目次
クリエイターPCとは
クリエイターPCとは、動画編集・RAW現像・ゲーム開発・3D CADなどのアプリケーション使用を想定したパソコンのことです。高性能なグラフィックボードを搭載していたり、ビジネスモデルとは異なる機能性の高いPCケースを採用していたりと人気のあるジャンルです。グラフィックボードを搭載しているパソコンを使えば動画編集などのアプリケーションをより効率的に使用できるようになります。
本来CPUが行う作業をグラフィックボードが並列処理をすることでCPU単体よりもより高速に処理を行えるという仕組みです。負荷の掛かる作業を中心に考えている方におすすめです。もちろんゲームプレイにも対応することができます。中には高リフレッシュレートに対応したモニターを搭載したモデルもあります。
各BTOメーカーもビジネスモデルやゲーミングPCとは別にクリエイターブランドを作っています。マウスコンピューターのDAIV、ドスパラのraytrek、パソコン工房のSENSE∞などが該当します。その中でもDAIVやraytrekは知名度も高く人気があります。パソコンと言ってもビジネスモデル・ゲーミングPC・クリエイターPCというジャンルがあることになりますね。
クリエイターブランドの課題としては、ゲーミングブランドとの明確な差別化ができていないことでしょう。ゲーミングブランドのパソコンでも高性能なグラフィックボードを搭載していますし、オリジナルのPCケースを採用していたりとこだわりが見られます。現時点ではケース以外にゲーミングPCとの大きな違いがあるわけではありません。一部光学ドライブやSDカードリーダーが標準搭載となっていることもあります。
ゲーミングPCとクリエイターPCで構成が同じでも価格に差が生じていることもあってユーザーからすると選ぶ難しさがあると言えるかもしれません。今後各BTOメーカーがブランド力アップのためにどのように注力していくのか注目したいですね。一方で、ノートパソコンでは省電力モデルのCPUを採用するなど差別化を行いやすいと言えます。ディスプレイや本体重量などにこだわったモデルもありますね。
クリエイターPCの選び方
用途に合わせた性能を考える
デュアル | 動画視聴 | ビジネス | Skype | 動画編集 | RAW現像 | デイトレ |
★☆☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
ゲーム | 実況 | マンガ | デザイン | DTM | CAD | ゲーム開発 |
★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★★ |
「★」の数が多い方が負荷が高いということになります。ゲームプレイ・ゲーム実況・CAD・ゲーム開発ではグラフィックボードが必須です。グラフィックボード搭載モデルもピンキリで安価なモデルなら10万円前後で購入可能です。一方で、大規模な3D CADモデルの実行などでは30万円以上の高価なモデルが必要となります。当ページでは各BTOメーカーのクリエイターブランドにこだわっているのが特徴です。
デスクかノートかを決める
次にデスクトップパソコンかノートパソコンかを決める必要があります。当サイトとしては基本的にデスクトップパソコンがおすすめです。デスクトップパソコンはラインナップも豊富で用途に合わせた選択がしやすいからです。例えば、ドスパラは全クリエイター向けモデルの内デスクトップパソコンが97.7%となります。マウスコンピューターでもデスクトップパソコンが75.6%を占めます。もし、ノートパソコンが売れ筋モデルならもう少しラインナップを増やすはずです。
また、性能面を見てもデスクトップパソコンの方が有利です。性能が高いモデルの場合ノートパソコンだと本体重量も大きくバッテリー駆動時間も短くなってしまうためノートパソコンのメリットが失われてしまいます。そういうわけでまずはデスクトップパソコンを基準に考えると良いでしょう。どちらが良いか決められない場合やヒントが欲しい方はデスクトップパソコンとノートパソコンの特徴を比較してみてください。
予算を決める
次におおよその予算を決めると良いですね。用途及びデスク or ノートパソコンで大体どのぐらいの金額が必要なのかわかるのではないかと思います。グラフィックレスモデルなら7万円~、グラフィックボード搭載モデルなら10万円~を見ておきましょう。RTX 4070やRTX 4080搭載モデルなどのハイクラスの一台なら30万円を超えることも珍しくありません。
同じ性能ならノートパソコンの方が高くなります。同等の価格ならデスクトップパソコンの方が性能は上です。ノートパソコンの場合、モニターやマウス・キーボードがなくても作業を行えるのは強みです。手元に届いたらすぐに使用できますね。デスクトップパソコンの場合、デバイスを持っていないならマウス・キーボード・モニターなどの予算も確保しなければいけません。
ショップのサポート・保証などを確認する
購入を検討したいモデルが見つかれば次に販売しているBTOメーカーのサポートや保証を確認しておくと良いでしょう。ドスパラ・マウスコンピューター・パソコン工房などの大手BTOメーカーでは24時間365日の電話サポートが当たり前になってきました。その他ドスパラではほとんどのモデルが翌日出荷に対応していてすぐに受け取れたり、マウスコンピューターでは安心パック加入で専用ダイヤルや即日修理などのワンランク上のサポートを受けられたりとショップごとの特色があります。
マウスコンピューターについては2023年4月以降の新しい型番を採用したモデルでは、標準保証3年間+送料無料と他のBTOメーカーよりも一歩先を進んでいます。手厚いサポート・サービスを求めるならマウスコンピューターは魅力的なBTOメーカーと言えるでしょう。ショップごとに送料が異なるのでそこもチェックしておきましょう。パソコンは配送料が高く2,200円~3,300円であることが多いです。送料無料キャンペーンが行われることもあるので、定期的に確認しておくことをおすすめします。
複数のモデルを比較検討する
