corei7-8700画像引用元:https://www.amazon.co.jp/

管理人管理人

当記事では、「Core i7-9700Kの性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。2018年10月にIntel第九世代CPUが登場しました。Core i7-8700Kの後継モデルです。今世代ではコア数が従来モデルよりも増えて8コア8スレッドとなりました。

第二世代Ryzenシリーズに対抗するためにこれまでの6コアへのこだわりは捨てて8コアの時代に突入したと言えます。なお、ハイパースレッディングには対応しておらずそれはフラグシップモデルのCore i9-9900Kのみとなります。今後の主流CPUとなると予測されるi7-9700Kについて詳しく見ていきましょう。

(+) 8コア8スレッドの高パフォーマンスCPU
(+) 第二世代Ryzenシリーズに対抗するCPU
(-) 前世代よりも価格が$30アップ
(-) チップセットZ390はコストが掛かる

目次

Core i7-9700Kの性能スペック

Intelとの比較

i7-9700Ki9-9900Ki7-8700K
コードネームCoffee Lake-RCoffee Lake-RCoffee Lake
プロセス14nm14nm14nm
トランジスタ数---
コア/スレッド8/88/166/12
ベースクロック3.6Ghz3.6Ghz3.7Ghz
ターボクロック4.9GHz5.0Ghz4.7Ghz
L3キャッシュ12MB16MB12MB
対応メモリDDR4-2666DDR4-2666DDR4-2666
CPU内蔵グラフィックスUHD Graphics 630UHD Graphics 630UHD Graphics 630
TDP95W95W95W
PL2118W119W-
価格$419$579$389
発売日2018年10月19日2018年10月19日2017年10月5日
Core i7-9700Kのスペックを見ていきましょう。まず前世代のCore i7-8700Kと比較します。基本的なアーキテクチャは変わっておらず前世代のリフレッシュ版でCoffee Lake Refreshとなります。プロセスは14nmと共通です。

コア/スレッドが6コア12スレッドから8コア8スレッドとなりました。ハイパースレッディングには非対応となりましたが、物理コアが33%多くなりパフォーマンス向上が見込めます。ベースクロックはCore i7-8700Kの方が3%高く、ターボクロックはCore i7-9700Kの方が5%高いです。L3キャッシュ容量は12MBで変わりません。対応メモリ・CPU内蔵グラフィックスも共通です。

TDPは95Wと同じです。今世代からPL2という概念が導入されました。環境が整えばより高い消費電力を実現することができます。Core i7-9700KのPL2は118WとTDPよりも1.25倍まで引き上げられます。価格差は$30となっています。スペックがアップしていることを考えると納得できると思います。ハイパースレッディングに対応していれば言うことなしでしたが、それはCore i9シリーズの特権です。

上位モデルのCore i9-9900Kと比較します。プロセスは14nmと共通です。Core i9-9900Kの一番大きなポイントはハイパースレッディングに対応していて8コア16スレッドとなっていることです。より高いマルチスレッド性能を持っています。ベースクロックは3.6GHzと共通です。ターボクロックはCore i9-9900Kの方が0.1GHz高いです。L3キャッシュ容量もCore i9-9900Kの方が33%多く16MBとなっています。対応メモリはDDR4-2666と共通です。CPU内蔵グラフィックスも変わっていませんね。TDPは95WでPL2は119Wです。価格差は$160です。

AMDとの比較

Core i7-9700KRyzen 7 2700X
コードネームCoffee Lake-RZen
プロセス14nm12nm
トランジスタ数-48億
コア/スレッド8/88/16
ベースクロック3.6Ghz3.7Ghz
ターボクロック4.9GHz4.3Ghz
L3キャッシュ12MB16MB
対応メモリDDR4-2666DDR4-2933
CPU内蔵グラフィックスUHD Graphics 630非搭載
TDP95W105W
PL2118W-
価格$419$329
発売日2018年10月19日2018年04月19日
競合モデルであるRyzen 7 2700Xと比較していきましょう。スペックを比較するとわかるように明らかにIntelはAMDを意識していますね。Ryzen 7 2700Xは、8コア16スレッドと高スペックです。物理コアは8コアで同等となっています。Core i7-9700Kはハイパースレッディングには対応していないもののクロック周波数は高いです。ターボクロックはRyzen 7 2700Xよりも14%高く4.9GHzと突き放しています。

L3キャッシュはRyzen 7 2700Xが16MBとCore i7-9700Kよりも33%多いです。対応メモリもDDR4-2933に対応しているRyzen 7 2700Xの方が上ですね。Core i7-9700KはCPU内蔵グラフィックスが標準搭載となっています。Ryzen 7 2700Xは外付けのグラフィックボードが必須です。TDPはRyzen 7 2700Xの方が10%高く105Wとなっています。価格についてもRyzen 7 2700Xの方が21%安く購入できます。

