当記事では、Ryzen 5 5600Uの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Zen 3アーキテクチャを採用した高パフォーマンスモデルです。6コア12スレッドと競合のIntel Core i5-1135G7(4コア8スレッド)よりもスペックが高いです。価格も抑えられていて強力なモデルです。
搭載BTOノートパソコンは税込み10万円前後と購入しやすい価格帯となっています。コストパフォーマンスに優れたCPUだと言えますね。ビジネスや趣味などでノートパソコンを購入したいと考えている方は要チェックです。同じ時期のZen 2アーキテクチャ採用の「Ryzen 5 5500U」がリリースされています。性能は落ちますが、価格が安く購入しやすいです。後継モデルとして「Ryzen 5 5660U」がリリースされています。Zen 3アーキテクチャになってより高い性能を持っています。
Ryzen 5 5600Uの基本スペック
世代 | 第4世代 |
開発コード | Cezanne(Zen 3) |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 2.30 GHz |
ブーストクロック | 4.20 GHz |
内蔵グラフィックス | AMD Radeon Graphics |
TDP | 15W-25W |
発売日 | 2021年1月12日 |
価格 | - |
目次
Ryzen 5 5600Uのおすすめ用途
動画視聴 | Skype | ビジネス | デュアル | デイトレ | マンガ | デザイン |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ○ |
RAW現像 | 動画編集 | 動画投稿 | DTM | ゲーム | 実況 | CAD |
○ | ○ | ○ | ○ | × | × | △ |
Ryzen 5 5600Uのスペック比較
AMD製CPUと比較
Ryzen 5 5600U | Ryzen 5 5500U | Ryzen 5 4600U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Zen 3 | Zen 2 | Zen 2 |
開発コード | Cezanne | Lucienne | Renoir |
プロセス | 7nm | 7nm | 7nm |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/12 |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.1GHz | 2.1GHz |
ターボクロック | 4.2GHz | 4.0GHz | 4.0GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 8MB | 8MB |
メモリ | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics |
グラフィックコア | 7 | 7 | 6 |
グラフィック周波数 | 1800MHz | 1800MHz | 1500MHz |
TDP | 10W-25W | 10W-25W | 10W-25W |
価格 | - | - | - |
発売日 | Q1 2021 | Q1 2021 | Q2 2020 |
コア/スレッドは6コア12スレッドとこれまでのRyzen 5シリーズと変わりありません。Ryzen 5 5600Uは、下位モデルであるRyzen 5 5500Uよりもベースクロックが10%アップの2.3GHz、ターボクロックは5%アップの4.2GHzとなりました。また、L3キャッシュ容量が倍の16MBとなっています。メモリ規格・CPU内蔵グラフィックスは共通です。TDPは10-25Wとなっています。
実はRyzen 5 5500UとRyzen 5 4600Uは非常に似たスペックとなっています。コードネームはどちらもZen 2です。Ryzen 5 5600Uとは異なりますね。開発コードとCPU内蔵グラフィックスが違うぐらいです。コア/スレッドも同じで、クロック周波数も共通です。それでも開発コードが変わりCPU性能は僅かながら上回っています。
L3キャッシュは8MBです。メモリ規格はDDR4-3200MHzです。CPU内蔵グラフィックスのRadeon Graphicsはグラフィックコアが6から7になり、グラフィック周波数が1500MHzから20%アップの1800MHzに到達しています。数字的には下位モデルであるRyzen 5 5500Uが上位モデルであるRyzen 5 4600Uを上回っているという点で意味がある進化だと言えます。
Intel製CPUと比較
Ryzen 5 5600U | Core i5-1135G7 | |
---|---|---|
コードネーム | Zen 3 | Tiger Lake |
プロセス | 7nm | 10nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.4GHz |
ターボクロック | 4.2GHz | 4.2GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 8MB |
メモリ | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Iris Xe Graphics |
グラフィックコア | 7 | 30 |
グラフィック周波数 | 1800MHz | 1300MHz |
TDP | 10W-25W | 12W-28W |
価格 | - | - |
発売日 | Q1 2021 | Q3 2020 |
ベースクロックはCore i5-1135G7の方が5%高く、ターボクロックは同等です。L3キャッシュ容量はRyzen 5 5600Uが、Core i5-1135G7の倍の16MBとなっています。Zen 3アーキテクチャになってL3キャッシュ容量にも余裕が出ています。これまでのスペック的にはRyzen 5 5600Uが圧勝です。
CPU内蔵グラフィックスではIntel Iris Xe Graphicsが上回ります。グラフィックコアは両者で特性が異なるため数値の比較は意味がありません。それでもIris Xe Graphicsは、Radeon Graphicsよりも20%程度パフォーマンスが高いです。TDPはRyzen 5 5600Uが10W-25Wに対して、Core i5-1135G7では12W-28Wと少しだけ高く設定されています。
Ryzen 5 5600UってどんなCPUなの?
