当記事では、暑い夏を乗り越えるパソコンの熱対策について解説しています。毎年夏になると例年以上の暑さのように感じられて参っている方も多いのではないでしょうか。40℃を超えている地域もあるとニュースで観ることも多くなりましたが、暑さは人だけではなくパソコンをも参らせます。
ちゃんとした熱対策をしないと最悪の場合、パソコンが故障してしまう可能性もあります。人間だって熱中症対策をしないと具合が悪くなりますよね。パソコンも同じでしっかりと対策をしてあげないとだめです。パソコンを長く使用したい方は必ず読んでくださいね。
目次
パソコンは熱に弱いものだと理解しておこう!
この記事を読み進める前にパソコンにとって熱は天敵だということを理解しておきましょう。このことを理解するだけでもパソコンの熱に対して意識が向くので効果的だと言えます。ご家族や友人にも伝えてあげてくださいね。特に意識していない方も多いのではないかと思います。
パソコンが熱に弱いことはメーカー側からすると周知の事実ということもあり、通常パソコンは排熱やエアフローがしっかりと考えられています。デスクトップパソコンはエアフローの観点からは完成形に近付いていると言えるでしょう。ノートパソコンでは発熱量の少ないCPUやグラフィックボードが搭載されるのが一般的です。本体を大きくして大型のファンを搭載したり、エアフローを確保したりとしっかりと熱のことが考えられています。したがって一般的に考えられる環境であれば特にオーバーヒートするなど熱が問題となることは少ないです。
ただし、夏場は温度が上がりその一般的な環境からかけ離れてしまうことがあります。7月や8月は特に重要です。最近だと9月も残暑が続くこともあります。また、海外で利用する場合は気候に注意することが大切ですね。暑い時期こそ特に排熱や熱対策を考えましょう。壊れてしまってからでは遅いです。
こんな症状が出たら要注意!熱対策を考えるべき!
暑いのは人だけではなく、パソコンも同様です。日頃から熱対策を考えておく必要があります。パソコンは人間のように自分で「暑い!なんとかして!」ということができません。パソコンが出すサインを見逃さないようにすることが大切です。ここでは熱に負けそうになっているパソコンが出す症状をまとめています。
パフォーマンスが明らかに低下している
パソコンのパフォーマンスが低下したら要注意です。アプリケーションを使ってもなかなか処理がされなかったり、ブラウザでのネット閲覧が以上に重く感じたりしたら熱が原因の可能性があります。
普段できていたことが突然できなくなった時がサインになります。場合によってはパソコンの挙動がおかしくなってしまうこともあります。他の症状と合わせて判断しましょう。特に本体が熱くなっていることに気付くこともあると思います。
ファンの音が大きくなっている
パソコンから発せられる音に耳を傾けてみましょう。パソコンにはファンが搭載されています。ケースに搭載されているファンやグラフィックボードやCPUなどのパーツに搭載されているファンなど複数のファンがあります。熱を持つとこれらのファンの可動が激しくなります。ノートパソコンの場合はそれが顕著で気付きやすいかもしれません。
いつもよりファンの音が大きくなっていると感じたら熱対策を考える必要があります。ノートパソコンや高性能なゲーミングPCの場合は常時音が大きいことがありますので普段との違いに気を使うことが大切です。作業をしていて気が紛れてしまうなら要注意です。
本体がいつもより熱くなっている
単純に本体が異常に熱くなっている場合は何らかの要因で熱を持ちすぎている証拠です。特にノートパソコンならキーボードに触っているときや排熱部分(本体横など)から熱い空気が出ているときに気づきます。やけどをしてしまいそうなほど温度が上がることがあります。夏場はある程度は仕方ないことですが熱暴走の一歩手前になる可能性もあります。
突然シャットダウンされる
熱を持ちすぎると熱暴走してしまうことがあります。パソコンが突然シャットダウンされてしまったり、フリーズしてしまったりすることがあります。ブルースクリーンが出てしまうことも考えられます。
パソコンへの負担も大きいので熱暴走してしまったら早急に排熱対策を考える必要があります。そのまま使い続けると故障の原因となってしまうことがあります。また、他の不具合の可能性もありますので慎重に対策を考えなければいけません。
ベストな熱対策はエアコンで部屋の温度を下げること!