Core i7-9700Kの特徴まとめ

8コア8スレッド搭載のハイパフォーマンスCPU

第九世代からCore i7シリーズで物理コアが8コアとなっています。これまでRyzenシリーズの強みだった動画編集やエンコードなどのジャンルでも同等以上のパフォーマンスを発揮します。苦手分野を克服したことでIntel製CPUが一歩先をいったことになります。アプリやゲームプレイ時の安定感もCore i7-9700Kが優れています。

ただし、ハイパースレッディングには非対応です。それでも第八世代のCore i7-8700Kからの買い替えだとやや性能差を体感しづらいかもしれません。Core i5シリーズ以下のモデルからの買い替えならより性能差を体感できます。ゲーミングPCでも人気のCPUとなるでしょう。クロック周波数が高いことも強みになります。

価格は前モデルより10%ほど高く$420に設定

Core i7-9700Kは、従来モデルと比べて物理コアが増えたことで性能面は確実に進化していることがわかります。ただし、価格が10%高くなっているというのはネックになってしまうかもしれません。単体価格が上がるということは当然搭載されるBTOパソコンの価格も上がってしまうことになります。

性能が上がるにつれて価格も上がってくるのは宿命だと言えます。価格を抑えたい方はCore i7-9700やCore i5-9600Kを選択肢に入れると良いでしょう。比較的価格が抑えつつ一定のパフォーマンスを得られます。特にCore i5-9600Kならオーバークロックでより高い性能を期待できます。

Z390選択でi7-9700Kのパフォーマンスを引き出す

第九世代CPUの登場に合わせて新しいマザーボードのチップセットZ390をリリースしました。このプレミアムチップセットは、Z370の上に位置していて新しい8コアのプロセッサーに対してオーバークロックの余力を実現することができます。その他CPUクーラーや電源ユニットなどに気を使えば気軽にオーバークロックができます。せっかく倍率ロックフリーモデルを選択するならオーバークロックができる環境を整えておくと良いと思います。

また、Z390は第九世代Core iシリーズに最適化されているため箱から出してすぐに最高の環境を構築することができます。他のIntel 300シリーズのチップセットの場合BIOSのアップデートが必要となり手間が掛かります。特に初心者の方にとっては買い替えのハードルとなってしまいます。

ベンチマークでわかるCore i7-9700Kの性能!

一般アプリケーションベンチマーク一覧

Cinebench R15

cpucore i7-9700kcinebench

CPUのレンダリング性能を計測しています。Ryzen 7 2700Xはマルチスレッドに対応している分i7-9700Kよりもスコアが高いです。オーバークロックをしても性能差はあります。一方、シングルスレッドについてはAMDを圧倒しています。クロック周波数が高い分得意な分野だと言えます。なお、i7-8700Kと比較すると5%-10%程度高くなっています。

Handbrake

dougahensyuucore i7-9700kx265

動画のエンコードに掛かる時間を一覧でまとめています。数値が短いほど高性能ということです。x265ではRyzen 7 2700Xよりも5%高くなっています。第八世代のCore i7-8700KではAMDに太刀打ちできていませんでしたが、しっかりと上回ってきています。これまでAMDが強かった部分ですが、Intelが食い込んでいると言えます。

7-zip

zipcore i7-9700k7zip

Zipファイルの圧縮及び解凍速度を計測しています。Ryzen 7 2700Kが得意としているジャンルです。解凍速度ではCore i7-8700Kと比較すると30%以上も高くなっています。圧縮速度についてはCore i7-9700Kの方が3%程度高いです。オーバークロックをすれば最大9%程度のパフォーマンス向上が見込めます。

PCゲームのベンチマーク一覧

各タイトルのFULL HD環境+最高設定におけるFPSを計測しています。CPUの性能はかなり上がってきているものの第八世代と比べてゲームプレイにおいては性能差を体感することはできないですね。

Hitman

hitmangtx1050tihitmani7-9700k

Core i7-8700Kよりもほんのわずかに上回っています。Core i9-9900KよりもCore i7-9700Kのほうが高くなっていますね。Ryzen 7 2700Kはやはりゲームでは不利な状況です。性能差は3%程度となっています。ゲームだけを考えるのであればIntelのほうが良いかもしれません。

