当記事では、Core i5-13600Kの性能スペック及び搭載BTOパソコンについて紹介しています。2022年10月にIntel第十三世代で最も安価なモデルが登場しました。Core i5-13400が発売されるまでは高コスパモデルとして君臨するでしょう。
Alder Lake世代のCore i5-12600Kの後継モデルです。Eコアが倍増となったことで10コア14スレッドから14コア20スレッドとスペックが引き上げられています。Core i7-12700KやRyzen 7 7700Xを上回る高いパフォーマンスを発揮します。搭載BTOパソコンについては中小メーカーを中心に取り扱いがあります。
(+) 14コア20スレッドの高パフォーマンスモデル
(+) Raptor Lake世代の中でコスパの高いモデル
(-) 従来モデルよりも消費電力アップ
(-) ドスパラなど大手BTOメーカーでの取り扱いがない
Core i5-13600Kの基本スペック
世代 | 第13世代 |
アーキテクチャ | Raptor Lake |
コア/スレッド数 | 14(6+8) / 20(12+8) |
定格クロック(P) | 3.50 GHz |
最大クロック(P) | 5.10 GHz |
定格クロック(E) | 2.60 GHz |
最大クロック(E) | 3.90 GHz |
内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 |
L2キャッシュ | 20 MB |
L3キャッシュ | 24 MB |
PBP | 125W |
MTP | 181W |
価格 | $319 |
目次
Core i5-13600Kのおすすめ用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | エンコード | RAW現像 | マンガ | ゲーム |
☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
Core i5-13600Kのスペック比較
Intel製CPUと比較
Core i5-13600K | Core i5-12600K | |
---|---|---|
コードネーム | Raptor Lake | Alder Lake |
プロセス | 10nm | 10nm |
トランジスタ数 | - | - |
ダイサイズ | 257 mm² | 215 mm² |
トータルコア数 | 14 | 10 |
トータルスレッド数 | 20 | 16 |
Pコア(スレッド) | 6(12) | 6(12) |
Eコア(スレッド) | 8(8) | 4(4) |
定格クロック(P) | 3.5 GHz | 3.7 GHz |
最大クロック(P) | 5.1 GHz | 4.9GHz |
定格クロック(E) | 2.6 GHz | 2.8 GHz |
最大クロック(E) | 3.9GHz | 3.6GHz |
オーバークロック | ◯ | ◯ |
L2キャッシュ | 20MB | 9.5 MB |
L3キャッシュ | 24MB | 20MB |
メモリタイプ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 770 |
PCI-Express | Gen 5 | Gen 4 |
TDP | 125W | 125W |
PPT | 181W | 150W |
価格 (実売価格) | $319 (56,800円) | $289 (43,980円) |
発売日 | 2022年10月20日 | 2021年11月04日 |
Pコアの定格クロックは0.2GHz引き下げられていますが、最大クロックは0.2GHz高くなりました。Eコアも定格クロックが0.2GHz低くなりましたが、最大クロックは0.3GHzも高いです。TDPを125Wに抑えるために定格クロックを落とし、性能を引き上げるために最大クロックを引き上げたのだと考えられます。オーバークロックに対応しているため環境次第ではより高いクロック周波数を実現できます。
L2キャッシュは2.1倍で20MBとなります。L3キャッシュ容量も20%増えて24MBです。これはゲーミング性能を引き上げるためでしょう。メモリタイプについてはDDR5-4800からDDR5-5600とより高いクロックに対応しています。CPU内蔵グラフィックスは同等です。PCI-ExpressはGen 5へとアップグレードされました。TDPは125Wと共通ですが、PPTは21%高く181Wです。価格は$30アップです。実売価格ではCore i5-13600Kの方が12,820円高いです。
AMD製CPUと比較
Core i5-13600K | Ryzen 5 7600X | |
---|---|---|
コードネーム | Raptor Lake | Zen 4 (Raphael) |
プロセス | 10nm | 5nm |
トランジスタ数 | - | 65.7億 |
ダイサイズ | 257 mm² | 70 mm² |
