当記事では、「Core i7-10750Hの性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。モバイル向けの高性能CPUが登場しました。第九世代Coffee Lake世代の「Core i7-9750H」の後継モデルです。一般的なユーザーからすると馴染みの薄いCPUかもしれません。このハイパフォーマンスなHシリーズはビジネス向けモデル搭載されることはほとんどありません。
主にゲーミングノートPCに搭載されることが多くなっています。実はそのパフォーマンスの高さからクリエイターの方にも最適です。消費電力が引き上げられている分パフォーマンスも高く負荷の掛かる作業にも対応しやすいです。ノートパソコンにも性能を追求したいと考えている方はぜひチェックしてくださいね。後継モデルは、Intel第十一世代の「Core i7-11800H」です。8コア16スレッドとマルチスレッド性能が向上しています。
Core i7-10750Hの基本スペック
世代 | 第10世代 |
開発コード | Comet Lake |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 2.60 GHz |
ブーストクロック | 5.00 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
TDP | 65W |
発売日 | 2020年4月23日 |
価格 | $395 |
目次
Core i7-10750Hのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | △ | ◯ | ◯ | ☆ | △ | ◎ |
動画編集・RAW現像・マンガ制作・ゲームなど幅広く対応することができます。動画投稿及びゲーム実況に関してはタイトル次第になります。それでも最低限必要な性能は兼ね備えています。省電力モデルでは性能が足りないと思う方なら検討する価値はあります。グラフィックボードを搭載したモデルも多くマルチに通用する一台だと言えます。
Core i7-10750Hのスペック比較
Intel製CPUと比較
i7-10750H | i5-10300H | i7-9750H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Comet Lake | Coffee Lake |
プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 | 6/12 |
ベースクロック | 2.60 GHz | 2.50 GHz | 2.60 GHz |
ターボクロック | 5.00 GHz | 4.50 GHz | 4.50 GHz |
内蔵GPU | UHD Graphics | UHD Graphics | UHD Graphics |
L3キャッシュ | 12MB | 8MB | 12MB |
メモリ種類 | DDR4-2933 | DDR4-2933 | DDR4-2666 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | $395 | $250 | $395 |
発売日 | Q2'20 | Q2'20 | Q2'19 |
細かいところではベースクロックは同じ2.60 GHzですが、ターボクロックは5.00 GHzと10%弱引き上げられています。純粋にアーキテクチャを改良してパワー効率が上がりその分クロック周波数を高くできるということです。それ以外ではメモリサポートがDDR4-2933となっています。CPU内蔵グラフィックスについては高い性能は期待できません。グラフィックボード搭載が前提となりますので、気にしなくても良いでしょう。
Core i7-10750Hには下位モデルとしてCore i5-10300Hがあります。コードネーム・プロセスは当然同じものです。コア/スレッドは33%ダウンの4コア8スレッドとなっています。ベースクロックは0.1 GHzダウン、ターボクロックは0.5 GHzダウンとなっています。パフォーマンス的にはワンランク落ちます。その分価格が安くより手頃なモデルを探している方向けだと言えます。
AMD製CPUと比較
i7-10750H | 7 4800H | 5 4600H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Comet Lake | Zen 2 | Zen 2 |
プロセス | 14nm | 7nm | 7nm |
コア/スレッド | 6/12 | 8/16 | 6/12 |
ベースクロック | 2.60 GHz | 2.90 GHz | 3.00 GHz |
ターボクロック | 5.00 GHz | 4.20 GHz | 4.00 GHz |
内蔵GPU | UHD Graphics | Radeon Graphics | Radeon Graphics |
L3キャッシュ | 12MB | 8MB | 8MB |
メモリ種類 | DDR4-2933 | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | $395 | 非公開 | 非公開 |
発売日 | Q2'20 | Q2'20 | Q2'20 |
Ryzen 7 4800Hは、コア/スレッドは8コア16スレッドとCore i7-10750Hよりも33%高いです。ベースクロックは2.90 GHz、ターボクロックは4.20 GHzとなっています。ベースクロックは12%高いもののターボクロックは15%低いです。コア数が多く消費電力の問題もあってギリギリのラインでしょう。L3キャッシュは8MBと33%低いです。メモリ種類はDDR4-3200となっています。
Ryzen 5 4600Hと比較するとスペックが似ていることがわかります。6コア12スレッドで共通しています。ベースクロックは3.0 GHzで15%高く、ターボクロックは4.00 GHzで20%低いです。L3キャッシュやメモリ種類はRyzen 7 4800Hと同じですね。マルチスレッド性能だとRyzen 5 4600Hも伸びそうです。
Core i7-10750HってどんなCPUなの?
末尾”U”シリーズとは一線を画する性能を持つ
Core i7-10750Hは、モバイル向けのCPUとして高いパフォーマンスを発揮します。ゲーミングノートPCでは当たり前のように搭載されるようになるはずです。それは前世代のCore i7-9750Hと変わりありません。いわゆる省電力モデルである”U”シリーズとは一線を画するCPUです。
動画編集、RAW現像、ゲームプレイなど負荷の掛かる用途でノートパソコンを使いたいと考えている方におすすめです。性能不足に悩まされることはすくなると思います。もちろん価格が高くなりますが、その価値があると言えます。特に仕事で使っている方ならなおさらです。
Core i7-9750Hとの性能差は小さい
Core i7-10750Hは、前世代のCore i7-9750Hから大きく進化したわけではありません。スペック的には少し伸びたとは言ってもそれが実際のPC作業において体感できるかと言われると体感できないでしょう。14nmプロセスを維持している限り大幅なパフォーマンス向上は見込めません。
Core i7-10750Hの発売によってCore i7-9750H搭載モデルの価格が下がったとすればCore i7-9750H搭載モデルを選んだ方が満足度が高い可能性があります。よほど新しいモデルにこだわりがあるという方でないのであれば十分比較検討してみてください。性能にはほとんど差がないということは心に留めておいてください。
消費電力が高く排熱対策で本体が大きくなりがち
Core i7-10750Hは消費電力が高くなりますので、冷却システムがしっかりとした大型のゲーミングノートPCでの搭載が多くなります。本体が重くなりがちでたくさん持ち運びをしたいと考えている方にとっては悩ましい選択になるでしょう。また、いくら冷却システムがしっかりしていたとしても発する熱を完全に排除することはできません。
手に熱を感じての作業になったり、ファンの音が大きくなったりと気になる箇所は出てくるはずです。こういったデメリットについても理解した上で選択した方が良いと思います。特にノートパソコンの場合は熱がネックになってしまいます。用途によっては省電力モデルを選択する方が好ましい可能性があります。
一般向けで搭載BTOノートパソコンは販売されない?
基本的には各BTOメーカーのゲーミングブランドでの販売が多くなると思います。いわゆる一般向けモデル(ビジネス)での搭載モデルは少なくなるでしょう。例えば、マウスコンピューターで言うとG-Tuneではなくmouseブランドであったり、パソコン工房のLEVEL∞ではなくSTYLEシリーズでのラインナップは少ないということです。
ただし、それはあくまでもブランドの違いだけで中身に違いがあるわけではありません。ややデザインはゲーミングらしさが出てしまうかもしれませんが…クリエイターの方がゲーミングノートPCを購入しても問題ないです。パフォーマンスが高くおすすめしたいですね。
Core i7-10750Hのベンチマーク
Cinebench R20
エンコード
7-Zip
Core i7-10750H搭載のおすすめBTOノートパソコン
mouse K5-MGZN(マウスコンピューター)
価格:107,580円(税込)
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce MX350
メモリ:DDR4-2666 8GB
SSD:256GB NVMe対応
HDD:非搭載
Dell G3 15 (3500) プラチナ(120Hz・GTX1650搭載)(Dell)
価格:129,980円 93,584円
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
GALLERIA GCL2060RGF-T (ドスパラ)
価格:119,980円
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce RTX2060
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
STYLE-15FX068-i7-RXS(パソコン工房)
価格:123,980円
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce GTX 1660 Ti
メモリ:DDR4 8GB
SSD:480GB
HDD:非搭載
AERO 15 SB-7JP1130SH(GIGABYTE)
価格:175,780円(税込)
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce GTX 1660 Ti
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、モバイル向け第十世代CPUの「Core i7-10750H」の性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。6コア12スレッドでマルチスレッド性能が高く幅広い用途に使用できます。動画編集、RAW現像などどちらかというとデスクトップパソコンが得意とする作業にも対応できます。スペック的には前世代のCore i7-9750Hと大きく変わっておらず性能もほぼ同等です。
クリエイターの方で価格重視で選びたいという方はDellの「Dell G3 15 (3500) プラチナ」やマウスコンピューターの「mouse K5-MGZN」がおすすめです。一般向けモデルということもあって価格が抑えられています。グラフィックボードが搭載されてしていてマルチに通用します。ドスパラの「GALLERIA GCL2060RGF-T」はRTX2060を搭載したゲーミングノートPCです。構成も充実していてカスタマイズをしなくても問題ありません。初心者の方にもおすすめです。
パソコン工房の「STYLE-15FX068-i7-RXS」はGTX 1660 Ti搭載のゲーミングノートPCです。コンパクトなグラフィックボードを搭載することで本体も軽く持ち運びもしやすいです。クリエイターの方にもおすすめです。グラフィックボードをもう少し上げたいのであればGIGABYTEの「AERO 15 SB-7JP1130SH」も選択肢に入ります。ミドルクラスのGTX 1660 Tiを搭載して3Dグラフィックの処理にも余裕が生まれます。価格は高めですが、ウルトラベゼルモニターで見た目も良いです。
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