画像引用元:https://www.geforce.com/

当記事では、「GeForce MX350の性能スペックと搭載BTOノートパソコン」を紹介しています。2020年2月10日についにPascal世代のエントリークラス期待のグラフィックボードが発売されました。上位モデルのGTX 1050よりも性能と価格が抑えられたモデルです。2022年時点でも搭載モデルを購入できます。当サイトとマウスコンピューターのコラボレーションモデルである「mouse K5-MGZN」です。旧世代のモデルでも価格が抑えられている分選びやすいと思います。
同じPascal世代におけるGeForce MX250の後継モデルとなっています。CUDAコアがGTX 1050と同等まで引き上げられています。前モデルと比べてどのぐらいパフォーマンスが向上したのか、どのような用途での使用に適しているのかについて詳しく見ていきましょう。なお、Turing世代の後継モデル「GeForce MX450」が登場しています。徐々にGeForce MX450搭載モデルへと切り替えられていくでしょう。
目次
GeForce MX350のおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
![]() ◎ | ![]() ◎ | ![]() ◯ | ![]() ◯ | ![]() ◯ | ![]() △ | ![]() × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
![]() ◯ | ![]() × | ![]() ◯ | ![]() ◯ | ![]() ☆ | ![]() × | ![]() ◯ |
上記の通り実況プレイやゲームなど負荷の高い作業には対応しずらいです。ゲームをプレイするとなると厳しく解像度を下げてかつ設定を下げる必要があります。趣味の範囲内であれば動画編集やRAW現像にも対応することが可能です。特に動画編集などはCPU性能に依存します。WEBデザインやビジネス用途でも同様に通用します。
GeForce MX350のスペック
MX350 | MX250 | GTX 1050 | GTX 1650 | |
---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Pascal | Pascal | Turing |
GPU | GP107 | GP108 | GP107 | TU117 |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm | 12nm |
トランジスタ数 | 33億 | 18億 | 33億 | 47億 |
ダイサイズ | 132m㎡ | 74m㎡ | 135m㎡ | 200 mm² |
CUDAコア | 640基 | 384基 | 640基 | 896基 |
ベースクロック | 1354MHz | 1518MHz | 1354MHz | 1485 MHz |
ブーストクロック | 1468MHz | 1582MHz | 1455MHz | 1665 MHz |
メモリ規格 | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリ容量 | 2GB | 2GB | 2GB | 4GB |
メモリクロック | 7 Gbps | 6 Gbps | 7 Gbps | 8 Gbps |
メモリバス | 64 bit | 64 bit | 128 bit | 128 bit |
メモリバンド幅 | 56.06 GB/s | 48.06 GB/s | 112.1 GB/s | 128.1 GB/s |
消費電力 | 25W | 25W | 75W | 75W |
補助電源 | 不要 | 不要 | 不要 | 不要 |
FP32 | 1.879 TFLOPS | 1.215 TFLOPS | 1.862 TFLOPS | 2.984 TFLOPS |
発売日 | 2020年2月10日 | 2019年2月21日 | 2016年10月25日 | 2019年4月23日 |
ベースクロックについては、GeForce MX250よりも10%低く、ブーストクロックも10%低いです。メモリ規格及びメモリ容量は共通です。メモリクロックが6 Gbpsから7 Gbpsへと速くなりました。GTX 1050と同じですね。メモリバスはGeForce MX250と共通です。上位モデルのGTX 1050になると倍増の128 bitとなります。メモリバンド幅はGeForce MX250よりも17%高いですが、GTX 1050よりも50%程度低いです。
TDPは25Wと変わっていません。GTX 1050になると75Wと3倍になります。メモリ周りの違いもあってやはり明確な区切りがあると考えて良いでしょう。スペック的にはGTX 1050に似ていますが、性能は劣ります。FP32は上回っているものの性能差は80%程度あります。
GeForce MX350よりも少し前にTuring世代のGTX 1650がリリースされています。50番台のグラフィックボードでGTX 1050よりも大幅に性能が高くなっています。プロセスが14nm→12nmへと微細化されています。トランジスタ数は47億と43%も増えました。ダイサイズは50%大きいです。CUDAコアは40%多く896基です。ベースクロックは9%高く、ブーストクロックも13%高いです。
メモリ周りも大幅に強化されています。GPUメモリ容量が倍の4GBとなっています。メモリクロックも14%速くメモリバスも倍の128 bitです。メモリバンド幅は2.3倍で128.1 GB/sとなっています。TDPは75Wと3倍です。GTX 1050と同じですね。FP32は60%近くも向上しています。
GeForce GTX 1050と同じGPUを搭載している
GeForce MX350は、GTX 1050と同じGP107を搭載しています。GeForce MX250では一つ下のグレードであるGP108が採用されていました。つまり、GeForce MX350は、根本的な部分ではGeForce GTX 1050と同じということです。事実、トランジスタ数・CUDAコアは同じです。ダイサイズやクロック周波数も似ています。メモリ規格も同じGDDR5でVRAMは2GBです。
両者のグラフィックボードには性能差がありますので、これら以外でスペックで異なるところがあるはずです。答えはメモリ周りです。GeForce MX350では、32TMUsと16ROPsそして64-bitメモリバスを搭載しています。一方、GeForce GTX 1050では、40TMUsと32ROPsそして128-bitメモリバスを搭載しています。メモリバンド幅がほぼ倍の112.0GB/sとなっているのは128-bitメモリバスによる恩恵です。
メモリ周りに余裕を持たせることによって消費電力は25W→75Wとかなり高くなっています。グラフィックパフォーマンスを支える重要な部分だと言えます。GTX 1050との性能差はおおよそこのバンド幅などにあると考えて良いでしょう。GeForce MX350は、GeForce GTX 1050と同じGPUを搭載していますが、性能面ではGeForce GTX 1050に劣ります。
GeForce MX350ってどんなグラフィックボード?
