画像引用元:https://jp.msi.com/ *イメージです
当記事では、「GeForce RTX 4070 Tiの性能スペックと搭載BTOパソコン」を紹介しています。Ada Lovelace世代の第三弾のグラフィックボードが発売されました。このRTX 4070 Tiは、元々RTX 4080 12GBとして販売される予定だったモデルです。SNSなどで話題になり、RTX 4080 16GBとのスペック差が大きすぎて販売が停止となっていました。
RTX 3070 Tiの後継モデルとなりますが、性能的にも価格的にも純粋な後継モデルと考えない方が良いですね。4K環境にも対応できる高い性能が魅力です。性能的にはRTX 3090と同等以上の性能を持っています。70番台のグラフィックボードで、90番台のモデルを上回るのは圧巻です。もう少し予算を抑えたい方はRTX 4070やRTX 4060が発売されるのを待ちましょう。
(+) RTX 3090を超えるグラフィックス処理性能を誇る
(+) 高いレイトレーシング性能を持っている
(+) 省電力性の高いグラフィックボード
(-) 70番台のグラフィックボードとして価格が高い
(-)搭載モデルの価格はまだ高め
GeForce RTX 4070 Tiの基本スペック
世代 | Ada Lovelace |
プロセス | TSMC 4 nm |
CUDAコア | 7,680 |
RTコア | 60 |
Tensorコア | 240 |
ベースクロック | 2310 MHz |
ブーストクロック | 2610 MHz |
GPUメモリ容量 | GDDR6X 12GB |
TDP | 285 W |
価格 | $799 (146,980円~) |
発売日 | 2023年01月05日 |
目次
GeForce RTX 4070 Tiのスペック比較
GeForce RTX 3070 Tiと比較
RTX 4070 Ti | RTX 4080 | RTX 3070 Ti | |
---|---|---|---|
コードネーム | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ampere |
GPU | AD104 | AD103 | GA104 |
プロセス | 5nm | 5nm | 8nm |
トランジスタ数 | 358億 | 459億 | 174億 |
ダイサイズ | 295 mm² | 379 mm² | 392 mm² |
SMs | 60 | 76 | 48 |
CUDAコア | 7,680 | 9,728 | 6,144 |
RTコア | 60 | 76 | 48 |
Tensorコア | 240 | 304 | 192 |
ベースクロック | 2310 MHz | 2205 MHz | 1575 MHz |
ブーストクロック | 2610 MHz | 2505 MHz | 1770 MHz |
メモリ規格 | GDDR6X | GDDR6X | GDDR6X |
メモリ容量 | 12GB | 16GB | 8GB |
メモリクロック | 21.0 Gbps | 22.4 Gbps | 19.0 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 504.2 GB/s | 716.8 GB/s | 608.3 GB/s |
L2キャッシュ | 48 MB | 64 MB | 4 MB |
TDP | 285 W | 320 W | 290 W |
公式価格 | $799 (146,800円~) | $1,199 (233,716円~) | $599 (86,800円~) |
搭載モデル価格 | 298,800円~ | 429,800円~ | 254,980円~ |
発売日 | 2023/01/05 | 2022/11/16 | 2021/06/10 |
SM数は25%増えて60となりました。CUDAコア数は7,680(60×128)です。RTコア及びTensorコアもSM数が増えたことに比例して増えています。ベースクロックは46%高く、ブーストクロックも47%も高いです。プロセスが微細化されたことでより高いクロック周波数を実現できています。
メモリ規格はGDDR6Xと共通です。メモリ容量は50%増えて12GBとなりました。メモリクロックは10%速くなりましたが、メモリバスはスペックダウンで192 bitとなります。メモリ帯域幅は17%狭く504.2 GB/sとなります。L2キャッシュが12倍の48MBとなり、メモリ帯域幅も狭さをカバーしています。
TDPは5W低く285Wとなっています。公式価格は$200高く$799です。国内の販売価格は60,000円程度高くなっています。同じ70番台でも全く別物だと考えるべきですね。搭載モデルの価格はCPUやメモリ・ストレージなどの構成で変わるので一つの参考にしてください。
