当記事では、Core i7-10875Hの性能スペック及びベンチマークについて紹介しています。Intel第十世代Comet Lakeのハイパフォーマンスモデルです。Core i7シリーズでも上位モデルは8コア16スレッドという高いスペックを誇ります。従来モデルのフラグシップモデルのCore i9-9880HKの価格が安くなってより購入しやすくなったCPUだと言えます。
下位モデルのCore i7-10750Hは6コア12スレッドと従来モデルのCore i7-9750Hと同等です。Core i7-108750HはゲーミングノートPCだけではなくクリエイターPCにも採用されることが多く目にする機会も多いのではないかと思います。気になるスペックについて詳しく見ていきましょう。下位モデルに位置するCore i7-10870Hについても解説しています。現行モデルは、「Core i7-11800H」です。10nmプロセスを採用してより魅力的なモデルになっています。
Core i7-10875Hの基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Comet Lake |
コア/スレッド数 | 8 / 16 |
クロック周波数 | 2.30 GHz |
ブーストクロック | 5.10 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
TDP | 35W-45W |
発売日 | 2020年5月22日 |
価格 | $450 |
目次
Core i7-10875Hのおすすめ用途
動画視聴 | Skype | ビジネス | デュアル | デイトレ | マンガ | デザイン |
☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ |
RAW現像 | 動画編集 | 動画投稿 | DTM | ゲーム | 実況 | CAD |
◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ | △ |
Quadro製グラフィックボードを搭載したノートパソコンがほとんどなく3D CADの場合デスクトップパソコンの方が良いかもしれません。動画視聴・Skype・デュアル環境構築・デイトレのみであればオーバースペックです。本領発揮となるのはマンガ制作・WEBデザイン・RAW現像・動画編集・ゲームプレイです。多少負荷の掛かる作業でも対応しやすいです。
Core i7-10875Hのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i7-10875H | Core i7-10870H | Core i7-9750H | |
---|---|---|---|
開発コード | Comet Lake | Comet Lake | Coffee Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 6/12 |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.2GHz | 2.6GHz |
ターボクロック | 5.1GHz | 5.0GHz | 4.5GHz |
OC | × | × | × |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 12MB |
メモリ | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
グラフィック周波数 | 1200 MHz | 1200 MHz | 1150 MHz |
TDP | 35W-45W | 35W-45W | 35W-45W |
価格 | $450 | $417 | $395 |
発売日 | 2020年4月2日 | 2020年9月17日 | 2019年4月26日 |
L3キャッシュ容量はCPUコア×2となりますので、Core i7-10875Hでは33%アップの16MBを搭載しています。メモリサポートはDDR4-2933まで拡大されています。CPU内蔵グラフィックスについては同等です。TDPも35W-45Wの枠に収まっています。価格は$55アップで$450となりました。スペック差を考えれば妥当な水準だと思います。
Core i7-10875Hの下位モデルにCore i7-10870Hがあります。半導体不足の影響を軽減するために生まれたモデルとなっています。クロック周波数がベースクロック・ターボクロック共にそれぞれ0.1GHz低いだけの違いです。当然クロック周波数を上げるには厳選されたシリコンウェーハを選択する必要がありますので、こういった下位モデルがあればより効率良くシリコンウェーハを使用できるというわけです。
AMD製CPUと比較
Core i7-10875H | Ryzen 7 4800H | |
---|---|---|
開発コード | Comet Lake | Zen 2 |
プロセス | 14nm | 7 nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.9GHz |
ターボクロック | 5.1GHz | 4.2GHz |
OC | × | × |
L3キャッシュ | 16MB | 12MB |
メモリ | DDR4-2933 | DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | Radeon Graphics |
グラフィック周波数 | 1200 MHz | 1600 MHz |
TDP | 35W-45W | 35W-54W |
価格 | $450 | - |
発売日 | 2020年4月2日 | 2020年1月6日 |
ベースクロックはRyzen 7 4800Hの方が26%高く、ターボクロックはCore i7-10875Hの方が22%高いです。Intel製CPUは特にシングルスレッド性能が高さが強みとなっています。モバイル向けモデルで5.0GHzオーバーは圧巻です。いずれのCPUもオーバークロックには対応していません。Core i9-10980HKあるいはRyzen 9 4900HXのみ対応可能です。
L3キャッシュ容量はCore i7-10875Hの方が33%多く16MBとなっています。メモリ規格はRyzen 7 4800Hの方が優れていてDDR4-3200です。CPU内蔵グラフィックスについては上記のとおりです。グラフィックス搭載モデルが基本なので内蔵グラフィックスの性能についてはそれほど気にしなくても良いと思います。TDPはRyzen 7 4800Hの方が幅が広く35W-54Wとなっています。実際の消費電力はCore i7-10875Hの方が高いです。Ryzen 7 4800Hの価格は非公開ですが、Core i7-10875Hよりも安価です。
Core i7-10875HってどんなCPUなの?
