Ryzen 9 7900

管理人管理人

当記事では、Ryzen 9 7900の性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。2023年1月にRyzen 7000シリーズの省電力モデル(65W)が発売されました。三つのラインナップの最上位モデルです。すでに発売されているRyzen 9 7900Xよりもクロック周波数が抑えられていてかつ価格も安いモデルとなっています。

Ryzen 7000シリーズの場合AM5ソケットへと変更されたためプラットフォームの変更が必要です。どうしても価格が高くなってしまうということもあってRyzen 9 7900なら価格を中和できるという点で魅力的です。12コア24スレッドというスペックは維持されています。65Wという制限があることからRyzen 9 7900Xとの性能差はやや大きいです。オーバークロックで同等のパフォーマンスを期待できます。搭載BTOパソコンのライナップも増えてきていて候補に入れても良いでしょう。

(+) 12コア24スレッドとスペックが高い
(+) 省電力性が高い
(+) 搭載モデルのラインナップが多い
(-) Ryzen 9 7900Xとの性能差が大きい
(-) AM5プラットフォームコストが高い

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Ryzen 9 7900の基本スペック

世代第5世代
アーキテクチャZen 4
(Raphael)
プロセス5nm
コア/スレッド数12 / 24
定格クロック4.30 GHz
最大クロック5.40 GHz
L2キャッシュ12MB
L3キャッシュ64MB
対応メモリDDR5-5200
内蔵グラフィックスRadeon Graphics
TDP65W
PPT142W
価格$429
(69,800円)
発売日2023/01/14

目次

Ryzen 9 7900のおすすめ用途

デュアル動画視聴動画編集動画投稿RAW現像マンガ ゲーム 
dulamonitor
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gamedeveloper
デイトレ実況デザインDTM SkypeCAD ビジネス
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Ryzen 9 7900は性能が高く幅広い用途に対応できるCPUです。消費電力も抑えられいて扱いやすいモデルです。12コアが全てPコアというのは強力です。基本的に対応できない用途はないと考えて良いと思います。ゲームプレイやゲーム実況については下位モデルのRyzen 7 7700X/Ryzen 7 7700でも同等のパフォーマンスを期待できるため、Ryzen 9 7900を積極的に選ぶ理由は見つかりません。

高リフレッシュレートでのゲームプレイとなると電力制限がネックとなることがあります。中上級者の方であれば電力制限をすれば良いと思います。3D CADはCPU負荷が高くRyzen 9 7900XやRyzen 9 7950Xなどの上位モデルの方が好ましいです。もちろんRyzen 9 7900でも必要十分な性能を有していることは間違いありません。オーバークロックをするという裏技も用意されています。

Ryzen 9 7900のスペック比較

AMD製CPUと比較

製品名9 79009 7900X9 5900X
コードネームZen 4
(Raphael)
Zen 4
(Raphael)
Zen 3
(Vermeer)
トランジスタ数131.4億131.4億41.5億
プロセス5nm5nm7nm
ダイサイズ2x 71 mm²2x 71 mm²2x 81 mm²
I/Oプロセス6nm6nm12nm
I/Oダイサイズ124.7 mm²124.7 mm²124 mm²
コア121212
スレッド数242424
定格クロック4.3GHz4.7GHz3.7GHz
最大クロック5.4GHz5.6GHz4.8GHz
オーバークロック
L2キャッシュ12MB12MB6MB
L3キャッシュ64MB64MB64MB
メモリタイプDDR5-5200DDR5-5200DDR4-3200
CPU内蔵グラフィックスRadeon GraphicsRadeon Graphics非搭載
PCI-ExpressGen 5Gen 5Gen 4
CPUクーラー××
TDP65W170W105W
PPT142W230W-
価格
(実売価格)
$429
(69,800円)
$549
(68,799円)
$549
(47,680円)
発売日2023年01月14日2022年09月27日2020年11月05日
Ryzen 9 7900は、Ryzen 9 7900Xのクロック周波数を引き下げたモデルと考えて間違いありません。基本的なスペックは共通です。プロセスやダイサイズも同等ですね。12コア24スレッドというスペックを持っています。定格クロックはRyzen 9 7900の方が8%低く、最大クロックも4%低いです。TDPを65Wに抑えるためです。

Ryzen 9 7900もオーバークロックに対応しています。CPUクーラー同梱も魅力ですね。通常の用途では別途用意する必要がありませんが、電力制限やオーバークロックを考えている場合は高性能なCPUクーラーを用意すると良いですね。TDPは65WでRyzen 9 7900Xのわずか40%に留まります。PPTも60%弱とかなり抑えられていることがわかります。価格は$120安価です。国内の販売価格は逆転中でRyzen 9 7900の方が高いです。

