当記事では、「Core i5-10300Hの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。この「H(ハイパフォーマンス)」シリーズは主にゲーミングノートPC向けのCPUです。「U」を冠する省電力モデルよりも性能が高いのが魅力です。
Core i5-10300は、そのHシリーズのエントリークラスのモデルで価格を抑えた高パフォーマンスノートが欲しいという方向けだと言えます。上位のCore i7-10750Hに比べるとラインナップは少なく希少性が高くなっています。
ここでイチオシの搭載モデルについて紹介していますので、購入検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。後継モデルは、「Core i5-11400H」あるいは「Core i5-11300H」です。Core i5-11400Hでは6コア12スレッドとスペックが引き上げられています。ゲーム適性もより高くなったと言えますね。
Core i5-10300Hの基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Comet Lake |
コア/スレッド数 | 4 / 8 |
クロック周波数 | 2.50 GHz |
ブーストクロック | 4.50 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
TDP | 45W |
発売日 | 2020年4月23日 |
価格 | $250 |
目次
Core i5-10300Hのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | △ | △ | ◯ | ◯ | △ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | △ | ◯ | ◯ | ☆ | × | ◯ |
Core i5-10300Hのスペック比較
Intel製CPUと比較
i5-10300H | i7-10750H | i5-9300H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Comet Lake | Coffee Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 4/8 | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 2.50 GHz | 2.60 GHz | 2.40 GHz |
ターボクロック | 4.50 GHz | 5.00 GHz | 4.10 GHz |
内蔵GPU | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
L3キャッシュ | 8MB | 12MB | 8MB |
メモリ種類 | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
発売日 | Q2'20 | Q2'20 | Q2'19 |
価格 | $250 | $395 | $250 |
搭載モデル価格 | 89,540円~ (GTX1650Ti) | 107,980円~ (GTX1650) | - |
ベースクロックが5%アップ、ターボクロックが10%アップと基本的なクロック周波数が引き上げられています。パフォーマンス的には5%のアップに留まります。CPU内蔵グラフィックス、L3キャッシュ、消費電力は共通です。メモリ規格がDDR4-2666からDDR4-2933へとアップグレードされています。これで価格は同じなのでユーザーからすると嬉しいですね。
上位のCore i7-10750Hになるとコア/スレッドがそれぞれ50%アップとなっています。ベースクロックは5%、ターボクロックは10%と全体的にスペックが高いです。L3キャッシュも12MBになり余裕があります。消費電力はCore i5と同じ45Wです。価格は$395と58%高くなっています。搭載モデルについてもやや価格が上がってしまうことになります。
AMD製CPUと比較
i5-10300H | 7 4800H | 5 4600H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Zen 2 | Zen 2 |
プロセス | 14nm | 7nm | 7nm |
コア/スレッド | 4/8 | 8/16 | 6/12 |
ベースクロック | 2.50 GHz | 2.90 GHz | 3.00 GHz |
ターボクロック | 4.50 GHz | 4.20 GHz | 4.00 GHz |
内蔵GPU | UHD Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics |
L3キャッシュ | 8MB | 8MB | 8MB |
メモリ種類 | DDR4-2933 | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
発売日 | Q2'20 | Q2'20 | Q2'20 |
価格 | $250 | 非公開 | 非公開 |
搭載モデル価格 | 89,540円~ (GTX1650Ti) | 129,980円~ (RTX2060) | 99,980円~ (GTX1650Ti) |
ベースクロックは20%高く、ターボクロックは10%低くなっています。L3キャッシュは同じ8MBです。メモリ規格についてはDDR4-3200とRyzen 5 4600Hが高性能です。消費電力は同じ45Wです。Ryzen 7 4800になると8コア16スレッドとワンランク上のモデルになります。ベースクロックはRyzen 5 4600Hよりも抑えられているもののターボクロックは5%引き上げられています。
Core i5-10300HってどんなCPUなの?