8コア16スレッドのハイパフォーマンスモデル
Core i7-10875Hは、Comet Lake世代のHシリーズの上位モデルとなっています。現行モデルではランク的にCore i7-10980HKの次に位置するCPUです。8コア16スレッドとマルチスレッド性能が高くついにCore i7シリーズでも8コア16スレッドに到達しました。下位モデルのCore i7-10750Hは6コア12スレッドとなっています。
競合のRyzenシリーズが同じ価格帯のRyzen 7 4800Hで8コア16スレッドを実現したためその対抗策だと考えられます。性能のインフレが進行中です。ユーザーからするとメリットが大きい話です。パフォーマンス的には従来モデルのフラグシップモデルであるCore i9-9980HKと同等の性能を誇ります。より安くより高性能なCPUを手に入れられる時代がいいですね。
高いゲーミング性能を持っている
Core i7-10875Hは、高いゲーミング性能を持つCPUです。8コア16スレッドとモバイル向けモデルとして高いスペックを誇ります。実際多くのゲーミングノートPCで採用されています。RTX 2070 Super/RTX 3070までのグラフィックスと合わせるとバランスが良いです。このクラスまで来るとパフォーマンスはシステムに依存してしまう側面があります。
つまり、排熱性能が低いモデルの場合熱によってパフォーマンスが低下してしまう可能性があるということです。特にゲーミングノートPCはデスクトップパソコンに比べて熱がこもりやすくしっかりと対策を行わなければいけません。もちろんミドルクラス以下のグラフィックボードを搭載している場合は発熱量がそれほど多くないためパフォーマンスに与える影響は小さいです。
ゲーミング性能はRyzen 7 4800Hを圧倒しています。Intel製CPUの強みだと言えますね。ゲームプレイ時の安定感の高さはさすがのIntelです。ゲームプレイをメインに考えているならCore i7-10875Hは魅力的な選択肢となります。
派生モデルもあってラインナップが豊富
Core i7-10875Hが登場してからおよそ五か月後にほとんど同等の性能を持つCore i7-10870Hが登場しました。これは半導体不足による影響で純度の高いシリコンウェーハを効率良く使用するためです。クロック周波数を少し抑えているのでビンの基準が緩くなります。より低コストで入手できるのでユーザーにとってもメリットが大きいです。
Core i7-10875HだけではなくCore i7-10870Hも含めると搭載モデルが多いです。Core i7-10870H搭載モデルの方がラインナップが多いほどです。価格も安定してきていることもあって魅力的なCPUになっています。クリエイターモデルとしても不足はありません。
Core i7-10875Hのベンチマーク
Cinebench R20
Adobe Photoshop
Handbrake
Core i7-10875H/i7-10870H搭載のおすすめBTOノートパソコン
GALLERIA XL7C-R36 RTX3060搭載モデル(ドスパラ)
価格:159,980円(税込)
CPU:Core i7-10875H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-2933 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
Dell G15 ゲーミングノートパソコン プラチナ(165Hz・大容量メモリー・SSD・RTX3060搭載)(Dell)
価格:221,980円(税込) 177,584円(税込)
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-2933 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
G-Tune E5-165(G-Tune)
価格:208,780円(税込)
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-2666 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
LEVEL-15FR105-i7-TASX-RCC(パソコン工房)
価格:216,678円(税込)
CPU:Core i7-10870H
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-2666 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i7-10875Hの性能スペック及びBTOノートパソコンについて紹介しました。Intel第十世代になってCore i7シリーズでも8コア16スレッドとなりました。また、クロック周波数を少しだけ落としたもののほぼ同等の性能を持つCore i7-10870Hも登場しています。
Core i7-10870H登場後は搭載モデルの数も増えて来ました。ゲームプレイはもちろん動画編集や画像編集などの作業も得意としています。RTX 3060やRTX 3070との組み合わせたいですね。なお、今は後継モデルであるCore i7-11800Hが登場しています。
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