I/Oプロセス | - | 6nm |
I/Oダイサイズ | - | 124.7 mm² |
トータルコア数 | 14 | 6 |
トータルスレッド数 | 20 | 12 |
Pコア(スレッド) | 6(12) | 6(12) |
Eコア(スレッド) | 8(8) | - |
定格クロック(P) | 3.5 GHz | 4.7GHz |
最大クロック(P) | 5.1 GHz | 5.3GHz |
定格クロック(E) | 2.6 GHz | - |
最大クロック(E) | 3.9GHz | - |
オーバークロック | ◯ | ◯ |
L2キャッシュ | 20MB | 6MB |
L3キャッシュ | 24MB | 32MB |
メモリタイプ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5200 |
CPU内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | Radeon Graphics |
PCI-Express | Gen 5 | Gen 5 |
TDP | 125W | 105W |
PPT | 181W | 142W |
価格 (実売価格) | $319 (56,800円) | $299 (47,380円) |
発売日 | 2022年10月20日 | 2022年09月27日 |
Ryzen 5 7600Xは、6コア12スレッドというスペックを持つCPUです。Core i5-13600Kよりもそれぞれ8つずつ少ないです。Eコアが搭載されている分だけスペック的に有利です。Pコアの定格クロックはRyzen 5 7600Xの方が1.2GHz高く、最大クロックも0.2GHz高いです。極限までクロック周波数を上げて来ています。Ryzen 5 7600Xのオーバークロックに対応したCPUです。
L2キャッシュはCore i5-13600Kの方が3倍以上で20MBと大容量です。L3キャッシュはRyzen 5 7600Xの方が33%多く32MBです。対応メモリはDDR5-5200となっています。Core i5-13600Kの方がメモリ規格には柔軟性があります。Ryzen 5 7600XはRadeon Graphicsを搭載しています。PCI-ExpressはGen 5と共通です。TDPはCore i5-13600Kの方が20%高く、PPTもCore i5-13600Kの方が28%高いです。国内価格はCore i5-13600Kの方が9,420円高いです。
Core i5-13600KってどんなCPUなの?
Core i7-12700Kと同等以上の性能を持つ
Core i5-13600Kは、14コア(6P+8E)20スレッドと高いスペックを持つCPUです。数世代前のCore i5シリーズとは全く別物に仕上がっています。倍率ロックフリーモデルのCore i5シリーズに掛かる期待は大きいです。従来モデルのCore i7-12700Kが、12コア(8P+6E)20スレッドでしたのでスペック的には上回っています。Pコアの数では劣っているもののEコアの増量とクロック周波数の引き上げもあって性能の底上げが行われています。Eコアを増やすという戦略が功を奏しています。
また、純粋なCPU処理性能だけではなく、ゲーム適性も大きく向上していてCore i9-12900Kを上回ります。全てのRyzen 7000シリーズよりもゲーミング性能は高いです。L2キャッシュ/L3キャッシュ増量による恩恵だと言えますね。Intelはしっかりと必要な部分を強化して競合と戦える状態にしています。
Raptor Lake世代の中でコスパが高いモデル
Core i5-13600Kは、2022年10月20日に発売されたモデルの中で最もコストパフォーマンスの高いCPUとなっています。Intel第十二世代CPUへの買い替えをやめてしまった方にもおすすめできます。新しい世代のモデルでありながらマザーボードやメモリなどのプラットフォームコストが掛からないのも大きなメリットです。安価なDDR4メモリを活用すればコスト面でも有利です。
また、ゲーミングPCに搭載するCPUとして考えてもコストパフォーマンスが高いです。これは旧世代のCore i5-12600Kでも同様ですね。Core i9-13900KやCore i7-12700Kと比べて最大10%程度のゲーミング性能の差がありますが、価格差は50%程度とそれ以上に大きいです。つまり、Core i9-13900Kの半額で90%の性能を得られるということです。Core i5-13600Kを選択すればCPUに掛けるお金を抑えてその分グラフィックボードに回せます。ゲームプレイ時のフレームレートを重視するならそれがベストです。
一部のBTOメーカーでしか搭載PCの取り扱いがない
Core i5-13600Kを取り扱うショップはそれほど多くありません。Core i5-13600Kの発売時点ではパソコンショップセブン・TSUKUMO・サイコムの三つのショップだけです。倍率ロックフリーモデルということもあって扱いづらさがあるのかもしれません。消費電力が上がり発熱量も増えるためCPUクーラー・電源ユニットなどにもコストが掛かります。
