当記事では、Ryzen 5 5500Uの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。6コア12スレッドの高パフォーマンスモデルです。ノート向けの省電力モデルでもこれだけのスペックを実装できるようになりました。動画編集・画像編集などへの適性も高いです。
型番的にはRyzen 5 4500Uの後継モデルですが、実際はその上位モデルであるRyzen 5 4600Uのリフレッシュモデルと考える方がしっくり来ますね。Ryzen 5 4500U搭載モデルが人気だったことからこのRyzen 5 5500Uも人気モデルになる可能性が高いです。現在は海外メーカーを中心にラインナップが登場しています。
Zen 3アーキテクチャを採用した「Ryzen 5 5600U」も販売されています。Zen 2アーキテクチャのRyzen 5 5500Uと併用されています。Ryzen 5 5600Uの方が性能は高いですが、その分価格も高くなっています。何を重視するかで決める必要がありますね。
Ryzen 5 5500Uの基本スペック
世代 | 第3世代 |
開発コード | Lucienne(Zen 2) |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 2.10 GHz |
ブーストクロック | 4.00 GHz |
内蔵グラフィックス | AMD Radeon Graphics |
TDP | 10W-25W |
発売日 | 2021年1月12日 |
価格 | - |
目次
Ryzen 5 5500Uのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◯ | ◯ | ◯ | ◎ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | × | ◎ | ◯ | ☆ | △ | ◎ |
Ryzen 5 5500Uのスペック比較
AMD製CPUと比較
Ryzen 5 5500U | Ryzen 5 4600U | Ryzen 5 4500U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Zen 2 | Zen 2 | Zen 2 |
開発コード | Lucienne | Renoir | Renoir |
プロセス | 7nm | 7nm | 7nm |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/6 |
ベースクロック | 2.1GHz | 2.1GHz | 2.3GHz |
ターボクロック | 4.0GHz | 4.0GHz | 4.0GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB |
メモリ | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics |
グラフィックコア | 7 | 6 | 6 |
グラフィック周波数 | 1800MHz | 1500MHz | 1500MHz |
TDP | 10W-25W | 10W-25W | 10W-25W |
価格 | - | - | - |
発売日 | Q1 2021 | Q2 2020 | Q2 2020 |
ベースクロックが6%低く、ターボクロックは同じ4.0GHzです。L3キャッシュ容量は8MBと同じです。Radeon Graphicsのグラフィックコアが6→7へとなりグラフィック周波数も引き上げられています。グラフィック処理性能は高くなったと考えて間違いありません。TDPは15Wですが、ベンダー側で10W-25Wの範囲で定めることができます。基本的には15W以上が選択されることになるでしょう。いずれにしてもモバイルパソコンなど薄いモデルで採用されることが多いと思います。
スペック表を見るとわかるとおり基本的にはRyzen 5 4600Uのリフレッシュモデルだと言えます。開発コードがRenoirからLucineneへと変わったこととRadeon Graphicsが少し強化されたぐらいでほとんど同じですね。コア/スレッド、L3キャッシュ・メモリ規格・TDPとすべて共通となっています。もっともRyzen 5 4600Uを搭載したノートパソコンはほとんど販売されていなかったので馴染みがなくRyzen 5 4500Uの後継モデルということで結論付けても良いかもしれませんね。
Intel製CPUと比較
Ryzen 5 5500U | Core i5-1135G7 | |
---|---|---|
コードネーム | Zen 2 | Tiger Lake |
プロセス | 7nm | 10nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 2.1GHz | 2.4GHz |
ターボクロック | 4.0GHz | 4.2GHz |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB |
メモリ | DDR4-3200MHz | DDR4-3200MHz |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Iris Xe Graphics |
TDP | 10W-25W | 28W |
価格 | - | $309 |
発売日 | Q1 2021 | Q3 2020 |
ベースクロックはRyzen 5 5500Uよりも15%高い2.4GHzで、ターボクロックは5%高い4.2GHzとなっています。シングルスレッド性能はCore i5-1135G7が圧倒です。L3キャッシュ容量は8MBで共通です。メモリもDDR4-3200となっています。CPU内蔵グラフィックスはそれぞれ異なりますが、Iris Xe Graphicsの方が少し高いです。ただし、外付けのグラフィックボードには及ばないのでそれほど気にしなくても良いと思います。
TDPはメーカー次第といったところですね。Ryzen 5 5500Uの価格は公表されていませんが、Core i5-1135G7と同等だと考えられます。
Ryzen 5 5500UってどんなCPUなの?
