当記事では、Ryzen 5 6600Hの性能スペック及び搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Ryzen 5 5600Hの後継モデルで低価格帯のゲーミングノートPC/クリエイターノートPCを支える存在になるでしょう。Zen 3+アーキテクチャを採用した新しいCPUです。6コア12スレッドとRyzen 5 5600Hと変わりませんが、クロック周波数の引き上げやメモリ周りの改善などでパフォーマンスを引き上げています。
今はまだ市場には旧世代のRyzen 5 5600H搭載モデルが多いですが、夏に向けてRyzen 5 6600H搭載モデルが増えて来るのではないかと思います。競合モデルであるIntel Core i5-12500Hと比較しながらスペックや性能を見ていきましょう。価格的な優位性を見出せたら良いですね。
Ryzen 5 6600Hの基本スペック
世代 | 第4世代 |
開発コード | Rembrandt(Zen 3+) |
コア/スレッド数 | 6 / 12 |
クロック周波数 | 3.30 GHz |
ブーストクロック | 4.50 GHz |
L3キャッシュ | 16MB |
内蔵グラフィックス | Radeon 660M |
TDP | 45W |
発売日 | 2022年1月 |
価格 | - |
目次
Ryzen 5 6600Hのおすすめ用途
動画視聴 | Skype | ビジネス | デュアル | デイトレ | マンガ | デザイン |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◯ | ◯ |
RAW現像 | 動画編集 | 動画投稿 | DTM | ゲーム | 実況 | CAD |
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | △ | △ |
もちろん本格的に行うのであれば上位モデルであるRyzen 7シリーズの方が好ましいです。なお、ゲームプレイについてはグラフィックボードを搭載したケースを想定しています。CPU内蔵グラフィックスの処理性能が高くなったとは言ってもさすがにおすすめできるほど性能が高いわけではないです。ゲーム実況や3D CADをするには性能不足です。
Ryzen 7 6800Hのスペック比較
AMD製CPUと比較
Ryzen 5 6600H | Ryzen 5 5600H | |
---|---|---|
コードネーム | Zen 3+ | Zen 3 |
開発コード | Rembrand | Cezanne |
プロセス | 6nm | 7nm |
トランジスタ数 | - | 107億個 |
ダイサイズ | 208 mm² | 180 mm² |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 |
ベースクロック | 3.3GHz | 3.3GHz |
ターボクロック | 4.5GHz | 4.2GHz |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB |
メモリ | DDR5-4800 LPDDR5-6400 | DDR4-3200 LPDDR4-4266 |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon 660M | Radeon Graphics |
グラフィックコア | 6 | 7 |
グラフィック周波数 | 1900MHz | 1800MHz |
PCI-Express | 4.0 | 3.0 |
TDP | 45W | 35W-54W |
価格 | - | - |
発売日 | Q1 2022 | Q1 2021 |
ベースクロックは3.3GHzと変わっていませんが、ターボクロックは8%高く4.5GHzとなりました。L3キャッシュ容量は16MBと共通です。メモリについてはDDR4からDDR5へとアップグレードされました。転送効率の向上によって帯域幅が拡張しています。純粋なCPU性能だけではなくCPU内蔵グラフィックスのパフォーマンスにも効果があります。
CPU内蔵グラフィックスはRadeon GraphicsからRadeon 660Mへと強化されています。DDR5メモリ対応も相まって高いパフォーマンスを期待できます。PCI-ExpressはGen 4.0をサポートしています。TDPは45Wです。Ryzen 5 5600Hが発売されてちょうど一年後のリリースということになります。次世代モデルであるZen 4アーキテクチャが出るまでの繋ぎということですね。
Intel製CPUと比較
Ryzen 5 6600H | Core i5-12500H | Core i5-11400H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Zen 3+ | Alder Lake | Tiger Lake |
開発コード | Rembrand | - | - |
プロセス | 6nm | 10nm | 10nm |
トランジスタ数 | - | - | - |
ダイサイズ | 208 mm² | - | - |
コア/スレッド | 6/12 | 12/16 | 6/12 |
ベースクロック | 3.3GHz | 2.5GHz | 2.7GHz |
ターボクロック | 4.5GHz | 4.5GHz | 4.5GHz |
ベースクロック | - | 1.8GHz | - |
ターボクロック | - | 3.3GHz | - |
L3キャッシュ | 16MB | 18MB | 12MB |
メモリ | DDR5-4800 LPDDR5-6400 | DDR5-4800 LPDDR5-5200 DDR4-3200 LPDDR4x-4267 | DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | Radeon 660M | Iris Xe Graphics | UHD Graphics 750 |
グラフィックコア | 6 | 80 | 16 |
グラフィック周波数 | 1900MHz | 1300MHz | 1450MHz |
PCI-Express | Gen 4.0 | Gen 4.0 | Gen 4.0 |
TDP | 45W | 45W | 45W |
価格 | - | - | - |
発売日 | Q1 2022 | Q1 2022 | Q2 2021 |
対応メモリはCore i5-11400HではDDR4-3200と旧世代のものとなっています。CPU内蔵グラフィックスはUHD graphics 750です。性能はRadeon 660Mの方が上です。グラフィックコアはUHD Graphics 750の方が2.6倍です。グラフィック周波数はRyzen 5 6600Hの方が30%以上高いです。PCI-ExpressはどちらもGen 4.0をサポートしています。TDPは45Wと共通です。
現行のAlder Lake世代のCore i5-12500HもCore i5-11400Hと同じ10nmプロセスを採用しています。Core i5-12500Hは、ハイブリッドコアアーキテクチャを採用していて12コア16スレッドというスペックです。6コア12スレッドのRyzen 5 6600Hよりもかなりスペックが高いです。内訳は4つのPコアと8つのEコアを搭載しています。物理コアはRyzen 5 6600Hの倍です。
ベースクロックはRyzen 5 6600Hの方が33%高く、ターボクロックはどちらも4.5GHzです。Ryzen 5 6600HにはEコアは搭載されていません。L3キャッシュはCore i5-12500Hの方が13%多く18MBとなっています。対応メモリはDDR5-4800及びLPDDR5-5200もサポートしています。CPU内蔵グラフィックスはUHD Graphics 750からIris Xe Graphicsへと強化されています。それでもRadeon 660Mにはお呼びません。PCI-Expressは4.0と共通です。TDPは45Wです。
Ryzen 5 6600HってどんなCPUなの?