GeForce MX250よりも15%近く高い性能を持つ
GeForce MX350は、前世代のGeForce MX250よりもおよそ15%程度高い性能を持っています。CPU内蔵グラフィックスと比べるとワンランク上のパフォーマンスを期待できます。旧世代のGeForce MX250は、GeForce MX350の下位モデルであるGeForce MX330とほぼ同等の性能だと言えます。第十世代Core i7-1065G7搭載のIris Plus Graphicsよりも45%高いパフォーマンスを持っています。
GeForce GTX 1050との差は縮まっていると言えますね。ただし、Turing世代になって50番台のグラフィックボードの性能が底上げされています。GeForce GTX 1650になると一気に性能が高くなっていることがわかりますね。結果的に50番台との差は広がっていることになります。それでも前世代のPascal世代とは言えGTX 1050に追いついて来ているのはさすがです。
GeForce GTX 1650より実用性が低い
GeForce MX350は、実用面を考えるとどうしても50番台と比べて劣ってしまいます。考えようによっては中途半端な立ち位置です。もう少し予算を出してGTX 1650を手に入れた方が良い場面が多くあるでしょう。CPU内蔵グラフィックスよりも多少性能が高いぐらいに考えておくと良いですね。
特にゲームプレイを考えている方や3D CADなど高度な3D処理性能が求められる場面には適していません。外付けのグラフィックボードとは言ってもエントリークラスのモデルで性能に対して過度な期待は禁物です。簡単なWEBデザイン・軽いゲームプレイなどを考えている方におすすめです。価格的な優位性があることも事実です。
搭載モデルは随時MX250から切り替わるはず
低価格帯のノートパソコンを探している方向けのグラフィックボードです。GeForce GTX 1650搭載ノートとの価格差がそれほど大きくないのはネックとなりますが、エントリークラスのモデルを探している方には魅力的な選択肢となるでしょう。現在はGeForce MX250搭載モデルが中心ですが、随時切り替わっていくものと予想されます。
今は2世代後のGeForce MX450が発売されていますが、ラインナップは増えておらずGeForce MX350が中心となっています。価格もこなれてきて購入しやすくなっているように思います。GTX 1650搭載モデルになるとおおよそ2万円程度高くなってしまうのであえてGeForce MX350を選択するのも良いでしょう。GeForce MX450がリリースされてもGeForce MX350が継続して販売されています。
GeForce MX350搭載のおすすめBTOパソコン
mouse K5-MGZN(マウスコンピューター)
価格:99,800円(税込)
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce MX350
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ

ノート向けエントリークラスのグラフィックボードである「GeForce MX350」の性能スペックについて紹介しました。前世代のGeForce MX250から性能は20%程度向上しています。CPU内蔵グラフィックスと比較すると性能差は歴然です。GeForce GTX 1050により近づいたと言えます。もっとも、Turing世代の新しい50番台であるGTX 1650が登場したため50番台との差は広がっています。
MX350がターゲットとなるのはライトなPCユーザーです。趣味で動画編集や画像編集を行う方が想定されます。Photoshopなどで3D処理を行う場合にも適しています。当然処理速度が早くなるため快適さは増します。しかしながら、もう少し予算を上げてGTX 1650になるとより性能差を体感しやすいです。価格差があるため両者はうまく棲み分けができているように思います。
今はGeForce MX350搭載モデルの価格も落ち着き狙い目だと言えるでしょう。基本的には上位のGeForce GTX 1650搭載モデルを基準にしながらGeForce MX350搭載モデルの価格を注視しておきましょう。明らかな価格差が現れている時が狙い目です。
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