当記事では、Core i5-11400Hの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Core i5-10300Hの後継モデルです。Intel第十一世代のCPUになってCore i5シリーズでも6コア12スレッドに到達しました。前世代のCore i7-10750Hと同等のスペックということになります。なお、Core i5-10300Hと同じ4コア8スレッドのCore i5-11300Hも登場していますが、ラインナップは少ないです。
すでに搭載BTOノートパソコンも増えて来ているので、高コスパなモデルを探している方は必見です。45Wのハイパフォーマンスモデルでもある程度価格が抑えられています。競合モデルであるRyzen 5 5600Hもチェックしておきましょう。同じ6コア12スレッドと同等以上のパフォーマンスを発揮します。
Core i5-11400Hの基本スペック
世代 | 第11世代 |
開発コード | Tiger Lake |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 2.70 GHz |
ブーストクロック | 4.50 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics |
TDP | 35W-45W |
発売日 | 2021年3月11日 |
価格 | $250 |
目次
Core i5-11400Hのおすすめ用途
動画視聴 | Skype | ビジネス | デュアル | デイトレ | マンガ | デザイン |
☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ |
RAW現像 | 動画編集 | 動画投稿 | DTM | ゲーム | 実況 | CAD |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | △ |
Core i5-11400Hのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i5-11400H | Core i5-11300H | Core i5-10300H | |
---|---|---|---|
開発コード | Tiger Lake | Tiger Lake | Comet Lake |
プロセス | 10nm | 10nm | 14nm |
コア/スレッド | 6/12 | 4/8 | 4/8 |
ベースクロック | 2.7GHz | 3.1GHz | 2.5GHz |
ターボクロック | 4.5GHz | 4.4GHz | 4.5GHz |
L3キャッシュ | 12MB | 8MB | 8MB |
メモリ | DDR4-3200 | DDR4-3200 | DDR4-2933 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | Iris Xe Graphics | UHD Graphics |
グラフィックコア | 16 | 80 | - |
グラフィック周波数 | 1450 MHz | 1300 MHz | 1050 MHz |
TDP | 35W-45W | 28W-35W | 35W-45W |
価格 | $250 | $309 | $250 |
発売日 | 2021年3月11日 | 2021年3月11日 | 2020年9月17日 |
4コア8スレッドから6コア12スレッドへとそれぞれ50%多いです。ベースクロックは8%高く、ターボクロックは同じ4.5GHzとなっています。L3キャッシュ容量も50%多く12MBとなりました。メモリ規格はDDR4-3200になりました。CPU内蔵グラフィックスはUHD Graphicsを搭載しています。グラフィック周波数が引き上げられていることがわかります。TDPは35W-45Wと共通です。価格も$250と変わっていません。
Core i5-11400Hの下位モデルにCore i5-11300Hがあります。これはCore i7-11375Hと同じH35シリーズでTDPが28W-35Wと抑えられています。コア/スレッドは4コア8スレッドとCore i5-10300Hと同等です。ベースクロックはCore i5-11400Hよりも15%高く、ブーストクロックはCore i5-11400Hの方が3%高いです。L3キャッシュ容量はコアに依存するため8MBとなっています。
Core i5-11400HとCore i5-11300Hの大きな違いはCPU内蔵グラフィックスです。Core i5-11300Hではより高性能なIntel Iris Xe Graphicsを搭載しています。グラフィックコアが80とCore i5-11400Hの5倍です。グラフィック周波数はCore i5-11400Hの方が10%程度高いです。価格はCore i5-11300Hの方が$59高いです。これはIris Xe Graphicsの差だと言えますね。
AMD製CPUと比較
Core i5-11400H | Ryzen 5 5600H | |
---|---|---|
開発コード | Tiger Lake | Zen 3 (Cezanne) |
プロセス | 10nm | 7nm |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 |
ベースクロック | 2.7GHz | 3.3GHz |
ターボクロック | 4.5GHz | 4.2GHz |
L3キャッシュ | 12MB | 16MB |
メモリ | DDR4-3200 | DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics | Radeon Vega |
グラフィックコア | 16 | 6 |
グラフィック周波数 | 1450 MHz | 1800MHz |
TDP | 35W-45W | 35W-54W |
価格 | $250 | - |
発売日 | 2021年3月11日 | 2021年1月12日 |
いずれのCPUも6コア12スレッドというスペックです。このRyzen 5 5600HがあったからこそこのCore i5シリーズが4コア8スレッドから6コア12スレッドへとスペックが強化されました。ベースクロックはRyzen 5 5600Hの方が23%高く、ターボクロックはCore i5-11400Hの方が8%高いです。L3キャッシュ容量は16MBとRyzen 5 5600Hの方が33%多いです。メモリ規格はDDR4-3200と共通です。
Ryzen 5 5600HではRadeon Vega Grahicsを搭載しています。グラフィックコアが6で、グラフィック周波数が1800MHzとなっています。CPU内蔵グラフィックスのスペック比較はそれほど意味がないので参考程度に考えておきましょう。TDPはRyzen 5 5600Hが35W-54Wと幅が広くなっています。Ryzen 5 5600Hの価格は公開されていませんが、Core i5-11400Hと同程度か少し安い程度だと考えて良いと思います。
Core i5-11400HってどんなCPUなの?
