当記事では、Ryzen 5 5600Xの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。ついにRyzen 5 3600Xの後継モデルが登場しました。2020年11月6日にRyzen 5000シリーズが発売開始となりました。第四世代Ryzenですが、型番は5000番台となっていることに留意してください。
Ryzen 5 5600Xは、現時点で販売されているRyzen 5000シリーズの廉価モデルとなっています。6コア12スレッドとオールラウンドに対応できるスペックを持っていながら価格が抑えられているのが魅力です。前世代のRyzen 5 3600Xから大幅に進化しました。その分価格が高くなっていて高コスパというわけにはいきません。後継モデルは、第五世代Ryzenシリーズ搭載のRyzen 5 7600Xです。5nmプロセスを採用していてより洗練されたモデルへと進化しています。
Ryzen 5 5600Xの基本スペック
世代 | 第4世代 |
開発コード | Zen 3 |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 3.70 GHz |
ブーストクロック | 4.60 GHz |
内蔵グラフィックス | 非搭載 |
TDP | 65W |
発売日 | 2020年11月06日 |
搭載モデル | 119,800円~ |
目次
Ryzen 5 5600Xのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◯ | ◎ | ◎ | ☆ | ◯ | ◎ |
Ryzen 5 5600Xのスペック比較
AMD製CPUと比較
5 5600X | 5 3600X | 5 2600X | |
---|---|---|---|
コードネーム | Zen 3 | Zen 2 | Zen+ |
世代 | 第四世代 | 第三世代 | 第二世代 |
プロセス | 7nm | 7nm | 12nm |
トランジスタ数 | 41.5億 | 38.0億 | 48.0億 |
ダイサイズ | 81 mm² | 74 mm² | 192 mm² |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/12 |
ベースクロック | 3.8GHz | 3.8GHz | 3.6GHz |
ターボクロック | 4.6GHz | 4.4GHz | 4.2GHz |
L3キャッシュ | 32MB | 32MB | 16MB |
対応メモリ | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR-2933 |
内蔵GPU | 非搭載 | 非搭載 | 非搭載 |
CPUクーラー | Wraith Stealth | Wraith Spire | Wraith Spire |
TDP | 65W | 95W | 95W |
定価 | $299 | $249 | $229 |
国内価格 | 35,000円~ | 26,000円~ | - |
搭載PC価格 | 144,980円~ | - | - |
発売日 | 2020/11/05 | 2019/07/07 | 2018/04/19 |
Ryzen 5 3600Xと比べてベースクロックは変わらずターボクロックが5%引き上げられて、消費電力が95W→65Wへと省電力が進んでいることがわかります。Ryzenシリーズは基本的にどのモデルもオーバークロックができます。価格が$50上がっているのも大きく変わったところです。Ryzen=高コスパというイメージがあったと思いますが、ここで初めてパフォーマンスに寄せてきたと言えます。
第四世代ではアーキテクチャが変わりました。スペック以上の進化があるということです。Zen 2ではL3キャッシュ16MBを2基のCCX(Core Complex)で共有していました。この2基間へのアクセス時などにレイテンシが発生してしまいネックとなっていました。Zen 3ではこの弱点を改善するためにL3キャッシュ32MBを1基のCCX(Core Complex)で共有する形になっています。多くのL3キャッシュを効率的に活用できるというわけです。これでL3キャッシュやCPUコアでのアクセス時のレイテンシ軽減に繋がります。
第二世代の12nmプロセスから第三世代で7nmプロセスへと進化したのがRyzenの強みだと言えるかもしれません。その結果消費電力化・パワー効率の向上が可能となり、より魅力的なCPUへと変貌しています。L3キャッシュ容量も倍の32MBとなっています。価格は第二世代Ryzenシリーズから$70上がっています。当然性能がそれ以上に伸びているので満足度は高いでしょう。スペック上は第二世代から第三世代の方がインパクトがありますね。
Intel製CPUと比較
5 5600X | i5-10600K | |
---|---|---|
ブランド | Ryzen | Intel |
プロセス | 7nm | 14nm |
トランジスタ数 | 41.5億 | - |
ダイサイズ | 81 mm² | - |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 |
ベースクロック | 3.7GHz | 4.1GHz |
ターボクロック | 4.6GHz | 4.8GHz |
オーバークロック | ◯ | ◯ |
L3キャッシュ | 32MB | 12MB |
対応メモリ | DDR4-3200 | DDR4-2666 |
内蔵GPU | 非搭載 | UHD 630 |
CPUクーラー | Wraith Stealth | 非同梱 |
TDP | 65W | 125W |
定価 | $299 | $262 |
国内価格 | 35,000円~ | 26,000円~ |
搭載PC価格 | 144,980円~ | 104,800円~ |
発売日 | 2020/11/05 | 2020/04/30 |
Ryzen 5 5600XにはCPU内蔵グラフィックスが搭載されていません。その点Core i5-10600Kの方が優勢です。Core i5-10600KではCPUクーラーは非同梱となっています。ご自身で用意しなければいけません。消費電力についてはCore i5-10600Kがかなり高いです。Ryzen 5 5600Xのおよそ90%増しです。クロック周波数を引き上げた分消費電力がコントロールできていません。これは14nmプロセスを今でも採用している弊害の一つです。価格差は$37でCore i5-10600Kの方が高価です。
Ryzen 5 5600XってどんなCPUなの?