Hシリーズのエントリークラスに属するCPU
Core i5-10300Hは、ハイパフォーマンスモデルであるHシリーズのエントリークラスに属するCPUです。省電力モデルであるUシリーズよりもパフォーマンスが高いです。同じCore i5シリーズで人気の高いCore i5-10210Uよりも40%程度性能が高くなっています。同じCore i5でも「H」シリーズと「U」シリーズでは別物です。
ゲーミングノートPCとして考えるとエントリークラスですが、クリエイター向けモデルとして見れば高パフォーマンスモデルとなります。動画編集やRAW現像などを考えている方は必見です。ただし、グラフィックボードの搭載が標準となっているので、省電力モデルのCPU搭載モデルよりも価格は上がります。
前世代のCore i5-9300Hからの飛躍的な進歩はない
Core i5-10300Hは、前世代のCore i5-9300Hと比べて土台が大きく変わったわけではありません。コードネームはComet lakeと新しくなっているもののプロセスは前世代と同じ14nmを採用しています。AMD製のCPUが7nmプロセスを採用していることを考えると遅れてしまっています。それでも性能は世代を重ねるごとに高くなっています。アーキテクチャが変わっていないこと自体、ユーザーからすると大きなデメリットがあるわけではありません。
現在Core i5-9300HやCore i5-8300H搭載モデルを使っている方にとって大きな性能向上を見込むことができません。もっともその間にグラフィックボードの性能が飛躍的に向上していますので、グラフィックボードを目的に買い換えるのはメリットがあります。動画編集などCPU負荷の高い作業での使用を考えている方は上位のCore i7シリーズの購入を検討しましょう。
BTOパソコンのラインナップは最小限だけ
Core i5-10300H搭載モデルは極端に少ないです。現時点では、ドスパラ・Dell・Lenovo・HP・ASUSから少しだけ販売されているだけです。いわゆるゲーミングノートPCのみでビジネスモデル・クリエイターモデルとしては販売されていません。もちろんゲーミングノートPCでもクリエイターの方が使用しても問題ありません。
Core i7-10750Hよりも価格が抑えられていて選びやすいと思います。性能が高いため動画編集ソフトやWEBデザイン用ソフトウェアも高いレベルで使用することが可能です。なお、グラフィックボードが搭載されているためその分だけ価格が高くなっています。Photoshopなど3Dグラフィックス性能が要求される用途において強みが発揮できます。
Core i5-10300Hのベンチマーク
Cinebench R20
省電力モデルのCore i7-10710UやCore i7-10510Uよりも性能が高いのは魅力的ですね。Core i7-10750Hになると50%以上マルチコア性能が高くなります。ゲーム適正もCore i7-10750Hの方が有利です。
エンコード
Core i5-10300H搭載のおすすめBTOノートパソコン五選
Lenovo Legion 550Pi – アイアングレー(Lenovo)
価格:89,540円
液晶:15.6インチ 60Hz
重量:約2.3kg
駆動時間:約10.8時間
CPU:Core i5-10300H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
GALLERIA GCL1650TGF(ドスパラ)
価格:99,980円
液晶:15.6インチ 60Hz
重量:約2.1kg
駆動時間:約6.5時間
CPU:Core i5-10300H
GPU:GeForce GTX 1650 Ti
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
TUF Gaming A15 FX506LH(ASUS)
価格:99,819円
液晶:15.6インチ 144Hz
重量:約2.3kg
駆動時間:約8.3時間
CPU:Core i5-10300H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
Pavilion Gaming 15 スタンダードモデル(HP)
価格:99,900円
液晶:15.6インチ 60Hz
重量:約2.275kg
駆動時間:約8.0時間
CPU:Core i5-10300H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 16GB
SSD:256GB
HDD:1TB
New Dell G3 15 プレミアム(120Hz・SSD+HDD・GTX1650搭載)(Dell)
価格:114,980円
液晶:15.6インチ 120Hz
重量:約2.34kg
駆動時間:非公開
CPU:Core i5-10300H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 8GB
SSD:256GB NVMe
HDD:1TB
当記事のまとめ
当記事では、Core i5-10300Hの性能及び搭載モデルについてレビューを行いました。Core i5-10300Hは、高パフォーマンスのHシリーズのエントリークラスのCPUです。主にゲームプレイなど高負荷な用途で活躍するモデルとなっています。
省電力モデルのCore i5-10210UやCore i7-10510Uでは物足りないという方におすすめです。ゲーマーの方だけではなくクリエイターの方にもおすすめです。基本的にはグラフィックボードが搭載されているのでPhotoshopなどにも対応しやすいです。
Core i5-10300H搭載モデルはそれほど多くありません。イチオシモデルは、Lenovoの「Lenovo Legion 550Pi」やドスパラの「GALLERIA GCL1650TGF」です。Core i5-10300H搭載モデルとしてはうまく価格が抑えられているからです。
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