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当記事では、「Radeon RX 6750 XTの性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。2022年5月にRadeon 6000シリーズに最新のラインナップが追加されました。Radeon RX 6750 XTは、ハイクラスで人気の高いRadeon RX 6700 XTのマイナーチェンジモデルです。
クロック周波数の引き上げやメモリ周りの強化によってより高いパフォーマンスを発揮します。WQHD環境でのゲームプレイを考えているゲーマーの方向けとなっています。Radeon RX 6700 XTや競合モデルのRTX 3070/RTX 3060 Tiと比較しながらその性能を見ていきましょう。
(+) RX 6700 XTよりも7%高い性能を持つ
(-) RTX 3070よりも性能は劣る
(-) 消費電力が高くなった
(-) BTOパソコンのラインナップが僅少
目次
Radeon RX 6750 XTの性能スペック紹介
Radeon RX 6700と比較
RX 6750 XT | RX 6800 | RX 6700 XT | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 2.0 | RDNA 2.0 | RDNA 2.0 |
GPU | Navi 22 | Navi 21 | Navi 22 |
プロセス | 7 nm | 7 nm | 7 nm |
トランジスタ数 | 172億 | 268億 | 172億 |
ダイサイズ | 335 mm² | 520 mm² | 335 mm² |
SM数 | 40 | 60 | 40 |
CUDAコア | 2560 | 3840 | 2560 |
RTコア | 40 | 60 | 40 |
Tensorコア | - | - | - |
ベースクロック | 2150 MHz | 1700 MHz | 2321 MHz |
ゲームクロック | 2495 MHz | 1815 MHz | 2424 MHz |
ブーストクロック | 2600 MHz | 2105 MHz | 2581 MHz |
メモリ容量 | 12 GB | 16 GB | 12 GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ速度 | 18 Gbps | 16 Gbps | 16 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 256 bit | 192 bit |
メモリ帯域幅 | 432.0 GB/s | 512.0 GB/s | 384.0 GB/s |
Infinity Cache | 96MB | 128MB | 96MB |
TDP | 250W | 250W | 230W |
公式価格 | $549 | $579 | $479 |
発売日 | 2022/05/13 | 2020/11/18 | 2021/03/18 |
メモリ周りではメモリ速度が13%速くなって18 Gbpsとなりました。メモリバスは192 bitと変わっていませんが、メモリ速度が速くなったことでメモリ帯域幅は432.0 GB/sに到達しています。GPUメモリ容量及び規格はGDDR6 12GBと同じです。Infinity Cacheは96MBと共通です。TDPは9%高く250Wとなりました。クロック周波数を引き上げてメモリ周りを強化したことで当然ですね。価格差は$70です。
上位モデルのRadeon RX 6800になるとGPUが一回り大きいNavi 21となります。トランジスタ数は56%多く、ダイサイズも56%大きいです。SM数が50%増えてCUDAコアも50%多く3840となります。ベースクロック・ゲームクロック・ブーストクロック共にRX 6750 XTの方がそれぞれ26%・37%・23%高いです。
GPUメモリ容量はRX 6800の方が多く16GBです。メモリ速度はRadeon RX 6750 XTの方が速いですが、RX 6800はメモリバスが256 bitと大きくメモリ帯域幅も18%広いです。Infinity CacheもRX 6800の方が33%多く128MBです。TDPは250Wと共通です。価格差は$30です。RX 6800と比べるとやはりRX 6750 XTが割高に感じられます。
GeForce RTX 30シリーズと比較
RX 6750 XT | RTX 3070 Ti | RTX 3070 | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 2.0 | Ampere | Ampere |
GPU | Navi 22 | GA104 | GA104 |
プロセス | 7 nm | 8 nm | 8 nm |
トランジスタ数 | 172億 | 174億 | 174億 |
ダイサイズ | 335 mm² | 392 mm² | 392 mm² |
SM数 | 40 | 48 | 46 |
CUDAコア | 2560 | 6144 | 5888 |
RTコア | 40 | 48 | 46 |
Tensorコア | - | 192 | 184 |
ベースクロック | 2150 MHz | 1575 MHz | 1500 MHz |
ゲームクロック | 2495 MHz | - | - |
ブーストクロック | 2600 MHz | 1770 MHz | 1725 MHz |
メモリ容量 | 12 GB | 8 GB | 8 GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6X | GDDR6 |
メモリ速度 | 18 Gbps | 19 Gbp | 14 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 432.0 GB/s | 608.3 GB/s | 448.0 GB/s |
Infinity Cache | 96MB | - | - |
TDP | 250W | 290W | 220W |
公式価格 | $549 | $599 | $499 |
発売日 | 2022/05/13 | 2021/06/10 | 2020/10/29 |
NVIDIA製グラフィックボードはCUDAコア数が多いです。RTX 3070でもRX 6750 XTよりも2.3倍です。一方で、Radeon RX 6750 XTはクロック周波数が高くRTX 3070よりも50%以上高いです。2600 MHzは圧巻ですね。GPUメモリ容量もRX 6750 XTの方が50%多く12GBとなっています。
RTX 3070 Tiは、ワンランク上の規格であるGDDR6Xを搭載していてメモリ帯域幅は608.3 GB/sと広いです。メモリ帯域幅はRTX 3070 Ti/RTX 3070の方が高くなっていますが、劣っている分はInfinity Cacheでカバーしています。TDPはRTX 3070よりも16%高く、RTX 3070 Tiよりも14%低いです。性能的にはRTX 3070よりも低いのでパワー効率は劣っています。
Radeon RX 6750 XTってどんなグラフィックボード?