パソコンの熱対策は実は非常にシンプルです。一番簡単なのはエアコンを付けて部屋の温度を下げることです。簡単すぎて拍子抜けしてしまったのではないでしょうか。部屋の温度を下げることでパソコンの熱が上がりにくくなります。
実はそれ以外の熱対策もエアコンなど部屋の温度管理があってこそ意味があるものです。エアコンもずっとつけっぱなしにしておくことである程度電気代を抑えることもできますので、夏の間特に真夏日はエアコンを付けておくことを推奨します。サーキューレーターを活用するのも良いですね。
その他の熱対策まとめ
その他にも熱対策としてできることはあります。ここでは気軽に行えるものでかつ効果の大きいものをピックアップしています。ぜひ参考にしてくださいね。
風の通りを考えたパソコン設置
パソコンの置き場所を考えることも重要な熱対策となります。風の流れがあるところに設置したり、エアコンの近くに設置したりと熱対策を考えることができますね。特に高性能なCPUやグラフィックボードを搭載している場合はより慎重に置き場所を考えましょう。
パソコンの掃除
パソコンの掃除も熱対策の1つです。本体内部に埃が溜まっているとエアフローがうまく機能せず熱を排出することが難しくなります。パソコンを購入してから本体を開けて掃除したことはありますか?もし一度も掃除をしたことがないのであればこれを機会に実施してみてください。それほど難しいことはありませんので、初めてでも問題ないでしょう。
部屋の掃除
パソコンの掃除と合わせて部屋の掃除もしましょう。特にパソコン周辺に埃がたまっていたら要注意です。部屋もきれいにしておけばパソコンに埃が溜まるのを防いでくれます。また、机の周りもきれいにしておくと良いでしょう。
ケースファンなどの増設
ケースファンの増設も効果的です。本体ケースのファンを増設したり、高性能かつ大型のものに交換したりするのも良いでしょう。ただし、部屋の温度を低くしていることが前提です。部屋の温度が高ければファンを増やしたところで効果は見込めません。また、過度に期待するのも禁物ですね。
ノートパソコンの排熱と熱対策
ノートパソコンの熱対策はデスクトップパソコンとは違います。ノートパソコンは、デスクトップと違いパソコン内部に十分なスペースがなく熱がこもりがちです。ケースファンの増設も難しく排熱は本体に依存します。つまり、デスクトップパソコン以上に熱対策を考えることが大切です。
ノート用クーラーを使用する
ノート用のクーラーが販売されていますのでそれを利用するのも1つの手です。また、ノート用クーラーを使用すると熱対策になることはもちろん、ノートが浮き上がるのでタイピングしやすくなるというメリットもあります。手首の負担を減らすことができます。
SSDを使用する
ストレージはSSDをメインに考えると良いでしょう。SSDはHDDに比べて発熱を抑えることができますので、熱対策に効果的です。HDDよりも少し効果ですが、今はSSDのみのノートパソコンも増えてきています。どうしてもストレージ容量を増やしたい場合はDropboxのようなクラウドサービスを利用したり、外付けのHDDで対応したりしましょう。
不必要に高性能にしない
ノートパソコンはその特性上排熱性能を高くすることができません。それならできる限り省電力で性能を抑えたモデルを選択するのが良いでしょう。グラフィックボードを搭載したり、高性能なCPUを搭載したりするとどうしても熱を持ちやすくなります。
デスクトップ向けのモデルよりも発熱は控えめなもののやはりできるならオーバースペックにならないように選択することが大切です。特にBTOパソコンならカスタマイズができますので、熱を抑えられる構成にするなど工夫することができます。
補足:パソコンパーツの温度をチェックする方法
上記はパソコンの温度管理ツールである「HWMonitor」(外部サイト)での表示画面です。負荷やスペックに依存するので何℃であれば適切ということは言いにくいです。普段から監視して異常な温度になればすぐにわかるでしょう。
当記事のまとめ
当ページでは、パソコンの排熱及び熱対策について紹介しました。ここ数年はこれまでにない暑さが日本列島を襲っています。そういうときだからこそいつも以上に熱対策を考える必要があります。パソコンの温度が異常に高くなったり、パフォーマンスが劣化したなと感じたら熱対策を考えるときです。
まずは、エアコンで部屋の温度を下げることを推奨します。最も手軽かつ効果的な熱対策だと言えます。余裕があればパソコンの掃除やメンテナンス、部屋の掃除、ファンの増設などを行うと良いですね。暑さにバテないようにパソコンの調子だけではなく、あなた自身の健康にも気を使ってくださいね。
合わせて読みたい記事カテゴリ一
お役立ち情報 | 快適なPC環境 |
アフターサポート etc. | PCの置き場所 etc. |
周辺機器 | デバイス |
PCモニター、プリンター etc. | マウス、キーボード etc. |