RTX 4080と比較していきましょう。GPUはAD103と、AD104よりも一回り大きいです。トランジスタ数も多くダイサイズも大きいですね。CUDAコアは26%多く9,728となります。RTコア及びTensorコアも多いです。ベースクロックはRTX 4070 Tiの方が4%高く、ブーストクロックもRTX 4070 Tiの方が4%高いです。
RTX 4080の方がGPUメモリ容量が多く16GBとなっています。RTX 4070 Tiは、元々RTX 4080 12GBとしてリリースされる予定でGPUメモリ容量は12GBのまま変更ありません。メモリクロックは、RTX 4080の方が7%速く、メモリバスも256 bitと広いです。メモリ帯域幅もRTX 4080の方が42%広く716.8 GB/sとなります。
L2キャッシュもRTX 4080の方が33%多く64MBです。TDPは320Wとスペックが高い分消費電力も高くなっています。価格差は$400とかなり大きいです。実売価格でも9万円近い差があります。搭載モデルの価格の差も大きいです。スペックを見る限り差が大きすぎてやはりRTX 4070 TiをRTX 4080 12GBとして発売しなくて良かったように思います。
Radeon RX 7900 XTと比較
RTX 4070 Ti | RX 7900 XT | |
---|---|---|
コードネーム | Ada Lovelace | RDNA 3.0 |
GPU | AD104 | Navi 31 |
プロセス | 5nm | 5nm |
トランジスタ数 | 358億 | 577億 |
ダイサイズ | 295 mm² | 300 mm² |
MCDプロセス | - | 6nm |
MCDサイズ | - | 36.6 mm² x6 |
SMs | 80 | 84 |
CUDAコア (シェーダーコア) | 7,680 | 5376 |
RTコア | 80 | 84 |
Tensorコア | 240 | 168 |
ベースクロック | 2310 MHz | 1500 MHz |
ゲームクロック | - | 2025 MHz |
ブーストクロック | 2610 MHz | 2394 MHz |
メモリ規格 | GDDR6X | GDDR6 |
メモリ容量 | 12GB | 20GB |
メモリクロック | 21.0 Gbps | 20.0 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 320 bit |
メモリ帯域幅 | 504.2 GB/s | 800.0 GB/s |
L2キャッシュ | 48 MB | 6 MB |
Infinity Cache | - | 80 MB |
TDP | 285 W | 300W |
補助電源 | 1x 16-pin | 2x 8-pin |
公式価格 | $799 (146,800円~) | $899 (158,000円~) |
搭載モデル価格 | 298,800円~ | - |
発売日 | 2023/01/05 | 2022/12/13 |
Radeon RX 7900 XTはチップレット技術を採用しているのが特徴です。GCD(GPUコアなど)とMCD(Infinity Cacheなど)の二つのダイを組み合わせていて、一つの大きなダイで構成するよりもコスト面で有利です。RTX 4070 Tiは、従来通りの一つのダイで作られています。プロセスが微細化されたことでダイサイズはそれほど大きくないことがわかります。RX 7900 XTのGCDと同等のサイズに収まっています。
CUDAコア(シェーダーコア)はRTX 4070 Tiの方が40%弱多いです。RTコアはRX 7900 XTの方が5%多いですが、Tensorコア(AIコア)はRTX 4070 Tiの方が多いです。RTX 4070 Tiは、グラフィック周波数も高いですね。もちろんアーキテクチャが異なるため数値だけで性能を比較するのは意味がありません。各グラフィックボードの特性を把握するだけに留めておきましょう。
RX 7900 XTはGPUメモリ容量が20GBと大容量です。メモリバスも320 bitと大きく、メモリ帯域幅も800 GB/sとRTX 4070 Tiよりも60%近くも広いです。RTX 4070 TiはL2キャッシュが48MBと多いですが、RX 7900 XTで搭載されているL3キャッシュ(Infinity Cache)は非搭載です。消費電力はRX 7900 XTの方が5%高いです。RX 7900 XTは2×8-pinとなっています。搭載モデルのラインナップはRTX 4070 Tiの方が豊富です。
GeForce RTX 4070 Tiってどんなグラフィックボード?
