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当記事では、「GeForce GTX 970の性能スペックとベンチマーク」を紹介しています。2014年9月19日にGTX 900シリーズの70番台のグラフィックボードが登場しました。従来モデルのGTX 770は、Kepler世代のモデルです。2013年に発売されたGTX 750 Tiなどと同じMaxwell世代のグラフィックボードとなっています。
同時期に発売されたGTX 980と同じGPUを採用していて高いパフォーマンスを期待できます。競合モデルはAMD Radeon R9 290となります。主にFULL HDあるいはWQHD環境でのゲームプレイがメインターゲットとなります。GTX 980に次ぐ高い性能だけではなく、パワー効率の高さも注目です。
(+) 1080p/1440pでのゲームプレイに適している
(+) ワットパフォーマンスが高い
(+) 魅力的なゲーミングPCが期待できる
(-) 発売後スペックが改悪された
目次
GeForce GTX 970の性能スペック紹介
GeForce製グラフィックボードと比較
GTX 970 | GTX 980 | GTX 770 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | Maxwell 2.0 | Kepler |
GPU | GM204 | GM204 | GK104 |
プロセス | 28 nm | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 52億 | 52億 | 35.4億 |
ダイサイズ | 398 mm² | 398 mm² | 294 mm² |
SM数 | 13 | 16 | 8 |
L2キャッシュ容量 | 1792KB | 2048KB | 512KB |
ROP数 | 56基 | 64基 | 32基 |
CUDAコア | 1664 | 2048 | 1536 |
ベースクロック | 1050 MHz | 1127 MHz | 1046 MHz |
ブーストクロック | 1178 MHz | 1216 MHz | 1085 MHz |
VRAM | GDDR5 4GB | GDDR5 4GB | GDDR5 2GB |
メモリ速度 | 7 Gbps | 7 Gbps | 7 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリ帯域幅 | 224.4 GB/s | 224.4 GB/s | 224.4 GB/s |
TDP | 148 W | 165 W | 230 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x HDMI 1.4a 1x DisplayPort 1.2 |
公式価格 | $329 | $549 | $399 |
発売日 | 2014/09/19 | 2014/09/19 | 2013/05/30 |
ベースクロックはほぼ同等で、ブーストクロックはGTX 970の方が8%高いです。GPUメモリ容量も倍の4GBとなります。メモリ速度・メモリバス・メモリ帯域幅は変わっていません。TDPは35%も低くなって148Wです。バスインターフェイスも同じです。出力はDVIが一つ減ってDisplayPortが増えました。より新しいインターフェースデザインを採用しています。価格は$70安くなりました。
上位モデルであるGTX 980と同じGPUを採用しているのはすでに述べた通りです。トランジスタ数及びダイサイズも同じです。SM数はGTX 980の方が23%増えて16となります。CUDAコアは2048(16×128)です。L2キャッシュは15%アップ、ROP数は14%アップとなっています。ベースクロックはGTX 980の方が7%高く、ブーストクロックもGTX 980の方が3%高いです。メモリ周りは共通です。TDPは12%高く165Wです。バスインターフェース及び出力端子は共通です。価格差は$220とやや大きくGTX 980の方が高いです。
AMD製グラフィックボードと比較
GeForce GTX 970 | Radeon R9 290 | |
---|---|---|
コードネーム | Maxwell 2.0 | GCN 2.0 |
GPU | GM204 | Hawaii |
プロセス | 28 nm | 28 nm |
トランジスタ数 | 52億 | 62億 |
ダイサイズ | 398 mm² | 438 mm² |
SM数 | 13 | 40 |
CUDAコア | 1664 | 2560 |
ベースクロック | 1050 MHz | - |
ブーストクロック | 1178 MHz | 947 MHz |
VRAM | GDDR5 4GB | GDDR5 4GB |
メモリ速度 | 7 Gbps | 5 Gbps |
メモリバス | 256 bit | 512 bit |
メモリ帯域幅 | 224.4 GB/s | 320.0 GB/s |
TDP | 148 W | 275 W |
バスインターフェース | PCIe 3.0 x16 | PCIe 3.0 x16 |
出力 | 1x DVI 1x HDMI 2.0 3x DisplayPort 1.4a | 2x DVI 1x HDMI 1.4a 1x DisplayPort 1.2 |
公式価格 | $329 | $399 |
発売日 | 2014/09/19 | 2013/11/05 |
VRAMはGDDR5 4GBと共通です。メモリ速度はGTX 970の方が40%速く7 Gbpsです。一方で、メモリバスはR9 290の方が広く512 bitとなります。メモリ帯域幅はR9 290の方が43%程度広く320.0 GB/sです。消費電力はR9 290の方が87%も多く275Wとなっています。バスインターフェースはPCIe 3.0×16と共通です。R9 290の出力は2×DVI、1x HDMI 1.4a、1x DisplayPort 1.2となっています。価格は$399とGTX 970よりも$70高いです。
GeForce GTX 970ってどんなグラフィックボード?
