画像引用元:https://www.msi.com/
当記事では、「Radeon RX 6400の性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。Radeon RX 6000シリーズのエントリークラスのグラフィックボードが発売開始となりました。$159と価格が抑えられているのがポイントです。これまでの最安値モデルだったRadeon RX 6500 XTと比べると性能は劣ります。
だからこそRadeon RX 6500ではなく”Radeon RX 6400”という製品名になったのでしょう。性能的にはGeForce GTX 1650と同等です。ゲームプレイにも対応できる性能を持っています。省電力性も高く気軽にグラフィックボードを増設したいと考えているユーザーの方は必見です。
(+) RX 6500 XTと同様に6nmプロセス採用モデル
(+) GTX 1650と同等以上の処理性能を持つ
(+) 省電力性に優れている
(-) レイトレーシング性能は絶望的
(-) AV1ハードウェアデコードのサポート非対応
(-) H.265/H.264エンコードのサポート非対応
目次
Radeon RX 6400の性能スペック紹介
Radeon RX 6600と比較
RX 6400 | RX 6500 XT | RX 550 | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 2.0 | RDNA 2.0 | GCN 4.0 |
GPU | Navi 24 | Navi 24 | Lexa |
プロセス | 6nm | 6nm | 14nm |
トランジスタ数 | 54億 | 54億 | 22億 |
ダイサイズ | 107 mm² | 107 mm² | 103 mm² |
SM数 | 12 | 16 | 8 |
CUDAコア | 768 | 1024 | 512 |
RTコア | 12 | 16 | - |
ベースクロック | 1923 MHz | 2310 MHz | 1100 MHz |
ゲームクロック | 2039 MHz | 2610 MHz | - |
ブーストクロック | 2321 MHz | 2815 MHz | 1183 MHz |
メモリ容量 | 4 GB | 4 GB | 2 GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR5 |
メモリ速度 | 16 Gbps | 18 Gbps | 7 Gbps |
メモリバス | 64 bit | 64 bit | 128 bit |
メモリ帯域幅 | 128.0 GB/s | 143.9 GB/s | 112.0 GB/s |
Infinity Cache | 16MB | 16MB | - |
TDP | 53W | 107W | 50W |
公式価格 | $159 | $199 | $79 |
発売日 | 2022/04/20 | 2022/01/19 | 2017/04/20 |
クロック周波数はいずれもRadeon RX 6500 XTの方が高いです。ベースクロック・ゲームクロック・ブーストクロックがそれぞれ20%・28%・21%高いです。Radeon RX 6400は消費電力を低くするためにクロック周波数が抑えられています。メモリ規格・メモリ容量は共通ですが、メモリ速度がRX 6500 XTの方が12%速く18 Gbpsとなっています。メモリバスは64bitと共通です。メモリ帯域幅はメモリ速度が速い分Radeon RX 6500 XTの方が12%広いです。Infinity Cacheはどちらも16MBです。TDPはRadeon RX 6500 XTはおよそ2倍の107Wとなります。価格差は$40です。
参考までに旧世代のエントリークラスのグラフィックボードをピックアップしました。価格は$79とRX 6400の半額です。現在の市場を考えるとさすがにこの価格帯のモデルをリリースするのは難しいでしょう。RX 550は、GCN 4.0アーキテクチャ採用のエントリークラスのモデルです。プロセスは14nmと大きく時代を感じます。CUDAコアはRX 6400の方が50%多く768となります。ベースクロックもRX 6400の方が77%高く、ブーストクロックもRX 6400の方が96%も高いです。
メモリ容量倍増です。メモリ規格及びメモリ速度はRX 6400の方が上ですが、メモリバスはRX 550の方が上です。メモリ帯域幅はRX 6400の方が15%高いです。RX 6400では新しくInfinity Cacheが搭載されているのもポイントです。TDPは同等です。いかにRX 6400の省電力性が優れているのかがわかります。
GeForce RTX 30シリーズと比較
RX 6400 | GTX 1650 | |
---|---|---|
コードネーム | RDNA 2.0 | Turing |
GPU | Navi 24 | TU117 |
プロセス | 6nm | 12nm |
トランジスタ数 | 54億 | 47億 |
ダイサイズ | 107 mm² | 200 mm² |
SM数 | 12 | 14 |
CUDAコア | 768 | 896 |
RTコア | 12 | - |
ベースクロック | 1923 MHz | 1485 MHz |
ゲームクロック | 2039 MHz | - |
ブーストクロック | 2321 MHz | 1665 MHz |
メモリ容量 | 4 GB | 4GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR5 |
メモリ速度 | 16 Gbps | 8 Gbps |
メモリバス | 64 bit | 128 bit |
メモリ帯域幅 | 128.0 GB/s | 128.1 GB/s |
Infinity Cache | 16MB | - |
TDP | 53W | 75W |
公式価格 | $159 | $149 |
国内価格 | 21,980円~ | 28,800円~ |
発売日 | 2022/04/20 | 2019/04/23 |
SM数はGTX 1650の方が2つ多く14です。CUDAコアもGTX 1650の方が17%程度多く896となります。GTX 1650にはRTコアは搭載されておらずRX 6400に優位性があります。ベースクロックはRX 6400の方が30%程度高く、ブーストクロックもRX 6400の方が40%程度多いです。メモリ容量は4GBと共通です。メモリ規格及びメモリ速度はRX 6400の方が上回っていますが、メモリバスはGTX 1650の方が上です。
メモリ帯域幅は同等ですが、RX 6400にはメモリ帯域幅をカバーするInfinity Cacheを搭載していますので優勢です。RX 6400は、TDPが53WとGTX 1650よりも30%程度抑えられています。価格差は$10でRX 6400の方が高いですが、実売価格では大きな差があります。これだけの差があればRX 6400は有利だと思います。
Radeon RX 6400ってどんなグラフィックボード?
