当記事では、「Ryzen 5 2600の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。Ryzen 5 2600は$199という値札が付いています。この日本円で20,000円前後の価格帯はコスパを求めるユーザーに人気があります。
その中でもRyzen 5 2600はCore i5-8400の競合モデルとしての地位を築いています。第二世代Ryzenシリーズはコスパが高いですね。もちろんBTOパソコンとしても売れ筋のCPUだと言えます。当該CPUの性能スペックから強みや弱みにも触れて解説します。購入を検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。
(+) ハイパースレッディング対応でマルチスレッド性能が高い
(+) オーバークロックに対応している
(+) CPUクーラー同梱となっている
(-) ゲーミング性能はIntel製CPUに劣る
目次
Ryzen 5 2600の性能スペック
5 2600 | 7 2700 | 5 1600 | |
---|---|---|---|
世代 | 第二世代 | 第二世代 | 第一世代 |
アーキテクチャ | Zen + | Zen + | Zen |
プロセス | 12nm | 12nm | 14 nm |
トランジスタ数 | 48億 | 48億 | 48億 |
ダイサイズ | 192 mm² | 192 mm² | 192 mm² |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | 6/12 |
ベースクロック | 3.4Ghz | 3.2Ghz | 3.2Ghz |
ターボクロック | 3.9Ghz | 4.1Ghz | 3.6Ghz |
L3キャッシュ容量 | 16MB | 16MB | 16MB |
対応メモリ | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
CPUクーラー | Wraith Stealth | Wraith Spire | Wraith Spire |
TDP | 65W | 95W | 65W |
価格 | $199 | $289 | $179 |
発売日 | 2018年4月19日 | 2018年4月19日 | 2017年4月11日 |
従来モデルのZenアーキテクチャを流用している側面もあるのです。それでもZenアーキテクチャのRyzen 5 1600よりもより高いクロック周波数を実現しています。メモリレイテンシも軽減してIPCが3%程度改善しました。Ryzenのボトルネックが軽減されています。
Ryzen 5 2600もRyzen 5 1600と同じ6コア12スレッドのCPUとなっています。ベースクロックが7%高く、ターボクロックも9%高いです。L3キャッシュ容量は同じ16MBです。対応メモリがDDR4-2666からDDR4-2933と変更されています。CPUクーラーはWraith Stealthへとダウングレードされています。もっともそれでも十分な冷却性能を持っています。
TDPは65Wと変わっていませんね。価格は$20アップの$199となりました。先代モデルと比べておおよそ5%程度パフォーマンスが向上しています。これぐらいの性能差だとRyzen 5 1600からの買い替えはそれほど恩恵がありません。第一世代のそれ以下のモデルからの買い替えを推奨します。価格は10%上がっているのに対して性能の伸びが小さいのは痛いですね。
上位モデルのRyzen 7 2700になるとコア数及びスレッド数がそれぞれ33%アップで8コア16スレッドとなります。ベースクロックは6%低いですが、ターボクロックは6%高いです。マルチスレッド性能が高くRyzen 5 2600よりもワンランク高い性能が手に入ります。L3キャッシュ容量が共通です。
CPUクーラーはWraith Spireへとアップグレードされます。TDPは47%高く95Wです。価格差は$90となっています。クリエイターの方など負荷の掛かる作業を考えている方におすすめです。ゲーミング用途で考えるとRyzen 5 2600の上位モデルであるRyzen 5 2600Xの方がクロック数が高くゲーム向けだと言えます。
Intel Core i5-8400と比較
5 2600 | i5-8400 | |
---|---|---|
アーキテクチャ | Zen+ | Coffee Lake |
プロセス | 12nm | 14 nm |
トランジスタ数 | 48億 | - |
ダイサイズ | 192 mm² | - |
コア/スレッド | 6/12 | 6/6 |
ベースクロック | 3.4Ghz | 2.8Ghz |
ターボクロック | 3.9Ghz | 4.0Ghz |
オーバークロック | ◯ | × |
L3キャッシュ容量 | 16MB | 9MB |
CPUクーラー | Wraith Stealth | ◯ |
TDP | 65W | 65W |
価格 | $199 | $179 |
発売日 | 2018年4月19日 | 2017年10月5日 |
Ryzen 5 2600はそのスペックを引き継ぎ、そして競合モデルで前世代のCore i5-7400は4コア4スレッドでしたが、Core i5-8400では6コア6スレッドとなりました。Ryzen 5シリーズの影響を大きく受けていると言えます。
Ryzen 5 2600はハイパースレッディングに対応していますが、Core i5-8400は対応していません。Intel製CPUはここで上位モデルとの差別化を図っています。上位モデルであるCore i7からのハイパースレッディング対応はこれまでの世代と変わりません。ベースクロックはRyzen 5 2600の方が25%高く、ターボクロック数はCore i5-8400の方が4%高くなっています。なお、Ryzen 5 2600はオーバークロックに対応しているのも特徴です。
L3キャッシュ容量もRyzen 5 2600の方が80%多く16MBと余裕があります。スペックのまま評価するとRyzenの方が優れていると言えます。事実エンコード性能などはRyzenに軍配が上がります。一方、ゲームに関しては最適化の度合いからIntelの方が優勢です。いずれのCPUでもCPUクーラーが同梱となっていてお得感があります。価格差は$20でRyzen 5 2600の方が高いです。
Ryzen 5 2600ってどんなCPUなの?
