画像引用元:https://www.asus.com/
当記事では、「GeForce RTX 3050の性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。Ampere世代のエントリークラスのグラフィックボードが登場しました。GTX 1650 Super/GTX 1650の後継モデルということになります。50番台のグラフィックボードも性能の底上げが行われています。
一方で、これまでの50番台とは違ってやや価格が上がって$249です。これは半導体不足による影響もあるのかもしれません。ベンチマークなどを詳しく見ていきましょう。比較のポイントはAMDのエントリークラスであるRadeon RX 6500 XTとの性能差です。
(+) GTX 1650よりも30%以上性能が向上している
(+) GPUメモリ容量が8GBと余裕がある
(+) レイトレーシング・DLSSに対応している
(+) 動画支援機能をサポートしている
(-) 従来モデルよりも価格が$100アップ
(-) RTX 3060との性能差が大きい
(-) 搭載モデルの価格がやや高め
目次
GeForce RTX 3050の総合性能
従来モデルのGTX 1650よりも34%高く、GTX 1650 Superよりも17%高いです。基本的にはFULL HD環境でのゲームプレイに適した性能となっています。AMDのRadeon RX 6000シリーズのエントリークラスであるRadeon RX 6500 XTよりも19%程度性能が高いです。安定性の面からみてもRTX 3050の方が優れています。
GeForce RTX 3050の性能スペック紹介
NVIDIA製グラフィックボードと比較
RTX 3050 | RTX 3060 | GTX 1650 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Ampere | Ampere | Turing |
GPU | GA106 | GA106 | TU117 |
プロセス | 8nm | 8nm | 12nm |
ダイサイズ | 276 mm² | 276 mm² | 200 mm² |
トランジスタ数 | 120億 | 120億 | 47億 |
SM数 | 20 | 28 | 14 |
CUDAコア | 2560 | 3584 | 896 |
RTコア | 20 | 28 | - |
Tensorコア | 80 | 112 | - |
ベースクロック | 1552 MHz | 1320 MHz | 1485 MHz |
ブーストクロック | 1777 MHz | 1777 MHz | 1665 MHz |
メモリ容量 | 8GB | 12GB | 4GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR5 |
メモリバス | 128 bit | 192 bit | 128 bit |
メモリ帯域幅 | 224.0 GB/s | 360.0 GB/s | 128.1 GB/s |
バスインタフェース | PCIe 4.0 x8 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x HDMI 3x DisplayPort | 1x HDMI 3x DisplayPort | 1x DVI 1x HDMI 1x DisplayPort |
TDP | 130 W | 170 W | 75 W |
公式価格 | $249 | $329 | $149 |
発売日 | 2022/01/27 | 2021/02/25 | 2019/04/23 |
プロセスが小さくなったことでより多くのトランジスタを効率良く搭載することができます。CUDAコア数は2.8倍以上で2560となりました。さらに、RTX 3050では初めて50番台でRTコア及びTensorコアが搭載されています。これまでの基本的なアーキテクチャを見ても大幅に進化していることがわかりますね。ベースクロックはRTX 3050の方が5%高く、ブーストクロックもRTX 3050の方が7%高いです。
メモリもGDDR5→GDDR6になり容量も倍の8GBとなっています。メモリバスは同じ128 bitです。メモリ帯域幅は75%広く224.0 GB/sとなっています。メモリ周りは大幅に強化されています。バスインターフェースはより上位規格のPCIe 4.0 x8に対応しています。TDPは70%増えて130Wです。価格差は$100で68%高くなりました。性能差が34%なのでやや割高です。レイトレーシングやDLSSが搭載されていることに対するプレミアムと考えて良いでしょう。画面出力もHDMIとDisplayPortの2つへと変更されました。
上位モデルであるRTX 3060と比較していきます。実はRTX 3050もRTX 3060と同じGA106を搭載しています。RTX 3060ではSMの数が8つ多くCUDAコアは3584となります。RTコアは28、Tensorコアは112とそれぞれ40%多いです。ベースクロックはRTX 3050の方が18%高く、ブーストクロックは同じです。
メモリ容量はRTX 3060の方が50%多く12GBとなります。メモリバスは192 bitでメモリ帯域幅は360.0 GB/sと60%広いです。バスインターフェースもPCIe 4.0 x16となっています。TDPはRTX 3050よりも30%大きく170Wです。価格差は$80です。およそ1年遅れてRTX 3050が登場していることになりますね。
AMD製グラフィックボードと比較
RTX 3050 | RX 6500 XT | |
---|---|---|
コードネーム | Ampere | RDNA 2.0 |
GPU | GA106 | Navi 24 |
プロセス | 8nm | 6nm |
ダイサイズ | 276 mm² | 107 mm² |
トランジスタ数 | 120億 | 54億 |
SM数 | 20 | 16 |
CUDAコア | 2560 | 1024 |
RTコア | 20 | 16 |
Tensorコア | 80 | - |
ベースクロック | 1552 MHz | 2310 MHz |
ゲームクロック | - | 2610 MHz |
ブーストクロック | 1777 MHz | 2815 MHz |
メモリ容量 | 8GB | 4GB |
メモリ規格 | GDDR6 | GDDR6 |
メモリバス | 128 bit | 64 bit |
メモリ帯域幅 | 224.0 GB/s | 143.9 GB/s |
Infinity Cache | - | 16MB |
バスインターフェース | PCIe 4.0 x8 | PCIe 4.0 x4 |
出力 | 1x HDMI 3x DisplayPort | 1x HDMI 1x DisplayPort |
TDP | 130 W(1x 8-pin) | 107 W(1x 6-pin) |
公式価格 | $249 | $199 |
発売日 | 2022/01/27 | 2022/01/19 |
CUDAコア数はRX 6500は1024となっています。RTコア数は16です。RTX 3050では第2世代となりますので、レイトレーシング性能には大きな差があります。ベースクロックはRX 6500 XTの方が50%近くも高く、ブーストクロックも同様に58%程度高いです。GPUメモリ容量はRTX 3050の半分の4GBです。メモリバスも半分の64 bitに抑えられています。メモリ帯域幅は143.9 GB/sと64%程度です。Infinity Cacheが16MBあるとは言ってもメモリ容量が4GBしかないのは弱みとなりそうです。
バスインターフェースもPCIe 4.0 x4と半分しかありません。モニター出力も最大2つまでとかなりコストカットが図られていると考えて良いでしょう。TDPは6-pinで107Wと省電力性は高いですが、性能差を考えるとそれほど優れているわけではありません。価格差は$50でRX 6500 XTの方が安くシステムを構築できます。
GeForce RTX 3050ってどんなグラフィックボード?
