当記事では、Core i7-12700Hの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Alder Lake世代のモバイル向けハイパフォーマンスモデルが発売開始となりました。Tiger Lake世代で人気の高かったCore i7-11800Hの後継モデルです。
モバイル向けモデルとして高い性能を持ち、クリエイター向けノートPCやゲーミングノートPCで採用されることが多いです。14コア20スレッドと従来モデルよりも大幅にスペックアップが図られていて高いパフォーマンスを発揮します。Core i7-11800Hからの買い替えでもメリットがあるほどです。
Core i7-12700Hの基本スペック
世代 | 第12世代 |
開発コード | Alder Lake |
コア/スレッド数 | 14(6+8) / 20 |
クロック周波数(P) | 2.30 GHz |
ブーストクロック(P) | 4.70 GHz |
クロック周波数(E) | 1.70 GHz |
ブーストクロック(E) | 3.50 GHz |
内蔵グラフィックス | Iris Xe Graphics |
L3キャッシュ | 24MB |
PBP | 45W |
MTP | 115W |
発売日 | 2022年01月26日 |
価格 | $457 |
目次
Core i7-12700Hのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ☆ |
Core i7-12700Hのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i7-12700H | Core i9-12900HK | Core i7-11800H | |
---|---|---|---|
開発コード | Alder Lake | Alder Lake | Tiger Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 10nm |
コア/スレッド | 14(6+8) / 20 | 14(6+8) / 20 | 8 / 16 |
ベースクロック(P) | 2.3 GHz | 2.5 GHz | 2.3GHz |
ターボクロック(P) | 4.7GHz | 5.0 GHz | 4.6GHz |
ベースクロック(E) | 1.7 GHz | 1.8 GHz | - |
ターボクロック(E) | 3.5 GHz | 3.8 GHz | - |
L3キャッシュ | 24MB | 24MB | 24MB |
メモリ | DDR5-4800 LPDDR5-5200 DDR4-3200 | DDR5-4800 LPDDR5-5200 DDR4-3200 | DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | Iris Xe Graphics | Iris Xe Graphics | UHD Graphics |
グラフィックコア | 96 | 96 | 32 |
グラフィック周波数 | 1,400MHz | 1450MHz | 1450MHz |
PBP | 45W | 45W | 45W |
MTP | 115W | 115W | - |
価格 | $457 | $635 | $395 |
発売日 | Q1'22 | Q1'22 | Q2 2021 |
Core i7-12700Hでは6つのPコアと8つのEコアを搭載しています。Pコアのみハイパースレッディングに対応していますので、スレッド数は20となります。Core i7-11800Hが8コア16スレッドでしたのでそれぞれ75%・25%増えています。クロック周波数もPコアとEコアでそれぞれ設定されています。PコアについてCore i7-11800Hと比べてベースクロックは同じ2.3GHzで、ターボクロックはCore i7-12700Hの方が3%高いです。EコアについてはPコアよりもクロック周波数が抑えられています。詳しくはCore i9-12900HKとの比較で見ていきます。
L3キャッシュ容量は24MBと共通です。Core i7-12700HでDDR4-3200だけではなく、DDR5-4800やLPDDR5-5200に対応しています。より高いパフォーマンスが期待できます。CPU内蔵グラフィックスもUHD GraphicsからIris Xe Graphicsへと強化されています。PBPは45Wと共通です。Core i7-12700HにはMTP(PL2)が設定されていて115Wとなっています。価格差は$457でCore i7-11800Hよりも$62高くなりました。
Alder Lake世代のモバイル向けフラグシップモデルであるCore i9-12900HKと比較していきます。10nmプロセスを採用しているのは共通です。コア/スレッドも14コア20スレッドと共通ですね。両者の違いはクロック周波数と内蔵グラフィックスのグラフィック周波数のみです。それほど大きい違いがあるというわけではないのです。
Pコアのベースクロックは9%高く、ターボクロックは6%高いです。Eコアのベースクロックも6%高く、ターボクロックも9%高いです。グラフィック周波数も50MHzだけ引き上げられています。グラフィックの性能差を体感することは難しいと思います。PBPとMTPはどちらも同じです。価格差は$178とやや大きいですね。価格以上の性能差があるかと問われると疑問が残ります。
AMD製CPUと比較
Core i7-12700H | Ryzen 7 5800H | |
---|---|---|
開発コード | Alder Lake | Zen 3(Cezanne) |
プロセス | 10nm | 7nm |
コア/スレッド | 14(6+8) / 20 | 8 / 16 |
ベースクロック(P) | 2.3 GHz | 3.2 GHz |
ターボクロック(P) | 4.7GHz | 4.4 GHz |
ベースクロック(E) | 1.7 GHz | - |
ターボクロック(E) | 3.5 GHz | - |
L3キャッシュ | 24MB | 16MB |
メモリ | DDR5-4800 LPDDR5-5200 DDR4-3200 | DDR4-3200 LPDDR4-4266 |
CPU内蔵グラフィックス | Iris Xe Graphics | Radeon Graphics |
グラフィックコア | 96 | 8 |
グラフィック周波数 | 1,400MHz | 2,000MHz |
PBP | 45W | 45W |
MTP | 115W | 80W |
価格 | $457 | - |
発売日 | Q1'22 | Q1'21 |
Ryzen 7 5800HにはEコアはありませんので、Pコア=Ryzenのコアと見なして比較します。ベースクロックはRyzen 7 5800Hの方が40%高く、ターボクロックはCore i7-12700Hの方が7%高いです。L3キャッシュ容量はCore i7-12700Hの方が50%多く24MBとなっています。対応メモリもCore i7-12700Hの方が上位規格に対応しています。DDR5-4800を搭載したモデルが増えるのではないかと思います。DDR4-3200よりもワンランク高い性能を期待できますが、用途によってはほとんど体感できません。
いずれのモデルもCPU内蔵グラフィックスを搭載しています。アーキテクチャが異なるため純粋にグラフィックコアの比較は意味をなしません。性能的にはIntel Iris Xe Graphicsの方が高いです。PBPは45Wと共通ですが、MTP(PL2)はRyzen 7 5800Hの方が30%程度抑えられています。Ryzen 7 5800Hはおよそ1年前に発売されたモデルです。
Core i7-12700HってどんなCPUなの?