Core i5シリーズの最上位モデルでスペックが高い
Core i5-11400Hは、Tiger Lake世代のCore i5シリーズにおける最上位モデルとなっています。下位モデルにあるCore i5-11300H・Core i5-1135G7と比べてスペック・性能が高いです。一番大きなポイントは、コア/スレッドがCore i5シリーズとして初めて6コア12スレッドとスペックが引き上げられたことでしょう。従来モデルのCore i7-10750HやCore i7-10875Hを超えるCPU性能を誇ります。
従来モデルのCore i5-10300Hと同じ価格が維持されているので、しっかりと性能の底上げが行われていることがわかります。動画編集・画像編集・WEBデザインなど負荷の掛かる作業にも対応しやすいのが特徴です。これまでのCore i5シリーズとは一線を画する性能を持っています。やはり同じ6コア12スレッドであるRyzen 5 5600Hが大きいのだと思います。さすがにスペックを上げないと追いつくことはできませんね。
CPU内蔵グラフィックスの性能は控え目
Core i5-11400HにはCPU内蔵グラフィックスを搭載しています。Comet Lake世代のCore i5-10300Hで搭載されているUHD Graphicsとほとんど同じものです。実行ユニットが24→16へと33%ダウンしている一方で、グラフィック周波数は30%引き上げられています。
内部的な変化によって少しパフォーマンスが上がっていますが、性能差を体感できるほどではありません。もっともこのクラスのCPUでは外付けのグラフィックボードを搭載していることが多くデメリットにはなりません。用途をしっかりと考えて選択すると良いですね。
11万円前後で搭載BTOパソコンが購入できる
Core i5-11400H搭載BTOノートパソコンは税込11万円台から購入できるのが魅力です。CPU自体の価格が安いためパソコンの価格も比較的抑えられています。末尾にHを冠したこのCore i5-11400HはCPU内蔵グラフィックスを搭載していますが、RTX 3050やRTX 3050 Tiなどローエンドクラスのグラフィックボードを搭載していることがほとんどです。
ゲームプレイや動画編集などグラフィックス性能が要求される用途を想定して各メーカーが販売しているということです。これらの用途での使用を考えていないのであれば省電力モデルのCore i5-1135G7やH35シリーズのCore i5-11300Hを検討しても良いと思います。より安く購入できたり、より軽いモデルを候補に入れることができます。
Core i5-11400Hのベンチマーク
Cinebench R20
Adobe Photoshop
Handbrake
Core i5-11400H搭載のおすすめBTOノートパソコン
raytrek G5-TA(ドスパラ)
価格:114,980円(税込)
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
New Inspiron 16 Plus プレミアム(Dell)
価格:149,980円(税込) 115,485円(税込)
CPU:Core i5-11400H
GPU:Intel UHD Graphics
メモリ:DDR4 8GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
G5 KD-52JP123SO(GIGABYTE)
価格:144,800円(税込)
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
ASUS TUF Gaming F15 FX506HM(ASUS)
価格:149,800円(税込)
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB
HDD:非搭載
G-Tune E7 (プレミアムモデル)(G-Tune)
価格:230,780円(税込)
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Tiger Lake世代におけるハイパフォーマンスであるCore i5-11400Hの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しました。10nmプロセス採用でCPUコアも改良されています。6コア12スレッドと従来モデルのCore i5-10300Hよりもスペックが強化されました。
現行のCore i5シリーズの最上位モデルで、Core i7-10750HやCore i7-10875H以上のマルチスレッド性能を持っています。搭載BTOノートパソコンはすでに多くのモデルが販売されています。基本的にはグラフィックボード搭載モデルが多いです。ゲームプレイだけではなくクリエイター作業でも扱いやすさがあります。
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