Ampere世代待望のエントリークラスのモデル
GeForce RTX 3050は、ようやく発売されたAmpere世代のエントリークラスのグラフィックボードです。これまでは$329のRTX 3060が最も安価でしたが、RTX 3050の登場で$249でAmpere世代のグラフィックボードが購入できます。日本円で言えば、70,000円台のRTX 3060に対して、RTX 3050は50,000円台で購入することができます。
半導体不足の影響によってグラフィックボードの価格が高騰している中で救世主になれるかもしれません。学生や新社会人の方でも購入できる価格帯と言えるかもしれません。従来モデルのGTX 1660 Tiと同等の性能は圧巻です。レイトレーシング・DLSSといった機能も安く実現できます。少しでも安くゲーミングPCやクリエイターPCを購入したいと考えている方にも最適です。
機能面でも競合モデルを上回っている
RTX 3050はエントリークラスのモデルながら機能面でも一定水準以上を保っています。例えば、競合モデルのRX 6500 XTではカットされているエンコード/デコードの支援機能を備えています。最新のAV1もサポートしていて、クリエイターの方にもおすすめできるグラフィックボードだと言えます。CPU内蔵グラフィックスでは物足りない方は是非チェックしておきましょう。
また、マルチモニター環境を容易に構築できるのも特徴の一つです。HDMI×1、DisplayPort×3と最大4画面出力を行えます。接続ケーブルがあればすぐにマルチモニターでパソコンを使用できます。ゲームプレイだけではなくデイトレードなどでも活用できると思います。競合モデルであるRadeon RX 6500 XTが最大2画面であることを考えるとかなりメリットが大きいです。
搭載モデルの価格がやや高め
RTX 3050を搭載したモデルの相場は15万円前後でやや高価です。パソコン工房などではCore i3-12100やCore i5-12400との組み合わせたモデルがなくなったことで相場が上がっています。あともう少し予算を増やせば他社BTOメーカーで上位モデルであるRTX 3060が手に入るほどです。性能が大きいので価格差が小さければRTX 3060搭載モデルを選択した方が良いでしょう。
GeForce RTX 3050搭載PC使用時のフレームレート一覧
GeForce RTX 3050でゲームプレイをプレイした時のフレームレートを見ていきましょう。メインターゲットとなるのはFULL HD環境です。WQHD環境以上でのフレームレートもまとめていますが、適正がないためFULL HD環境だけ見ておけばOKです。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Assasin’s Creed Odyssey
GTX 1660 Tiよりも6%程度フレームレートが高いです。RTX 2060との差は8%程度となっています。Radeon RX 6500 XTは全く相手にならず性能差は45%と大きいです。RTX 3050の方が価格が高いですが、これだけ性能差があれば問題はないと思います。
Far Cry 6
Hitman 3
Borderland 3
Metro Exodus
GeForce RTX 3050のその他参考データ
レイトレーシング-Metro Exodus
レイトレーシング-Control
消費電力
GeForce RTX 3050搭載のおすすめBTOパソコン
FRGXB660/WS14/NTK(フロンティア)
価格:135,800円(税込)
CPU:Core i5-12400F
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
G-GEAR GA5J-B221/B2(TSUKUMO)
価格:149,800円(税込)
CPU:Core i5-12400
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
Lightning AS5 Ryzen5 4500搭載モデル(ドスパラ)
価格:157,980円(税込)
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
STYLE-R069-127-NAX(パソコン工房)
価格:182,980円(税込)
CPU:Core i7-12700
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
GeForce RTX 3050はこんな方におすすめ!
当記事では、Ampere世代におけるエントリークラスであるRTX 3050のレビュー及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。Turing世代のGTX 1660 Ti/GTX 1660 Superよりも高い性能を持ちFULL HD環境でのゲームプレイに適しています。タイトルによっては高リフレッシュレートを実現することもできます。競合モデルのRadeon RX 6500 XTよりもパフォーマンスが高いのが魅力です。
モニター出力も最大4画面と機能面も優れています。手軽にレイトレーシングやDLSSといった機能を試すことができるのも魅力です。搭載BTOパソコンのラインナップも豊富です。税込13万円台から購入することができます。Core i5シリーズとの組み合わせが最も多いように思います。ゲームプレイだけではなくクリエイターパソコンとしてもおすすめです。
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5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
当ページベンチマークテスト環境
CPU | Ryzen 7 5800X |
マザーボード | EVGA X570 Dark |
メモリ | DDR4-4000 16GB Thermaltake TOUGHRAM |
SSD | Crucial MX500 2TB SSD×2 |
電源ユニット | Seasonic Prime Ultra Titanium 850 W |
冷却システム | Cooler Master MasterLiquid ML240L V2 |
ソフトウェア | Windows 10 Professional 64-bit |