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当記事では、「Quadro P4000の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。Pascal世代におけるハイクラスの業務用グラフィックボードです。このクラスから”VR READY”のラベルが付けられています。VR環境での開発も快適に利用することができます。その他大規模な3D CADを取り扱うプロ向けのグラフィックボードだと言えます。
搭載PCはさすがに高額で最低でも24万円~です。今は後継モデルの「Quadro RTX 4000」が発売されてお役御免となっています。PascalからTuring世代になってパフォーマンスが大きく向上しています。
目次
Quadro P4000の性能スペック
Quadro P4000 | Quadro M4000 | Quadro P2000 | |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Maxwell | Pascal |
GPU | GP104 | GM204 | GP106 |
プロセス | 16 nm | 28nm | 16 nm |
トランジスタ数 | 72億 | 52億 | 44億 |
ダイサイズ | 314 mm² | 398 mm² | 200 mm² |
CUDAコア | 1,792 | 1,664 | 1,024 |
GPUクロック | 1202 MHz | 773 MHz | 1076 MHz |
ブーストクロック | 1480 MHz | - | 1480 MHz |
GPUメモリ | 8GB GDDR5 | 8GB GDDR5 | 5GB GDDR5 |
メモリクロック | 7.6 Gbps | 6 Gbps | 7 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 256 bit | 160 bit |
メモリバンド幅 | 243.3 GB/s | 192.3 GB/s | 140.2 GB/s |
FP32性能 | 5.304 TFLOPS | 2.573 TFLOPS | 3.031 TFLOPS |
TDP | 105W | 120W | 75W |
補助電源 | 1x 6-pin | 1x 6-pin | 不要 |
画面出力 | 4x DisplayPort 1.4a | 4x DisplayPort 1.4a | 4x DisplayPort 1.4a |
単体価格 | 148,000円~ | 142,000円~ | 62,000円~ |
発売日 | 2017年2月6日 | 2015年6月29日 | 2017年2月6日 |
CUDAコアは7%増えています。GPUクロックは55%も高くなっています。ブーストクロックに対応しているのもポイントです。GPUメモリについてはGDDR5 8GBと同じです。また、先代モデルと同様に256bitメモリーインターフェイスを採用していますが、メモリバンド幅が192.3 GB/sから243.3 GB/sにアップしています。データのやり取りがスムーズになりより安定した処理を行えます。120Hzで3840×2160に対応、60Hzで5120×2880に対応しています。ディスプレイポートも4つ備えています。
下位のQuadro P2000と比べるとおよそ40%前後の性能アップとなります。GPUがより小さなGP106となっています。トランジスタ数は44億です。ダイサイズはQuadro P4000の64%程度に留まります。CUDAコアは70%以上多いです。GPUクロックはQuadro P4000の方が12%高いです。ブーストクロックは同じです。GPUメモリ容量は1.6倍で8GBと大容量です。メモリクロックもわずかにQuadro P4000の方が速いです。結果的にメモリバンド幅は70%以上も広くなっています。FP32では75%高いです。Quadro P2000の特徴はTDPが75Wに抑えられていて補助電源が不要なことです。クリエイター環境を構築しやすいですね。
単体価格及び搭載PC価格も倍ですが、その価格差は納得ですね。将来性の高さもQuadro P4000に軍配が上がります。今は対応できていても今後より複雑な3D処理を行う必要があるときにQuadro P2000では性能不足になってしまう可能性があります。技術の進化は凄まじいものがありますので、中長期的に考えると良いですね。
Quadro P4000の総合性能
Quadro P4000ってどんなグラフィックボードなの?
大規模なCADモデルに対応できるハイクラスモデル
大規模で複雑なCADモデルを処理するためにデザインされたハイクラスグラフィックボードです。Autodesk・SOLID WORKSなどを快適に操作してくれることを約束してくれます。まさにプロのために作れたグラフィックボードだと言えます。軽いWEBデザインなどだけを考えているならオーバースペックです。その費用をCPUなどに掛けた方が満足度が高くなると思います。
VR READY
Quadro P4000は初めてのシングルスロットのVR READYのプロフェッショナルグラフィックボードです。この製品が登場するまでは、もしVR向けのQuadro製品を手に入れたいと思ったら、デュアルスロットのグラフィックボードを購入しなければなりませんでした。これまでは20万以上の予算が必要でしたが、そういう意味で15万円以下で購入できるP4000は画期的なグラフィックボードだと言えます。VRの開発環境を構築したい方必見です。
性能は高いがゲーム向けではない
ゲームでも使用したいという方は多いと思います。しかし、Quadroはあくまでも業務向けでゲームのために開発されているわけではありません。具体的には、3D CADを作成したり、VRを取り扱ったりすることを目的としています。そもそもゲームとは仕様が異なります。ゲームはDirect Xとなっていて、3D CADなどはOpneGLとなっています。
Quadro P4000を考えると価格的にはGeForceのGTX 1080 Ti並ですが、ゲーム用途における性能を考えるとGTX 1070あるいはGTX 1660 Ti程度となります。ゲーム目的で買うべきではありません。もちろん、ゲームを全くできないわけではありません。メインは3D CADで稀にゲームをするという方であれば対応することはできます。
Quadro P4000搭載のベンチマーク一覧
SiSoft SANDRA
SPECviewperf v12.1.1
LuxMark
3DMark Time Spy
Quadro P4000搭載のおすすめBTOパソコン
SENSE-R039-i7K-QVS(パソコン工房)
価格:194,980円
CPU: Core i7-9700K
GPU:Quadro P4000
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:非搭載
SENSE-R039-i9K-QVS(パソコン工房)
価格:214,980円
CPU: Core i9-9900K
GPU:Quadro P4000
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:非搭載
SENSE-R029-LCi9SX-QVS-CMG(パソコン工房)
価格:364,980円
CPU:Core i9-9820X
GPU:Quadro P4000
メモリ:64GB
SSD:480GB
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Quadro P4000の性能スペックとベンチマークを紹介しました。Quadro P4000はハイクラスの業務用グラフィックボードです。大規模な3D CADやVRを取り扱う方向けです。Quadro P2000と比べて価格は跳ね上がりますが、その分だけパフォーマンスが高くなります。従来モデルよりもメモリ周りも強化されてパフォーマンスが向上しています。Quadro M5000以上のグラフィックス処理性能を持っています。
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | Intel Core i7-5960X |
マザーボード | Asus X99 Deluxe |
メモリ | 16GB Corsair DDR4-2133 |
ソフトウェア | Windows 10 Pro x64 |