用途や予算などで候補を二、三台まで絞り込むことができれば購入まであと少しです。スペックなどをじっくりと比較検討しましょう。価格・スペック・ケースデザイン・保証・サポートなどの項目についてあなたなりの評価をエクセルなどにまとめておくと比較がしやすくなると思います。パソコンの購入を検討する際に私がよく使用する方法です。
この段階まで来ればアドバイスを差し上げることもできます。お問い合わせフォームよりご連絡いただければと思います。希望の用途や予算をお知らせいただき絞り込んだモデルを共有ください。ぜひ後悔のない選択をしてくださいね。
デスクトップパソコン部門
1位.raytrek 4CXVi(ドスパラ)
価格:199,980円(税込)
CPU:Core i7-13700F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
概要
- ケースリニューアルでデザイン性アップ
- 最新のIntel第十三世代のCore i7-13700Fを搭載
- グラフィックスにハイクラスで人気のRTX 4060 Tiを搭載
- 翌日出荷に対応している
最新のCore i7-13700F搭載モデルがお得な価格で購入できます。ドスパラのクリエイター部門でもNo.2となっていますね。旧モデルに当たるIntel第十二世代CPU搭載モデルと比べてもそれほど割高感がありません。税込19万円台なら十分です。旧世代のケースを採用していたraytrek XVがラインナップから消えて完全に切り替わりました。デザイン性・機能性の高いケースです。
Intel第十三世代のCore i7-13700Fを搭載したクリエイターPCです。16コア24スレッドと高いスペックを持っています。従来モデルのCore i9-12900Kを凌駕する高いパフォーマンスを発揮します。クリエイターPCにぴったりですね。グラフィックスにはミドルハイクラスのRTX 4060 Tiを搭載しています。性能的に扱いやすく初心者の方にもおすすめです。動画編集・WEBデザイン・ゲームプレイなどに対応できます。メモリ16GB、SSD 1TBと構成も十分だと思います。電源ユニットは650W BRONZEを採用しています。
構成も充実していてカスタマイズをしなくても通用する一台に仕上がっています。raytrekブランドのPCケースは実用性・デザイン性が高く人気があります。翌日出荷に対応しているのはサードウェーブの強みです。少しでも早くパソコンを手に入れたい方は必見です。
おすすめの用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ◎ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ○ | ☆ |
口コミ
- WEBデザインやイラスト制作用のパソコンとして購入しました
- レンダリング時間が大幅に改善して満足しています
- ファンなどの音が少し気になりますが性能的には十分です
2位.raytrek MV(ドスパラ)
価格:179,980円(税込)
CPU:Core i7-13700F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
CPUにはIntel第十三世代のCore i7-13700Fを搭載しています。16コア24スレッドと従来モデルよりも大幅にスペックが高くなり幅広い用途に適しています。Ryzenシリーズと比べても見劣りしません。ミニタワーケースを採用しています。最新のraytrekシリーズのケースと比べるとやや平凡なデザインのように思えるかもしれませんが、最低限必要な拡張性・機能性を備わっています。
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
◎ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | ○ | ◎ | ◎ | ☆ | ○ | ☆ |
3位.SENSE-F079-LC137KF-TL9X(パソコン工房)
価格:266,800円(税込)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 4070
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◎ | ☆ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
4位.SENSE-M07A-134-NAX(パソコン工房)
価格:143,800円(税込)
CPU:Core i5-13400
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:500GB NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
◎ | ☆ | ○ | ◎ | ○ | △ | ○ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | △ | ○ | ○ | ☆ | △ | ◎ |
5位.DAIV FX-I7N2A(マウスコンピューター)
価格:334,800円(税込)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:NVIDIA RTX A2000
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ○ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | △ | ◎ | ☆ | ☆ | ◎ | ☆ |
ノートパソコン部門
1位.raytrek R5-RL6(ドスパラ)
サイズ:15.6インチFHD 60Hz
価格:189,979円(税込)
CPU:Core i7-13700HX
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
概要
- RTX 4060搭載モデルとしてコスパが高い
- ハイクラスのCore i7-13700HXを搭載している
- メモリ16GB・SSD 1TBと必要十分な構成を持つ