省電力性が高く補助電源も不要となっている
Radeon RX 6400は、省電力性の高く扱いやすいグラフィックボードです。補助電源が不要なので気軽に増設できるのもポイントです。性能的にはGTX 1650と同等ながら消費電力は最大30%程度抑えられています。これは6nmプロセスを採用していてかつクロック周波数を抑えたことによる恩恵だと言えます。旧世代のRadeon RX 550と同等に抑えられているのは注目に値します。現在グラフィック機能がないハイエンドクラスのCPUを使用している方やライトゲーマーの方におすすめです。
現行モデルの中で最安値クラスの一台
Radeon RX 6400は、RDNA 2.0アーキテクチャを採用したラインナップの中で最安値クラスのグラフィックボードとなっています。次に安価なRadeon RX 6500 XTが$199なので、それよりも$40安いということになります。実売価格ではRadeon RX 6500 XTが26,800円~に対して、Radeon RX 6400は21,980円~購入できます。GTX 1650が28,800円~なので処理性能だけを見ると割安感があるのは事実です。
グラフィックボードの価格が高騰している中で非常にありがたい存在だと言えます。ただし、2022年にリリースされたモデルとしてはそれほど目新しさがあるわけではありません。中古であればよりコストパフォーマンスに優れたモデルが選択できるでしょう。中古でGeForce GTX 1650やRadeon RX 570を購入するのも良いと思います。
Radeon RX 6400の注意点
- レイトレーシング性能が低い
- AV1ハードウェアデコードサポートなし
- H.265/H.264エンコードサポートなし
また、GPU機能を活かしたデコードやエンコードもできません。CPUだけで処理する必要があるということです。クリエイターの方は注意してください。下位モデルということで上位モデルとの差別化が顕著です。
Radeon RX 6400搭載PC使用時のフレームレート一覧
実際のゲームプレイ中のフレームレートを計測しています。FULL HD環境、WQHD環境、4K環境の3つのパターンでのfpsをまとめています。すべて最高設定です。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Far Cry 6
Hitman 3
Borderlands 3
Cyberpunk 2077
Radeon RX 6400搭載のおすすめBTOパソコン
Radeon RX 6400を搭載したモデルは販売されていません。グラフィックボードの価格が高騰している現状では利益率の低いこの性能帯のモデルがリリースされない可能性が高いです。そもそもRadeonのエントリークラスのグラフィックボードを搭載したモデル自体これまで発売されたことがないように思います。GTX 1650やGT 1030で代用できそうですね。自作ユーザーの方向けのグラフィックボードだと言えるでしょう。
当記事のまとめ
当記事では、Radeon RX 6400の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。RDNA 2.0アーキテクチャを採用したモデルで最も安価なグラフィックボードです。省電力性が高くGTX 1650と同等以上の性能を持ちながら30%程度も消費電力が抑えられています。補助電源が不要で気軽に増設できるのは嬉しいですね。マルチモニター環境の構築も簡単です。
ゲームプレイに関しては設定を下げるか解像度を下げて調整する必要があります。ライトユーザーの方や昔のタイトルを中心にプレイするなら特に問題はないでしょう。2022年5月時点では搭載BTOパソコンは販売されていません。基本的には自作ユーザーの方向けのモデルとなっています。実売価格もGTX 1650よりも安価でコストパフォーマンスが高いです。
売れ筋BTOパソコンをチェック
当サイトの人気記事一覧
- クリエイターPCおすすめランキング
- おすすめゲーミングPCランキング-ゲーミングPCマガジン
- BTOパソコンのレビュー・評判 | 当サイト紹介PC一覧表
各BTOメーカーのクリエイターブランドの中からおすすめのモデルをピックアップしています。デスクトップとノートパソコンをそれぞれランキング形式で紹介しています。高性能なモデルが揃っているのでプロフェッショナルの方にもおすすめです。
おすすめのゲーミングPC及びゲーミングノートPCを紹介しています。ゲーミングPCマガジンはゲーミングPCに特化したカテゴリーです。
当サイトでレビューをしているモデルを一覧表でまとめています。モデルごとの評価でソートできるのでどのモデルが良いのか判断しやすいと思います。
あなたに合うBTOパソコンを探す
用途などでBTOパソコンを選ぶ
セール | 使用用途 |
GWセール、年末セール等 | ビジネス、動画編集等 |
即納 | サイズ・形状 |
ドスパラの即納モデル等 | 15.6インチノート、スリムタワー等 |
BTOパソコン特徴やショップを比較
価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |