当記事では、ノート向けのハイエンドCPU「Core i7-9750H」の性能スペックレビュー及びベンチマークを紹介しています。末尾のHは、High Performance Graphicsを表していて高性能なノート向けCPUということです。Core i7-8750Hの後継モデルとなっています。主にゲームや3D処理が必要となるアプリで使用する方向けです。
高性能なノートパソコンの購入を検討している方は必見です。後継モデルは、同じ6コア12スレッドの「Core i7-10750H」です。Comet Lake世代になりより高い処理性能を持つCPUとなっています。Comet Lakeでは8コア16スレッドの「Core i7-10875H」も登場しています。
Core i7-9750Hの基本スペック
世代 | 第9世代 |
開発コード | Coffee Lake |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 2.60 GHz |
ブーストクロック | 4.50 GHz |
内蔵グラフィックス | Intel UHD Graphics 630 |
TDP | 45W |
発売日 | 2019年04月23日 |
価格 | $395 |
目次
Core i7-9750Hのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ☆ | △ | ◎ |
Core i7-9750Hの基本スペック
i7-9750H | i7-8750H | i7-8550U | |
---|---|---|---|
コードネーム | Coffee Lake-R | Coffee Lake | Kaby Lake-R |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
ダイサイズ | 149 mm² | 149 mm² | 123 mm² |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 4/8 |
ベースクロック | 2.6GHz | 2.2GHz | 1.8GHz |
ターボクロック | 4.5GHz | 4.1GHz | 4.0GHz |
L3キャッシュ | 12MB | 9MB | 8MB |
対応メモリ | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2400 |
内蔵GPU | UHD 630 | UHD 630 | UHD 620 |
TDP | 45W | 45W | 15W |
単体価格 | $395 | $395 | $409 |
搭載PC価格(参考) | 179,980円~ | 96,980円~ | 89,980円~ |
発売日 | 2019年04月23日 | 2018年04月02日 | 2017年08月21日 |
ターボクロックが10%アップ(ベースクロックは3%程度)、L3キャッシュ33%アップとなっています。より効率的に性能を発揮できるようになっています。総合性能的には10%アップしていると考えて良いですね。これぐらいであれば現時点でi7-8750Hを持っている方は買い換える必要はありません。内蔵GPUはUHD 630と同じですね。対応メモリもDDR4-2666となっています。
ビジネス向けとして人気の高いCore i7-8550Uとも簡単に比較しておきます。末尾のUは、Ultra-low powerの略で超省電力であることを意味します。バッテリー駆動時間が重要になるノートパソコンにはぴったりですね。実は価格的にはCore i7-8750Hと同じぐらい高価です。Core i7-9750Hとも同等ですが、現在ラインナップにはグラフィックボード搭載モデルしかないため差があります。省電力を実現するにはコストが掛かるということです。
性能的にはCore i7-9750Hの方が高いです。Core i7-8550Uは、消費電力を抑えるためにベースクロックが非常に低くなっているため仕方がないですね。あくまでも省電力モデルとして割り切ることが大切です。性能を重視したい方にとってCore i7-9750Hは魅力的な選択肢になると思います。
Core i7-9750HってどんなCPUなの?
将来的にゲーミング向けCPUの中心になる
Core i7-9750Hは、今後間違いなくゲーミングPCに搭載されるCPUの主力になるでしょう。性能が高いことから3Dアプリケーションを使うクリエイター向けPCとしても魅力的です。上位にCore i9シリーズもありますが、価格が高く排熱対策などの観点から現実的ではありません。やはりCore i7シリーズが最もバランスが良く扱いやすいです。
発売したばかりということもあり各BTOメーカーのラインナップにほとんどなく選択肢が少ないです。しかし、Core i7-8750Hの後継モデルのため随時ラインナップが変わっていくと思います。ノートパソコン向けCPUの場合その性質上いきなり切り替えるというのは難しいですね。夏に掛けてラインナップが更新されていくと思います。
性能が高くデスクトップ向けCPUと比べても遜色ない
もはやノートパソコン=低性能ということは言えなくなっています。Core i7-9750Hは、前モデルよりも性能が高くデスクトップ向けモデルと比べても十分すぎる性能を持っています。さすがに、デスクトップ向けのCore i7には劣りますが、人気の高いCore i5-9400Fよりも高い性能を持っています。
ゲームや3Dアプリケーションの適正も高いです。ハイクラスなノートパソコンが欲しいという方にとって魅力的な選択になります。当然、価格面ではノート向けモデルは割高です。その点だけ許容できるなら満足度が高いと言えますね。
Core i7-9750Hのベンチマーク
Cinebench R15
CPUのレンダリング性能を測るベンチマークです。Core i7-8750Hと比較するとマルチスレッド性能は8%向上、シングルスレッド性能は5%向上となっています。おおよそスペック通りのスコアが出ていますね。同じCore i7でもi7-8550Uとi7-9750Hとの差は歴然です。なお、Core i5-9300Hと比べてもi7-8550Uの方が性能は低いです。末尾Hは強いですね。
Geekbench 4.1
Cinebenchと同様にCPU性能を図れるベンチマークです。i7-8750Hとの性能差は2%-5%程度とそれほど大きくはありません。前世代のi7-8750Hやi5-8300Hを使用している方は買い替えの必要性は薄いと言えます。
X264 HD
動画のエンコード性能を計測。i7-8750Hと比較すると5%-10%程度スコアが上がっています。ここまで見るとスペック通りに性能面が上がっていると言えます。Core i7-7700HQ以下からの買い替えであれば性能差を体感できると思います。
Core i7-9750H搭載のおすすめBTOノートパソコン
STYLE-17FH055-i7-UHSS(パソコン工房)
価格:89,800円
CPU:Core i7-9750H
GPU:UHD グラフィックス620
メモリ:DDR4 8GB
SSD:240GB
HDD:非搭載
GALLERIA GCR2070RGF-QC(ガレリア)
価格:186,200円
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 MAX Q
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載
GALLERIA GCR2060RGF-E(ガレリア)
価格:159,980円 149,980円
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Coffee Lake-Rrefreshの「Core i7-9750H」の性能スペックレビューをしました。当該モデルは、Core i7-8750Hの後継モデルでノート向けのハイクラスCPUです。6コア12スレッドとノート向けモデルとして高いパフォーマンスを発揮します。
Core i7-8750Hがそうだったように今後ゲーミングノートPCの主流になると言えます。3Dアプリケーションを使うクリエイターの方にもおすすめです。省電力モデルであるCore i7-8550Uよりも圧倒的に高い性能を発揮します。性能不足を感じる方はHシリーズに買い換えると良いと思います。
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