旧世代のフラグシップモデルのRTX 3090を超える性能を持つ
RTX 4070 Tiは、非常に高い性能を持つグラフィックボードです。Ada Lovelace世代では三番目のグラフィックボードですが、Ampere世代のフラグシップモデルであるRTX 3090と同等以上のパフォーマンスを発揮します。タイトルによってはRTX 3090 Tiに匹敵するほどです。70番台のグラフィックボードが90番台のグラフィックボードを超えるのは驚愕ですね。
FULL HD環境ではRTX 3090にも圧勝ですが、解像度が上がるとRTX 3090との差が縮まってしまうのは悩ましいところです。メモリ周りかL2キャッシュなどがボトルネックになっている可能性があります。メモリバスが192 bitと小さくメモリ帯域幅も504.2 GB/sと狭いのが気になりますね。これも上位モデルであるRTX 4080との差別化だと考えるとしっくり来ます。WQHD環境をメインに考えると良いかもしれません。
レイトレーシング・DLSSを重視するなら競合モデルよりも優勢
GeForce RTX 4070 Tiの魅力は純粋なグラフィックス処理性能だけではなく、レイトレーシング・DLSSといった機能にもあります。純粋なグラフィックス処理ならRTX 4070 Tiよりも+10,000円で購入できるRX 7900 XTも魅力的なモデルとなるでしょう。ただし、搭載BTOパソコンを探す場合はRTX 4070 Tiの方がラインナップも豊富で価格的に割安感があります。Radeonシリーズは割高なことが多いですね。
RX 7900 XTは、メモリ周りも強力でGPUメモリ容量も20GBと大容量です。メモリ帯域幅もかなり広いです。その強力なRX 7900 XTもレイトレーシング・DLSSといった機能ではRTX 4070 Tiには及びません。RTX 4070 Tiのレイトレーシング性能は、RX 7900 XTよりも10%以上高いです。タイトルによってはそれ以上のフレームレートを実現できます。WQHD環境ならレイトレーシングを有効化しても十分対応可能です。
さらに、RTX 4070 Tiを含むRTX 40シリーズからはDLSS3に対応していて高負荷時でもより高いフレームレートを実現できます。今後DLSS3に対応したタイトルが増えて来ればより魅力的なモデルとなりますね。フレーム生成などの機能もありある意味将来への投資的な側面もあります。
ハイエンドGPUとして高い省電力性を誇る
RTX 4070 Tiは、ハイエンドクラスのグラフィックボードとして高い省電力性を誇ります。上記のテーブルを見ると旧世代のRTX 3070 Tiよりも消費電力が抑えられていることがわかります。特にゲームプレイ時の消費電力はRTX 3070 Tiよりも9%程度低いです。性能が35%以上伸びていることを考えると驚異的な数値です。温度も低く保たれていて理想的なモデルに仕上がっています。
これはプロセスの微細化とメモリ周りのスペックダウンによって実現しているのだと考えられます。消費電力を抑えつつこれだけ高い性能を維持できるのは評価に値します。同等の性能を持つRTX 3090よりも最大25%も消費電力が抑えられています。RTX 4070 Tiの推奨電源ユニットは750W以上です。RTX 3070 TiやRTX 3080でも750W GOLD以上の電源が採用されることが多かったので特に問題はないでしょう。
GeForce RTX 4070 Ti搭載PC使用時のフレームレート一覧
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Borderlands 3
Metro Exodus
Cyberpunk 2077
Elden Ring
GeForce RTX 4070 Tiのその他ベンチマーク
レイトレーシング-Watch Dogs:Legion
レイトレーシング-Cyberpunk 2077
レイトレーシング&DLSS-Control
温度
GeForce RTX 4070 Ti搭載のおすすめBTOパソコン
LEVEL-R7X5-LCR57X-ULX(パソコン工房)
価格:288,800円(税込)
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 4070 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
GALLERIA XA7C-R47T 第13世代Core搭載(ドスパラ)
価格:329,980円(税込)
CPU:Core i7-13700F
GPU:GeForce RTX 4070 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
LEVEL-R779-LC137KF-ULX(パソコン工房)
価格:344,800円(税込)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 4070 Ti
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
GeForce RTX 4070 Tiはこんな方におすすめ!
当記事では、GeForce RTX 4070 Tiの性能スペック&搭載BTOパソコン紹介について紹介しています。Ada Lovelace世代の第三弾モデルが発売されました。元々RTX 4080 12GBとして発売される予定でしたが、SNSなどで批判されてしまい結果的にNVIDIAはリネームという形を取りました。RTX 4070 Tiは性能が高く従来モデルのRTX 3090を超える処理性能を持っています。
4K環境でのゲームプレイにも対応可能です。WQHDで高リフレッシュレートを実現することも容易です。搭載BTOパソコンについては各BTOメーカーからリリースされています。まだまだ価格は高めですが、もう少し価格が下がってくればRTX 4080などよりもぐっと購入しやすくなるでしょう。
売れ筋BTOパソコンをチェック
当サイトの人気記事一覧
- クリエイターPCおすすめランキング【2023年】
- おすすめゲーミングPCランキング-ゲーミングPCマガジン
- BTOパソコンのレビュー・評判 | 当サイト紹介PC一覧表
各BTOメーカーのクリエイターブランドの中からおすすめのモデルをピックアップしています。デスクトップとノートパソコンをそれぞれランキング形式で紹介しています。高性能なモデルが揃っているのでプロフェッショナルの方にもおすすめです。
おすすめのゲーミングPC及びゲーミングノートPCを紹介しています。ゲーミングPCマガジンはゲーミングPCに特化したカテゴリーです。
当サイトでレビューをしているモデルを一覧表でまとめています。モデルごとの評価でソートできるのでどのモデルが良いのか判断しやすいと思います。
あなたに合うBTOパソコンを探す
用途などでBTOパソコンを選ぶ
セール | 使用用途 |
GWセール、年末セール等 | ビジネス、動画編集等 |
即納 | サイズ・形状 |
ドスパラの即納モデル等 | 15.6インチノート、スリムタワー等 |
BTOパソコン特徴やショップを比較
価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |