画像引用元:https://www.digitaltrends.com/
当記事では、「Core i9-9900KSの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。末尾のSはスペシャルエディションを意味しています。同じCoffee Lake-RのCore i9-9900Kよりもさらに洗練されたCPUということで注目されています。
最大のポイントは、8コア全てが同時に稼働していてもブーストクロック周波数5.0GHzを超えたことです。つまり、より高いCPUパフォーマンスを持っているということです。このフラグシップモデルについてスペックを見ながら詳しく見ていきましょう。
(+) 全コア稼働でも5.0GHzを達成した高性能CPU
(+) ゲーミングCPUとして最高のパフォーマンスを発揮
(-) 消費電力が高く搭載するのにコストが掛かる
(-) マルチスレッド性能ではRyzen 9 3900Xに及ばない
Core i9-9900KSの基本スペック
ブランド | Intel |
世代 | 第九世代 |
開発コード | Coffee Lake |
コア/スレッド数 | 8 / 16 |
クロック周波数 | 4.00 GHz |
ブーストクロック | 5.00 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD 630 |
TDP | 127W |
発売日 | 2019年10月頃 |
価格 | $513 |
目次
Core i9-9900KSのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ |
Core i9-9900KSのスペック比較
i9-9900KS | i9-9900K | 9 3900X | |
---|---|---|---|
コードネーム | Coffee Lake | Coffee Lake | Zen 2 |
プロセス | 14nm++ | 14nm++ | 7nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 12/24 |
ベースクロック | 4.0 GHz | 3.6 GHz | 3.8 GHz |
ターボクロック | 5.0 GHz | 5.0 GHz | 4.6 GHz |
ターボクロック(全コア) | 5.0 GHz | 4.7 GHz | 4.6 GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 64MB |
内蔵GPU | UHD 630 | UHD 630 | なし |
TDP | 127W | 95W | 125W |
単体価格 | $525 | $480 | $500 |
搭載PC価格 | 176,980円~ | 172,980円~ | 189,980円~ |
発売日 | 2019年10月28日 | 2018年10月19日 | 2019年07月07日 |
競合のRyzen 9 3900Xと比較していきましょう。プロセスが7nmとIntelよりも一歩先を進んでいます。コア数及びスレッド数もそれぞれ50%高くずば抜けたマルチスレッド性能を持っています。クロック周波数3.8GHz、ターボクロック4.6GHzと高い週はうすうを維持しています。L3キャッシュも64MBと余裕があります。このスペックなら消費電力が高くなってしまうのも納得できると思います。内蔵GPUが非搭載となっているため注意しましょう。
選ばれしCPUで希少性が高い
Core i9-9900KSは、スペシャルエディションのSを冠しているだけあって最上級のCPUとなっています。14nm++ Coffee Lake Refreshのシリコンで最も優れたパフォーマンスを持つダイを使用しています。CPUに使用されるダイの品質は製造工程で様々です。その中で最も最上位に位置するダイのみを使用していることから全コア稼働でも5.0GHzを発揮するというわけです。
ビン(ふるい分け)で最上位のダイをCore i9-9900KSに、その次のランクのものをCore i9-9900Kという形で振り分けを行います。当然最上位のダイは希少性が高くそれほど数が取れないため価格が高くなるのです。おそらくKSモデルは限定モデルに近い位置づけだと考えられます。
Core i9-9900KSってどんなCPUなの?
