当記事では、「SSDとは何か」について解説しています。SSDは価格が下がって来たことで今やパソコンにおいて主流のストレージです。安価なBTOパソコンでも採用されるほどになっています。SSDは、HDDよりもデータの読み込み・書き込み速度が速くSSDを活用することでより快適にパソコンを使うことができます。
よくあるのはOSをSSDにインストールしてシステムの立ち上げを速くするというものです。格段に快適性が増します。また、SSDはHDDのように物理的に稼働するわけではないので、静音性が高いというのも特徴の一つです。ここでは基本的なことをまとめていますので、初心者の方でも理解しやすいと思います。
目次
SSDとは
画像引用:https://www.dospara.co.jp/
SSDとは、様々なデータを保存することができる記憶装置のことです。Solid State Drive(ソリッドステートドライブ)の頭文字を取ったものですね。役割としてはHDDと同等です。HDDよりも読み書きの速度が早く満足度の高いストレージです。例えば、OSをSSDにインストールしておけばPCの立ち上げが早くなるなどのメリットがあります。もちろんアプリケーションやゲームを保存しても恩恵を得られます。
SSDはより次世代型のストレージだと言えます。SSDとHDDは代替的に使用することができます。予算が許すのであればHDDよりもSSDを選択するメリットは大きいでしょう。SSDに保存した情報は、随時CPUからの命令で取り出されます。そしてパソコンのメモリに一時的に保存されます。その後、必要な情報のみがメモリから取り出されて、CPUによって処理されます。ここまでは基本的にHDDと同じです。
SSDの特長としてHDDのような可動部品を持っていないことです。どういうことかと言うとSSDは実際にアームが動いてディスクに情報を書き込んだり、読み込んだりするわけではありません。SSDはフラッシュメモリによって書き込みや読み込みが行われます。この可動部品がないことがSSDの大きなメリットである静音性の高さなどに繋がっています。
NVMeとSATA接続の違い
NVMe | SATA | |
---|---|---|
製品名 | Crucial SSD M.2 500GB | Crucial SATA 500GB |
ストレージ容量 | 500GB | 500GB |
重量 | 50g | 110g |
価格 | 8,580円 | 6,481円 |
読み込み速度 | 1,900 MB/s | 560 MB/s |
書き込み速度 | 950 MB/s | 510 MB/s |
処理速度 | ☆ | ◎ |
耐久性 | ☆ | ☆ |
静音性 | ☆ | ☆ |
軽さ | ☆ | ☆ |
省電力性 | ◯ | ◎ |
最近はNVMe接続に対応したSSDが増えて来ています。M.2 NVMe接続は新しい規格で従来のSATA接続よりも速度が速くなるというメリットがあります。本体が小さくマザーボードへの取り付けも簡単です。価格差もそれほど大きいわけではないので、NVMe接続対応モデルを選ぶメリットは大きいです。
デメリットとしてはSATA接続よりも省電力性に劣るという点です。速度の代償ということになります。もっともCPUやグラフィックボードに比べると微々たるものでNVMe接続だからといって電源ユニットをアップグレードしなければいけないということはありません。
SSDを搭載するメリット
処理速度が速い
SSDは処理速度が非常に速いのが特徴です。SSDが人気の理由はこの速さにあると言っても過言ではありません。一度SSDを体験したらHDDのみのパソコンには戻れなくなるでしょう。SSDは物理的にディスクにデータを書き込んだり、ディスクから読み込んだりするわけではなく電気的なやり取りを行うフラッシュメモリだからこそ速く読み書きができるのです。
SSDの一般的な読み込み速度は560MB/sで、書き込み速度が510MB/sとなっています。HDDの場合はいずれも150MB/s程度なので3.5倍程度早いということになります。OSシステムをSSDに保存しておけば、パソコンの起動が早くなります。エクセルやオフィスをSSDに保存しておけば快適にソフトウェアを使用することができます。
耐久性が高い
SSDは特性上物理的な衝撃に強いのが強みです。SSDにはHDDのような可動部品(アームなど)がなくパーツ自体が壊れるということがありません。そのため落下や振動による衝撃にもある程度は耐えることができます。もちろん100%防ぐことができるわけではありません。
衝撃に強いという観点から見ると持ち運ぶ機会の多いノートパソコンにも向いていると言えますね。事実HDD搭載のノートパソコンは激減しました。もちろん耐久性と寿命は別です。フラッシュメモリ自体の寿命が来ることはあります。それでもかなり長く使用できることは間違いないです。
静音性が高い
SSDは非常に静音性が高いことも特徴の一つです。データの読み書きにおいて、SSDでは物理的な動きがありません。HDDのようにディスクを回転させることもないので、読み書きで稼働中でも無音と考えて問題ありません。
