画像引用元:https://www.techspot.com/
当記事では、「Ryzen 9 3950Xの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。第三世代Ryzenシリーズのフラグシップモデルは16コア32スレッドというスペックを持っています。圧倒的な処理性能が何よりも魅力のCPUです。2019年11月25日時点で最高の性能を持つRyzen 9 3950Xを詳しく見ていきたいと思います。玄人向けのCPUであることを前提に読み進めてくださいね。
後継モデルは、Zen 3アーキテクチャを採用した「Ryzen 9 5950X」です。16コア32スレッドというスペックは共通ですが、アーキテクチャが変わってよりパフォーマンスが高くなりました。ゲーム適性なども向上しています。
(+) 16スレッド32スレッドの高性能CPU
(+) コストパフォーマンスの高いCPU
(-) オーバークロックをする余力はほとんどない
(-) ゲームプレイだけを考えるとコスパは低い
Ryzen 9 3950Xの基本スペック
ブランド | Ryzen |
世代 | 第三世代 |
開発コード | Ryzen2 |
コア/スレッド数 | 16 / 32 |
クロック周波数 | 3.50 GHz |
ブーストクロック | 4.70 GHz |
内蔵グラフィックス | 非搭載 |
TDP | 105W |
発売日 | 2019年11月 |
価格 | $749 |
目次
Ryzen 9 3950Xのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ |
Ryzen 9 3950Xのスペック比較
9 3950X | 9 3900X | RT 2950X | |
---|---|---|---|
コードネーム | Zen 2 | Zen 2 | Zen+ |
プロセス | 7nm | 7nm | 12nm |
トランジスタ数 | 76億 | 76億 | 192億 |
ダイサイズ | 148m㎡ | 148m㎡ | 213m㎡ |
コア/スレッド | 16/32 | 12/24 | 16/32 |
ベースクロック | 3.5 GHz | 3.8 GHz | 3.5 GHz |
ターボクロック | 4.7 GHz | 4.6 GHz | 4.4 GHz |
L3キャッシュ | 64MB | 64MB | 32MB |
内蔵GPU | 非搭載 | 非搭載 | 非搭載 |
TDP | 105W | 105W | 180W |
単体価格 | $749 | $499 | $899 |
搭載PC価格(参考) | 202,980円~ | 189,980円~ | - |
発売日 | 2019年11月25日 | 2019年7月7日 | 2018年8月13日 |
L3キャッシュ容量は倍、TDPは40%以上も軽減されています。プロセスの微細化によってワットパフォーマンスがかなり強力になり、扱いやすく高性能になったRT 2950Xとも言えそうです。第三世代Ryzenシリーズは革新的です。価格が$150も安くなったのでより購入しやすくなったと言えます。
下位モデルのRyzen 9 3900Xも素晴らしいCPUです。下位モデルなので性能は当然及びませんが、コアを減らしながらもベースクロックは高めを維持しています。L3キャッシュはRyzen 9 3950Xと同じなので処理性能は負けていません。TDPも同じなのはRyzen 9 3950Xに対するAMDの本気が見られます。
Ryzen 9シリーズはクリエイティブな用途に適していて特にRyzen 9 3950Xはその傾向がとても強いです。一方のRyzen 9 3900Xは、価格も抑えられていてゲームにも対応しやすいです。用途に合わせて選ぶほうが良いでしょう。もちろんRyzen 9 3950Xがゲームに適していないというわけではありません。ただ、ゲームで安定した性能を発揮するのはRyzen 9 3900Xのほうです。
突き詰めて言えばパソコンでできる全てのことを高い水準で可能にするのがRyzen 9 3950Xで、特定の用途でRyzen 9 3950Xと同等以上になるのがRyzen 9 3900Xです。現在入手困難でプレミア価格がつきそうなRyzen 9 3950XよりもRyzen 9 3900Xのほうがコストパフォーマンスは良さそうです。供給が追い付いてからが本番となるでしょう。
Intel製CPUとの比較
Ryzen 9 3950X | Core i9-10980XE | |
---|---|---|
ブランド | Ryzen | Intel |
コードネーム | Zen 2 | Cascade Lake |
