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当記事では、「GeForce GTX 950の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。GTX 750の後継モデルがようやく発売されました。GTX 960と同じGPUであるGM206のスペックを引き下げたモデルとなっています。競合モデルであるAMDのRadeon R7 370のシェアを奪うために誕生したグラフィックボードと考えても良いと思います。
性能的にはそれほど高くなくFULL HD環境がメインターゲットです。長く使い続けたいと考えている方はGTX 970以上のモデルを選択しましょう。GTX 960と同様にGPUメモリ容量が2GBと少なく将来性はあまりないです。GTX 950はとにかく”今”価格を抑えたいと考えている方向けです。
(+) Maxwell世代のエントリークラスのモデル
(+) FULL HD環境でのゲームプレイに適している
(-) 上位モデルと比べて魅力に乏しい
(-) 将来性は高くない
目次
GeForce GTX 950の性能スペック紹介
GeForce製グラフィックボードと比較
GTX 950 | GTX 960 | GTX 750 Ti | |
---|---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | Maxwell 2.0 | Maxwell |
GPU | GM206 | GM206 | GM107 |
プロセス | 28 nm | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 29.4億 | 29.4億 | 18.7億 |
ダイサイズ | 228 mm² | 228 mm² | 148 mm² |
SM数 | 6 | 8 | 5 |
ROP数 | 32 | 32 | 16 |
CUDAコア | 768 | 1024 | 640 |
ベースクロック | 1024 MHz | 1127 MHz | 1020 MHz |
ブーストクロック | 1188 MHz | 1178 MHz | 1085 MHz |
L2キャッシュ容量 | 1024 KB | 1024 KB | 2000 KB |
VRAM | GDDR5 2GB | GDDR5 2GB | GDDR5 2GB |
メモリ速度 | 6.6 Gbps | 7 Gbps | 5.4 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 128 bit | 128 bit |
メモリ帯域幅 | 105.8 GB/s | 112.2 GB/s | 86.40 GB/s |
TDP | 90 W | 120 W | 60 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x mini-HDMI 2.0 |
公式価格 | $159 | $199 | $149 |
発売日 | 2015/08/20 | 2015/01/22 | 2014/02/18 |
CUDAコアはGTX 950の方が20%多く768基です。ベースクロックは同等ですが、ブーストクロックはGTX 950の方が9%高いです。L2キャシュはGTX 750 Tiの方が倍近く大きいです。VRAMはGDDR5 2GBと共通です。メモリ速度は、GTX 950の方が22%速く6.6 Gbpsです。メモリバスは128 bitと両者同じです。メモリ帯域幅はGTX 950の方が22%速く105.8 GB/sとなります。TDPは50%高く90Wです。バスインターフェースはPCIe 3.0×16と同じです。出力は1x DVI、1x HDMI 2.0、3x DisplayPort 1.4aです。価格は$10アップとなっています。
GTX 950は上位モデルであるGTX 960と同じGPUである「GM206」を採用しています。スペックを落として差別化を図っています。プロセス・トランジスタ数・ダイサイズは共通です。SM数はGTX 960の方が33%多く8基となります。CUDAコア数も33%増えて1024基です。ベースクロックはGTX 960の方が10%高く、ブーストクロックはGTX 950の方が少しだけ高いです。L2キャッシュは共通です。VRAMもGDDR5 2GBと変わっていません。
メモリ速度は5%速く7 Gbpsです。メモリバスは共通ですが、メモリ速度が少し速くなったことでメモリ帯域幅も少しだけ広いです。TDPは33%増えて120Wです。バスインターフェース及び出力は同じです。価格差は$40となっています。
AMD製グラフィックボードと比較
GTX 950 | R7 370 | |
---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | GCN 1.0 |
GPU | GM206 | Trinidad |
プロセス | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 29.4億 | 28.0億 |
ダイサイズ | 228 mm² | 212 mm² |
SM数 | 6 | 16 |
ROP数 | 32 | 32 |
CUDAコア | 768 | 1024 |
ベースクロック | 1024 MHz | 925 MHz |
ブーストクロック | 1188 MHz | 975 MHz |
L2キャッシュ容量 | 1024 KB | 512 KB |
VRAM | GDDR5 2GB | GDDR5 2GB |
メモリ速度 | 6.6 Gbps | 5.6 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 105.8 GB/s | 179.2 GB/s |
TDP | 90 W | 110 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x HDMI 1.4a 1x DisplayPort 1.2 |
公式価格 | $159 | $149 |
発売日 | 2015/08/20 | 2015/01/18 |
ベースクロックはGTX 950の方が10%高く、ブーストクロックもGTX 950の方が22%高いです。L2キャッシュ容量はGTX 950の方が多く倍です。VRAMはGDDR5 2GBとGTX 950と共通です。メモリ速度はGTX 950の方が18%速いです。メモリバスはR7 370の方が広く倍となっています。メモリ帯域幅はR7 370の方が73%広いです。TDPはR7 370の方が22%大きいです。バスインターフェースは共通です。R7 370の出力は2x DVI、1x HDMI 1.4a、1x DisplayPort 1.2です。GTX 950と比べるとDisplayPortの数が少ないです。価格差は$10でR7 370の方が安価です。
GeForce GTX 950ってどんなグラフィックボード?