14コア20スレッドの高パフォーマンスモデル
Core i7-12700Hは、14コア20スレッドと非常にマルチスレッド性能の高いCPUとなっています。AMDを含めて従来モデルではトップのモデルでも8コア16スレッドだったので、Alder Lake世代になってスペック・性能が飛躍的に向上していると言えますね。10nmプロセスを採用したアーキテクチャも進化しています。
さらに、電力効率の高いEコアとのハイブリッドコアアーキテクチャを採用したことで課題の省電力性も一定水準を保っています。Pコアだけを増やしていればメニーコアは実現しなかったでしょう。7nmプロセスを採用しているRyzen 7 5800Hと比べるとやや見劣りしてしまうものの性能を考えると納得できます。次世代のRyzenシリーズではどのように対抗してくるのかに注目です。
クリエイターやゲーマーの方におすすめ
Core i7-12700Hは性能が高くクリエイターの方やゲーマーの方におすすめのCPUです。動画編集・画像編集・WEBデザイン・ゲーム開発・ゲームプレイ・ゲーム実況・3D CADなどの用途でノートパソコンを使用したいと考えているならCore i7-12700Hを搭載したモデルを検討してみてください。性能と価格のバランスも良く選びやすいと思います。
あとはどれぐらいのグラフィックス処理性能が必要かを考えて選択すると良いですね。基本的にはNVIDIA製のグラフィックボードと合わせたモデルから選択することになります。3D CADがメインならNVIDIA Tシリーズなどプロフェッショナル向けのグラフィックボードを搭載したモデルがおすすめです。
CPU内蔵グラフィックスが無駄になることが多い
Core i7-12700Hでもったいなぁと感じるのはCPU内蔵グラフィックスです。ほとんど使われることなく眠ったままになることが多いです。Core i7-12700Hはその性能の高さゆえにクリエイター向けノートPCやゲーミングノートPCで採用されることが多く基本的にはグラフィックボードが搭載されています。つまり、CPU内蔵グラフィックスが活躍する機会はないのです。
Iris Xe Graphicsになって性能が高くなっているにも関わらず活用する場面がないのは残念です。どうせならCPU内蔵グラフィックスを非搭載にしてもう少し価格を下げて欲しいですね。あるいはグラフィックボード非搭載のノートパソコンが発売されるとおもしろいですね。パソコン工房から旧世代のCore i7-10750Hで発売されていたように思います。もしそういったモデルがリリースされれば当サイトでも紹介したいですね。
Core i7-12700Hのベンチマーク
Cinebench R23
Adobe Photoshop
Handbrake
Core i7-12700H搭載のおすすめBTOノートパソコン
TUF Gaming F15 FX507ZE(ASUS)
価格:169,800円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-12700H
GPU:GeForce RTX 3050 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
raytrek R5-AA6(ドスパラ)
価格:199,980円(税込)
液晶:15.6インチ 60Hz
CPU:Core i7-12700H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB NVMe Gen4
HDD:非搭載
Katana GF76 12U Katana-GF76-12UGS-032JP(MSI)
価格:260,800円(税込)
液晶:17.3インチ 144Hz
CPU:Core i7-12700H
GPU:GeForce RTX 3070 Ti(105W)
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
NEW ALIENWARE X15 R2 プラチナ(ALIENWARE)
価格:396,130円(税込) 310,384円(税込)
液晶:15.6インチ 165Hz
CPU:Core i7-12700H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:LP-DDR5-5200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
Stealth GS66 12U GS66-12UGS-062JP(MSI)
価格:359,800円(税込)
液晶:15.6インチ 4K
CPU:Core i7-12700H
GPU:GeForce RTX 3070 Ti
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Alder Lake世代におけるハイパフォーマンスモデルであるCore i7-12700Hの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しました。Core i7-11800Hの後継モデルで注目度が高いです。8コア16スレッドから14コア20スレッドと大幅にスペックの強化が図られています。マルチスレッド性能が高くRyzenシリーズを圧倒するパフォーマンスを発揮します。
クリエイターノートPCやゲーミングノートPCで採用されることが多くなるでしょう。すでにいくつかゲーミングノートPCが販売されています。今はまだCore i7-11800Hとの併売となるため価格が高めになっていますが、時間が経てば価格も下がって購入しやすくなるのではないかと思います。
売れ筋BTOパソコンをチェック
当サイトの人気記事一覧
- クリエイターPCおすすめランキング
- おすすめゲーミングPCランキング-ゲーミングPCマガジン
- BTOパソコンのレビュー・評判 | 当サイト紹介PC一覧表
あなたに合うBTOパソコンを探す
用途などでBTOパソコンを選ぶ
セール | 使用用途 |
GWセール、年末セール等 | ビジネス、動画編集等 |
即納 | サイズ・形状 |
ドスパラの即納モデル等 | 15.6インチノート、スリムタワー等 |
BTOパソコン特徴やショップを比較
価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |