当記事では、Core i9-11980HKの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Tiger Lake世代のフラグシップモデルです。Core i9-10980HKの後継モデルとなっています。8コア16スレッドとモバイル向けCPUとして最高峰のパフォーマンスを発揮します。
特にゲーミング性能に優れていて競合のRyzen 9 5900HXを上回ります。最新の10nmプロセスを採用して省電力性が向上しています。下位モデルであるCore i7-11800Hと比べるとラインナップは少なくある程度限られたモデルの中から選択する必要があります。後継モデルはIntel第十二世代の「Core i9-12900HK」です。14コア20スレッドと大幅にスペックアップが施されてより高いパフォーマンスを期待できます。
Core i9-11980HKの基本スペック
世代 | 第11世代 |
開発コード | Tiger Lake |
コア/スレッド数 | 8 / 16 |
クロック周波数 | 2.60 GHz |
ブーストクロック | 5.00 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
TDP | 45W-65W |
発売日 | 2021年3月11日 |
価格 | $583 |
目次
Core i9-11980HKのおすすめ用途
動画視聴 | Skype | ビジネス | デュアル | デイトレ | マンガ | デザイン |
☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ |
RAW現像 | 動画編集 | 動画投稿 | DTM | ゲーム | 実況 | CAD |
◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | △ |
Core i9-11980HKのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i9-11980HK | Core i7-11800H | Core i9-10980HK | |
---|---|---|---|
開発コード | Tiger Lake | Tiger Lake | Comet Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 14nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 2.6GHz | 2.3GHz | 2.4GHz |
ターボクロック | 5.0GHz | 4.6GHz | 5.3GHz |
OC | ○ | × | × |
L3キャッシュ | 24MB | 24MB | 16MB |
メモリ | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-2933 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
グラフィックコア | 32 | 32 | - |
グラフィック周波数 | 1450 MHz | 1450 MHz | 1250 MHz |
TDP | 45W-65W | 35W-45W | 45W-65W |
価格 | $583 | $395 | $583 |
発売日 | 2021年3月11日 | 2021年3月11日 | 2020年4月2日 |
メモリ規格についてもDDR4-2933からDDR4-3200へとより高速なメモリに対応しています。CPU内蔵グラフィックスもIris Xe Graphicsをベースに強化されています。Cグラフィックコアも多くグラフィックス周波数も引き上げられています。もっともこの性能帯のCPUの場合外付けのグラフィックボードが搭載されるのが一般的なのでCPU内蔵グラフィックスの性能はそれほど重要ではありません。TDPは45W-65Wの範囲内に収まっています。価格も従来モデルと同じ$583です。
下位モデルのCore i7-11800HもCore i9-11980HKと同じ8コア16スレッドというスペックです。クロック周波数が抑えられている分だけCore i7-11800Hの方が性能が低くなっています。ベースクロックが10%低く、ターボクロックが8%低いです。また、Core i9-11980HKは、Core i7-11800Hとは違ってオーバークロックができます。より高いパフォーマンスを得られるというわけです。ただし、この場合ゲーミングノートPCの冷却システムが機能しない場合期待通りのパフォーマンスが得られないことがあります。
AMD製CPUと比較
Core i9-11980HK | Ryzen 9 5900HX | |
---|---|---|
開発コード | Tiger Lake | Zen 3 |
プロセス | 10nm | 7nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 2.6GHz | 3.3GHz |
ターボクロック | 5.0GHz | 4.6GHz |
OC | ○ | ○ |
L3キャッシュ | 24MB | 16MB |
メモリ | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | Radeon Graphics |
グラフィックコア | 32 | 8 |
グラフィック周波数 | 1450 MHz | 2100 MHz |
TDP | 45W-65W | 35-54W |
価格 | $583 | - |
発売日 | 2021年3月11日 | 2021年1月12日 |
ベースクロックはRyzen 9 5900HXの方が30%高く、ターボクロックはCore i9-11980HKの方が10%高いです。いずれのCPUもオーバークロックに対応しているためより高いクロック周波数を目指すことができます。L3キャッシュ容量はCore i9-11980HKの方が多く用途によっては有利に働くことになるでしょう。
CPU内蔵グラフィックスはそれぞれUHD Graphics・Radeon Graphicsを搭載しています。UHD Graphicsは、高性能なIris Xeグラフィックスベースで従来モデルよりも強化されています。TDPはCore i9-11980HKが最大65Wと高いです。ここにプロセスの差が生じていると言えます。Ryzen 9 5900HXの価格は公開されていませんが、Core i9-11980HKと同様に$600以下と考えられます。
Core i9-11980HKってどんなCPUなの?
OC対応のハイパフォーマンスモデル
Core i9-11980HKは、2021年9月時点で最も高い性能を持つCPUの一つです。8コア16スレッドとマルチスレッド性能が高くゲーム・動画編集・WEBデザインなど負荷の掛かる作業にも対応できます。CPUコアの改良でこれまでも得意としていたシングルスレッド性能も高いです。Ryzenシリーズと比べた優位性はこのシングルスレッド性能にあります。画像編集などで特に強みを発揮します。
さらに、オーバークロックに対応していてより高みを目指すことが可能です。競合モデルであるRyzen 9シリーズと同等のパフォーマンスを持っていると言えます。予算が豊富にあって多少の不便さがあってもフラグシップモデルを選びたいという方は要チェックです。性能面については不満に感じることはないと思います。
消費電力が大きく対策が必要となる
Core i9-11980HKは非常に消費電力の大きいCPUです。フラグシップモデルのCPUなのでハイクラスのグラフィックボードと合わせたモデルも多く消費電力あるいは発熱対策が課題だと言えます。大型の冷却システムを搭載するために本体が大きく重量も重くなります。当然バッテリー駆動時間にも期待できません。出先でもゲームを思う存分に楽しみたいと考えている方にとっては期待に添うことができない可能性が高いです。
このモデルは頻繁な部屋間の移動を考えていたり、電源のある環境でゲームをプレイしたいと考えていたりする方向けです。さすがに電源がない環境だとすぐにバッテリー切れになってしまいます。持ち運びに際しては電車や徒歩での移動時間が長いと厳しいです。性能が高い分代償となる部分も大きいです。扱いやすさを重視するならCore i7-11800H搭載モデルがおすすめです。
ラインナップはGPU搭載モデルのみとなる
Core i9-11980HK搭載モデルを探すと、必ずグラフィックボードを搭載したモデルとなります。性能を考えるとそれも納得できます。ゲームプレイや動画編集などのクリエイター作業を行いたいと考えている方に最適です。ラインナップはそれほど多いわけではなく、RTX 3060 Mobile・RTX 3070 Mobile・RTX 3080 Mobile搭載モデルを選択できます。
価格も高く30万円オーバーで中には50万円という価格が付いているモデルもあるぐらいです。十分な予算がある方でないと選びづらいですね。デスクトップパソコンならハイエンドモデルを購入できる価格帯です。Core i9-11980HKのCPU内蔵グラフィックスを非搭載にして価格を抑えて欲しいというのが本音です。CPU内蔵グラフィックスを活かせる場面はそれほど多くないと思います。
Core i9-11980HKのベンチマーク
Cinebench R20
従来モデルのCore i9-10980HKよりも35%もマルチスレッド性能が向上しています。シングルスレッド性能も25%高いです。下位モデルであるCore i7-11800Hと比べると13%高いです。Core i9-11980HKの場合オーバークロックができますので、より高いスコアを期待することができます。クロック周波数を重視したいなら魅力的な選択肢になると思います。特にシングルスレッド性能の高さは圧巻です。
Adobe Photoshop
Handbrake
Core i9-11980HK搭載のおすすめBTOノートパソコン
GE76 Raider 11U GE76-11UH-595JP(MSI)
価格:379,800円(税込)
CPU:Core i9-11980HK
GPU:GeForce RTX 3080 Mobile
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
GE76 Raider 11U GE76-11UG-596JP(MSI)
価格:314,800円(税込)
CPU:Core i9-11980HK
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
New XPS 17 スプレマシー(Dell)
価格:410,280円 328,224円(税込)
CPU:Core i9-11980HK
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i9-11980HKの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しました。Core i9-11980HKはモバイル向けのフラグシップモデルで高いパフォーマンスを持っています。8コア16スレッドとスペックも高く様々な用途に対応できます。ゲームプレイ・RAW現像・動画編集など負荷の高い作業も得意です。デスクトップ向けCPUとの差は大きいので過度な期待は禁物です。
搭載BTOパソコンについてはそれほどラインナップが多いわけではありません。MSI・Dell・GIGABYTEなど海外メーカーが中心となっています。最低でも30万円以上の予算を用意しなければいけません。本体重量が重くなるなどのデメリットもありますのでしっかりと理解した上で購入しましょう。ゲーミングノートの最高峰のモデルを購入したいという方向けです。
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