です。モバイル向けCore iシリーズの真ん中に位置するCPUということであり性能は高めです。極端に負荷の高い作業を行うということ以外では高いパフォーマンスを発揮します。Celeronシリーズとの性能差は大きいです。
上記で記載したとおりRAW現像・WEBデザイン・デイトレ・ビジネスなど幅広く対応できます。多くのCPUがあるため初めての方は悩んでしまうかもしれません。そういう方にとってCore i5-8265Uはおすすめです。コストパフォーマンスやCPU性能のバランスを考えると賢明な選択になるでしょう。Core i7-8565Uと比べてもコスパが高いです。
省電力性が高く持ち運びに適している
Core i5-8265Uは、省電力性が高く消費電力はわずか15Wです。デスクトップ向けのCore i5-9400Fが65Wであることを考えるといかに省電力なのかがわかるでしょう。もちろん性能差はありますが、モバイル向けのCPUとなると性能よりも省電力であることが重要になってきます。
なぜなら持ち運びを考えた上で消費電力が大きいとバッテリー駆動時間が短くなり本末転倒だからです。型番の末尾にある”U”は省電力であることを表しています。なお、ノート向けでもハイクラスのCore i5-9300Hなど末尾に”H”のあるモデルでは45Wと性能を重視しています。消費電力が上がった分だけ当然性能は高いです。価格も高くなります。
Core i5-8250Uとの性能差は体感できない
前モデルに当たるCore i5-8250Uとの違いは、プロセスとブーストクロック周波数のみとなっています。確かに性能は5%程度伸びているものの違いを体感することは難しいと言えます。すでにCore i5-8250U搭載モデルを使用している方は買い換えるほどではありません。
1年経過で買い替えを検討している方は少ないと思いますが、もし性能差を体感したいのであればCore i7-8565Uを選択する方が良いでしょう。これから新しくノートパソコンの購入を考えている方には魅力的な選択肢となります。例えば、第七世代より前のCore i3シリーズなどからの買い替えならメリットがあります。
ベンチマークでわかるCore i5-8265Uの性能!
Cinebench R15
Handbrake
7 Zip
Adobe Premiere
Core i5-8265U搭載のおすすめBTOノートパソコン
STYLE-15FH061-i5-UHEG(パソコン工房)
価格:86,980円
CPU:Core i5-8265U
GPU:UHD Graphics 620
メモリ:8GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
GALLERIA GWL250YF(ドスパラ)
価格:109,980円
CPU:Core i5-8265U
GPU:GeForce MX250
メモリ:8GB
SSD:256GB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当ページでは、ノート向けのミドルクラスCPU「Core i5-8265U」の性能スペックについて紹介しました。Core i5-8250Uの後継比較的低価格なノートパソコンを探している方におすすめのCPUです。RAW現像、WEBデザイン、ビジネス、デイトレなどで幅広く対応できる器用さが最大の特徴です。
搭載ノートパソコンは6万円台から見つけることができます。このクラスのCPUなら価格を重視した選択がベストだと思います。ストレージ容量が多いモデルを探しているならパソコン工房の「STYLE-15FH061-i5-UHEG」がおすすめです。
ドスパラの「GALLERIA GWL250YF」はGeForce MX250を搭載したノートパソコンです。このモデルについてはやや特殊です。ゲーム用モデルとして販売されていますが、実際はビジネスモデルと考えた方が良いです。
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