RX 6700 XTよりも7%程度高いパフォーマンスを持つ
Radeon RX 6750 XTは、オリジナルのRadeon RX 6700 XTよりも7%程度高いグラフィックス処理性能を持つグラフィックボードです。スペックが強化されたことを考えると順当なパフォーマンスアップだと言えます。性能的にはWQHD環境でのゲームプレイに適しています。FULL HD環境で100fps以上で安定させやすいのも魅力です。上位モデルであるRadeon RX 6800との差を縮めていますね。
競合モデルのRTX 3070よりも5%程度性能が劣ります。価格帯を考えるとやや物足りなさがあります。また、レイトレーシング性能では下位モデルのRTX 3060 Tiにも劣ってしまいます。レイトレーシング性能を重視したい方はNVIDIA製のグラフィックボードを選択するべきでしょう。第二世代となったNVIDIAの方が有利だからです。
消費電力が高く効率性が下がってしまっている
消費電力の高さはネックとなります。ゲームプレイ時にはRadeon RX 6700 XTよりも30%も消費電力が引き上げられています。動画再生やアイドル時はそれほど変わりませんが、負荷が掛かると消費電力が一気に上がってしまいます。ワンランク上の性能を持つRTX 3070 Tiと同等なのは悩ましいですね。
アーキテクチャを維持してクロック周波数を引き上げたこととメモリ速度の引き上げを行ったことを考えると妥当です。ある程度パワー効率を犠牲にしてパフォーマンスを重視した形です。電源ユニットには少し予算を掛けた方が良さそうです。次世代モデルが登場までRadeon RX 6000シリーズの寿命を引き伸ばすということでしょう。
BTOパソコンのラインナップは少なく自作ユーザー向け
Radeon RX 6750 XTを搭載したBTOパソコンのラインナップはそれほど多くありません。まだ登場したばかりということもあるかもしれませんが、今後もそれほど搭載モデルが増える可能性は高くないのではないかと思います。次世代モデルの登場も控えていますし、オリジナルのRX 6700 XTも併売されているからです。
RX 6700 XTの方が価格も抑えられていて選びやすさがありますね。基本的には初心者向けとは言えずRadeon RX 5000シリーズやそれより前のAMD製グラフィックボードからの買い替えがメインとなるでしょう。旧世代のモデルからであればRX 6700 XTではなくより性能の高いRX 6750 XTを選ぶ理由があります。マザーボードの買い替えも不要でまさに自作ユーザー向けのグラフィックボードだと言えますね。
Radeon RX 6750 XT搭載PC使用時のフレームレート一覧
実際のゲームプレイ中のフレームレートを計測しています。FULL HD環境、WQHD環境、4K環境の3つのパターンでのfpsをまとめています。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Far Cry 6
Hitman 3
Borderlands 3
Radeon RX 6750 XTのレイトレーシング性能
Control
Far Cry 6
Cyberpunk 2077
Radeon RX 6750 XT搭載のおすすめBTOパソコン
FRGAB550/675/NTK(フロンティア)
価格:237,800円(税込)
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:Radeon RX 6750 XT
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ
Radeon RX 6750 XTの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。すでに発売されているRadeon RX 6700 XTのマイナーチェンジモデルです。クロック周波数の引き上げとメモリ周りの強化によって7%程度パフォーマンスが高いです。一方で、消費電力も高く省電力性では従来モデルに劣ります。搭載BTOパソコンのラインナップは少なく自作ユーザー向けのモデルだと言えます。Radeon RX 5000シリーズやそれより前のモデルを使っている方なら買い替えのメリットがあると思います。急ぎでなければ次世代のRadeon RX 7000シリーズを待っても良いでしょう。
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価格 | ショップ |
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CPU | グラフィックボード |
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | AMD Ryzen 7 5800X |
マザーボード | EVGA X570 Dark |
メモリ | DDR4 16GB |
SSD | 2x Neo Forza NFP065 2TB |
電源ユニット | Seasonic Prime Ultra Titanium 850W |
冷却システム | Cooler Master MasterLiquid ML240L V2 |
ソフトウェア | Windows 10 Professional 64-bit |