当記事では、「Quadro P600の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。Quadro P600は、2017年2月に発売された業務用グラフィックボードです。Quadro K620を後継モデルです。下位モデルであるQuadro P400よりも性能が高いもののエントリークラスだと考えて良いでしょう。
価格が手頃なこともあり入門モデルとして人気があります。PhotoshopやCADなどを使用している方向けだと言えます。Quadro P600搭載PCの価格帯は114,800円~となっていました。現在はQuadro P620の発売でQuadro P600搭載モデルは消滅しています。
目次
Quadro P600の性能スペックまとめ
Quadro P600 | Quadro K620 | Quadro P400 | |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Maxwell | Pascal |
GPU | GP107 | GM107 | GP107 |
プロセス | 14 nm | 28 nm | 14 nm |
トランジスタ数 | 33億 | 18.7億 | 33億 |
ダイサイズ | 132 mm² | 148 mm² | 132 mm² |
SMs | 3 | 3 | 2 |
CUDAコア | 384 | 384 | 256 |
ベースクロック | 1329 MHz | 1058 MHz | 1228 MHz |
ブーストクロック | 1557 MHz | 1124 MHz | 1252 MHz |
GPUメモリ | 2GB GDDR5 | 2GB GDDR5 | 2GB GDDR5 |
メモリクロック | 4 Gbps | 1.8 Gbps | 4 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 128 bit | 64 bit |
メモリバンド幅 | 64.13 GB/s | 28.80 GB/s | 32.06 GB/s |
TDP | 40W | 41W | 30W |
補助電源 | 不要 | 不要 | 不要 |
FP32 | 1.196 GFLOPS | 0.8632 GFLOPS | 0.641 GFLOPS |
出力 | 4x mini-DisplayPort 1.4a | 1x DVI 1x DisplayPort 1.4a | 3x mini-DisplayPort 1.4a |
搭載PC価格 | 114,800円~ | - | 99,800円~ |
発売日 | 2017年2月7日 | 2014年7月22日 | 2017年2月7日 |
アーキテクチャがMaxwellからPascalになって、プロセスが28nmから14nmへと微細化されています。トランジスタ数が77%多いにも関わらず、ダイサイズは10%小さくなりました。プロセスの微細化によってパフォーマンス・省電力性の向上が見込めます。SMsは3つでCUDAコアは384と共通です。
GPUメモリはGDDR5 2GBとなっています。メモリクロックが2.3倍で4 Gbpsとなりました。メモリバスは128 bitと共通です。メモリバンド幅2.2倍で64.13 GB/sとなります。TDPは1Wダウンで40Wとなっています。補助電源不要は変わりません。FP32は30%近く向上しています。モニター出力は大きく変わって4×mini-DisplayPort 1.4aとなっています。
下位モデルのQuadro P400と比較していきます。GPUはQuadro P600と同じGP107です。プロセス・トランジスタ数・ダイサイズは同じです。SMsは1つ減ってCUDAコアは33%少なく256となります。GPUメモリ及びメモリクロックは共通ですが、メモリバスは半減となりメモリバンド幅は32.06 GB/sに留まります。TDPは25%低く30Wとなっています。補助電源は不要です。FP32は54%程度となります。モニター出力は1つ減っています。
Quadro P600の性能
Quadro P600ってどんなグラフィックボードなの?
趣味や業務の入門モデルとして最適
4画面モニターに対応
ゲームをするならGTX 1650がベター
Quadro P600搭載のおすすめBTOパソコン
raytrek LC-M(ドスパラ)
価格:132,980円
CPU:Core i7-8700
GPU:Quadro P600
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:1TB
raytrek LB(ドスパラ)
価格:97,980円
CPU:Core i5-8500
GPU:Quadro P600
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:1TB
当記事のまとめ
当記事では、Quadro P600の性能スペックとベンチマークを紹介しました。Quadro P600はPascal世代におけるプロフェッショナル向けエントリーモデルとして注目されています。従来モデルのQuadro K620よりも50%以上性能が向上しています。プロセスが28nmから14nmへと微細化されたのが大きなポイントです。
パワー効率が向上してより高いパフォーマンスを発揮します。補助電源不要で増設も容易に行なえます。各BTOメーカーから豊富なラインナップが用意されていたことから注目度の高さが伺えますね。今は後継モデルのQuadro P620が登場しているためラインナップはなくなっています。
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