当記事では、Core i7-11700の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。8コア16スレッドとスペックが高くCore i5シリーズとは一線を画する性能です。クリエイターの方にも人気のあるモデルです。搭載BTOパソコンも多く理想のモデルを見つけやすいと思います。
2022年1月に後継モデルであるAlder Lake世代のCore i7-12700(12コア20スレッド)が発売されましたが、Core i7-11700も併売されています。性能的には劣るもののCore i7-11700は価格的な優位性があります。Ryzen 7 5800Xと比べてもコストパフォーマンスは高いです。
(+) 8コア16スレッドとi9と同じスペックを持つ
(+) CPU内蔵グラフィックスが強化された
(-) 消費電力が高くなっている
(-) ゲーム性能は従来モデルより低いことがある
Core i7-11700の基本スペック
世代 | 第11世代 |
アーキテクチャ | Rocket Lake |
コア/スレッド数 | 8 / 16 |
クロック周波数 | 2.50 GHz |
ブーストクロック | 4.90 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 750 |
L3キャッシュ | 16MB |
TDP | 65W |
発売日 | 2021年03月30日 |
価格 | $323 |
目次
Core i7-11700のおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ |
Core i7-11700のスペック比較
Intel製CPUと比較
i7-11700 | i9-11900 | i7-10700 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Rocket Lake | Rocket Lake | Comet Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 2.5GHz | 2.5GHz | 2.9GHz |
最大ブーストクロック | 4.9GHz | 5.2Ghz | 4.8GHz |
Turbo Boost 2.0 | 4.8Ghz | 5.1GHz | 4.7GHz |
Adaptive Boost | - | - | - |
Turbo Boost Max 3.0 | 4.9GHz | 5.1GHz | 4.8GHz |
Thermal Velocity Boost | - | 5.2GHz | - |
オーバークロック | × | × | × |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 16MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 750 | UHD Graphics 750 | UHD Graphics 630 |
メモリタイプ | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-2933 |
最大メモリ幅 | 50.0 GB/s | 50.0 GB/s | 45.8 GB/s |
CPUクーラー | 同梱 | 同梱 | 同梱 |
TDP | 65W | 65W | 65W |
価格 (実売価格) | $323 | $439 | $323 |
発売日 | 2021年3月30日 | 2021年3月30日 | 2020年5月20日 |
コア/スレッドは8コア16スレッドと従来モデルと同じです。ベースクロックが14%低くなる一方で、最大ブーストクロックは3%高くなっています。全てのコアが稼働しているときでも4.4GHzに到達します。Core i7-10700が4.6GHzだったことを考えると3%低くスペックはダウンしています。IPCが19%高くなっていますのでここを抑えても十分上回ります。L3キャッシュ容量は16MBと変わっていません。
CPU内蔵グラフィックスがUHD Graphics 630からUHD Graphics 750へとアップグレードされています。インテルXeグラフィックスアーキテクチャ採用でおおよそ50%性能が向上しています。グラフィックボードを購入するほどではない用途においてこの変更は嬉しいポイントです。企業向けPCとしても需要が高くなりそうです。メモリ規格もDDR4-2933からDDR4-3200へと変更されています。TDPは65Wです。
上位モデルのCore i9-11900と比較していきます。最大の注目ポイントはCore i9シリーズでもCore i7-11700と同じ8コア16スレッドということでしょう。第十世代の10コア20スレッドからスペックダウンとなっています。もちろんIPCの改善などで全体的な性能は向上していますが、用途によってははっきりと劣ります。Core i7-11700との差別化ではクロック周波数の高さとThermal Velocity Boostに対応していることです。より高いクロック周波数を実現できます。価格差は$116と大きいので、コストパフォーマンス面ではCore i7-11700の方が高いと思います。
AMD製CPUと比較
i7-11700 | 7 5800X | |
---|---|---|
コードネーム | Rocket Lake | Zen 3 |
プロセス | 14nm | 7nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 2.5GHz | 3.8GHz |
最大ブーストクロック | 4.9GHz | 4.7GHz |
オーバークロック | × | ◯ |
L3キャッシュ | 16MB | 32MB |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 750 | 非搭載 |
メモリタイプ | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
CPUクーラー | 同梱 | 非同梱 |
TDP | 65W | 105W |
価格 (実売価格) | $323 | $449 |
発売日 | 2021年3月30日 | 2020年11月5日 |
Ryzen 7 5800Xは、Zen 3アーキテクチャを採用したCPUです。7nmプロセスを採用していてIntel Core i7-11700よりも微細化されています。AMDは早くからこのプロセスの微細化に注力していてIntel製CPUとの差別化が図られています。プロセスが小さいということはより多くのトランジスタを搭載することができます。また、省電力性の面からも有利です。CPUの革新はこのプロセスの微細化にあると言っても過言ではありません。
Ryzen 7 5800Xも8コア16スレッドとなっています。ベースクロックはCore i7-11700よりも52%高く、最大ブーストクロックは4%低いです。Ryzen 7 5800Xはオーバークロックに対応しています。より高いクロック周波数を実現できます。また、Ryzen 7 5800Xには自動クロックブースト機能であるPrecision Boost 2を搭載しています。
温度や発熱などが今ロールされている場合に自動的にクロック周波数を引き上げてくれる機能です。IntelのフラグシップモデルであるCore i9-11900Kで採用されているAdaptive Boost Technologyと同等の機能が下位モデルでも開放されているということです。
Ryzen 7 5800XはL3キャッシュ容量が32MBとCore i7-11700の倍です。CPU内蔵グラフィックスは非搭載です。メモリタイプはどちらもDDR4-3200です。Ryzen 7 5800XにはCPUクーラーが非同梱となっています。これは倍率ロックフリーモデルであるCore i7-11700Kと共通です。TDPは105Wとなっています。上位モデルであることを考えると省電力性に優れていると言えます。
Core i7-11700ってどんなCPUなの?