ゲーミング最強のフラグシップモデル
すでに何度もお伝えしましたが、Core i9-9900KSの最大のウリは全コア稼働時での5.0GHz達成です。Core i9-9900Kと比較して性能の底上げが行われています。およそ10%程度性能が高くなっています。後述のベンチマークを見るとわかるとおり最強のゲーミングCPUとして君臨しています。Ryzen 9 3900Xよりもゲーミングパフォーマンスは高いです。価格面に納得できるのであればゲーミングPC搭載のCPUとして選択肢に入るでしょう。
ただし、レンダリングやメディアエンコーディングなどのマルチスレッドが重要となる場面においてはコア数の多いRyzen 9 3900Xに劣っています。総合性能ではRyzen 9 3900Xよりも6%程度劣ります。ゲームでは8コアぐらいまでしか活かせませんが、クリエイター用途ではコア数が増えれば増えるほど有利になります。
アーキテクチャ的に進化したわけではない
CPUのアーキテクチャは、Core i9-9900Kから変わっていません。劇的な進化を求めている方にとっては期待はずれかもしれません。クロック周波数しかテコ入れできるところがなかったというのが正しいですね。Core i9-9900Kと同じ同じCoffee Lake Refreshを採用しています。
これは5年前に発売されたBroadwellから使用されているIntel 14nm製造プロセスの改良版です。今後第十世代のCPUが出るまではアーキテクチャは変わらないでしょう。それでもパフォーマンスが引き上げられてより洗練されたCPUになっていることは間違いありません。
消費電力が高く発熱対策が必須となる
Core i9-9900KSの懸念点は消費電力の高さにあります。Core i9-9900Kの95Wから127Wへと大幅にアップしています。Ryzen 9 3900Xに匹敵する消費電力の高さです。Ryzen 9 3900Xはプロセスも微細化されていて省電力性に長けています。今回Core i9-9900KSはアーキテクチャを変更せずにクロック周波数を引き上げた結果と考えると仕方ないですね。
これだけ消費電力が上がってしまうとCPUを換装する場合は熱対策を行わなければいけません。より余裕のあるフルタワーの利用、高性能クーラーの使用、大型ファンの搭載、高品質な電源ユニットの搭載などが考えられます。発熱対策によるコスト増はマイナスですね。
販売直後ということもあり価格は高め
まだ登場したばかりのCPUということで価格は強気です。定価$525(57,000円前後)に対して国内での販売価格はAmazonで71,800円となっています。現在Core i9-9900Kが59,000円であることを考えると割高です。今はプレミアム価格となっているためもう少し待ってから購入した方が得策でしょう。BTOパソコンについても同様です。今後Core i9-9900Kと同等の価格まで落ち着くと考えられます。
ベンチマークでわかるCore i9-9900KSの性能!
Cinebench R20
Handbrake
Adobe Photoshop
7 zip
FarCry 5
Metro Exodus
Core i9-9900KSの消費電力&温度
消費電力
温度
Core i9-9900KS搭載のおすすめBTOパソコン
SR-ii9-9060H/S7/W10(パソコンショップセブン)
価格:139,800円
CPU:Core i9-9900KS
GPU:オンボードGPU
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
LEVEL-R040-LCi9K-TWA(パソコン工房)
価格:204,980円
CPU:Core i9-9900KS
GPU:GeForce RTX 2070 Super
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:2TB
FRGHZ390/B(フロンティア)
価格:214,800円
CPU:Core i9-9900KS
GPU:GeForce RTX 2070 Super
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:2TB
GALLERIA ZZ(ドスパラ)
価格:279,980円
CPU:Core i9-9900KS
GPU:GeForce RTX 2080 Ti
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Intel最高峰のCPU「Core i9-9900KS」の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。スペシャルエディションというだけあって高いパフォーマンスを持つCPUです。全コア稼働でも5.0GHzを達成する唯一のモデルということで注目されています。Core i9-9900Kと比較して10%パフォーマンスが向上しています。ただし、消費電力も高くなっているため発熱対策は必須です。ゲーミング用途においてトップに君臨します。クリエイター用途ではRyzen 9 3900Xに劣るものの十分な性能を持っていると言えます。
搭載モデルについてはほとんどがグラフィックボード搭載となっているため高価です。グラフィックボードは不要だという方はパソコンショップセブンの「SR-ii9-9060H/S7/W10」がおすすめです。ケースもおしゃれですね。グラフィックボード搭載モデルで価格を抑えたいならパソコン工房の「LEVEL-R040-LCi9K-TWA」やフロンティアの「FRGHZ390/B」がおすすめです。RTX 2070 Super搭載モデルのため手頃です。クリエイターの方必見だと言えます。
今手に入る最高峰のゲーミングPCを購入したいならドスパラの「GALLERIA ZZ」がおすすめです。グラフィックボードにはRTX 2080 Tiを搭載し4K解像度にも対応できるパフォーマンスを発揮します。CPUとグラフィックボード共にフラグシップモデルでバランスも良好です。予算を掛けられるなら選択しておいて失敗はしないでしょう。
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CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
ベンチマークテスト環境
グラフィックボード | GeForce RTX 2080 Ti |
マザーボード | X570 |
メモリ | 2x8 GB DDR4 3200 |
電源ユニット | 1200 Watt Platinum Certified Corsair AX1200i |
ソフトウェア | Windows 10 64-bit |
ディスプレイ | Dell 3007WFP ASUS PQ321 native 4K UHD Monitor |