Battlefield1

battlefieldgtx1050tibattlefieldi7-9700k

オーバークロックをすればCore i9を超えてきます。これはクロック周波数が安定しやすいためだと考えられます。i7-8700Kよりも2%ほど高くなっています。やはりゲームでのCPU性能はほぼアッパーとなっています。8コアと高スペックでもそれを生かせる場面がありませんね。場合によっては6コアでも十分かもしれません。Ryzen 7 2700Xよりも8%程度フレームレートが高いです。

Core i7-9700K搭載のおすすめBTOパソコン

Monarch ZK(ドスパラ)

Monarch-X ZK価格:104,980円 99,980円
CPU:Core i7-9700K
GPU:UHDグラフィックス630 (CPU内蔵)
メモリ:8GB DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

グラフィックボード非搭載モデルを探している方におすすめです。税抜9万円台で購入することができます。CPU性能が高くマルチに活用することができるためクリエイターの方から趣味でパソコンを使いたいと考えている方まで幅広い層におすすめです。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応と一般モデルとは思えない構成です。

GALLERIA ZV(ガレリア)

galleriaxj
価格:165,980円 155,980円
CPU:Core i7-9700K
GPU:GeForce RTX 2060 Super
SSD:512GB NVMe
HDD:2TB

RTX2060 Superを搭載したミドルクラスのゲーミングPCです。FULL HD環境で快適なゲームプレイが可能です。最新のグラフィックボードの価格も落ち着きだいぶ手頃になってきました!レイトレーシングやDLSS機能も搭載されています。

CPUにはCore i7-9700Kを搭載し高いマルチスレッド性能をは構成面でもSSD 512GB、HDD 2TB、メモリDDR 16GBと完璧だと言えます。予算に余裕があるのであれば選択肢に入れても良いと思います。当然ゲームプレイが前提です。

NEXTGEAR i690GA5(G-Tune)

nextgearnew
価格:219,800円
CPU:Core i7-9700K
GPU:GeForce RTX 2070 Super
SSD:NVMe対応 M2. 256GB
HDD:1TB

ハイクラスのRTX 2070 Superを搭載したゲーミングPCです。FULL HDやWQHD環境でのゲームプレイを得意としています。SSDには最高峰のNVMe対応M.2 256GBを搭載。価格が落ちてきているとは言え高価なモデルが標準搭載なのは魅力的です。SSDとHDDのダブルストレージもなかなか使い切ることは難しいでしょう。将来性抜群の一台だと言えます。

G-GEAR GA7J-H194/ZT(TSUKUMO)

G-GEAR
価格:189,800円
CPU:Core i7-9700K
GPU:GeForce RTX 2070 Super
SSD:250GB
HDD:1TB

税抜き19万円と比較手頃な価格設定となっています。「NEXTGEAR i690GA5」よりもストレージを抑えることで価格が安くなっています。Dropboxなどのクラウドサービスを利用している方にとっては魅力的なモデルでしょう。G-GEARはTSUKUMOのゲーミングブランドで、G-Tuneなどに比べると知名度は低いですが一定の層に支持されています。コスパ重視の方におすすめです。

当記事のまとめ

管理人管理人

2018年10月に登場したばかりの「Core i7-9700K」の性能スペック及びベンチマークを紹介しました。Core i7-9700Kは8コアのCPUで、従来モデルのCore i7-8700Kと比べて33%アップとなっています。今回からi7シリーズでもハイパースレッディングに非対応となっているものの物理コアがアップしたことで総合性能は高いです。総合性能でみるとCore i7-8700KやRyzen 7 2700Xよりも5%程度高くなっています。ただし、性能差はわずかなためこれらのCPUからの買い替えは意味がありません。

売れ筋BTOパソコンをチェック

btoosusume

当サイトの人気記事一覧

あなたに合うBTOパソコンを探す

用途などでBTOパソコンを選ぶ

セール使用用途
sale

GWセール、年末セール等
business

ビジネス、動画編集等
即納サイズ・形状
haitasu

ドスパラの即納モデル等
webdesign

15.6インチノート、スリムタワー等

BTOパソコン特徴やショップを比較

価格ショップ
kakaku

5万円以下、5万円-10万円等
omise

ドスパラ、パソコン工房等
CPUグラフィックボード
cpu

Core i7-12700、Core i5-1240P等
gpu

RTX 3070、RTX 3060等

当ページのベンチマーク計測のテスト環境

マザーボードASRock Z370
メモリ16GB DDR4-3200
SSDCrucial MX300 750 GB
電源ユニットSeasonic SS-860XP
冷却システムNoctua NH-U14S
ソフトウェアWindows 10 64-bit
参照サイト:Intel Core i7-9700K Review (TECHPOWERUP)