gt710top画像引用元:https://www.zotac.com/jp/

管理人管理人

当記事では、「GeForce GT 710の性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。2016年1月に発売開始のモデルですが、2020年にも新モデルが登場しました。このクラスのモデルは実質後継モデルがなく息の長い製品となっています。

ロープロファイル規格準拠のグラフィックボードです。CPU内蔵グラフィックスが非搭載のCPUを使用している方に最適です。マルチモニターの構築も容易に行なえます。税込4,000円程度と安価なのが魅力ですね。

(+) ロープロファイル規格準拠のコンパクトモデル
(+) HDMI出力×4に対応したモデルもある
(+) 補助電源不要の省電力モデル
(-) 搭載BTOパソコンはほとんどない

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目次

GeForce GT 710の概要

スペック

GT 710GT 730GT 1030GT 610
アーキテクチャKeplerKeplerPacalFermi
プロセス28nm28nm14nm40nm
トランジスタ数10.2億10.2億18億2.92億
ダイサイズ87 mm²87 mm²74 mm²79 mm²
CUDAコア192基384基384基48基
ベースクロック954 MHz902MHz1228MHz810 MHz
ブーストクロック--1468MHz-
メモリクロック900 MHz1253 MHz1502 MHz898 MHz
GPUメモリ2GB/1GB2GB/1GB2GB1GB
出力最大4画面最大4画面最大3画面最大4画面
TDP19W38W30W29W
価格$34$59$79$74
国内価格(税込)3,799円4,880円10,340円-
発売日2016/01/262014/06/182017/05/172012/04/02
GT 710のスペックについて詳しく見ていきましょう。GT 710の前モデルがGT 610となります。GT 610では40nmプロセスを採用していてGT 710よりも40%程度大きいです。トランジスタ数は約2.9億とかなり少ないです。CUDAコアについても48基と雲泥の差となっています。ベースクロックも低く抑えられています。それでいてGT 710よりも消費電力が高いです。GT 610→GT 710で大幅にアーキテクチャの改善が加えられてということです。

上位のGT 730になるとCUDAコアが倍増の384基となります。ベースクロックは抑えられていますが、グラフィックス処理性能は高いです。メモリクロックも40%近く高いです。消費電力が38Wとやや大きいですね。その点GT 710は19Wとかなり抑えられています。国内での販売価格も倍以上の差があります。

GT 1030は、ロープロファイルモデルの後継モデルです。Pascal世代になってプロセスが14nmになりパフォーマンスも大きく向上しています。CUDAコアはGT 730と同じ384基ですが、ベースクロックが大幅に引き上げられています。消費電力は30Wとうまくコントロールされていますね。GTXシリーズには及ばないもののロープロファイルモデルとしては非常に高い性能を有しています。ただし、思ったより価格が落ちなかったので、今でもGT 710やGT 730が人気です。

総合性能

gt710benchmark

GT 710は、グラフィックス性能が高いグラフィックボードではありません。CPU内蔵グラフィックスとして採用されているIntel UHD 630やUHD 610にも劣ります。最新のIntel UHD 770になると性能差はかなり大きくなります。80%近くも性能が高くなります。

GT 710などのロープロファイル(コンパクトサイズ)のグラフィックボードは、あくまでもマルチモニター構築などをサポートすることを目的とするものです。また、最近はCPU内蔵グラフィックスが非搭載のCPUもありますので、そういったモデルの補助的存在だと言えます。ゲームプレイやPhotoshopなどでの3Dグラフィックス処理は苦手です。

GeForce GT 710ってどんなグラフィックボード?

ロープロファイル規格対応モデル

GeForce GT 710は、ロープロファイル規格対応モデルです。1スロット占有でコンパクトで使い勝手が良いグラフィックボードです。ファンレスモデルもありますので、静音性に優れています。ロープロファイル×1スロット占有×ファンレスという掛け合わせはこのGT 710でしか実現しません。例えば、ASUSの「GT710-4H-SL-2GD5」が該当します。

GeForce GT 610の後継モデルということになります。残念ながらゲームプレイに対応できる性能は持ち合わせていません。複数モニター環境の構築やデジタルサイネージ(デジタル広告)などでの使用を考えている方向けだと言えます。CPU内蔵グラフィックスが非搭載のRyzenシリーズとの組み合わせで使用する方もいます。ビジネス目的でRyzen 5 5600・Ryzen 5 5500・Ryzen 5 4500などのAMD製CPUとの相性が良いですね。GeForce GT 710ならコストを抑えつつ消費電力や音にそれほど神経質にならなくて良いからです。

省電力性が高く使い勝手が良い

エントリークラスのグラフィックボードということもあって省電力性に優れています。補助電源不要なのもメリットです。消費電力が小さいということは、発熱量が小さくなる傾向にあります。ファンレスモデルもあるほどです。静音性にもこだわりたいなら魅力的な選択肢となります。