無印モデルと比べると人気が低いことはIntel第十二世代CPUを見れば明らかです。販売台数も伸びないと考えているのだと思います。販売台数が少ないということは価格を下げにくいこということです。Core i5-13600K搭載モデルが増えればゲーマーにとってもメリットがありますので、今後各BTOメーカーで取り扱いがあると嬉しいですね。
Core i5-13600Kのベンチマーク
Cinebench R23
Adobe Photoshop
Premiere Pro CC
動画エンコード
Zipファイル
Core i9-13900Kのゲーミング性能
Borderlands 3
Far Cry 6
Elden Ring
Core i5-13600Kのその他ベンチマーク
消費電力
温度
Core i5-13600K搭載のおすすめBTOパソコン
ZEFT Z30D(セブン)
価格:249,480円(税込)
CPU:Core i5-13600KF
GPU:GeForce RTX 3060 Ti
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:1TB
G-GEAR GA5J-E223/B(TSUKUMO)
価格:255,300円(税込)
CPU:Core i5-13600KF
GPU:GeForce RTX 3070 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
G-Master Spear Z790/D5(サイコム)
価格:263,870円(税込)
CPU:Core i5-13600K *ダウングレード
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:500GB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
当記事のまとめ
当記事では、Core i5-13600Kの性能スペック&搭載BTOパソコンについて紹介しました。Intel第十三世代の高コスパモデルが登場しました。Core i5-12600Kの後継モデルで、14コア20スレッドと高いスペックを持っています。Eコアの倍増+クロック周波数の引き上げで高いパフォーマンスを発揮します。純粋なCPU処理性能ではCore i7-12700Kよりも高く、ゲーミング性能ではCore i9-12900Kを上回ります。
消費電力が高くなってしまったもののそれ以上に性能が上がっているため省電力性はまずまず優秀です。搭載BTOパソコンのラインナップは限定的です。パソコンショップセブン・TSUKUMO・サイコムでのみ取り扱いがあります。搭載モデルはそれほど増えないのではないかと思います。上位モデルのCore i7-13700Kよりも価格が抑えられいて選びやすさがありますね。
売れ筋BTOパソコンをチェック
当サイトの人気記事一覧
- クリエイターPCおすすめランキング
- おすすめゲーミングPCランキング-ゲーミングPCマガジン
- BTOパソコンのレビュー・評判 | 当サイト紹介PC一覧表
各BTOメーカーのクリエイターブランドの中からおすすめのモデルをピックアップしています。デスクトップとノートパソコンをそれぞれランキング形式で紹介しています。高性能なモデルが揃っているのでプロフェッショナルの方にもおすすめです。
おすすめのゲーミングPC及びゲーミングノートPCを紹介しています。ゲーミングPCマガジンはゲーミングPCに特化したカテゴリーです。
当サイトでレビューをしているモデルを一覧表でまとめています。モデルごとの評価でソートできるのでどのモデルが良いのか判断しやすいと思います。
あなたに合うBTOパソコンを探す
用途などでBTOパソコンを選ぶ
セール | 使用用途 |
GWセール、年末セール等 | ビジネス、動画編集等 |
即納 | サイズ・形状 |
ドスパラの即納モデル等 | 15.6インチノート、スリムタワー等 |
BTOパソコン特徴やショップを比較
価格 | ショップ |
5万円以下、5万円-10万円等 | ドスパラ、パソコン工房等 |
CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
当ページベンチマークテスト環境
- ソフトウェア:Windows 11 Professional 64-bit
- グラフィックス:EVGA GeForce RTX 3080 FTW3 Ultra
- メモリ:2x 16 GB DDR5-6000
- ストレージ:Neo Forza NFP065 1 TB M.2 NVMe SSD
- CPUクーラー:Arctic Liquid Freezer II 420 mm
- 電源ユニット:Thermaltake Toughpower GF1 1200 W
- マザーボード:ASUS X670E Crosshair Hero