6コア12スレッドの高パフォーマンスモデル
Ryzen 5 6600Hは、6コア12スレッドの高パフォーマンスモデルです。同じ6コア12スレッドというスペックを持つIntel第十一世代のCore i5-11400Hと比べると20%以上もマルチスレッド性能が高いです。6コア12スレッドのCPUの中ではトップクラスのパフォーマンスを誇ります。コアが少ない分省電力性に優れています。洗練されたZen 3+アーキテクチャは魅力的です。
Intel第十二世代のCore i5-12500Hと比べると完敗です。マルチスレッド性能でもシングルスレッド性能でも大きく差を付けられています。ハイブリッドコアアーキテクチャは性能と省電力のバランスが取れていて、Ryzen 5 6600Hにとっては価格的な優位性がない限り厳しい戦いとなりそうです。Zen 4アーキテクチャを採用した次世代モデルに期待するしかないですね。
競合モデルよりも内蔵グラフィックスの性能が高い
Ryzen 5 6600HではグラフィックスにRadeon 660Mを搭載しています。従来モデルのRadeon Graphicsよりも50%程度向上しています。競合モデルであるCore i5-12500H搭載のIntel Iris Xe Graphicsよりもグラフィックス処理性能が高いです。Radeon 660Mは、CPU内蔵グラフィックスとしての性能は高いですが、FULL HD環境でのゲームプレイを思う存分楽しみたいと考えている方には不向きです。
ゲームプレイなら設定など妥協すればある程度対応可能です。動画編集やWEBデザインでも有利になりますね。外付けのグラフィックボードほどの性能が不要だという方におすすめです。グラフィックボード非搭載モデルのラインナップが増えてくればビジネスノートPCとしても魅力的になるでしょう。
旧モデルであるRyzen 5 6600Hとの併売が続く
Ryzen 5 6600Hがリリースされても旧世代のRyzen 5 5600Hとの併売が続いています。Ryzen 5 5600HからRyzen 5 6600Hでは大幅に性能が向上したわけではないため正直Ryzen 5 6600Hを選んだからといってできることが大きく変わるということはないです。価格が抑えられているなら旧世代のRyzen 5 5600Hは魅力的なCPUだと言えます。
Ryzen 5 5600Hの場合搭載BTOノートパソコンのラインナップも豊富でたくさんのBTOメーカーやモニターサイズから選択可能です。最新モデルにこだわりたい方はもう少し待ってみても良いと思います。同時に競合モデルであるCore i5-12500H搭載モデルと比較しましょう。
Ryzen 5 6600Hのベンチマーク
Cinebench R23
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
Watch Dogs Legion
Ryzen 5 6600H搭載のおすすめBTOノートパソコン
New Dell G15 Ryzen™ Edition プレミアム(RTX3050搭載)(Dell)
価格:129,583円(税込)
CPU:Ryzen 5 6600H
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Ryzen 5 6600Hの性能スペック&搭載BTOノートパソコンについて紹介しています。Ryzen 5 6600Hは、Ryzen 5 5600Hの後継モデルでアーキテクチャがZen 3+へとマイナーチェンジが行われています。6コア12スレッドというスペックながら高いパフォーマンスを発揮します。
動画編集・画像編集・ゲームプレイなどできることは多いです。Ryzen 5 6600Hを搭載したモデルのラインナップはまだまだ多くありません。旧世代のRyzen 5 5600H搭載モデルと比較しながら購入を検討すると良いと思います。Ryzen 5 5600H搭載モデルは価格が抑えられていて選びやすさがある状況です。
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