画像引用元:http://www.elsa-jp.co.jp/
当記事では、「Quadro P2200の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。当該モデルはQuadro P2000の後継モデルとして2019年8月30日に発売開始となりました。2021年6月時点でも人気の高いモデルとなっています。今のところ後継モデルは登場していません。
クリエイター向けのグラフィックボードとしてはミドルクラス~ミドルエンドクラスの性能を持っています。高価なQuadroの中では比較的リーズナブルなためアマチュアの方にも人気があります。複数アプリケーションの同時起動を考えている方にもおすすめです。搭載BTOパソコンも多くあなたに合った一台を探しやすいのではないかと思います。後継モデルは、Ampere世代の「NVIDIA RTX A2000」です。アーキテクチャが変わって性能が引き上げられています。
目次
Quadro P2200のおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | △ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◯ | ◎ | ◎ | ☆ | ◎ | ☆ |
特に3Dグラフィックスに特化したグラフィックボードと考えて良いでしょう。一方でゲーム向きのグラフィックボードではありません。価格的にはRTX 2070と同じぐらいですが、特性が異なりゲームプレイやゲーム実況は苦手としています。
Quadro P2200の概要
性能
スペック
Quadro P2200 | Quadro P2000 | Quadro P4000 | |
---|---|---|---|
アーキテクチャ | Pascal | Pascal | Pascal |
プロセス | 16nm | 16nm | 16nm |
トランジスタ数 | 44億 | 44億 | 72億 |
ダイサイズ | 200 mm² | 200 mm² | 314 mm² |
CUDAコア | 1280 | 1024 | 1792 |
ベースクロック | 1000 MHz | 1076 MHz | 1202 MHz |
ブーストクロック | 1493 MHz | 1480 MHz | 1480 MHz |
メモリ規格 | GDDR5X | GDDR5 | GDDR5 |
GPUメモリ | 5GB | 5GB | 8GB |
メモリバス | 160 bit | 160 bit | 256 bit |
メモリバンド幅 | 200.2 GB/s | 140.2 GB/s | 243.3 GB/s |
FP32性能 | 3.822 TFLOPS | 3.031 TFLOPS | 5.304 TFLOPS |
補助電源 | 不要 | 不要 | 1x 6-pin |
TDP | 75W | 75W | 105W |
単体価格 | 54,980円~ | - | - |
搭載PC価格 | 179,980円~ | - | - |
発売日 | 2019年6月10日 | 2017年2月6日 | 2017年2月6日 |
同じアーキテクチャということもあって劇的な進化があるわけではありませんが、CUDAコアが約25%アップしています。ベースクロックはQuadro P2000の方が7%高く、ブーストクロックはQuadro P2200の方が1%高いです。さらに、メモリ規格がGDDR5Xに変わり、メモリバンド幅に余裕が生まれています。およそ43%も広いです。FP32性能は26%アップです。それでいて消費電力は75Wに留められています。
Quadro P4000になるとCUDAコアが40%上がっています。ベースクロックはQuadro P4000の方が20%高く、ブーストクロックはQuadro 2200の方が1%高いです。メモリ規格はGDDR5ですが、GPUメモリ容量が8GBと余裕があります。メモリバスも256 bitとワンランク上です。結果的にメモリバンド幅も20%広くなっています。
FP32性能は40%近くも高くなっています。電源は6-pinです。TDPはQuadro P4000の方が31%高いです。性能が高い分消費電力も高く補助電げも必要です。よりプロフェッショナル向けの用途で使用したい方向けのグラフィックボードだと言えます。より大規模なクリエイター作業を行う方向けだと言えます。
Quadro P2200ってどんなグラフィックボードなの?