コストパフォーマンスに優れたグラフィックボード
Maxwell世代のGTX 970は、非常にコストパフォーマンスに優れたグラフィックボードです。GTX 970は、GTX 900シリーズのラインナップ的に二番目に高い性能を持っています。上位モデルであるGTX 980と同じGPUを採用していて高いパフォーマンスを発揮します。より身近になったFULL HD環境でのゲームプレイが可能です。タイトルによってはWQHD環境でのゲームも楽しめます。
GTX 980との性能差はおよそ10%ですが、価格は40%も安価です。GTX 980には手が届かないという方でもGTX 970なら候補に入れやすいのではないかと思います。よりお得なグラフィックボードを選択したいと考えているユーザーにとって魅力的な選択肢となります。Maxwell世代の70番台は革命的だと言えるかもしれません。
発売後スペックの表記ミスが発覚した
実はGTX 970は発売後スペックの表記ミスが発覚しました。ROPユニット数が64基→56基、L2キャッシュ容量が2,048KB→1,792KBへと下方修正(PC Watch, 2015)されています。発覚の経緯としては、主に海外のユーザーがグラフィックスメモリの使用量が3.5GBを超えるとグラフィックスメモリバス帯域幅が大きく低下することに気付いたことです。
結果的にNVIDIAはミスを認めて下方修正を行いました。もっとも公式サイトでスペックを公開しているわけではありませんが、全世界のメディア向けレビュワーズガイドのスペックに誤記があったということです。当ページのスペック情報ではすでに修正済のものを記載しています。
高コスパゲーミングPCが期待できる
GTX 970は非常にコストパフォーマンスの高いグラフィックボードで、搭載ゲーミングPCにも期待が持てます。GTX 980搭載モデルよりも30%以上も安く購入できます。相場的にはGTX 980搭載モデルが20万円前後で、GTX 970搭載モデルが14万円前後となっています。多くのゲーマーにとってGTX 970搭載モデルの方が検討しやすいのではないかと思います。CPUがボトルネックとなることを避けるためにCPUはCore i7-4790以上のモデルを選択したいですね。
GeForce GTX 970搭載PC使用時のフレームレート一覧
実際のゲームプレイ中のフレームレートを計測しています。FULL HD環境、WQHD環境の2つのパターンでのfpsをまとめています。すべて最高設定です。
*フレームレート(fps)とは、1秒間における表示可能なコマ数です。通常60fps以上の数値があれば快適だと言えます。
Far Cry 3
Battlefield 4
Tomb Raider
GeForce GTX 970のその他ベンチマーク
温度
消費電力
当記事のまとめ
GeForce GTX 970の性能スペック&ベンチマーク紹介について紹介しました。GTX 900番台において二番目に高い性能を持ち、従来モデルのGTX 770よりも34%程度グラフィックス処理性能が向上しています。FULL HD/WQHD環境でのゲームプレイに適しています。なお、NVIDIAがGTX 970は発売後メディア向けに公開していたスペックに誤りがあったことを認めて下方修正しています。GTX 970はコストパフォーマンスが高いモデルであることは変わりなく高コスパゲーミングPCを探している方にもおすすめです。
出典
- NVIDIA、GeForce GTX 970のスペックを下方修正(PC Watch, 2015)
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CPU | グラフィックボード |
Core i7-12700、Core i5-1240P等 | RTX 3070、RTX 3060等 |
当ページベンチマークテスト環境
CPU | Core i7-4770K |
マザーボード | ASUS Maximus VI Hero Intel Z87 |
メモリ | DDR3-1600 16GB |
HDD | WD Caviar Blue WD10EZEX 1 TB |
電源ユニット | Antec HCP-1200 1200W |
ソフトウェア | Windows 7 64-bit Service Pack 1 |