当記事では、「Core i7-10710Uの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。Core i7-8565Uの後継モデルとなっています。前世代と同じ14nmプロセスを採用していますが、省電力モデルで初めて6コア12スレッドを採用した注目のCPUです。マルチスレッド性能が高くクリエイター作業にも対応しやすいです。
Comet Lake世代のフラグシップモデルとなっています。ハイパフォーマンスモデルである「H」シリーズに匹敵する性能が魅力的です。動画編集やRAW現像など負荷の高い作業をメインに考えている方におすすめです。後継モデルはTiger Lake世代の「Core i7-1165G7」です。10nmプロセスも10nm SuperFinへと進化してより高いクロック周波数を実現しています。
Core i7-10710Uの基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Comet Lake |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 1.10 GHz |
ブーストクロック | 4.70 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
キャッシュ | 12MB |
TDP | 15W |
発売日 | 2019年10月 |
価格 | $443 |
目次
Core i7-10710Uのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
◎ | ☆ | ◯ | ○ | ◯ | ◯ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | × | ◯ | ◯ | ☆ | △ | ◎ |
WEBデザイン、ビジネスなどでも困ることはありません。ただし、ゲームプレイについては、ラフィックボード搭載モデルがないため選択肢に入りません。ゲームプレイを考えるとやはり45Wのハイパフォーマンスモデルの方が好ましいですね。同様に大規模な3D CADモデルを扱うなど負荷の高い作業になるとデスクトップパソコンの方が好ましいです。
Core i7-10710Uのスペック比較
Comet LakeとWhiskey Lakeを比較
i7-10710U | i7-10510U | i7-8565U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Comet Lake | Whiskey Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 | 4/8 |
ベースクロック | 1.1GHz | 1.8GHz | 1.8GHz |
ターボクロック | 4.7GHz | 4.9GHz | 4.6GHz |
内蔵GPU | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
メモリ規格 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2400 |
キャッシュ | 12MB | 8MB | 8MB |
TDP | 15W | 15W | 15W |
発売日 | Q3'19 | Q3'19 | Q3'18 |
単体価格 | $443 | $409 | $409 |
搭載PC価格 | 136,933円~ | 82,384円~ | 94,980円~ |
それでも大きく変わったところがあります。それはコア/スレッドが4/8→6/12へと50%アップしていることです。ターボクロック周波数も4.7 GHzへと引き上げられています。6コアフル稼働では3.9 GHz、4コア稼働時は4.1 GHzと十分です。ただし、消費電力を15Wという枠に収めるためにベースクロック周波数は1.1 GHzとかなり抑えられています。
また、Core i7-10710Uの他の強みはキャッシュ容量の大きさで12MBへと引き上げられています。これはIntelの6コアCoffee Lakeプロセッサーと同等です。しかしながら、CPU内蔵グラフィックスについてはアップグレードはされていません。24のEUを持つGPUで性能はお世辞にも高いとは言えず、グラフィックボードを搭載したモデルも多くなります。
Comet LakeとIce Lakeを比較
i7-10710U | i7-1065G7 | |
---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Ice Lake |
プロセス | 14nm | 10nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 1.1GHz | 1.3Ghz |
ターボクロック | 4.7GHz | 3.9Ghz |
内蔵GPU | UHD Graphics | Iris Plus |
GPU EUs | 24 | 64 |
メモリ規格 | DDR4-2666 | DDR4-3200 |
キャッシュ | 12MB | 8MB |
TDP | 15W | 15W |
発売日 | Q3'19 | Q3'19 |
単体価格 | $443 | $426 |
搭載PC価格 | 136,933円~ | 119,980円~ |
一方、Ice Lakeは10nmプロセスを採用しているのがポイントです。IPCを改善させた新しいSunny Cove CPUを搭載していて、より性能の高いGen 11グラフィックスを採用しています。コア数は4コア8スレッドに抑えられているためComet Lakeのフラグシップモデルほど性能は高くありません。それでもIris Plusと呼ばれるCPU内蔵グラフィックスはこれまでよりも30%程度性能が上がっています。
Core i7-10710UってどんなCPUなの?