従来モデルのQuadro P2000よりもパフォーマンス向上
Quadro P2000の後継モデルだけあってパフォーマンスは引き上げられています。ほぼ同等の価格で25%の性能アップが見込めます。今は新モデルということで割高ですが価格は落ち着いてくると見て良いでしょう。Quadro P620で物足りなく感じてしまう方なら検討する価値があります。
性能アップはCUDAコア数が増えたことメモリ規格がGDDR5Xに変わったことによるものです。アーキテクチャ自体はQuadro P2000と同じPascalを採用しています。現在Quadro P2000を使用している方は買い換える必要はありませんが、Quadro P1000以下あるいはそれ以前のモデルを利用している方であれば性能差を体験できると思います。
NVIDIA GPU Boost 3.0でパフォーマンスを最適化
Quadro P2200は、NVIDIA GPU Boost機能を搭載しています。これはGPUがアプリケーションによって動作クロックを最適化してパフォーマンスを引き上げることができる機能です。消費電力も抑えられるというメリットもあります。
また、H.264/HEVCエンジンを搭載しています。これによってトランスコーディング、動画編集や他のエンコードアプリケーションの高速化を見込むことができます。クリエイター向けのグラフィックボードとして必要な機能を備えています。
他の作業をしながら動画のエンコードもしたいと考えているなら選択肢に入れるべきモデルだと思います。GeForceにはない力強さを発揮してくれます。
最大5K解像度での出力に対応している
4系統のディスプレイコネクタを搭載していて最大5K解像度(5120×2880)出力に対応しています。最大4画面同時出力が行えますので、効率よく作業を行うことが可能です。
「NVIDIA Mosaicマルチディスプレイテクノロジ」を活用すれば4つの画面を1つの映像として出力をすることもできます。チームでモデリングなどを共有するのにも活用できると思います。
いずれの機能もQuadro P2000にも搭載されていました。クリエイター向けのグラフィックボードとしてユーザーが必要とする機能が搭載されています。
豊富なラインナップで選びがいがある
Quadro P2200を搭載したクリエイターPCはすべてのQuadro搭載モデルの中でもラインナップが多くなっています。ドスパラ・マウスコンピューター・パソコン工房・TSUKUMOなど主要なBTOメーカーが搭載モデルを販売しています。
2019年に発売されたグラフィックボードですが、2021年時点でも現行モデルとなっています。様々なPCケース・CPU・ストレージが用意されていてあなたが必要とするモデルを見つけ出せるでしょう。
Quadro P2200のベンチマーク一覧
SiSoft SANDRA
SPECviewperf v12.1.1
LuxMark
3DMark Time Spy
Quadro P2200搭載のおすすめBTOパソコン
raytrek ZQ2(ドスパラ)
価格:179,980円(税込)
CPU:Core i7-11700
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
SENSE-F0X6-R56X-QMX(パソコン工房)
価格:195,778円(税込)
CPU:Ryzen 5 5600X
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
DAIV Z7-QP2(マウスコンピューター)
価格:197,780円(税込)
CPU:Core i7-10700
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
NVIDIA Quadroモデル QA7A-D204/XT(TSUKUMO)
価格:219,800円(税込)
CPU:Ryzen 7 5800X
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:1TB
SENSE-F02B-LCi9SX-QMX(パソコン工房)
価格:289,278円(税込)
CPU:Core i9-10920X
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 32GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当ページでは、2019年8月に登場したQuadro P2000の性能スペックについて紹介しました。ミドルクラスとして人気の高いQuadro P2000の後継モデルです。CUDAコア数が引き上げられそしてメモリ規格が変更となったことでパフォーマンスが向上しています。中規模な3D CAD、RAW現像、動画編集などプロフェッショナルの方まで対応可能です。
現在搭載モデルは、ドスパラ・マウスコンピューター・パソコン工房・TSUKUMOと多くのショップから販売されています。CPUとのバランスを考えるとドスパラの「raytrek ZQ2」やパソコン工房の「SENSE-F0X6-R56X-QMX」がおすすめです。Core i9-10920Xを搭載しているパソコン工房の「SENSE-F02B-LCi9SX-QMX」も面白い選択となるでしょう。バランスを考えると狙い目だと思います。
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価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
当ページベンチマークテスト環境
CPU | Intel Core i7-5960X |
マザーボード | Asus X99 Deluxe |
メモリ | 16GB Corsair DDR4-2133 |
ソフトウェア | Windows 10 Pro x64 |