当ページでは、BTOパソコンのキャンセル及び返品規定について解説しています。「BTOパソコンを注文したけど他にいいパソコンを見つけたからキャンセルしたい」とか「BTOパソコンを使ってみたけどやっぱり必要ないから返品したい」という方を対象にしているコンテンツです。
ページのタイトルにもしているようにBTOパソコンは受託製品という特性上、原則としてオーダーをした後にキャンセルをしたり、使用後に返品をしたりすることができなくなっています。一度注文をすると取り消すことができないのはBTOパソコンの数少ないデメリットの一つだと言えます。
購入する直前に改めて本当に必要かどうか、間違いがないかどうかを考える時間を作りましょう。しっかりと考えた上で購入すれば後悔することはないと思います。それを踏まえた上で詳細を見ていきましょう。まずは各ショップの規定を見ていきます。
目次
各BTOショップのキャンセル・返品規定まとめ
当サイトで紹介しているショップのキャンセル及び返品規定を一覧表にまとめています。購入前の参考にしていただければ幸いです。また、すでに購入してしまった方でキャンセルできるのか知りたいという方も参考にしていただければと思います。
ショップ名 | 可否 | 備考 |
---|---|---|
ドスパラ | △ | 原則としてお客様都合によるキャンセル・返品不可。BTOパソコンの組立て開始前まではキャンセル可能ですが、納期3日以下のBTOパソコンの場合はキャンセル不可です。 |
マウスコンピューター | ○ | 製品到着から8日以内に限り返品可能。ただし、製品代金の20%が返品事務手数料として必要。 |
パソコン工房 | × | 注文後のお客様都合による返品・返金対応は行っていません。 |
DELL | ○ | 申込後注文ステータスが製造中あるいは出荷済になるとキャンセルできません。返品は納品日から10日以内に返品請求を行うことで可能。ただし一部製品には適用されません。 |
パソコンショップセブン | × | 返金・返品には一切対応していません。 |
TSUKUMO | △ | 正式な受注手続き完了まではキャンセル・返品可能。手続き完了後のキャンセル・返品・交換は一切不可。 |
サイコム | × | いかなる理由があっても一切の返品を受け付けていません。 |
ワンズ | × | 誤購入お助け保証の範囲内で買い間違いの場合パーツ単位で返品対応あり。ユーザー都合による返品・キャンセルは誤購入お助け保証の対象外です。 |
ark | ○ | 基本的には変更・キャンセル不可。決済完了確認後のキャンセルは注文総額の30%の支払いで対応可能。 |
マウスコンピューターやarkではパソコン代金の20%~30%の手数料を支払えばキャンセル可能です。ただし、15万円のパソコンをキャンセルしたい場合3万円程度の費用を支払わなければいけないので好ましくありません。唯一完全に対応してもらえるのはDELLです。さすが大手ショップだと言えます。購入から10日以内であればユーザー都合によるキャンセルを行うことができます。一部対象外の商品もありますが、ほとんどのパソコンが対象です。
キャンセル品がアウトレットとして販売されている
ドスパラではキャンセル品がアウトレットとして販売されています。通常ラインナップよりも安くなっていて新品での購入を考えている方向けです。ただし、ドスパラの規約を見る限りこれはユーザー側の都合でキャンセルした製品ではないでしょう。
BTOパソコンは特性上キャンセル・返品は不可
すでに述べたようにBTOショップでは、基本的に一切のキャンセル・返品を受け付けていません。返品不可のショップで購入してしまった方は諦めて使い続けるかオークションに出品して売却するしか方法がありません。もし、ユーザーが注文後も自由にキャンセルできたり、配送後返品できたりしてしまうとショップが販売しにくい在庫を抱えてしまうことになります。そうなると中古のパソコンとして価値が下がってしまうのでショップ側としては好ましくありません。
BTOパソコンの特徴として、ショップはユーザーから注文が入って初めてPCを組み立てます。つまり、BTOパソコンは、ショップがあなたのためだけに作成したパソコンなのです。また、場合によってはカスタマイズされることもあり、ユーザーごとに販売するスペック・仕様が異なります。そうなるとキャンセルして再販することが難しくなってしまいますね。
ただし、BTOパソコン以外のパソコンについてはその限りではありません。SONYやNECなどのメーカー品はすでに組み立てられているパソコンを販売していますので、キャンセルや返品対応に比較的柔軟に対応することができます。キャンセルや返品をされても開封されていないのであれば他のユーザーに販売することができるからです。また、すでに開封されていてもキャンセルや返品できることもあります。
初期不良があれば返品・交換対応してもらえる
ユーザーの都合によるキャンセルや返品はできませんが、初期不良があった場合は当然返品できます。目安として商品が届いてから1週間から10日の間に問題が発生した場合に返品及び交換を行ってもらえます。ショップごとに初期不良期間は異なります。なお、初期不良を理由にキャンセルや返金は不可なことがほとんどです。他のモデルへの変更は差額を支払えば対応してもらえることもあります。
BTOパソコンにはクーリング・オフは適用されない!
