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当記事では、「GeForce GTX 960の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。2015年1月にGTX 760の後継モデルであるGTX 960が発売されました。新しいシリコンであるGM206が使用されています。FULL HD環境でのゲームプレイを考えている方向けです。多くのゲーマーが待ち望んだミドルクラスのグラフィックボードです。
従来モデルの2014年9月に発売されたMaxwell世代の第一弾であるGTX 980・GTX 970に次ぐモデルということになります。前評判としてはこれら上位モデルと比べるとやや驚きは少ないかもしれません。競合モデルはAMDのRadeon R9 285やRadeon R9 280Xです。なお、GTX 960には後発モデルとしてGPUメモリ容量4GBもありますが、市場にはほとんど出回っておらず当ページでも2GBのレビューとなっています。
(+) FULL HD環境に適したグラフィックボード
(+) GTX 760よりも15%程度性能が高い
(-) GTX 970と比べるとインパクトが薄い
(-) 競合モデルの存在が脅威となる
目次
GeForce GTX 960の性能スペック紹介
GeForce製グラフィックボードと比較
GTX 960 | GTX 970 | GTX 760 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | Maxwell 2.0 | Kepler |
GPU | GM206 | GM204 | GK104 |
プロセス | 28 nm | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 29.4億 | 52億 | 35.4億 |
ダイサイズ | 228 mm² | 398 mm² | 294 mm² |
SM数 | 8 | 13 | 6 |
L2キャッシュ容量 | 1024 KB | 1792 KB | 512 KB |
ROP数 | 32基 | 56基 | 32基 |
CUDAコア | 1024 | 1664 | 1152 |
ベースクロック | 1127 MHz | 1050 MHz | 980 MHz |
ブーストクロック | 1178 MHz | 1178 MHz | 1032 MHz |
VRAM | GDDR5 2GB | GDDR5 4GB | GDDR5 2GB |
メモリ速度 | 7 Gbps | 7 Gbps | 6 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 112.2 GB/s | 224.4 GB/s | 192.3 GB/s |
TDP | 120 W | 148 W | 170 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x HDMI 1.4a 1x DisplayPort 1.2 |
公式価格 | $199 | $329 | $249 |
発売日 | 2015/01/22 | 2014/09/19 | 2013/06/25 |
SM数は33%増えて8つです。L2キャッシュは倍増で1024 KBです。ROP数は32基となっています。CUDAコアは11%少なく1024基です。ベースクロックはGTX 960の方が15%高く、ブーストクロックはGTX 960の方が14%高いです。GPUメモリ容量はGDDR5 2GBです。メモリ速度はGTX 960の方が16%速いです。メモリバスはGTX 760の方が広く256 bitです。メモリ帯域幅もGTX 760の方が72%広くなっています。
TDPは35%低く120Wです。バスインターフェイスは共通です。出力は、1x DVI・1x HDMI 2.0・3x DisplayPort 1.4aです。価格は$50安くなりました。全体的に見るとGTX 760よりもダウングレードされている部分もありますが、アーキテクチャが変わり数値以上の性能を発揮します。
上位モデルのGTX 970になると一回り大きいGM204を搭載しています。プロセスは共通ですが、トランジスタ数は78%増えて、ダイサイズも75%大きくなります。SM数は52%多く13です。L2キャッシュは1792 KBでROP数は56基です。CUDAコアは62%多く1664です。ベースクロックはGTX 960の方が7%高いですが、ブーストクロックはどちらも1178MHzです。
GPUメモリ容量は倍の4GBとなります。メモリ速度は7Gbpsと共通です。メモリバスが256 bitと強化されてメモリ帯域幅も224.4 GB/sとGTX 960の倍えす。TDPは24%高く148Wです。バスインターフェイス・出力は共通です。価格は$130高く$329です。
AMD製グラフィックボードと比較
GeForce GTX 960 | Radeon R9 285 | |
---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | GCN 3.0 |
GPU | GM206 | Tonga |
プロセス | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 29.4億 | 50.0億 |
ダイサイズ | 228 mm² | 366 mm² |
SM数 | 8 | 28 |
L2キャッシュ容量 | 1024 KB | 512 KB |
ROP数 | 32基 | 32基 |
CUDAコア | 1024 | 1792 |
ベースクロック | 1127 MHz | - |
ブーストクロック | 1178 MHz | 918 MHz |
VRAM | GDDR5 2GB | GDDR5 2GB |
メモリ速度 | 7 Gbps | 5.5 Gbps |
メモリバス | 128 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 112.2 GB/s | 176.0 GB/s |
TDP | 120 W | 190 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x HDMI 1.4a 1x DisplayPort 1.2 |
公式価格 | $199 | $199 |
発売日 | 2015/01/22 | 2014/09/02 |
CUDAコアはR9 285の方が75%多く1792となります。ブーストクロックはGTX 960の方が28%高く1178 MHzです。VRAMはGDDR5 2GBと共通です。メモリ速度はGTX 960の方が30%速く7 Gbpsとなっています。メモリバスはR9 285の方が広く256 bitです。メモリ帯域幅はR9 285の方が58%広く176.0 GB/sとなっています。TDPはR9 285の方が59%高く190Wです。バスインターフェイスは共通です。R9 285の出力は2x DVI、1x HDMI 1.4a、1x DisplayPort 1.2です。公式価格は$199と共通です。
GeForce GTX 960ってどんなグラフィックボード?
従来モデルから順当な進化を遂げる
GeForce GTX 960は、従来モデルのGTX 760から順当な進化を遂げたモデルだと言えます。GTX 760がリリースされて1年半近くも経過していることを考えると少し物足りなさがあるかもしれません。スペック的にはCUDAコアが少なくなったり、メモリ周りがダウングレードされたりと不安な面がありますが、しっかりと性能が向上しています。そこは新しいアーキテクチャの勝利です。価格も抑えられていて多くのゲーマーにとって選びやすさがあります。
GTX 960は、FULL HD環境でのゲームプレイを想定している方にとって魅力的なモデルです。それ以上の解像度を狙うならGTX 970以上のモデルを選択するべきです。GTX 960の性能は想像できる範囲内に収まっているように思えます。GTX 980やGTX 970などの上位モデルほどの革新性があるわけではないのは残念ですね。GTX 970になるとツーランクパフォーマンスが向上してよりこだわりのゲーム環境を構築できます。
省電力性に優れたグラフィックボード
GeForce GTX 960は省電力性に優れたグラフィックボードとなっています。従来モデルのGTX 760よりも20%近くも消費電力が抑えられているのは高評価です。GTX 960の魅力は、性能ではなくこの省電力の高さだと言えるかもしれません。性能的にはそれほど劇的に進化したわけではありません。NVIDIAとしてもGTX 760所有者をターゲットしているわけではないのではないかと思います。
それより以前のGTX 660やGTX 650 Tiなどの所有者が買い替え対象になるでしょう。消費電力が抑えられているという点でも換装しやすいと思います。旧世代のグラフィックボードを使用している方にとっては非常に魅力的な選択肢となります。ただし、消費電力を考えないのであればRadeon R9 290XやRadeon R9 285なども候補に入れると良いですね。
GeForce GTX 960搭載PC使用時のフレームレート一覧
実際のゲームプレイ中のフレームレートを計測しています。FULL HD環境、WQHD環境の2つのパターンでのfpsをまとめています。すべて最高設定です。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Far Cry 4
Battlefield 4
Tomb Raider
GeForce GTX 960のその他ベンチマーク
消費電力
温度
当記事のまとめ
当記事では、GeForce GTX 960の性能スペック&ベンチマークについて紹介しました。GTX 960は、Maxwell 2.0アーキテクチャのグラフィックボードでGTX 980及びGTX 970に次いで高い性能を持っています。メインターゲットはFULL HDでのゲームプレイを考えている方です。最高設定ではタイトルによっては60fps以下になってしまうため設定を下げる必要がある点は理解しておきましょう。競合モデルのRadeon R9 285よりも省電力性が高くかつ性能も上回っています。何よりも安定感の高さが魅力と言えるかもしれません。販売価格が同等ならGTX 960を選ぶことをおすすめします。
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当ページベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-4770K |
マザーボード | ASUS Maximus VI Hero Intel Z87 |
メモリ | DDR3-1600 16GB |
HDD | WD Caviar Blue WD10EZEX 1 TB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
ソフトウェア | Windows 7 64-bit Service Pack 1 |