サードウェーブ(ドスパラ)の売れ筋モデルとなっています。15.6インチのクリエイター向けノートPCです。本体重量約2.0kgと標準的です。税込18万円台で購入することができます。22,000円の割引が適用となりました。さらに送料無料でお得に購入できます。ドスパラの人気No.1モデルとなっています。人気の秘密はちょうどよいグラフィックス性能ではないかと思います。グラフィックスにはAda Lovelace世代のミドルクラスであるRTX 4060を搭載しています。従来モデルのRTX 3060よりも20%程度性能が高くなりました。
さらに、グラフィックボードを搭載していることに加えてCPU性能が高く動画編集などの作業に最適です。Core i7-13700HXは、16コア24スレッドとスペックが高くなり大きな強みだと言えます。ゲームプレイについてもFULL HD環境で十分対応することができます。メモリ16GB、SSD 1TBと構成も平均以上です。
おすすめの用途
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | ◯ | ◎ | ◎ | ☆ | ◯ | ☆ |
口コミ
- 納期を重視して決めました。動画編集やRAW現像目的で購入しましたが、十分目的を達成できています
- テンキー付きのキーボード搭載は魅力的です
- 本体重量がやや重く、本体が熱くなるのが少し気になります
2位.DAIV S4-I7G50CB-A(マウスコンピューター)
サイズ:14.0インチFHD 60Hz
価格:149,800円(税込)
CPU:Core i7-1260P
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
◎ | ☆ | ○ | ○ | ○ | × | × |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | × | ○ | ○ | ☆ | × | ○ |
3位.Vivobook 16X K3605VC(ASUS)
サイズ:16.0インチWUXGA 60Hz
価格:149,800円(税込)
CPU:Core i5-13500H
GPU:GeForce RTX 3050
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | ○ | ◎ | ◎ | ☆ | ◯ | ◎ |
4位.DAIV S4-I7G60CB-B(マウスコンピューター)
サイズ:14.0インチFHD 60Hz
価格:229,800円(税込)
CPU:Core i7-13700H
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 32GB
SSD:1TB Gen4 NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ○ | ◎ | ○ | △ | ○ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
◎ | △ | ◎ | ◎ | ☆ | △ | ◎ |
5位.CreatorPro-M16-B13VJ-967JP(MSI)
サイズ:16.0インチWQXGA 60Hz
価格:323,800円(税込)
CPU:Core i7-13700H
GPU:NVIDIA RTX 2000 Ada
メモリ:DDR5-5600 32GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載
デュアル | 動画視聴 | 動画編集 | RAW現像 | マンガ | ゲーム開発 | ゲーム |
☆ | ☆ | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ |
デイトレ | 実況 | デザイン | DTM | Skype | CAD | ビジネス |
☆ | △ | ◎ | ◎ | ☆ | ◎ | ◎ |
クリエイターPCに関するよくある質問
クリエイターPCの電気代はどれぐらい?
クリエイターPCの電気代は、搭載しているパーツから簡単に計算することができます。ここでは簡略化のために消費電力の高いCPU及びグラフィックボードだけを考えれば良いでしょう。例としてランキング一位のraytrek 4CXViで電気代を計算してみましょう。Core i7-13700F×RTX 4060 Tiを搭載しています。消費電力はそれぞれ219W+160Wでトータル379Wです。これをkWに変換すると0.379Wです。1時間当たりの1kWの電気代は30円前後なので、電気代は0.379W×30=11.37円です。5時間使えば56.85円と計算できますね。
参考としてハイエンドモデル(Core i9-13900K×RTX 4090)の電気代を見ていきましょう。消費電力はそれぞれ253W+450Wでトータル703Wです。この場合の消費電力は0.703Kw×30=21.09円となります。5時間使った場合105.45円です。ハイエンドモデルになると10畳用ぐらいのエアコンと同等の消費電力となります。つけっぱなしにすると電気代が気になってしまうかもしれませんが、お仕事などで使うぐらいであればそこまで大きな問題にはならないのではないかと思います。
クリエイターPCとゲーミングPCとの違いは何?
クリエイターPCとゲーミングPCの違いは、スペック面ではほとんどなくブランドが異なるだけです。ケースデザインや一部構成が変わるぐらいで大きな違いがあるわけではないです。サードウェーブ(ドスパラ)であればクリエイターブランドがraytrekで、ゲーミングブランドがGALLERIAです。どちらも高性能なCPU・GPUを搭載していてメモリやストレージにも違いはありません。異なるのはブランドとケースデザインぐらいです。
ユーザーからすると用途がイメージしやすく選びやすというメリットがありますが、中身に違いがあるわけではありません。つまり、クリエイターPCでもゲームをプレイできるし、ゲーミングPCでもクリエイター作業を行えるということです。あまりブランドに縛られず好みのデザインや価格などで決めてしまっても問題ないでしょう。