最後に旧世代のRyzen 9 5900Xと簡単に比較していく。トランジスタ数は3倍です。プロセスも7nm→5nm、I/Oプロセスも12nm→6nmへと微細化されています。12コア24スレッドとスペックは変わっていません。定格クロックが16%高く、最大クロックも13%高いです。Ryzen 9 5900Xもオーバークロック対応です。L2キャッシュは倍の12MBです。L3キャッシュ容量は64MBと変わりません。

メモリタイプがDDR4-3200からDDR5-4800へと変更されました。CPU内蔵グラフィックスが搭載されているのもハイライトです。トランジスタ数が増えたのはRadeon Graphics搭載が占める割合が大きいです。PCI-ExpressもGen 4からGen 5へと変更されています。TDPは40%低く65Wです。実売価格ではRyzen 9 5900Xの方が22,120円安いです。性能差を考えると妥当な水準だと思います。

Intel製CPUと比較

9 7900i7-13700K
コードネームZen 4
(Raphael)
Raptor Lake
トランジスタ数131.4億-
プロセス5nm10 nm
ダイサイズ2x 71 mm²257 mm²
I/Oプロセス6nm-
I/Oダイサイズ122 mm²-
コア1216
(8P+8E)
スレッド数2424
定格クロック(P)4.3GHz3.4GHz
最大クロック(P)5.4GHz5.4GHz
定格クロック(E)-2.5GHz
最大クロック(E)-4.2GHz
オーバークロック
L2キャッシュ12MB24MB
L3キャッシュ64MB30MB
メモリタイプDDR5-5200DDR5-5600
DDR4-3200
CPU内蔵グラフィックスRadeon GraphicsUHD Graphics 770
PCI-ExpressGen 5Gen 5
CPUクーラー×
TDP65W125W
PPT142W253 W
価格
(実売価格)
$429
(69,800円)
$409
(63,315円)
発売日2023年01月14日2022年10月20日
同じ価格帯のIntel第十三世代のCore i7-13700Kと比較していきます。Core i7-13700Kは10nmプロセスを採用したCPUです。ダイサイズは257m㎡です。ハイブリッドコアアーキテクチャを採用していて16コア24スレッドというスペックです。8つのPコアと8つのEコアを搭載しています。Ryzen 9 7900は全てPコア相当ということになります。物理コア自体はCore i7-13700Kの方が33%多いです。スレッド数はどちらのモデルも24です。

Pコアの定格クロックはRyzen 9 7900の方が27%高いです。最大クロックはいずれも5.4GHzです。Core i7-13700KにはEコアを搭載していて定格クロック2.5GHz、最大クロック4.2GHzとなっています。Core i7-13700Kもオーバークロックに対応しています。L2キャッシュはCore i7-13700Kの方が多く24MBです。一方で、L3キャッシュ容量はRyzen 9 7900の方が多く64MBです。

メモリタイプについてはCore i7-13700KではDDR5-5600だけではなく、DDFR4-3200もサポートしています。Ryzen 9 7900はDDR5メモリのみです。Core i7-13700KもCPU内蔵グラフィックスを搭載しています。PCI-ExpressはGen 5対応です。Core i7-13700Kは倍率ロックフリーモデルでCPUクーラーは非同梱です。TDPはCore i7-13700Kの方が92%高く、PPTもCore i7-13700Kの方が78%高いです。価格差は$20です。実売価格ではCore i7-13700Kの方が6,385円安価です。

Ryzen 9 7900ってどんなCPUなの?

12コア24スレッドと高いスペックを持つモデル

Ryzen 9 7900は、12コア24スレッドと高いスペックを持つCPUとなっています。TDP 65W(Non-Xシリーズ)の最上位モデルです。16コア32スレッドの65Wモデルはありません。Ryzen 9 7900Xよりも10%-15%程度性能は劣りますが、性能自体は高いです。かつてのフラグシップモデルであるRyzen 9 5950Xと同程度の性能を発揮することもあるほどです。

動画編集・動画エンコード・ゲームプレイ・3D CADなどの用途に対応できます。Ryzen 7000シリーズは65Wモデルでもオーバークロックができます。オーバークロックをすれば上位モデルであるRyzen 9 7900Xと同等のパフォーマンスを発揮します。CPU同梱の純正クーラー(Wraith Prism)でもある程度は対応できます。もちろんより高みを目指すなら水冷CPUクーラーや大型のクーラーを選択するべきでしょう。コストパフォーマンスの観点からも優秀なモデルだと言えます。

省電力性が高い

Ryzen 9 7900は省電力性の高いモデルでそこが強みとなっています。Ryzen 9 7900Xよりも40%程度消費電力が抑えられています。PPTも88WとXモデルよりも33%低いです。他のRyzen 7000シリーズと比べてもRyzen 9 7900は温度のコントロールもうまく行われているように思います。