Ryzen 5 4500Uが順当に進化した高パフォーマンスCPU
Ryzen 5 5500Uは、6コア12スレッドとスペックの高いCPUです。Ryzen 5 4500Uが6コア6スレッドであったことを考えると順当な進化を果たしています。マルチコア性能についてはモバイル向けCPUとしてトップクラスの性能を誇ります。10W-25Wの省電力モデルながら45Wのハイパフォーマンスモデルに匹敵することもあります。
競合モデルであるIntel Core i5-1135G7だけではなく上位モデルのCore i7-1165G7をも上回ります。Intel製CPUを圧倒する形となっています。動画編集・画像編集などマルチコア性能を活かせる用途に最適です。Ryzen 5 3550HやRyzen 5 3500Uからの買い替えもおすすめです。
Ryzen 5 5500Uになってグラフィックスについても強化されています。グラフィックコアが1つ増えてグラフィック周波数が20%引き上げられています。大幅な性能アップというわけではありませんが、従来モデルよりもグラフィックス処理性能は向上しています。
WEBデザインや動画編集などのクリエイター作業においてGPUアクセラレーションを活用できます。外付けのグラフィックボードと比べると性能面で追いつけるわけではありません。一般的な用途では必要十分な性能を兼ね備えていると考えて良いでしょう。
Zen 3採用のRyzen 5 5600Uに性能面で劣る
Ryzen 5 5500Uの上位モデルにRyzen 5 5600Uがラインナップとしてあります。このRyzen 5 5600Uでは次世代のZen 3アーキテクチャを採用していてパフォーマンスが高いです。Ryzen 5 5500Uとは全く別物のCPUだと考えて良いでしょう。型番を見るとアーキテクチャがわかる仕組みです。最後から3桁目が奇数はZen 2アーキテクチャを、偶数のモデルはZen 3アーキテクチャを採用しています。
スペック的にはベースクロックが10%高い2.3GHzで、ターボクロックは5%高い5.2GHzとなっています。また、L3キャッシュ容量は倍の16MBに到達しています。スペック的にも敵いません。ただし、搭載BTOパソコンが販売されるかはわかりませんし当然価格は高くなることが予想されるためRyzen 5 5500Uとの差別化はしっかりと行われています。
搭載モデルは海外メーカーからのみ販売されている
Ryzen 5 5500U搭載BTOノートパソコンは海外メーカーからのみ販売されています。2021年5月時点ではLenovoとDellで購入できます。海外メーカーは最新モデルの取り扱いが早いですね。特にAMD製パーツについては海外がいち早く取り入れることが多いです。
国内メーカーからはラインナップがないようです。マウスコンピューターではRyzen 5 4500U搭載BTOノートパソコンが販売されていますので、今後Ryzen 5 5500U搭載モデルに切り替えられるかもしれません。売れ筋モデルだったこともあって期待できます。
Ryzen 5 5500Uのベンチマーク
Cinebench R23
Core i5-1135G7と比べてマルチスレッド性能が48%も高いです。同じ価格で販売されているならRyzen 5 5500Uが魅力的な選択肢となります。Zen 3アーキテクチャを採用したRyzen 5 5600Uは、Ryzen 5 5500Uよりも15%以上パフォーマンスが高いです。アーキテクチャが変わっただけで得られれるパフォーマンスは大きいですね。
Geekbench
Core i5-1135G7と比べるとマルチスレッド性能が11%高い一方で、シングルスレッド性能は28%劣ります。動画編集・RAW現像といった作業ではマルチスレッド性能が指標となります。シングルスレッド性能が高いCore i5-1135G7はオフィスソフトやブラウジングなどに有利です。Ryzen 5 5600Uとのスコアの差は10%前後です。全体的にCinebench R23に比べるとパフォーマンスの差が小さくなっていますね。
Blender
HWBOT x265
Ryzen 5 5500U搭載のおすすめBTOノートパソコン
Lenovo IdeaPad Slim 550 – プラチナグレー(Lenovo)
価格:108,900円(税込) 70,785円(税込)
CPU:Ryzen 5 5500U
GPU:Radeonグラフィックス
メモリ:DDR4-3200 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
mouse B5-R5(マウスコンピューター)
価格:98,780円(税込)
CPU:Ryzen 5 5500U
GPU:Radeonグラフィックス
メモリ:DDR4-3200 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Ryzen 5 5500Uの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。Ryzen 5 5500Uは、Zen 2アーキテクチャを採用したモバイル向けCPUです。Ryzen 5 4500Uの後継モデルとなっています。6コア12スレッドとハイパースレッディングに対応したことでマルチスレッド性能が向上しています。動画編集や画像編集などのクリエイター作業を考えている方に最適です。
競合モデルであるCore i5-1135G7と比べても優位性があります。二世代前のRyzen 5 3550HやRyzen 5 3500Uと比べると性能差は大きく買い替えの対象になります。Ryzen 5 4500Uからの買い替えでも恩恵を受けられます。搭載モデルはまだHP・Lenovo・マウスコンピューターなどから販売されています。
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