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当記事では、「GeForce GTX 1080の性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。2016年5月27日に発売されたPascal世代のグラフィックボード第一弾です。これまでのKepler→Maxwell→Pascalと着実に進化をしています。GTX 980の後継モデルです。
ある意味Pascal世代のグラフィックボードはこれまでの集大成だと言えます。このハイエンドのグラフィックボードについて興味を持っている方はぜひ参考にしてくださいね。時間のない方向けに特徴を簡単にまとめていきます。後継モデルとして、「RTX 2080」がリリースされました。初めてレイトレーシング・DLSSといった機能が搭載されています。
(+) 4K解像度でも対応できる高いパフォーマンス
(+) RX Vega 64を総合性能で上回る
(-) GTX 1070 Tiのリリースで存在感が薄くなった
(-) BTOパソコンのラインナップが減少
目次
GTX 1080の性能スペック紹介【GTX 980と比較】
GTX1080 | GTX1080Ti | GTX980 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Pascal | Pascal | Maxwell |
プロセス | 16nm | 16nm | 28 nm |
GPU | GP104 | GP102 | GM204 |
トランジスタ数 | 72億個 | 118億個 | 52億個 |
ダイサイズ | 314 mm² | 471 mm² | 398 mm² |
SM数 | 20 | 28 | 16 |
CUDAコア | 2560基 | 3584基 | 2048基 |
ベースクロック | 1607MHz | 1480MHz | 1126MHz |
ブーストクロック | 1733MHz | 1582MHz | 1216MHz |
VRAM | 8GB GDDR5X | 11GB GDDR5X | 8GB GDDR5 |
メモリクロック | 10 Gbps | 11 Gbps | 7 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 352 bit | 256 bit |
バンド幅 | 320.3 GB/s | 484.4 GB/s | 224.4 GB/s |
TDP | 180W | 250W | 165W |
公式価格 | $599 (65,890円) | $699 (77,000円) | $399 (44,000円) |
国内価格 | 68,880円 | 101,683円 | 68,800円 |
発売日 | 2016/05/27 | 2017/03/10 | 2014/09/19 |
プロセスは28nmから16nmへと微細化されています。トランジスタ数が40%近く増えていますが、ダイサイズは21%も小さくなっています。プロセスの微細化による恩恵は大きいです。基本的にトランジスタ数は多ければ多いほど高性能、ダイサイズ及びプロセスは小さいほど優れていると考えて良いですね。
そして、GPU性能を計る肝心のCUDAコアやクロック周波数もスペックアップが図られています。SMsの数が25%増えて20になっています。CUDAコアも2048から25%増えて2560基となりました。ベースクロックは42%高く、ブーストクロックは42%高いです。GPUメモリもGDDR5からGDDR5Xへと強化されています。メモリクロックも43%速く10 Gbpsになりました。メモリバスは256 bitです。バンド幅は43%広く320.3 GB/sになっています。これだけスペックがアップしてもTDPが10%アップだけに抑えられているのはさすがですね。価格差は$200とかなり大きいです。
次に同じ世代のウルトラハイエンドであるGTX 1080 Tiと比較します。GPUに一回り大きなGP102を搭載しています。トランジスタ数が60%増えて、ダイサイズも50%大きいです。SM数が40%増えてCUDAコアも40%多いです。ベースクロックはGTX 1080の方が8%高く、ブーストクロックはGTX 1080の方が9%高いです。
GPUメモリ容量も8GBから11GBへと40%アップです。メモリバスも352 bitになってバンド幅も50%アップです。価格差は$100です。国内価格では定価よりもかなり高く販売されています。需要と供給の関係もあると思いますが、一般的なモデルではないためプレミアムが付いている形ですね。
GTX 1080ってどんなグラフィックボード?
4K解像度のエントリーモデル
GTX 1080は4K解像度でのゲームプレイをこなすことができます。当然WQHDは最高設定でもヌルヌル動きます。多くのタイトルで60FPSの快適なフレームレートを実現することができますので、これまでカクついたりなどでストレスを感じていた方に最適です。ハイクラスのモデルなら寿命も長く長い目で見た時の費用対効果は大きいです。
一部のタイトルでは設定を調整することで対応可能です。価格的にはGTX 1080 Tiよりも手頃なので購入しやすいですね。まさにPascal世代のハイクラスのモデルとして最適なグラフィックボードです。GTX 980 Tiからの買い替えでも性能差を体感できます。Maxwell世代あるいはそれ以前のグラフィックボードなら買い換える意味があると言えます。
Radeon Vega 64を超える性能を持つ
AMDが満を持して投入したフラグシップモデルVega 64を上回る性能を持っています。各種タイトルのベンチマークで見るとわかりますが、DirectX 12やVulkanなど最新のAPIを導入したタイトルだと一部下回ることもあります。
それでも総合性能で上回っていて安定したゲームプレイが可能です。消費電力が低くなおかつ温度も上がりにくいとなると魅力的ですね。搭載する電源ユニットのお金を抑えることができるからです。
GTX 1070 Tiの登場で存在感が薄くなってしまった
GTX 1080発売からおよそ1年半後の2017年11月2日にGTX 1070 Tiが発売されました。登場後からコスパの高さから爆発的な人気を誇っています。立場的には当然GTX 1080とGTX 1070の間ですが、性能で見るとかなりGTX 1080よりになっています。こうなるとGTX 1080の存在が危ぶまれてしまいますね。
この傾向はドスパラなどBTOメーカーのラインナップを見ると顕著です。GTX1080のラインナップがなくなってGTX 1070 Tiを取り扱うようになっています。GTX 1070よりの価格で、GTX 1080と同程度のグラフィックボードを購入できるとなると当然ですね。
ただし、総合性能ではGTX 1080の方が高いですし、4K解像度の適正度で言えばGTX 1080に軍配が上がります。何を目的とするかで評価が変わりますね。
GTX 1080のベンチマークを紹介
テスト環境
CPU | Core i7-7700K |
マザーボード | ASUS Z270 |
メモリ | 16GB |
SSD | Patriot Ignite 960GB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
冷却システム | Cryorig R1 Universal 2x 140 mm fan |
ソフトウェア | Windows 10 64-bit |
ディスプレイ | Acer CB240HYKbmjdpr 24インチ |
ベンチマーク一覧
Battlefield 1(DirectX 12)
DOOM(Vulkan)
Civilization VI(DirectX 11)
Grand Theft Auto V(DirectX 12)
Hitman(DirectX 12)
Watch Dogs 2(DirectX 11)
GTX 1080の消費電力&発熱
消費電力
温度
GTX 1080はこんな方におすすめ!
GTX 1080はハイクラスに属するグラフィックボードです。従来モデルのGTX 980 Tiを超える高い性能を持っています。4K解像度でのゲームプレイをしたい方やできる限り長く使っていきたいと考えている方に最適なグラフィックボードです。70番台のモデルとは一線を画するモデルだといえます。
また、動画編集やRAW現像、Auto CARDなどの3Dアプリケーションを使う方にもおすすめです。GPGPU機能を活用すればより効率よく作業を行うことができます。基本はゲームプレイがメインとなりますね。BTOパソコンのラインナップはもうなくなってしまいました。
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