プロセス | 7nm | 14nm |
コア/スレッド | 16/32 | 18/36 |
ベースクロック | 3.5 GHz | 3.0 GHz |
ターボクロック | 4.7 GHz | 4.6 GHz |
L3キャッシュ | 64MB | 24.75MB |
内蔵GPU | 非搭載 | 非搭載 |
TDP | 105W | 165W |
単体価格 | $749 | $1000 |
搭載PC価格(参考) | 202,980円~ | - |
発売日 | 2019年11月25日 | 2019年10月19日 |
どちらが良いかと言えば多くの方がRyzen 9 3950Xを選ぶと思います。価格が抑えられているのも強みです。この辺りの性能になってくると性能よりも自分の求める用途への適性が重要になってきます。クリエイティブな用途であるならばRyzen 9 3950X、ゲームもプレイするならCore i9-10980XEでしょうか。もっともゲームだけを考えるのであればどちらも確実にオーバースペックですが…
総合的な能力はRyzen 9 3950Xでしょう。新しいアーキテクチャということもあって有利です。Core i9-10980HK価格が高いことと搭載モデルの少なさから現時点では選択肢に入らないのが難点です。最上位モデルはRyzen含めて需要が偏っているせいかラインナップは乏しくなる傾向にあります。なので、その中でもまだラインナップの多いRyzen 9 3950Xが人気になりそうですね。
Ryzen 9 3950XってどんなCPUなの?
マルチスレッド性能が高い高コスパモデル
品薄の今は10万円を超えることもあります。供給が安定してくれば最終的に10万円を切るくらいになると思います。性能を考えると割安でコストパフォーマンスの高さが第一の特徴です。そして省電力性と安定した処理性能も魅力的です。16コア32スレッドという多コア多スレッドを持つ高性能なCPU(APU)ですので、必要となる方は限られています。
CPUパワーを要するクリエイティブな作業にこそ適していることもあり、多くのショップにおいてクリエイター向けのパソコンで採用しています。動画の編集やエンコード、負荷の高いアプリケーションの使用など、一般的な作業の延長線のようなものにも高い対応力を持っています。
ゲームには適さないわけではなく、特化したCPUに対してコストパフォーマンスが良いとは言えない程度で使用する分には十分ハイエンドを体感できるでしょう。このように、Ryzen 9 3950Xは究極のオールラウンドCPUと言えます。何をするにも不足しない性能は、これから漠然となにかをしたいと考えている方にもおすすめです。何にでも使用できるというのは新たな可能性を生み出す上でとても重要な要素ではないでしょうか。
高価なCPUの中では安い
現在10万円オーバーとなっているRyzen 9 3950XはCPUの中では高価な部類に入ります。その高価な部類の中では比較的安いと言えるのは圧倒的な性能あってこそでしょう。例えば比較に出てきたCore i9-10980XEと比べて同等以上の性能で30%以上も安いです。ハイエンドを名乗れるCPUとしては破格とも言えますので、高価なCPUの中では安いという不思議な表現になります。
これまで同じRyzenでもこのレベルの性能は最上位のRyzen Threadripperシリーズでしかありませんでした。Ryzen 9という一つ下の位で前世代の最上位を超えるというのはintel製CPUでは考えられないことです。そしてRyzen Threadripperと比べて価格も安いので選びやすいハイエンドCPUと言えます。
搭載モデルも現実的な価格設定
いくら性能を考えると安いと言えども10万円オーバーのCPUで、搭載されているモデルはどのくらいの価格になるのか…。そこはさすがRyzenと言ったところで、税抜20万円程度からラインナップに並んでいます。メインストリームに並んだのは大きいです。Intel Core i9-10980XEの定価が$1000であったことを考えると革新的だと言えますね。グラフィックボードの有無や種類によっては価格はかなり変わりますので注意してください。
30万円くらいは覚悟していたので抑えられた価格に驚きました。CPU特化のパソコンとしてはとても選びやすい価格設定です。最上位クラスのハイエンドを体験しやすく、ゲームをプレイしないのであればグラフィックボードの安価なもので対応できますし、ゲームをプレイするにしてもグラフィックボードの増設は簡単なので対応力もばっちりです。実用性の高いハイエンドCPUとして搭載されたパソコンもお手頃価格とは言えないながらも手をだしやすいのではないでしょうか。
ベンチマークでわかるRyzen 9 3950Xの性能!