i7-10700Kよりも高い性能を持つモデル
Core i7-11700は、Comet Lake世代における上位モデルであるCore i7-10700Kよりも高いCPU性能を持っています。3.5GHz(最大5.1GHz)とういうスペックのモデルに2.5GHz(最大4.9GHz)で追いつきました。Cypress Cove採用によるIPCの改善のインパクトは大きいですね。
世代が変わって前世代の一つ上のモデルを超えるというのはそれほど珍しいことではありません。だからこそ基本的には最新のモデルをおすすめするのです。より安くより高性能なモデルが購入できるという点でユーザーにとってメリットがあります。
デメリットは消費電力が上がったことでしょう。TDPは65Wと従来モデルと同じですが、高負荷時の消費電力はかなり大きくなっています。PCケース・電源ユニットなどには気を使いましょう。特にグラフィックボードを搭載する場合は注意が必要です。できる限りミドルタワー以上かつ高出力の電源ユニットを採用すると良いですね。
DDR4-3200メモリやPCIe 4.0をサポートしている
Rocket Lake世代になってようやくDDR4-3200への対応とPCIe 4.0への対応が現実のものとなりました。AMDは一世代前のRyzen 3000シリーズですでに採用されていましたので、Intel製モデルでは少し遅れた形での採用となります。
メモリ規格が上がったことで転送速度が速くなっています。次世代のPCIe 4.0に対応したのも注目ポイントです。グラフィックボードやSSDを接続することで速度向上などのメリットを享受できます。注意点としてはマザーボード依存のため対応したモデルを選択する必要があります。
搭載BTOパソコンは人気モデルが揃っている
Core i7-11700は人気モデルあるいは人気モデルになる可能性の高いラインナップが揃っています。グラフィックボード非搭載モデルもあって様々なユーザーにとって選びやすいCPUだと言えます。単価が高めなことからショップとしても取り扱いやすいのだと思います。
Ryzen 5000シリーズは魅力的なCPUですが、CPU内蔵グラフィックスが非搭載で必ずグラフィックボードが搭載となります。価格が高くなってしまうのでグラフィックス性能をそれほど求めない方にとっては選びにくいです。
Rocket Lake世代ではCore i9シリーズと同じ8コア16スレッドというスペックの高さも人気の秘密です。動画編集・RAW現像などが一般的になった今とても重要が高くなっています。Core i5シリーズでは物足りないけどCore i9シリーズではオーバースペック気味だと考えている方は必見です。税込10万円台から購入することができます。
Core i7-11700のベンチマーク
Cinebench R23
Core i7-10700Kと比べてもマルチスレッド性能は12%高く、シングルスレッド性能は20%高いです。上位モデルを上回るスコアはさすがです。Cypress Coveを採用したことによる恩恵でしょう。Ryzen 7 5800Xとの性能差は15%かなり大きい。Zen 3アーキテクチャは次世代モデルにふさわしいと言える。
画像編集
動画編集
CPUの性能だけを観るとCore i7-10700よりも17%速く、Core i7-10700Kよりも14%速いです。上位モデルであるCore i7-11700Kとの性能差は大きくありませんね。Ryzen 7 5800Xと並んでいるのは健闘していると言えるでしょう。
動画エンコード
上位モデルであるCore i7-11700Kとの差は6%-8%です。クロック周波数が高い分上位モデルではよりパフォーマンスが高くなります。Ryzen 7 5800Xとの差は10%-13%です。Zen 3アーキテクチャを採用したRyzen 7 5800XはIntel製CPUを圧倒しています。
Zipファイル
Core i7-11700のゲーミング性能
Borderlands 3
Far Cry 5
Metro Exodus
Core i7-11700搭載のおすすめBTOパソコン
AeroStream RM7J-E213/T(TSUKUMO)
価格:95,800円(税込)
CPU:Core i7-11700
GPU:Intel UHD Graphics 750
メモリ:DDR4-3200 8GB
SSD:240GB
HDD:非搭載
SENSE-M05M-117-UHX(パソコン工房)
価格:104,980円(税込)
CPU:Core i7-11700
GPU:Intel UHD Graphics 750
メモリ:DDR4-2933 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
mouse DT7-MGZN(マウスコンピューター)
価格:129,980円(税込)
CPU:Core i7-11700
GPU:GeForce GTX 1650 GDDR6版
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:256GB NVMe
HDD:1TB
当記事のまとめ
当記事では、Intel第十一世代のCore i7-11700の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。8コア16スレッドの高パフォーマンスモデルです。前モデルのCore i7-10700Kを超える高いCPU性能を誇ります。プロセスは14nmを維持しつつもCPUコアの改良が施されました。IPCが19%改善したことがパフォーマンス面によい影響を与えています。
搭載BTOパソコンのラインナップは豊富です。各BTOメーカーから売れ筋になりそうなモデルが販売されていて選びがいがあります。その高い性能は一般ユーザーやクリエイターの方まで幅広い用に最適です。グラフィックボード非搭載モデルもあって3Dグラフィックス処理性能が必要ない方でも選びやすいと思います。
出典一覧
- 第11世代 インテル® Core™ プロセッサー 圧倒的なオーバークロック性能・ゲーム性能を実現; インテル ニュースルーム(インテル ニュースルーム, 2021)
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