当記事では、Core i7-13700Kの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。Core i7-13700Kは、Core i7-12700Kと同じ10nmプロセスを採用したCPUです。ハイブリッドコアアーキテクチャを採用していて競合モデルであるRyzen 7 7700Xよりも高いスペックを持っています。
16コア24スレッドは、旧世代のフラグシップモデルであるCore i9-12900Kと同等です。ゲーム適性も高くゲーミング向け最強のモデルと言っても過言ではありません。もちろん性能の高さからクリエイターPCにも採用されています。
(+) 16コア24スレッドと高いスペックを持つ
(+) Ryzen 7 7700Xを上回る性能を持つ
(+) トップクラスのゲーミング性能を発揮する
(-) 10nmプロセスを維持している
(-) 消費電力がやや高い
(-) 搭載モデルの価格は高め
Core i7-13700Kの基本スペック
世代 | 第13世代 |
アーキテクチャ | Raptor Lake |
コア/スレッド数 | 16(8+8) / 24(16+8) |
定格クロック(P) | 3.40 GHz |
最大クロック(P) | 5.40 GHz |
定格クロック(E) | 2.50 GHz |
最大クロック(E) | 4.20 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 |
L2キャッシュ | 24 MB |
L3キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 253W |
価格 | $409 |
目次
Core i7-13700Kのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | 動画投稿 | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
ゲームプレイ・ゲーム実況・3D CADについてはCPUだけで評価すれば問題ありません。適正はグラフィックボードの性能に大きく依存します。デュアル環境構築・動画視聴・デイトレ・Skypeなどの用途ではオーバースペックです。Core i5シリーズやCore i3シリーズでも対応可能です。
Core i7-13700Kのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i7-13700K | Core i7-12700K | |
---|---|---|
コードネーム | Raptor Lake | Alder Lake |
プロセス | 10nm | 10nm |
トランジスタ数 | - | - |
ダイサイズ | 257 mm² | 215 mm² |
トータルコア数 | 16 | 12 |
トータルスレッド数 | 24 | 20 |
Pコア(スレッド) | 8(16) | 8(16) |
Eコア(スレッド) | 8(8) | 4(4) |
定格クロック(P) | 3.4GHz | 3.6GHz |
最大クロック(P) | 5.4GHz | 5.0GHz |
定格クロック(E) | 2.5GHz | 2.7GHz |
最大クロック(E) | 4.2GHz | 3.8GHz |
オーバークロック | ◯ | ◯ |
L2キャッシュ | 24MB | 12MB |
L3キャッシュ | 30MB | 25MB |
メモリタイプ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 770 |
PCI-Express | Gen 5 | Gen 5 |
PBP | 125W | 125W |
MTP | 253W | 190W |
価格 (実売価格) | $409 (72,250円) | $409 (59,780円) |
発売日 | 2022年10月20日 | 2021年11月04日 |
コア・スレッドは12コア20スレッドから16コア24スレッドと引き上げられています。Core i7-13700KではEコアが倍増となりました。つまり、旧世代のCore i9-12900Kと同等です。Pコア・Eコア共に定格クロックが0.2GHzずつ引き下げられていますが、最大クロックはそれぞれ0.4GHz高くなっています。最大クロックが引き上げられた分性能面では有利ですね。Core i7-13700Kもオーバークロックに対応したCPUです。
L2キャッシュは倍増で24MBとなりました。L3キャッシュも20%アップで30MBです。対応メモリはより高クロックなDDR5-5600をサポートしています。DDR4-3200に対応しているのもポイントです。CPU内蔵グラフィックスはUHD Graphics 770と共通です。グラフィック周波数が少しだけ高くなっていますが、パフォーマンス面で大きく変わることはありません。
PCI-ExpressはGen 5をサポートしています。PBPは125Wと同じですが、MTPは33%高く253Wとなります。MSRPは$409と変わっていません。実売価格では12,470円の差があります。性能差を考えると割安感があるように思います。
AMD製CPUと比較
Core i7-13700K | Ryzen 7 7700X | |
---|---|---|
コードネーム | Raptor Lake | Zen 4 |
プロセス | 10nm | 5nm |
トランジスタ数 | - | 65.7億 |
ダイサイズ | 257 mm² | 70 mm² |
I/Oプロセス | - | 6 nm |
I/Oダイサイズ | - | 124.7 mm² |
トータルコア数 | 16 | 8 |
トータルスレッド数 | 24 | 16 |
Pコア(スレッド) | 8(16) | 8(16) |
Eコア(スレッド) | 8(8) | - |
定格クロック(P) | 3.4GHz | 4.5GHz |
最大クロック(P) | 5.4GHz | 5.4GHz |
定格クロック(E) | 2.5GHz | - |
最大クロック(E) | 4.2GHz | - |
オーバークロック | ◯ | ◯ |
L2キャッシュ | 24MB | 8MB |
L3キャッシュ | 30MB | 32MB |
メモリタイプ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | Radeon Graphics |
PCI-Express | Gen 5 | Gen 5 |
TDP | 125W | 105 W |
PPT | 253W | 142 W |
価格 (実売価格) | $409 (72,250円) | $399 (63,980円) |
発売日 | 2022年10月20日 | 2022年09月27日 |
Ryzen 7 7700XはRyzen 7 5700Xと同じ8コア16スレッドのCPUです。Core i7-13700KのPコアと同等です。Ryzen 7 7700XにはEコアは搭載されていませんので、トータルコア・トータルスレッド数では大きく劣ります。Pコアの定格クロックはRyzen 7 7700Xの方が33%高く、最大クロックはどちらも5.4GHzです。Ryzen 7 7700Xもオーバークロックに対応しています。
L2キャッシュはCore i7-13700Kの方が3倍多く24MBです。L3キャッシュはRyzen 7 7700Xの方が7%多く32MBとなります。Ryzen 7 7700XはメモリがDDR5固定でDDR4には対応していません。Ryzen 7000シリーズからCPU内蔵グラフィックスにRadeon Graphicsが搭載されています。
PCI-ExpressはGen 5をサポートしています。TDPはCore i7-13700Kの方が20%高く、PPTもCore i7-13700Kの方が78%高いです。スペックが高い分Core i7-13700Kは消費電力が高くなっています。MSRPは$10の差でCore i7-13700Kの方が高いですが、実売価格では8,270円とやや大きいです。性能差があることを考えると納得できるでしょう。
Core i7-13700KってどんなCPUなの?