Cinebench R20
Handbrake
7 zip
Shadow of the Tomb Raider
Tom Clancy’s The Division 2
borderlands3
Ryzen 9 3950Xの消費電力
Ryzen 9 3950X搭載のおすすめBTOパソコン
GALLERIA AXZ(ドスパラ)
価格:333,333円
CPU:Ryzen 9 3950X
GPU:GeForce RTX 2080 Ti
メモリ:16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
raytrek AX-RDNA(ドスパラ)
価格:289,980円
CPU:Ryzen 9 3950X
GPU:Radeon RX 5700 XT
メモリ:32GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
SENSE-RMX5-R93X-INR(パソコン工房)
価格:202,980円
CPU:Ryzen 9 3950X
GPU:GeForce GT 1030
メモリ:16GB
SSD:240GB
HDD:2TB
当記事のまとめ
当記事ではRyzen 9 3950Xの性能、搭載モデルを紹介しました。圧倒的な性能を持ちながら価格は抑えられていますのでハイエンドユーザーにとっては手に取りやすいCPUです。下位モデルのRyzen 9 3900Xと比べても性能ははっきり高いので価格差を考慮しても選択する価値はあると思います。
ゲーム用途ではRyzen 9 3900Xと同等程度の性能であることからゲーミングPCとしての性能に期待して選択するのはおすすめしません。Ryzen 9 3950Xはクリエイター向けCPUでありながらゲームにも対応できるのが魅力ですので、前提としてはやはりクリエイティブな用途をメインに使用することになります。
現在搭載モデルはそこまで多くなく、まだまだこれからのCPUです。特にRyzen 9 3950Xが必要となる場面はほとんど無いので、低価格帯に比べて需要も高くありません。これからRyzen 9 3950X搭載モデルの価格が下がり始めてようやく本領発揮されます。それまでは様子を見ておくのが無難でしょう。
Ryzen 9 3950Xは登場したばかりでまだ価格が下がる可能性を残しています。しかし、下位モデルは既に価格が下がりきった後なので今後大きな変化はありません。つまり、今後は相対的にRyzen 9 3950Xの評価が更に高くなり、価格的にも手が出しやすいモデルが増えてくると予想されます。時間とともに需要も高まり、ラインナップも豊富になってくるでしょう。Ryzenシリーズの主力CPUとして市場を賑わせてくれると良いですね。
売れ筋BTOパソコンをチェック
当サイトの人気記事一覧
- クリエイターPCおすすめランキング
- おすすめゲーミングPCランキング-ゲーミングPCマガジン
- BTOパソコンのレビュー・評判 | 当サイト紹介PC一覧表
各BTOメーカーのクリエイターブランドの中からおすすめのモデルをピックアップしています。デスクトップとノートパソコンをそれぞれランキング形式で紹介しています。高性能なモデルが揃っているのでプロフェッショナルの方にもおすすめです。
おすすめのゲーミングPC及びゲーミングノートPCを紹介しています。ゲーミングPCマガジンはゲーミングPCに特化したカテゴリーです。
当サイトでレビューをしているモデルを一覧表でまとめています。モデルごとの評価でソートできるのでどのモデルが良いのか判断しやすいと思います。
あなたに合うBTOパソコンを探す
用途などでBTOパソコンを選ぶ
セール | 使用用途 |
GWセール、年末セール等 | ビジネス、動画編集等 |
即納 | サイズ・形状 |
ドスパラの即納モデル等 | 15.6インチノート、スリムタワー等 |
BTOパソコン特徴やショップを比較
価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |