画像引用元:https://www.apple.com/
当記事では、Apple M1 Proの性能スペック及び搭載モデルを紹介しています。M1 Proは、Apple製MacBook Proで採用されているSoCです。Apple M1 Proには2つのスペックが用意されています。ここでは上位モデルであるCPU 10コア(8+2)・GPU16コアのモデルについて検証します。より高い性能が必要な方におすすめです。競合モデルに当たるIntelやAMD製CPUと比較しながらその性能を見ていきましょう。
目次
Apple M1 Proのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
◎ | ◎ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◯ | × | ◎ | ◯ | ☆ | × | ◎ |
Apple M1 Proのスペック比較
Appe製CPU比較
Apple M1 Pro | Apple M1 Max | Apple M1 | |
---|---|---|---|
プロセス | 5nm | 5nm | 5nm |
トランジスタ数 | 337億 | 570億 | 160億 |
コア | 10(8+2)or 8(6+2) | 10(8+2) | 8(4+4) |
ベースクロック | 2.0 GHz | 2.0 GHz | 2.1 GHz |
ターボクロック | 3.2 GHz | 3.2 GHz | 3.2 GHz |
メモリ | LPDDR5-6400 | LPDDR5-6400 | LPDDR4X-4266 |
最大メモリ容量 | 32GB | 64GB | 17GB |
メモリバンド幅 | 200 GB/s | 400 GB/s | 68.25 GB/s |
CPU内蔵グラフィックス | 16 or 14 | 32 | 7 or 8 |
L3キャッシュ | 24MB | 48MB | - |
発売日 | 2021/10/18 | 2021/10/18 | 2020/11/20 |
ベースクロックは2.0GHz、ターボクロックは3.2GHzです。Apple M1と比べるとベースクロックは4%低く、ターボクロックは同等です。対応メモリはLPDDR5-6400です。Apple M1ではLPDDR4X-4266をサポートしています。最大メモリ容量は32GB(Apple M1では17GB)となっています。メモリバンド幅200 GB/s(Apple M1では68.25 GB/s)です。CPU内蔵グラフィックスのコアは16です。L3キャッシュ容量は24MBです。
上位モデルのApple M1 Maxになるとトランジスタ数は570億となります。CPUコアは10コアと同等です。ベースクロック・ターボクロックも共通ですね。対応メモリはLPDDR5-6400となっています。最大メモリ容量は倍の64GBです。メモリバンド幅も400 GB/sまで引き上げられます。内蔵グラフィックスコアは32と倍です。L3キャッシュ容量も倍の48MBです。グラフィックス性能が高くなります。
x86ベースのCPUと比較
Apple M1 Pro | Core i9-11980HK | Ryzen 9 5900HX | |
---|---|---|---|
プロセス | 5nm | 10nm | 7nm |
トランジスタ数 | 337億 | 非公開 | 107億 |
コア | 10(8+2) | 8 | 8 |
スレッド | - | 16 | 16 |
ベースクロック | 2.0 GHz | 2.6 GHz | 3.3 GHz |
ターボクロック | 3.2 GHz | 5.0 GHz | 4.6 GHz |
メモリ | LPDDR5-6400 | DDR4-3200 | DDR4-4266 |
最大メモリ容量 | 32GB | 128GB | 64GB |
メモリバンド幅 | 200 GB/s | 51.2 GB/s | 68.3 GB/s |
CPU内蔵グラフィックス | 14 or 16コアGPU | UHD Graphics | Radeon RX Vega 8 |
L3キャッシュ | 24MB | 24MB | 16MB |
TDP | 35W | 45W | 45W |
価格 | - | $583 | - |
発売日 | 2021/10/ | 2021/05 | 2021/01 |
Apple M1 Proは10コアを搭載したモデルです。8+2のハイブリッドコアアーキテクチャを採用しています。Core i9-11980HK及びRyzen 9 5900HXは8コアのCPUです。いずれもハイパースレッディングに対応していて16スレッドとなっています。クロック周波数についてはx86ベースのCPUが高めになっています。Apple M1 Proはベースクロックが2.0 GHzで、ターボクロックが3.2 GHzです。一方で、Core i9-11980HKになるとそれぞれ30%・56%高く、Ryzen 9 5900HXになるとそれぞれ65%・44%高いです。
対応メモリについてもApple M1 Proは上位規格のLPDDR5-6400に対応しています。Core i9-11980HKはDDR4-3200で、Ryzen 9 5900HXはDDR4-4266です。最大メモリ容量はCore i9-11980HKが最も多く128GBです。ただし、パフォーマンスを考えるとApple M1 Proの32GBでも十分だと思います。メモリバンドはApple M1 Proが200GB/sと圧倒的なスペックとなっています。CPU内蔵グラフィックスについてはそれぞれオリジナルのものが採用されています。
L3キャッシュ容量はApple M1 ProとCore i9-11980HKがもっとも多く24MBです。TDPについてはApple M1 Proが35Wと低いです。省電力性の高さがApple M1 Proの魅力の一つです。いずれのCPUも2021年に発売されたモデルとなっています。比較対象としてぴったりですね。
Apple M1 ProってどんなCPUなの?
