当記事では、「Core i5-1035G1の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。第十世代(Ice Lake)のノート向けCPUです。Core i5-8265Uの後継モデルとなっています。Core i5シリーズというのは性能と価格のバランスが良いということもあって人気があるCPUです。
Ice Lake世代のCPUは、前世代のWhiskey Lake世代のCPUと比べてアーキテクチャが大きく変わりました。プロセスの微細化が進みよりパワー効率が向上しています。ここでは当該CPUの性能及びアーキテクチャの特徴についてまとめました。現在後継モデルとして、「Core i5-1135G7」が登場しています。クロック周波数が引き上げられてより性能が向上しています。
Core i5-1035G1の基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Ice Lake |
コア/スレッド数 | 4 / 8 |
クロック周波数 | 1.00 GHz |
ブーストクロック | 3.60 GHz |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics |
TDP | 15W |
発売日 | 2019年9月 |
価格 | $297 |
目次
Core i5-1035G1のおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
◎ | ◎ | △ | △ | △ | △ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◯ | × | △ | △ | ☆ | × | ◯ |
Core i5-1035G1のスペック比較
i5-1035G1 | i7-1065G7 | i5-8265U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Ice Lake | Ice Lake | Whiskey Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 14nm |
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 | 4/8 |
ベースクロック | 1.0GHz | 1.3GHz | 1.6GHz |
ターボクロック | 3.6GHz | 3.9GHz | 3.9GHz |
内蔵GPU | Intel UHD Graphics | Intel Iris Plus | UHD Graphics 620 |
GPU EUs | 32 EUs | 64 EUs | 24 EUs |
メモリ規格 | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-2400 |
キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB |
TDP | 15W | 15W | 15W |
発売日 | Q3'19 | Q3'19 | Q3'18 |
単体価格 | $297 | $426 | $297 |
搭載PC価格 | 59,980円~ | 119,980円~ | 64,980円~ |
単純にベースクロック及びターボクロックを比較するとCore i5-1035G1の方が低く見えるかもしれません。もちろんそのようなことはなくクロック周波数を下げているにも関わらず性能が高くなっています。アーキテクチャが変わってパワー効率が上がったためですね。ただし、初めての10nmプロセスということもあってまだまだ発展途上です。
メモリ規格が上がっているのもポイントとなっています。より高規格のDDR4-3200に対応しています。L3キャッシュは8MBと同様です。CPU内蔵グラフィックスはUHD Graphics 620よりも少しだけ性能が高いです。TDPは15Wと共通です。価格も変わっていませんね
上位のCore i7-1065G7と比較するとベースクロック及びターボクロックがそれぞれ0.3GHz引き上げられています。当然パフォーマンスは一回り上のものだと言えます。また、CPU内蔵GPUにはIris Plusを搭載していてグラフィックス性能も引き上げられています。それでも外付けのグラフィックボードよりは性能が劣ります。少しだけ性能の高いグラフィックスだと考えておきましょう。その分価格も高く$426となっているため搭載モデルも相応の価格です。コストパフォーマンスだけではCore i5-1035G1に軍配が上がります。
Ice LakeとComet Lakeの違いについて
Ice Lakeの発売と同時期にComet LakeのCPUもリリースされました。同じ第十世代CPUに2種類があるということです。ユーザーにとっては少しややこしいかもしれません。Comet LakeのCore i5-10210U(1.6Ghz・4.2GHz)は、Core i5-1035G1と同等の性能を持つComet Lake世代のCPUです。
このクラスのモデルであればどちらを選んでも良いと思います。Ice Lake世代の強みであるCPU内蔵GPUもそれほど違いがあるわけではなく積極的に選ぶ理由はありません。価格で優位な方を選択すると良いでしょう。
両世代の違いはアーキテクチャにおけるプロセスの大きさです。Ice Lakeが10nmと小さく最新のCPUだと言えます。Comet Lakeは14nmプロセスを採用していて前世代のWhiskey Lakeのリフレッシュ版という位置付けです。また、メモリ規格についてもIce Lake世代の方が新しいです。ただし、性能差を感じられるほどではありません。
性能以外の面ではThunderbolt 3対応のUSB Type-Cが搭載されていたり、Wi-Fi 6に対応していたりとこれからの時代の流れに乗っていると言えます。
Core i5-1035G1ってどんなCPUなの?