現行トップ3に入る高い処理性能を持つモデル
Core i7-13700Kは、発売時点でトップ3に入る高い性能を持つCPUです。上位にはCore i9-13900K・Ryzen 9 7950Xがいるだけです。従来モデルのフラグシップモデルであるCore i9-12900Kと同じ16コア(8Pコア+8Eコア)24スレッドというスペックを持っています。Core i7-12700Kと比べてEコアが4コアから8コアへと倍増です。スペックで見た通りL2キャッシュ・L3キャッシュも増えました。これは主にゲームプレイにおいて有利になります。
価格帯的には上位モデルに当たるRyzen 9 7900Xよりも性能が高いです。CPUコアがGolden CoveからRaptor Coveに変わって高いパフォーマンスを発揮します。ゲーム実況や動画編集などのクリエイター作業からゲームプレイまで幅広い用途に対応可能です。その高い性能から多くのユーザーにとってはこのCore i7-13700Kでも十分と言えるかもしれません。
ゲーミング性能が高くコスパに優れている
Core i7-13700Kはゲーミング性能の高いCPUでコストパフォーマンスに優れています。ゲーム用途に限定すれば上位モデルのCore i9-13900Kと同等の性能を期待でき、なおかつ価格も抑えられているという点でメリットが大きいです。オーバークロックをすればよりCore i9-13900Kに近づくことができます。
コストパフォーマンスの観点からも競合モデルのRyzen 9 7900XやRyzen 7 7700Xと比べても優位性がありますね。Core i7-13700Kを選択して、浮いた分でグラフィックボードにお金を掛けると良いでしょう。多くのタイトルにおいてより高いフレームレートを得られます。
意外とBTOパソコンのラインナップが多い
BTOパソコンでは倍率ロックフリーモデルを搭載したモデルのラインナップは少ない傾向にありますが、Core i7-13700Kに関しては今のところ搭載モデルが揃っています。サイコム・パソコン工房・ドスパラ・TSUKUMO・マウスコンピューターなどで搭載モデルがリリースされています。ドスパラやマウスコンピューターなどで取り扱いがあるのは珍しいですね。
今後無印のCore i7-13700やCore i5-13400が発売されればCore i7-13700Kを搭載したモデルは減ってしまうかもしれません。マザーボードも上位モデルが採用されるのが一般的で、無印モデルよりも価格が高いため中上級者向けのモデルと言えます。もっとも今はチップセットZ790のみで下位モデルはリリースされていません。無印モデルがリリースされる頃にはマザーボードも揃ってくるのではないかと思います。コストパフォーマンスの観点から人気があるのは無印モデルです。
Core i7-13700Kのベンチマーク
Cinebench R23
Adobe Photoshop
Premiere Pro CC
動画エンコード
Zipファイル
Core i7-13700Kのゲーミング性能
Borderlands 3
Far Cry 6
Counter-Strike: GO
Elden Ring
Core i7-13700Kのその他ベンチマーク
消費電力
温度
Core i7-13700K搭載のおすすめBTOパソコン
Radiant GZ3500Z790/D5(サイコム)
価格:201,130円(税込)
CPU:Core i7-13700K *カスタマイズ
GPU:UHD Graphics 770
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:480GB NVMe
HDD:非搭載
SENSE-F079-LC137KF-SAX(パソコン工房)
価格:299,800円(税込)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
GALLERIA ZA7C-R37 第13世代Core搭載(ドスパラ)
価格:339,980円(税込)
CPU:Core i7-13700K
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
G-GEAR GA7J-F223/ZB(TSUKUMO)
価格:340,250円(税込)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i7-13700Kの性能スペック&搭載BTOパソコンについて紹介しました。Raptor Lake世代第一弾のモデルで、Core i9-13900Kに次いで高い性能を持っています。16コア24スレッドというスペックは従来モデルのCore i9-12900Kと同等です。CPUコアがGolden CoveからRaptor Coveになってより洗練されています。競合モデルであるRyzen 7 7700Xを圧倒してRyzen 9 7900Xを上回る性能を発揮します。
搭載BTOパソコンは各BTOメーカーから販売されています。サイコム・パソコン工房・ドスパラ・TSUKUMO・マウスコンピューターなど主要メーカーが取り扱いを行っています。Core i7-13700Kは性能が高く、できればRTX 3070以上のモデルと組み合わせたいですね。ハイエンドクラスのグラフィックボードでも十分に性能を引き出せるでしょう。
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価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
当ページベンチマークテスト環境
- ソフトウェア:Windows 11 Professional 64-bit
- グラフィックス:EVGA GeForce RTX 3080 FTW3 Ultra
- メモリ:2x 16 GB DDR5-6000
- ストレージ:Neo Forza NFP065 1 TB M.2 NVMe SSD
- CPUクーラー:Arctic Liquid Freezer II 420 mm
- 電源ユニット:Thermaltake Toughpower GF1 1200 W
- マザーボード:ASUS X670E Crosshair Hero