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当記事では、「AMD Radeon VIIの性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。RadeonⅦは、2019年1月に電子機器のイベント「CES 2019」で突如発表され業界に驚きを与えました。RX Veaga 64のさらに上に位置しAMD製グラフィックボードのフラグシップモデルとなっています。性能はもちろん技術的にも新しいものが採用され注目度が高いです。
(+) 7nmプロセスを投入した初めてのグラフィックボード
(+) Radeon RX Vega 64より20%高い性能を持つ
(-) BTOパソコンの搭載モデルはほとんどなし
AMD Radeon VIIの性能スペック紹介
Radeon VII | RX Vega 64 | RTX 2080 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Vega 20 | 14nm | Turing |
プロセス | 7nm | 14nm | 12nm |
ダイサイズ | 331m㎡ | 484m㎡ | 545m㎡ |
トランジスタ数 | 132億 | 125億 | 136億 |
CUDAコア | 3840 | 4096 | 2944 |
ベースクロック | 1,400MHz | 1,247 MHz | 1,515MHz |
ブーストクロック | 1,750MHz | 1,546 MHz | 1,710MHz |
VRAM容量 | 16 GB | 8 GB | 8 GB |
VRAM形式 | HBM2 | HBM2 | GDDR6 |
メモリ帯域幅 | 1024.0 GB/s | 483.8 GB/s | 448.0 GB/s |
TDP | 300 W | 295 W | 215 W |
公式価格 | $ 699 | $ 599 | $ 699 |
発売日 | 2019/02/ | 2017/08/ | 2018/09/ |
ダイサイズ(GPU本体)が大幅に小さくなっているのはプロセスが縮小化されたことによる恩恵です。およそ30%の縮小に貢献しています。また、ダイサイズが小さくてもトランジスタ数は約5%アップしています。CUDAコアは5%ダウン、クロック周波数は12%-15%アップでこれだけ見れば性能がアップしていることが容易に想像できます。
消費電力は300WとRTX2080よりも40%高いです。スペックが高くなれば高くなるほど消費電力が上がるのは仕方がありませんね。この点ではNVIDIAが優秀です。また、消費電力が高いということは熱を持ちやすいということも言えます。Radeon Ⅶを選択するなら電源ユニットにも気を使う必要があります。
初めての7nm GPU(中上級者向け)
RadeonⅦは、世界で初めて7nmの生産プロセスから生まれたグラフィックチップを採用したグラフィックボードです。グラフィックボードの進化はある程度限られている中でこのプロセスの縮小化は重要です。小さくなればクロック周波数・省電力性の改善、そしてダイサイズの縮小化につながるからです。
競合のGeForce RTXシリーズが12nmであることを考えるとAMDの方が一歩進んでいますね。今後は12nmが主流となっていくと思います。すでに述べたメモリ規格及び容量などを考えてもAMDが攻めています。
ただし、GPUメモリや表面的のスペックがそのまま実環境で反映されるわけではありません。ゲームごとの最適化の度合いなどの要因によって異なるのが面白いところでもあります。
AMD Radeon VIIってどんなグラフィックボード?
AMD製グラフィックボードのフラグシップモデル
RadeonⅦは、Radeon RX Vega 64よりもシェダーコアが7%ほど少なくなっているものの性能面では25%ほど高くなっています。Vega 56と比べるとおよそ40%も性能が高いです。RX Vega 64の競合がGeForce GTX1070でハイクラスのラインナップがしばらくありませんでした。
このRadeon Ⅶでいわゆるハイクラスのグラフィックボードとして名乗りを上げた形になります。NVIDIAの牙城を崩したいという思惑があります。AMDがライバルに名指ししたRTX2080には及ばず(15%ほど性能が劣る)GTX1080Tiに近い性能となっています。今後ゲーム側の最適化あるいはドライバの更新などで数値が改善する可能性があります。4K解像度あるいはWQHD環境でのゲームプレイに対応しています。
大容量のHBM2メモリ16GB搭載
VRAM容量が16GBと大容量なこと及びHBM2形式を採用していることも注目点です。今後ゲームプレイをする上でVRAM容量が多いほうが有利だと思います。AAAタイトルなどではGPUメモリが多い方がゲームプレイが安定します。
性能面で見てもGDDR6などGeForceで採用されているVRAM規格よりもHBM2の方が優秀です。高性能、省電力といいことづくめでネックとなるのは価格の高さぐらいです。メモリ帯域幅も1TB GB/sと圧倒的です。メモリに関するボトルネックは排除されると考えて良いでしょう。
NVIDIA製のグラフィックボードではGDDR6が搭載されています。HBM2よりも安価なためコストパフォーマンスが高いです。NVIDIAはQuadroなどの超ハイエンドクラスのモデルのみHBM2規格のVRAMを採用しています。メモリではAMDに優位性があります。
BTOパソコンで選べるモデルは皆無
2019年3月時点ではRadeon Ⅶを搭載したBTOパソコンはほとんど販売されていません。パソコン工房から2台ラインナップにあるだけです。構成的には両者同じで型番が異なるだけなので実質1台ということになります。選びたくても選べないというのが現状です。
サイコムやパソコンショップセブンと言った中上級者向けのBTOメーカーでもラインナップにありません。基本的には自作ユーザー向けのグラフィックボードだと言えます。今後もラインナップが増える可能性は低いでしょう。
AMD Radeon VIIのベンチマークを紹介
Battlefield 5(DirectX 12)
Far Cry 5(DirectX 11)
Civilization VI(DirectX 11)
Grand Theft Auto V(DirectX 12)
Hitman(DirectX 12)
AMD Radeon VIIの消費電力&発熱
消費電力
温度
AMD Radeon VII搭載のおすすめBTOパソコン
LEVEL-R0X5-R73X-RSVI-PJS(LEVEL∞)
価格:209,980円
CPU:Ryzen 7 3700X
GPU:AMD Radeon Ⅶ
メモリ:16GB
SSD:250GB NVMe対応
HDD:1TB
CY-AR8X47A-DR(ark)
価格:258,000円
CPU:Ryzen 7 2700X
GPU:AMD Radeon Ⅶ
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB
HDD:非搭載
CY-IC8Z39A-DR(ark)
価格:273,000円
CPU:Core i7-9700K
GPU:AMD Radeon Ⅶ
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB
HDD:非搭載
AMD Radeon VIIはこんな方におすすめ!

当該グラフィックボードは、ハイクラスグラフィックボードを待望したAMDファンの方におすすめです。性能的にはRTX2080にはあと一歩及ばないもののかつてのフラグシップモデルRX Vega 64よりもおよそ25%高い性能を持っています。ただし、競合と比べて消費電力が高く発熱量も多いというネックだけは理解しておきましょう。
BTOパソコンのラインナップは限定的で現時点でパソコン工房のゲーミングPCブランドLEVEL∞の「LEVEL-R0X5-R73X-RSVI-PJS」あるいはarkの「CY-AR8X47A-DR」、「CY-IC8Z39A-DR」しかありません。今後もラインナップの拡充は期待できないため、自作ユーザーをターゲットにしたグラフィックボードだと言えます。
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-7700K |
マザーボード | ASUS Z270 |
メモリ | 16GB |
SSD | Patriot Ignite 960GB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
冷却システム | Cryorig R1 Universal 2x 140 mm fan |
ソフトウェア | Windows 10 64-bit |
ディスプレイ | Acer CB240HYKbmjdpr 24インチ |