Core i5-8265Uよりも10%高いパフォーマンスを持つ
Core i5-1035G1は、第十世代Ice Lake世代の最新CPUとなっています。Core i5-8265Uの後継モデルという位置付けです。新しいアーキテクチャとなり内部で進化しています。前世代のCore i5-8265Uよりも10%程度高いパフォーマンスを持っています。飛躍的に向上したわけではないことは理解しておきましょう。
また、同じ時期に登場したCore i5-10210Uよりも性能が高くなっています。WEBデザイン、RAW現像などクリエイター向けのCPUとしてもおすすめです。現在Core i3シリーズ以下のCPUを利用しているのであれば買い替えのメリットはあるでしょう。
第十世代になって初めて10nmプロセスに突入しました。ここからノート向けCPUは大きく変わっていくのではないかと思います。まだまだComet Lake世代のCPUに比べるとクロック周波数が抑えられていてまだまだ可能性があります。
グラフィックス性能はUHD 620より微増に留まる
Ice Lakeの強みの一つがCPU内蔵グラフィックスの性能です。しかしながら、当該CPUについては「G1」ということもあり前世代のUHD 620と比較して大きく性能が上がったわけではありません。UHD 620と比較するとおよそ20%の性能差です。性能差を体感することは難しいでしょう。
せっかく最新のIce Lakeから選ぶなら「G4」や「G7」を選択したいですね。内蔵GPUの性能は末尾の数値(Gに続く数字)が大きいほど高くなります。40%-60%程度の性能向上を見込めます。これぐらいの性能があればGeForce MX 250などの外部グラフィックボードを選択しなくても良くなると思います。
i5-10210Uとの差別化が弱く搭載モデルはそれほど増えない?
Core i5-1035G1は、グラフィックス性能が引き上げられたCore i5-1035G4などと比較してComet LakeのCore i5-10210Uとの差別化が弱いように思います。実際搭載モデルについてもCore i5-10210Uの方が多くなっています。価格や性能などを考えると妥当と言えるかもしれません。Ice Lakeが輝くのはCore i5-1035G4以上あるいはCore i7-1065G7だと思います。いずれにしても第10世代CPUのメインはComet Lakeになりそうです。
Core i5-1035G1の性能面での不安があるわけではありません。その後マウスコンピューターでいくつかの搭載ノートパソコンが発売されています。第11世代CPU搭載モデルがリリースされている中で少し遅いですが、価格が安く選択するメリットはあるでしょう。一時売れ筋ランキングの上位にランクインしていたこともあります。
ベンチマークでわかるCore i5-1035G1の性能!
Cinebench R20
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Fire Strike
Core i5-1035G1搭載のおすすめBTOノートパソコン
IdeaPad Slim 350i – プラチナグレー(Lenovo)
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CPU:Core i5-1035G1
GPU:UHD グラフィックス
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
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CPU:Core i5-1035G1
GPU:UHD グラフィックス
メモリ:DDR4 8GB
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HDD:非搭載
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CPU:Core i5-1035G1
GPU:UHD グラフィックス
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
mouse F7(マウスコンピューター)
価格:79,800円
CPU:Core i5-1035G1
GPU:UHD グラフィックス
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Ice Lake世代の「Core i5-1035G1の性能スペック及び搭載BTOパソコン」について紹介しました。Core i5-8265Uの後継モデルでおよそ10%程度性能が向上しています。プロセスが14nm→10nmへと縮小化され技術的な進歩が見られます。大きな特徴はパワー効率が上がったためクロック周波数を落としても同等以上の性能を発揮できます。ただし、全体で見ると消費電力は下がっておらずCPU内蔵GPUなど他の部分で消費電力が上がっていると考えた方が良いですね。
CPU内蔵グラフィックスはIntel UHD Graphicsとなっています。一つ上のCore i5-1035G4などで採用されているIris Xe Graphicsに比べると見劣りしてしまいます。価格重視で選びたい方向けだと言えます。マウスコンピューターなどから搭載モデルが販売されていました。
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