Zen 3アーキテクチャ採用の高パフォーマンスモデル
Ryzen 5 5600Uは、最新のZen 3アーキテクチャを採用した高パフォーマンスCPUです。従来モデルであるRyzen 5 4600Uよりも20%程度パフォーマンスが向上しています。ハイパフォーマンスモデルであるRyzen 5 4600Hを上回ることもあります。Zen 2アーキテクチャを採用しているRyzen 5 5500Uとの性能差はも20%以上と大きいです。
今回のRyzen 5 5600Uではベースクロック及びブーストクロックの引き上げやL3キャッシュメモリ容量の倍増がポイントです。ただし、それだけでは20%も性能が上がることはありません。その他にも、Zen 3アーキテクチャになったことでCPUダイ内部においてCCXが1基のみになったことがプラスになりました。Zen 2アーキテクチャではCCXが2基搭載されていて、CPU負荷が掛かるとこの2つのCCX間でのやり取りが必要になりどうしても遅延が発生しがちでした。
また、上記のCPUダイ内部の改良に関連してL3キャッシュも16MBへと大容量になっています。Zen 2アーキテクチャも優れていましたが、Zen 3アーキテクチャになってさらに進化したと言えます。このCPUダイの変更によるメモリレイテンシの軽減はCPU性能の引き上げに一役買っています。せっかくならRyzen 5 5600Uを選択したいところです。
グラフィックス性能はIntelに劣る
CPU内蔵グラフィックスに採用されているRadeon Graphicsは従来モデルとそれほど大きな違いはありません。Intel Core i5-1135G7でも採用されているIntel Iris Xeの方が20%程度性能が高いです。Intel Iris XeはGeForce MX350に匹敵する高い性能を持っています。ただし、いずれにしてもゲームプレイなどでは通用しないので気にしなくても良いでしょう。動画編集・WEBデザインなどでも大幅にパフォーマンスが向上することはありません。
上位モデルよりも1-2万円安く購入できる
画像引用元:https://jp.ext.hp.com/
上位モデルのRyzen 7 5800H搭載モデルよりも1万円~2万円安く購入可能です。上記はHPのPavilion Aero 13-beを比較しています。16,000円の差があります。数万円安く購入できるのであればRyzen 5 5600U搭載モデルがコストパフォーマンスに優れていると言えます。価格を重視するか、性能を重視するかで判断しましょう。動画編集や画像編集をメインに考えていないのであればRyzen 5 5600Uでも十分です。Intel製CPUと比べてもパフォーマンスは高いです。
Ryzen 5 5600Uのベンチマーク
Cinebench R20
Intel Core i5-1135G7と比べるとマルチスレッド性能は62%も高いです。シングルスレッド性能は4%の差にとどまります。これまでIntel勢が強みにしていたシングルスレッド性能でも上回りました。純粋なCPU性能ではRyzenシリーズが一歩先をいっていますね。
Handbrake
Ryzen 5 5600U搭載のおすすめBTOノートパソコン
ThinkBook 13s Gen 3 – ミネラルグレー(Lenovo)
価格:89,980円(税込)
CPU:Ryzen 5 5600U
GPU:Radeonグラフィックス
メモリ:LPDDR4X-4266 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Ryzen 5 5600Uの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。Zen 3アーキテクチャを採用して従来モデルのRyzen 5 4600Uよりも20%程度高いCPU性能を発揮します。6コア12スレッドとマルチスレッド性能が高く動画編集や画像編集にも対応しやすいです。搭載BTOノートパソコンはHPとLenovoで販売されています。税込み10万円前後と購入しやすい価格帯となっています。Ryzen 7 5800U搭載モデルよりも安価でコストパフォーマンスに優れています。
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