モバイル向け省電力モデルのフラグシップCPU
Core i7-10710Uは、Intel第十世代モバイル向け省電力モデル「U」シリーズのフラグシップモデルとなっています。Comet Lakeの最上位であるこのCPUは、6コア12スレッドを採用しこれまでのUシリーズよりも高い性能を発揮します。メニーコアCPUを探している方におすすめです。省電力性が高いことでコンパクトなモバイルノートパソコンにも適しています。
同時期に登場したIce Lakeと比較した際の優位性がここにあります。高性能なCPUが欲しいならCore i7-10710Uがおすすめです。ハイパフォーマンスモデルである「H」シリーズに匹敵する性能は圧巻です。それでいて15Wに抑えられているのはさすがの一言ですね。
価格が高く搭載モデルはゲーミングノートPC並に
当該モデルは非常に性能が高く魅力的であることに疑いの余地がありません。しかし、価格が$443とモバイル向けのCPUとしては高価です。下位モデルのCore i7-10510Uと比較して10%、Ice Lake世代のi7-1065G7と比較して5%高くなっています。
また、性能が高いが故にBTOパソコンのラインナップではメモリやストレージなどが充実したモデルが多くなり価格が高価になりがちです。15万円以上の予算が必要になるということは理解しておきましょう。安価なノートパソコンを探している方は他のCPUも合わせて検討する方が満足度が高いかもしれません。
CPU内蔵グラフィックスは従来のUHD Graphicsを採用
CPU内蔵グラフィックスにはCoffee Lake世代で採用されていたものと同じUHD Graphicsとなっています。グラフィックスIce Lake世代の上位モデルではグラフィックスにIntel Iris Plus Graphicsを搭載していて性能は向上しています。Ice Lakeと比較した際のデメリットだとも言えます。
特にグラフィックス性能を必要としない用途であれば問題ありませんが、3D処理が必要になるAdobeソフト・ゲームプレイ・3D CADなどになると厳しいです。これらの用途での使用を考えるなら外付けのグラフィックボードが必須です。そうなるとCore i7-10710Uでは選択肢がなく、Core i7-10750Hなどを候補に入れる必要があります。
ベンチマークでわかるCore i7-10710Uの性能!
ここではベンチマークと呼ばれる指標を見ていきます。初心者の方が単純にスペックを見てもそれが何を意味するのかわかりにくいと思います。ベンチマークソフトを経由すれば数値で性能を把握することができますので、他のモデルとの比較も容易になります。Core i7-10710Uのベンチマークソフトを見る際はCore i7-1065G7との違いに注目して見てください。
Cinebench R20
Handbrake
7-zip
Adobe Premiere
Core i7-10710U搭載のおすすめBTOノートパソコン
New XPS 13 プラチナプラス(4Kタッチ・フロスト)(Dell)
価格:164,980円 136,933円
CPU:Core i7-10710U
GPU:CPU内蔵グラフィックス
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe対応
HDD:非搭載
Prestige 14 Prestige-14-A10SC-165JP(MSI)
価格:168,080円(税込)
CPU:Core i7-10710U
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR3-2133 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
GZシリーズ GZ83/M W6GZ83BMWB(dynabook)
価格:231,000円 210,000円
CPU:Core i7-10710U
GPU:CPU内蔵グラフィックス
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i7-10710Uの性能スペック及び搭載モデルについて紹介しています。Comet Lake世代のフラグシップモデルで高いマルチスレッド性能を持っています。6コア12スレッドと従来のCore i7-8565Uよりも飛躍的にパフォーマンスが向上しました。動画編集、動画投稿、ゲーム、CADなど負荷の高い作業を行いたいと考えている方におすすめです。CPU内蔵グラフィックスこそ前世代と変わりませんが、CPU単体で見ると飛躍的に性能が向上しています。
正直搭載BTOノートパソコンのラインナップはそれほど多くありません。価格を抑えたいならDellの「New XPS 13 プラチナプラス」がおすすめです。メモリ8GB、SSD 256GB NVMe対応と構成は控え目ながら税込み13万円台という価格は魅力です。グラフィックボード搭載モデルがいいならMSIの「Prestige 14 Prestige-14-A10SC-165JP」がおすすめです。3Dグラフィックス性能が上がってPhotoshop、Illustrator、3D CADなど幅広い用途で活用できます。メモリ容量も多く負荷の高い作業もお手の物です。ブランド及び持ち運び性重視ならdynabook「GZシリーズ GZ83/M W6GZ83BMWB」がおすすめです。価格は高いですが、本体の重さは1kgを切っています。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も充実していますね。
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