Ryzen 5 1600X相当のCPU性能を持つ
Ryzen 5 2600は、従来モデルの上位モデルであるRyzen 5 1600X相当の性能を持つCPUです。Ryzen 5 1600よりも5%程度性能が高くなっています。第一世代Ryzenの5 1600からクロック数がアップしていることはこれまで書いた通りです。第二世代になって変わったことはそれだけではありません。いわゆるRyzen+では12nmの製造プロセスが採用され、より効率的にトランジスタを搭載することができるようになりました。
14nmプロセスに比べて省電力性が11%向上して、さらに性能が16%アップしています。より高いクロック周波数を実現できているということです。また、パワー効率も良くなり性能の底上げが行われています。さらに、キャッシュ及びメモリレイテンシの改善でIPCが3%向上しました。単純にCPUとしてのパフォーマンス効率がアップしているということです。競合モデルであるCore i5-8400よりも21%性能が高いです。アーキテクチャの違いはもちろんハイパースレッディングに対応していることがプラスになっています。上位モデルのCore i7-8700相当のマルチスレッド性能を誇ります。コストパフォーマンスの高さが見えますね。
オーバークロックに対応している(中上級者向け)
Ryzen 5 2600はオーバークロックに対応しています。Intel製CPUのように末尾にKが付いてるモデルだけといった制限がなく、どのモデルでも基本的にはオーバークロックができるのです。AMD製のCPUではいずれのモデルでもオーバークロックができるのは強みです。
ただし、CPUコアに負荷がかかったときに自然にブーストが掛かるPrecision Boost 2という機能が優秀ということもあってオーバークロックをしても爆発的にパフォーマンスを上げることはできません。
わざわざオーバークロックをしなくても高い周波数を実現できるのは嬉しいですね。オーバークロックをする場合熱対策が必要となります。標準のWraith Stealthではやや性能不足なので別途CPUクーラーを用意しておくと良いでしょう。
ベンチマークでわかるRyzen 5 2600の性能!
一般アプリケーションベンチマーク一覧
Cinebench R15
Handbrake
7-zip
PCゲームのベンチマーク一覧
Hitman
Battlefield 1
Civilization Ⅵ
Ryzen 5 2600搭載のおすすめBTOパソコン
LUV MACHINES AG350B2N(マウスコンピューター)
価格:86,800円
CPU:Ryzen 5 2600
GPU:GeForce GTX1050
SSD:非搭載
HDD:1TB
STYLE-R0X4-R52-LNV(パソコン工房)
価格:119,980円
CPU:Ryzen 5 2600
GPU:GeForce GTX1050
SSD:240GB
HDD:2TB
GALLERIA RJ5(ガレリア)
価格:89,980円
CPU:Ryzen 5 2600
GPU:GeForce GTX1660
SSD:240GB
HDD:1TB
当記事のまとめ
Ryzen 5 2600の性能スペック及びベンチマークについて紹介しました。Ryzen 5 2600は20,000円前後のミドルクラスのCPUとして高い人気があります。競合モデルであるCore i5-8400に比べてゲーミングパフォーマンスは3%-7%程度劣りますが、総合性能で見ると上回ります。それはやはり6コア/12スレッドによるパフォーマンスが大きいですね。またクロック周波数も高くブースト能力が高いのも一因です。
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当ページのベンチマーク計測のテスト環境
CPU | Core i7-7700K |
マザーボード | ASUS Z270 |
メモリ | 16GB |
SSD | Patriot Ignite 960GB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
冷却システム | Cryorig R1 Universal 2x 140 mm fan |
ソフトウェア | Windows 10 64-bit |
ディスプレイ | Acer CB240HYKbmjdpr 24インチ |