新しくグラフィックボードを搭載する場合でも電源ユニットの交換をする必要性は薄いです。安くグラフィックボードを搭載したいなら最適な選択となります。気軽にマルチモニター環境を構築したいと考えているなら必見です。デイトレーダーの方にもおすすめです。

2016年1月発売だが2020年にも新モデルが発売されている

GeForce GT 710自体2016年1月に発売開始となったグラフィックボードです。すでに5年近く前の製品ながら今でも新しいモデルが登場しています。2019年2月に玄人志向「GF-GT710-E1GB/HS」、2020年6月にASUS「GT710-4H-SL-2GD5」が発売されています。

それだけ需要のあるグラフィックボードだということがわかります。GT 1030の価格が思ったより下がらなかったことも人気の秘密でしょう。GT 1030が10,000円前後、GT 710が4,000円前後となっています。高性能なモデルでも5,000円程度で購入できます。Amazonでのラインナップが豊富なので購入しやすいです。

人気のGeForce GT 710を紹介

玄人志向 GT 710 1GB GF-GT710-E1GB/HS

kurouto-GF-GT710-E1GBHS

価格VRAMスロットファンレスI/Oパネル
3,799円1GB2スロットHDMI・DVI-D・D-sub
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最安値クラスのモデルです。エディオンで税込み3,590円で購入することができます。ファンレスモデルですが、やや本体が大きく2スロット占有となっています。出力関連は標準的です。

MSI GT 710 1GB VD5932

msiVD5932

価格VRAMスロットファンレスI/Oパネル
4,980円1GB1スロットHDMI・DVI-D・D-sub
>>>>価格コムで確認する

ファンレスでも1スロット占有となっています。玄人志向モデルよりも400円高いです。1スロットにこだわりつつ価格を抑えたい方向けです。

玄人志向 GF-GT710-E2GB/LP/P

GF-GT710-E2GBLPP

価格VRAMスロットファンレスI/Oパネル
5,480円2GB1スロット×D-SUB・DVI・HDMI
>>>>価格コムで確認する

他のモデルよりは価格帯が異なります。VRAM 2GBと倍増です。1スロット占有モデルとなっています。コンパクトなモデルを探している方におすすめです。

GeForce GT 710搭載のおすすめBTOパソコン

Radiant GZ2900Z490(サイコム)

Radiant GZ2900Z490価格:96,581円
CPU:Core i5-10400
GPU:GeForce GT 710カスタマイズ可
メモリ:DDR4 8GB
SSD:480GB
HDD:非搭載

Core i5-10400を搭載したBTOパソコンです。標準ではグラフィックボードは非搭載ですが、+4,150円でGT 710を搭載することができます。メーカーの指定はできません。メモリ8GB、SSD 480GBという構成です。マルチモニター環境の構築におすすめです。

eX.computer WA9A-G200/WT(tSUKUMO)

eX.computer WA9A-G200WT価格:333,909円
CPU:Ryzen Threadripper 3960X
GPU:GeForce GT 710カスタマイズ可
メモリ:DDR4 32GB
SSD:500GB NVMe
HDD:2TB

標準ではGTX 1650を搭載しています。GT 710にダウングレードすると5,500円安く購入することができます。CPUには24コア48スレッドの怪物モデルを採用しています。動画編集・RAW現像など負荷の掛かる作業をメインに考えている方向けです。メモリ容量も32GBとかなり余裕があります。

eX.computer WA9A-H200/WT(TSUKUMO)

eX.computer WA9A-G200WT価格:435,728円
CPU:Ryzen Threadripper 3970X
GPU:GeForce GT 710カスタマイズ可
メモリ:DDR4 32GB
SSD:500GB NVMe
HDD:2TB

WA9A-G200/WTのCPUをRyzen Threadripper 3970Xに換装したモデルです。32コア64スレッドという超高スペックCPUです。標準ではGTX 1650を搭載しています。5,500円ダウンでGT 710に変更することができます。メモリ32GB、SSD 500GB、HDD 2TBと圧巻の構成です。

当記事のまとめ

管理人管理人

当記事では、エントリークラスのグラフィックボードであるGeForce GT 710の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しました。2016年1月に発売された古いグラフィックボードですが、2020年に新しいモデルが登場するなど今でも一定の人気があるモデルとなっています。1スロット&ロープロファイル&ファンレスという三つのキーワードがポイントです。これらはGeForce GT 1030では実現できません。

最近はCPU内蔵グラフィックス非搭載モデルも増えてきていて需要は高いように思います。BTOパソコンでは、サイコムの「Radiant GZ2900Z490」がベースモデルに最適です。ただし、その場合メーカーの指定ができないのでGT 710の強みを活かせません。GT 710を活用してマルチモニター環境の構築、デジタルサイネージでの使用を考えている方は必見です。

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