$150–$200の価格帯でもっとも魅力的なモデルの一つ
GeForce GTX 950は、$159という価格で販売されていて$200以下の価格帯で最も魅力的なモデルの一つです。これまでこの価格帯を担っていたGTX 750 Ti($149)に取って代わることになります。結果的に競合モデルであるRadeon R7 370と同等の価格でより高いパフォーマンスを発揮する高コスパなグラフィックボードとなっています。
AMD製グラフィックボードのラインナップに食い込むことができました。もしかしたらNVIDIAは、Radeon R7シリーズの競合を生み出すためにGTX 950をリリースしたのかもしれません。それほどNVIDIAとしてはシェアを奪われていたのです。
FULL HD環境では設定を下げる必要がある
GTX 950は、Maxwell 2.0アーキテクチャのエントリークラスのグラフィックボードです。ゲーミング性能はそれほど高くなくFULL HD環境以下でのゲームプレイを考える必要があります。従来モデルよりも性能が伸びたとは言ってもエントリークラスであることに変わりはありません。FULL HD×60fpsを目指すのが理想の形です。タイトルによっては解像度を落としても設定調整が必要です。高設定にこだわりたいならGTX 960以上のグラフィックボードを選択すると良いでしょう。
搭載BTOパソコンの価格は税込11万円前後
GTX 950搭載モデルの価格帯は税込11万円前後とリーズナブルです。価格を重視したグラフィックボードなので想定通りだと言えます。コスト重視でゲーミングPCを購入したいなら候補に入れても良いと思います。また、競合モデルであるRadeon R7 370を搭載したBTOパソコンはほとんどなく実質GTX 950の一強です。当面の間は旧世代のGTX 750 Tiと併売されます。確かにGTX 750 Ti搭載モデルは価格は安いですが、性能を考えるとやはりGTX 950搭載モデルを選択するべきでしょう。GTX 750 Ti搭載モデルだと先は長くありません。
GeForce GTX 950搭載PC使用時のフレームレート一覧
実際のゲームプレイ中のフレームレートを計測しています。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Far Cry 4
Battlefield 4
Tomb Raider
GeForce GTX 950のその他ベンチマーク
消費電力
温度
当記事のまとめ
当記事では、GeForce GTX 950の性能スペック&ベンチマークについて紹介しました。GTX 950は、Maxwell 2.0アーキテクチャを採用したグラフィックボードです。28nmプロセスを採用しています。GTX 750 Tiよりも40%程度パフォーマンスが向上しています。同じ価格でより高い性能を得られることになります。もっとも当面の間はGTX 750 Tiも併売され価格調整が行われるでしょう。
Radeon R7 370よりも性能が高く安定したゲームプレイが可能です。GTX 950を搭載したモデルは税込11万円~購入できます。競合モデルであるRadeon R7 370を搭載したBTOパソコンのラインナップは少なく、GTX 950の独壇場です。低価格帯のゲーミングPCを購入したいと考えている方は必見です。
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-4770K |
マザーボード | ASUS Maximus VI Hero Intel Z87 |
メモリ | DDR3-1600 16GB |
HDD | WD Caviar Blue WD10EZEX 1 TB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
ソフトウェア | Windows 7 64-bit Service Pack 1 |