ワットパフォーマンスの高いモデル
画像引用元:(Appe Newsroom, 2021)
Apple M1 Proの最大の特徴はワットパフォーマンスの高さでしょう。つまり、少ない電力でより高いパフォーマンスを発揮できるということです。Appleの公式ニュースルームによると、8コアのWindowsノートパソコンと比べて最大70%も省電力性に優れていて、より高い性能を持っています。
グラフィックスについても同等のことが言えます。外付けのグラフィックボードと比べると性能は劣りますが、省電力性の高さは圧倒的です。発熱量を抑えてバッテリー駆動時間の長いモデルが実現します。お仕事などで外に持っていくことが多い方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
前世代のMacBook搭載CPUよりも大幅にスペックアップ
一世代前のMacBook Proの上位モデルではCPUにIntel製のCore i9-9980HKが搭載されていました。そのCore i9-9980HKと比べてApple M1 Proは、60%近くも処理性能が向上しています。5nmプロセス採用でアーキテクチャが進化したことと8コアから10コアへと物理コアが増えたことがプラスになっています。グラフィックス性能も大幅に引き上げられています。それだけApple M1 Proは魅力的なSoCだと言えます。IntelやAMDのCPUと比べても遜色ない水準に到達しています。
競合のCPUと比べると価格が高い
メーカー | Apple | ドスパラ |
---|---|---|
製品名 | MacBook Pro | UL7C-R37 |
イメージ | ||
価格 | 299,800円(税込) | 229,980円(税込) |
液晶サイズ | 14.0インチ | 15.6インチ 240Hz |
本体重量 | 約1.60g | 約1.96kg |
バッテリー駆動時間 | 約17.0時間 | 約8.8時間 |
CPU | Apple M1 Pro (10コア) | Core i7-11800H |
GPU | Apple M1 Pro (16コア) | RTX 3070 Mobile |
メモリ | LPDDR5-6400 16GB | DDR4-3200 16GB |
ストレージ | SSD 1TB | SSD 1TB |
公式 | 公式 | 公式 |
Apple M1 Pro(10コア)を搭載したMacBook Proの価格は最低でも299,800円~となっています。さらにカスタマイズ費用は高額です。メモリ32GBへのアップグレードは+44,000円、SSD 2TBへのアップグレードは44,000円です。また、CPUとGPUの性能を見てもかなり割高だと言えるでしょう。Windows PCならずっと安くより高性能なモデルを購入できます。比較対象としてドスパラのGALLERIA UL7C-R37をピックアップしました。価格差は7万円とかなり大きいです。GALLERIA UL7C-R37では15.6インチ240Hz対応モニターを搭載しています。
本体重量は約1.96kgと15.6インチモデルとして見れば軽い部類だといえます。バッテリー駆動時間はMacBook Proのおよそ半分です。MacBook Proの強みはこのバッテリー駆動時間の長さですね。CPU性能はApple M1 Proの方が高いですが、グラフィックス性能はRTX 3070 Mobileの方がずっと上です。クリエイター作業だけではなくゲームプレイにも十分対応できます。メモリ規格はApple M1 Proの方が上ですが、性能差を体感するのは難しいと思います。ストレージ容量はSSD 1TBと共通です。
Apple M1 Proのベンチマーク
Cinebench R23
Handbrake
7-Zip
Adobe Premiere Pro 2022
Apple M1 Proのゲーム性能
Shadow of the Tomb Raider
Borderlands 3
Civilization Ⅵ
Apple M1 Pro搭載のMacBook Pro一覧
MacBook Pro 14インチ
価格:299,800円(税込)
液晶:14.0インチLiquid Retina XDRディスプレイ
CPU:10コア
GPU:16コア
メモリ:LPDDR5-6400 16GB
SSD:1TB
HDD:非搭載
MacBook Pro 16インチ
価格:299,800円(税込)
液晶:16インチLiquid Retina XDRディスプレイ
CPU:10コア
GPU:16コア
メモリ:LPDDR5-6400 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
MacBook Pro 16インチ
価格:321,800円(税込)
液晶:16インチLiquid Retina XDRディスプレイ
CPU:10コア
GPU:16コア
メモリ:LPDDR5-6400 16GB
SSD:1TB
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Apple M1 Proの性能スペック及び搭載モデルについての紹介を行いました。Apple M1 Proは、MacBook Proの上位モデルで搭載されているSoCです。省電力性に優れたモデルで、Ryzen 9 5900HX以上のマルチスレッド性能を持ちながら消費電力が抑えられています。
そのおかげもあってバッテリー駆動時間が長くなっています。本体も軽量化されたモデルが多く実用性が高いです。ネックとなるのはApple M1 Pro搭載モデルの価格で最低299,800円~となっています。もっともMacBook Proの指名買いの方であれば大きなデメリットにはならないでしょう。
参照外部サイト
- M1 ProとM1 Maxが登場:Apple史上最もパワフルなチップ(Appe Newsroom, 2021)
- Apple M1 Pro Review(TECHSPOT, 2021)
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