6コア12スレッド最強クラスのCPU
Ryzen 5 5600Xは、ミドルクラスとしてトップクラスの性能を持つCPUです。6コア12スレッドのモデルの中では間違いなく最強だと言えます。FULL HD環境でのゲームや一般的なアプリケーションの使用を考えているなら最適なスペックです。
ゲーミング性能についてもIntel Core iシリーズと比べても遜色ありません。実質上位モデルであるRyzen 7 3800XTを上回っているのもポイントが高いです。単体価格30,000円~35,000円で探しているなら候補に挙がると思います。CPU内蔵グラフィックスが非搭載となっている点には注意が必要です。
第一弾モデルで唯一CPUクーラーを搭載
第4世代Ryzenシリーズの第一弾として、Ryzen 9 5950X・Ryzen 9 5900X・Ryzen 7 5800X・Ryzen 5 5600Xの4種類が発売開始となりました。その中で唯一Ryzen 5 5600XのみCPUクーラーが同梱されています。
これは発熱量がそれほど大きくないので、高性能なCPUクーラーが必要ではなくコストが掛からないというのも理由かもしれません。ユーザーにとってもCPUクーラー代を浮かせることができるのは魅力的です。数千円とは言ってもその浮いた費用をグラフィックボードなどその他のパーツに掛けられます。自作ユーザーにとってはメリットが大きいでしょう。
BTOパソコンのラインナップは増えない!?
Ryzen 5 5600X搭載BTOパソコンのラインナップはそれほど増えない可能性が高いです。第三世代・第二世代Ryzenシリーズを見てもRyzen 5 ◯600Xはラインナップが少ないです。安価なRyzen 5 ◯600やRyzen 7 ◯700Xの方が扱いやすく人気が高いです。
Ryzen 5 5600Xはやや中途半端だと考えられているのかもしれません。Ryzen 5 5600X搭載モデルについては一部のBTOメーカーで販売されているか、カスタマイズでアップグレードをすることが可能です。BTOパソコンで購入するならそれほどお得感はないかもしれませんね。
Ryzen 5 5600Xのゲームプレイ時フレームレート
Shadow of the Tomb Raider
Far Cry 5
Ryzen 5 5600Xのベンチマーク
Cinebench R20
Handbrake
Ryzen 5 5600X搭載のおすすめBTOパソコン
LEVEL-R7X6-R56X-DNX(パソコン工房)
価格:144,700円(税込)
CPU:Ryzen 5 5600X
GPU:Radeon RX 6500 XT
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
GALLERIA RM5R-R36T 5600X搭載(ドスパラ)
価格:179,980円(税込)
CPU:Ryzen 5 5600X
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
LEVEL-R0X6-R56X-SAS(パソコン工房)
価格:182,800円
CPU:Ryzen 5 5600X
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
ZEFT R34YX(セブン)
価格:219,780円(税込)
CPU:Ryzen 5 5600X
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
Ryzen 5 5600Xは、第4世代RyzenシリーズのミドルクラスのCPUです。6コア12スレッドと前モデルと同じながらアーキテクチャがZen 2からZen 3に変わりパフォーマンスが向上しています。キャッシュレイテンシが軽減されたのが大きいです。CPUクーラーが同梱なのも嬉しいポイントです。
ゲーミング性能をメインに性能の底上げが行われました。やや劣るもののIntel製Core i5-10600Kに近い性能を持っています。搭載BTOパソコンはそれほど増えないと思います。それはこれまでのシリーズのラインナップを見れば明白です。こだわりのある中上級向けだと言えるかもしれません。
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