夜中に使用するとモーター音を聞いたことがあるのではないでしょうか。あれはHDDのモーターが回転している音です。SSDなら基本的には音を発することがなく静音性が高いと考えて良いでしょう。音が気になる方はぜひチェックしてくださいね。
省電力性が高い
参照元:(ASCII, 2011)
SSDは省電力性が高くなっています。ASCIIの記事によるとHDDをSSDに換装すると15W前後の節電になったということです。これぐらいであればパソコンのシステムに与える影響は大きくありませんが、理解しておくことは重要です。複数のストレージを搭載するならインパクトは大きくなりますね。熱対策が課題になることの多いノートパソコンにも最適です。
SSDのデメリット
価格が高い
SSDの唯一のデメリットは、価格が高いということです。大容量のSSDを搭載しようとすればそれなりの費用が掛かってしまうことになります。HDDのおおよそ二倍程度のコストが掛かります。そのため搭載されていてもHDDに比べて容量が少なくなりがちです。今はクラウドストレージや外付けのストレージも豊富なのでそういったものでカバーすることもできますね。
あなたの予算に合わせて選択する必要があります。大きなデメリットは価格くらいなので、考え方によってはお金を掛けられるのであればデメリットはほとんどないと考えて良いでしょう。読み書きの速度が速いというのは大きな魅力となると思います。ここ数年の間にSSDの価格も下がっていて購入しやすくなっていると言えます。当然HDDと比べると価格は高いですが、絶対値としての価格は下落しています。
ストレージ容量が少ない
SSDの場合最大でも1TBのストレージ容量となります。もちろん複数のSSDを搭載すれば総容量を増やすことができますが、HDDに比べるとストレージ容量が少ないということは否めません。少ないというよりもストレージ容量を増やしづらいというのが正しいかもしれません。HDDだと8TBの容量を持つストレージも販売されていますね。一般的なユーザーならそれほど気にしなくても良いと思います。
SSDとHDDの比較
SSD | HDD | |
---|---|---|
製品名 | Crucial SATA 500GB | Western Digital 2TB |
ストレージ容量 | 500GB | 2TB |
重量 | 110g | 520g |
価格 | 5,000円 | 9,611円 |
価格(1GB/2023年) | 10.0円 | 4.8円 |
価格(1GB/2021年) | 13.0円 | 3.9円 |
価格(1GB/2018年) | 42.1円 | 14.6円 |
処理速度 | ◎ | △ |
耐久性 | ☆ | ○ |
静音性 | ☆ | △ |
軽さ | ☆ | ○ |
省電力性 | ☆ | ◯ |
1GB当たりの価格はかなり差があることがわかります。HDDならかなり安くストレージ容量を増やすことができます。ただ、五年前と比べるとかなり価格が下がっていることがわかります。当時のHDDよりも安くなっています。SSDも購入しやすくなったと言えますね。処理速度・耐久性・静音性・価格といった項目ではSSDが優勢です。価格さえ納得できるのであればSSDを選ぶメリットは大きそうです。
BTOパソコンとSSD
BTOパソコンにもSSDが搭載されることが一般的になってきました。その理由としては第一にSSDの価格が下がってきたことです。また、性能面でもSSDを求めるユーザーが増えてきています。省電力で熱を発しないということもありノートパソコンには特に重宝されます。ただし、HDDに比べるとまだまだ高額です。一部の廉価なパソコンには搭載されていません。
最近の傾向としてはHDDのみのパソコンが減って代わりにSSDのみのパソコンが増えています。ストレージ容量は減少しますが、そこはクラウドサービスなどでカバーできます。何よりもPC起動が速くなったり、アプリを快適に使えたりとメリットが大きいです。ダブルストレージ採用のモデルの場合はシステム関連や一部アプリケーションをSSDに入れて、その他のものをHDDに入れて使い分けるのが良いでしょう。
BTOパソコンに搭載されているSSDの容量は240GB~1TBが一般的です。SSDの容量が1TBもあれば別途HDDを搭載する必要はないかもしれません。キャンペーンを活用すれば無料で付いてくることもあります。もし非搭載モデルを購入しても後から取り付けることもできますので、現在の使用用途に応じて選択すると良いでしょう。
数年前よりもSSDが身近な存在になったことは間違いありません。まさかこれだけ価格が下がるとは思いませんでした。予算が許すのであればSSDを導入されることを推奨します。特に電源を落とす機会の多いノートパソコンなら積極的にSSDを選ぶ方が満足度が高くなると思います。
参照外部サイト
- 電源?それともSSD? 自作PCの節電に効くのはどれだ(ASCII, 2011)
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