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当記事では、「Radeon RX 590の性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。2018年11月16日に発売となった新しいグラフィックボードです。2017年4月にリリースされたRX580の上位モデルということになります。AMDファンの方で気になっている方も多いでしょう。競合のGeForce GTX1060 6GBと比較しながらその特徴について見ていきます。
(+) GeForce GTX1060よりも高い性能を持つ
(-) 今の時期に出す必要があったのか疑問
(-) RX 580と比べてコストパフォーマンスが悪い
Radeon RX 590の性能スペック紹介
RX 590 | RX Vega 56 | RX 580 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Polaris 30 | Vega 10 | Polaris 20 |
プロセス | 12nm | 14nm | 14nm |
ダイサイズ | 232mm2 | 484mm2 | 232mm2 |
トランジスタ数 | 57億個 | 125億個 | 57億個 |
CUDAコア | 2304基 | 3584基 | 2304基 |
ベースクロック | 1469MHz | 1156MHz | 1257Mhz |
ブーストクロック | 1545MHz | 1471MHz | 1340Mhz |
VRAM | 8GB GDDR5 | 8GB HBM2 | 8GB GDDR5 |
メモリ帯域幅 | 256.0 GB/s | 409.6 GB/s | 256.0 GB/s |
TDP | 225W | 210W | 185W |
公式価格 | $279 | $399 | $229 |
発売日 | 2018/11 | 2017/8 | 2017/4 |
スペック的に見ると、RX590はRX580と比べてクロック周波数が18%ほど引き上げられていることがわかります。コア数やメモリなどには違いありません。プロセスの縮小化によってパワー効率が上がりクロック周波数を上げることに成功しました。性能自体が引き上げられ、RX580よりも11%性能が高くなり期待以上だと言えます。元々はほとんど変わらないだろうと言われていたのでこの結果は良かったですね。
実は中身は2年前のRX480と大きな違いはない(中上級者向け)
RX 590は、RX570やRX580の単なる以前までのPolarisGPUのリニューアルモデルというわけではありません。この新しいRX 590のGPUでは12nmのプロセスを採用しています。その結果省電力と高周波数を実現しています。しかし、AMDは、今回のRX 590ではダイサイズは以前までのものと同じです。トランジスタ数及びダイサイズは全く同じものです。大きく変わったのは発熱対策と電源効率だけです。
正直言うとなぜこのタイミングでリリースしたのか疑問です。200MHzのブーストは歓迎するニュースです。しかし、2年以上前のアーキテクチャから変わっていないのは残念ですね。プロセスの縮小はありきたりで根本的な改革に当たるトランジスタ数やダイサイズは変えて欲しかったですね。
ビジネス的な側面で考えると今からアーキテクチャを抜本してしまうと開発コストが掛かってしまうということはあります。そう考えるとRX590はあくまでもつなぎで2019年にはいってから本命をリリースするのかもしれません。NVIDIAが新しくミドルクラスのグラフィックボードをリリースするでしょう。その対抗馬であることを考えると物足りません。マイニングブームの終焉でRX580の価格が下がっていることもマイナスですね。
Radeon RX 590ってどんなグラフィックボード?
GeForce GTX1060 6GBを超えるパフォーマンスを持つ
競合であるGTX1060 6GBよりも10%高い性能を持っています。RX 580でもやや優勢でしたが、タイトルによっては負けることもありました。しかし、RX 590では完勝と言っても良いでしょう。RX 580よりも性能が高く完全に上位互換だと言えます。
これでNVIDIAの上位のグラフィックボードであるGTX1070との差は20%、AMDの上位モデルであるRX Vega 56との差は27%となっています。ただし、デメリットがないわけではありません。まず、消費電力が高くなっていることと価格がやや高くコストパフォーマンスが悪いことです。10%の性能アップのためにプレミアムな価格が設定されていると言わざるを得ません。
ラインナップ拡充のためのグラフィックボードだが…
$279という価格設定はミドルクラスに属します。RX Vega 56($399)とRX 580($249)の価格差が$150と大きくなっていたのでこの間にぶつけた形ですね。NVIDIAも、GTX1070TiとGTX1060 6GBで同様の課題を抱えています。そう考えると非常に妥当な価格だと言えます。しかし、ライバルのNVIDIAは先制してGTX1080Ti以下の全てのグラフィックボードの価格を$10-$25程度引き下げて来ました。例えば、GTX 1060 6GBは$260→$230に下がり、GTX1070は$390→$360に下がったいます。AMDにプレッシャーを掛けてきています。
また、AMD自身のラインナップからもプレッシャーは掛けられています。RX 570は$150、RX 580は$200と安くなりました。マイニングブームが終わったことで通常の価格に戻ったということになります。$280のRX 590は魅力的な選択肢と言えますが、できれば$250ぐらいまで下がらないと厳しいですね。
Radeon RX 590のベンチマークを紹介
FULL HD&WQHD環境でのフレームレートを計測しました。4K解像度ではスペック不足となるため表示していません。RX 590についてはXFX製Radeon RX 590 Fatboy 8GBモデルを使用しています。
Battlefield 1(DirectX 12)
Far Cry 5(DirectX 11)
Civilization VI(DirectX 11)
Grand Theft Auto V(DirectX 12)
Hitman(DirectX 12)
Radeon RX 590の消費電力&発熱
消費電力
温度
Radeon RX 590はこんな方におすすめ!

当記事では、Radeon RX 590の性能スペックについて紹介しました。2018年後半に新しく登場したグラフィックボードですが、後発のわりにはそれほど魅力的なモデルとは言えません。その理由として、価格が割高でコストパフォーマンスが高くないためです。マイニングブームで高騰していたグラフィックボード価格が落ち着いている中では$279は高いと感じます。
性能面を見ると期待以上だと思います。あらゆるタイトルにおいてGTX 1060 6GBを上回るベンチマーク結果となっていることからAMDの思惑通りだと言えます。ただ、2019年になればNVIDIAもRTX20シリーズの新しいミドルクラスのグラフィックボードを投入してくるでしょう。その時に立ち位置がどう変わるかが楽しみですね。今ならRX590を購入するよりもGTX1060 6GBあるいはRX 580を購入する方が満足度が高いと思います。
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-7700K |
マザーボード | ASUS Z270 |
メモリ | 16GB |
SSD | Patriot Ignite 960GB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
冷却システム | Cryorig R1 Universal 2x 140 mm fan |
ソフトウェア | Windows 10 64-bit |
ディスプレイ | Acer CB240HYKbmjdpr 24インチ |