「あれ!?BTOパソコンにはクーリングオフは適用されないの?無条件でキャンセルできるんじゃないですか?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、残念ながら、BTOパソコンの購入はクーリングオフの対象外です。
クーリングオフとは、商品を購入してから一定期間内であれば無条件で解約をすることができると漠然と理解している方もいらっしゃるのではないでしょうか。国民生活センターのクーリング・オフの説明を引用してもう少し詳しく見ていきましょう。
クーリングオフの概要
クーリングオフとは
「クーリング・オフ」とは、契約した後、頭を冷やして(Cooling Off)冷静に考え直す時間を消費者に与え、一定期間内であれば無条件で契約を解除することができる特別な制度のことをいいます。
特に難しいことはなく非常にわかりやすい解説だと思います。クーリングオフは、正常に考えることができない状況で商品やサービスに対してお金を支払った場合に適用されます。
人間は時に正しい判断をすることができなくなることがあります。たとえば、突然営業の人が自宅に来たので、プレッシャーを感じてしまい、ほしくないものを購入してしまったという場合や電話で商品の勧誘をされてあまり深く考えずに購入してしまったという場合を想定して作られた制度がクーリングオフなのです。
つまりオンラインでのBTOパソコンの購入が正常に判断できない状況での購入に当てはまるかどうかが焦点になります。次の項目で詳しく見ていきましょう。結論から言うと正常に判断できない状況には当てはまりません。
クーリングオフ適用外の取引
クーリングオフは、ユーザーの冷静な判断を手助けするための制度です。オンラインショッピングは適用外です。また、店頭での購入もクーリング・オフが適用となりません。これら2つは意外と知られていないことかもしれません。
BTOパソコンの購入はネット通販がほとんどだと思うのでクーリングオフが適用される余地がありません。その理由はオンラインショッピングは常に冷静な状況で購入できる環境にユーザーが置かれていると考えられるからです。また、店頭でBTOパソコンを購入した場合も同様ですね。
通販サイトからの購入
BTOパソコンの一般的な購入方法である「通信販売」はクーリング・オフの適用外となります。ただし、返品可否やキャンセル可否等について必ず記載することが求められます。事実どのBTOメーカーのサイトを見てもしっかりと明記されていますね。
ネットショッピングであれば、ユーザーはじっくりと時間を掛けて購入することができます。外部からのプレッシャーを感じることなく自発的に買い物をすることができる環境です。そのため、冷静になる期間を別途設ける必要はないという考えです。
唯一DELLに関しては、クーリング・オフと同様の返品条件を設けています。納品後10日以内であれば無条件(一部商品を除く)で返品をすることができます。
店頭での購入
BTOショップに出向いてパソコンを購入した場合も適用除外となります。自分の意志で訪れることになるお店での買い物に対してクーリングオフが適用されることはありません。
クーリング・オフが適用されるのは自宅に営業マンが来て商品を購入した、自宅に営業マンから電話が来て商品を購入した、エステ・語学等の入会等が対象となります。詳しくは下記の通りです。
- 訪問販売
- 電話勧誘販売
- 連鎖販売取引
- 特定継続的役務提供
- 業務提供誘引販売取引
- 訪問購入
当記事のまとめ
当記事では、BTOパソコンのキャンセル及び返品の可否について解説しました。残念ながらBTOパソコンの特性上ユーザー都合によるキャンセル及び返品ができなくなっています。一度購入すると基本的にはそのまま引き取る必要があるということです。
パソコン工房・TSUKUMO・サイコムなど有名なBTOメーカーが対応してくれません。しかし、全てのBTOメーカーがそうというわけではありません。例えば、マウスコンピューターは一定の手数料を支払えば返品できますし、DELLなら納品後10日以内なら返品対応をしてもらえます。BTOパソコンを購入するのが不安な方はこれらのメーカーから購入するのも良いかもしれません。
なお、オンラインショッピング及び店頭販売はクーリング・オフの適用外となっています。BTOパソコンはクーリングオフ制度の適用外となります。購入直前に本当に必要かどうか、注文に間違いないかどうかを考える必要があると言えます。
>初期不良があった場合は返品をすることができます。目安として商品が届いてから1週間から10日の間に問題が発生した場合に返品及び交換を行ってもらえます。
>
>ただし、キャンセルや返金は不可なことがほとんどです。
質問なのですが、「返品は可能だけど返金はできない」というのは、「製品を返してもらってもお金は返しません」という意味でしょうか?
初期不良によって製品の返品をしても返金の対応になるということはなく代替製品との交換になるという意味でした。ゴネれば返金してもらえるかもしれませんが、一般的な対応ではありません。よろしくお願い致します。
大半のBTOメーカーでは長年、「初期不良時は修理対応(メーカーによっては交換も選択肢にあり)のみで、返品・返金は不可」とされていますが、法律を完全無視したこの業界の慣例に過ぎません。
以前の民法ではBTOパソコンが特定物にあたるか否かで議論があり、不特定物と認定された場合は瑕疵担保責任でなく債務不履行が適用され、修理や交換のみでOKとされてきましたが、今は民法改正で契約不適合責任になり、不特定物でも契約不適合責任が適用されるようになりました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1486539434
この契約不適合責任は瑕疵がある時は買い主が一方的に契約解除を求めることが出来るので、初期不良時に返品・返金の選択肢がないのは違法という事になります。
期不良時に返品・返金の選択肢がないのは違法ではないよ
お互い合意の上であればよし。
米国に本社をおくDELLやHPでは販売条件に書いてある。
できないとね。
いやなら買うなということや。
選択肢ではなく、お互いに取り決めがない場合のときの法律。
法律とはそういうことや
よーく、勉強しいや
逆に聞くが、「違法でも約款で記載があれば認められる」のであれば、PS時代にSCEと販売店との契約条件にあった「中古販売禁止」は販売店から訴えられて敗訴し、「定価販売強制」は裁判にすらならず公正取引委員会から排除勧告を受けたんだ?
違法であっても認められるんだろ?
ちゃんと説明しろ。