競合モデルであるCore i7-13700Kよりも性能は劣りますが、省電力性の高さでは上です。電力解除を行えばより高いクロック周波数を実現できます。その場合でも省電力性の高さは健在です。人によって柔軟にCPUの立ち位置を変えられるのはおもしろいポイントです。Ryzen 9 7900Xの購入を考えているならRyzen 9 7900を候補にする方が良いと思います。

搭載モデルのラインナップが多く価格も下がってきた

Ryzen 9 7900を搭載したBTOパソコンのラインナップが増えてきました。パソコンショップセブンからはグラフィックボード非搭載モデルもリリースされています。ビジネスモデルとして通用します。グラフィックボード搭載モデルよりは安価です。Ryzen 7000シリーズでは新しいAM5が必要で、プラットフォームコストが掛かることを考えると価格も健闘しているように思います。これはいい意味で想定外です。

ただし、競合モデルのCore i7-13700K搭載モデルよりも価格は高いです。Core i7-13700もリリースされて厳しい戦いになりそうです。もう少しRyzen 9 7900の価格が下がると選びやすくなります。そうなるためには需要が大きくなる必要がありますね。メモリやマザーボードの価格が下がればユーザーは飛びつくはずです。魅力的なモデルであることは間違いないからです。

Ryzen 9 7900のベンチマーク

現在ベンチマーク調査中です。完了次第追加する予定です。

Ryzen 9 7900搭載のおすすめBTOパソコン

SR-ar9-9060A/S7/W11(セブン)

SR-ii9-9460AS7W11LW価格:195,580円(税込)
CPU:Ryzen 9 7900
GPU:Radeon Graphics
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載

公式
パソコンショップが販売するモデルです。ゲーミングPCというカテゴリーに含まれています。Ryzen 9 7900は内蔵グラフィックスを搭載していますが、ゲームプレイに対応できるほどの性能を持っていません。実際はビジネスモデルと考えるべきでしょう。CPUクーラーはCPU付属のWraith Prismを搭載しています。必要十分な性能を持っていると言えます。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 500GB NVMeという構成です。電源ユニットは500W BRONZEを採用しています。PCケースにはDeepCool MACUBE 110を採用しています。ミニタワーケースを採用しているのが特徴です。クリアガラスパネル採用でデザイン性も優れています。

GALLERIA XA9R-R47T 7900搭載(ガレリア)

GALLERIA XA7C-R70S価格:329,980円(税込)
CPU:Ryzen 9 7900
GPU:GeForce RTX 4070 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載

公式
Ryzen 9 7900×RTX 4070 Ti搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCです。税込32万円台と価格は高めです。ハイエンドクラスのグラフィックボードとのバランスはまずまずです。4K環境でのゲームプレイにも最適です。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 1TB NVMeと構成も充実しています。電源ユニットは850W GOLDを採用しています。マザーボードのチップセットはB650です。

LEVEL-R7X7-LCR79-VLX(パソコン工房)

LEVEL-R7X6-LCR59X-DYX価格:444,800円(税込)
CPU:Ryzen 9 7900
GPU:GeForce RTX 4080
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載

公式
LEVEL-R7X7-LCR79-VLXはRyzen 9 7900×RTX 4080搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCです。CPUクーラーは120mm水冷クーラーが選択されています。税込444,800円と高額なモデルです。グラフィックスにはRTX 4080を搭載していて4K環境+レイトレーシングでのゲームプレイにも対応可能です。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実しています。電源ユニットは1000W PLATINUMを搭載しています。マザーボードのチップセットはX670です。

当記事のまとめ

管理人管理人

当記事では、Ryzen 9 7900の性能スペック&搭載BTOパソコン紹介について紹介しました。Ryzen 9 7900は、省電力性の高い無印シリーズにおける最上位モデルです。12コア24スレッドと高いスペックを持ち、従来モデルのRyzen 9 5950Xと同等のパフォーマンスを発揮します。コア数の多いCore i7-13700Kよりもパフォーマンスは劣ります。Core i7-13700Kとの性能差を考えると、Ryzen 9 7900の価格はぐっと下がるはずです。

搭載BTOパソコンのラインナップは増えて来ました。ドスパラ・パソコン工房・パソコンショップセブンなどで搭載モデルが販売されています。Core i7-13700K搭載モデルと比べると価格は高いですが、新しいAM5プラットフォーム導入コストを考えると健闘していると思います。残念ながらここからCore i7-13700K搭載モデルよりも価格が下がることはないでしょう。Ryzen 9 7900はAM5の将来性に掛けるAMDファンの方向けだと言えます。

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